(記/minaco.)
またもゴルフの話です。ツールがアルプス突入したけれど、ジ・オープンは最終日で59歳トム・ワトソンが首位ですもの。しゃあない、ゴルフ優先だ(ツールは録画)。
それぞれのスポーツ・競技には、図書館が付属してるようなものだと思う。競技を観ながら、時に教養や知識を得られるのだ。
例えば、フットボールの図書館には「世界史」「民俗学」「経済・経営学」「音楽」などなど幅広いジャンルの本が置いてある。自転車ロードレースなら「地理」「建築」「機械」「空力」「社会学」…。これら図書館で興味を惹かれた本を選ぶと、より奥深い世界を愉しむ事ができる。
ゴルフの図書館にも「気象」「植物」「歴史」「心理学」など様々な蔵書があるけれど、特に充実してるのは「文学」「哲学」かもしれない。ゴルフはよく人生や人間性に例えられる。きっとラウンドする間に思考を巡らす時間を持つからだろう。ゴルフにまつわる格言や物語はとても多い。
その中のひとつに、トム・ワトソンと長年連れ添ったキャディ、ブルース・エドワーズの物語がある。ワタシは6年前の全米オープンでこれを知った。最も美しく、そして悲しい物語だった。
今年のジ・オープン、ブルース亡き後のワトソンが初日から優勝を争っていた。彼は淡々とスコアを重ねていた。昨年も超レジェンド、グレッグ・ノーマンが3位になったし、このリンクス・コースは経験がモノを言う。
確かにゴルフには人間性が出るので、ギャンブル性の人もいれば、堅実派もいる。もしワタシがプレイしたら、きっと堪え性がなく一発博打派になりそう。ビジェイ・シンを観てると人ごとじゃない。アタイの人生、何度OBになった事か。
ワトソンはジ・オープンと相性が良く、恐らくこういう厳しい自然環境に逆らわず、欲を出さず穏やかに身を委ねる性格なのだろう。我々は彼を応援せずにはいられなかった。
3日目、TV中継は首位で最終ホールへ向かうワトソンの姿に、もう一人のワトソンが歩く姿をオーバーラップさせた。1977年に同じターンベリーでジャック・ニクラウスと「真昼の決闘」を繰り広げた時の、若きワトソンの映像である。
なんとゆう神 演 出 !
結果的には、プレイオフまでいった末にワトソンは敗れてしまい、最年長優勝はならなかった。悔しいけれど、これもまたゴルフ。人にドラマあり、コースにドラマあり、それらひっくるめてロマンがある。そうだ、ワトソンにはあと5年も(65歳まで!)出場権がある。次回はノーマンと対決してほしいな。
さて、抽象的な話ばかりですみません。ワタシもメジャー大会とたまにPGAツアーくらいしか観ないミーハーなので、一般女子もゴルフ観戦はいかがでしょう。だって、
最近は若くて可愛い子も多いんですよ。もう腹の出た親父のするイメージじゃありませんて(いるにはいるが)。但しラウンドを終えて帽子を取った時、髪がぺったんこでカッコ悪いんだよね…。
【伝説の1977年ジ・オープン ニクラウスVSワトソン / 最終日最終ホール】
ナニこの民族大移動。70年代の映画みたいなエンディング、かっこいい。