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イラストレーターMinacoとなるほ堂が、サッカーのこととか、映画のこととか、日々日常に関して、その情熱の総てを地球にぶちこんで叩き付け、戦い挑み、愛を説く日々の記録。
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幼馴染が語る「俺のダチ、ルート」
(記/minaco.)

2人は1976年にGeffenのKapelstraatという場所──デン・ボッシュとオスの間にある住民4,500人の小さな村で生まれた。7ヶ月前、小学校の同窓会で彼らは再会した。2人はお互い変わってないと言う。1人はマンチェスター・ユナイテッドのストライカー、もう1人はペンキ屋で、方や1年で稼ぐ金額を一方は1週間で稼ぐ。ルート・ファン・ニステルローイとアルド・ファン・フリンスフェンが彼らの名前。ルートの人生は既に知られているが、友人アルドについてはどうだろう?

(中略)
キッチンで彼の母親が珈琲を淹れる間、アルドは煙草に火を付けながら自分の人生が幸せだと語る。
    「俺は誰かと替わろうとは思わない。ルートとは違うんだ。最近、ルートの親父さんのTinyに会った時、笑いながら言われたよ。“お前はパブの方を選んだ”って。その通りだ。俺は野心的でも狂信的でもなかった」

    「小学校出た後、俺はLTSで終わった。初めはオスで、その後デン・ボッシュで。勉強する事も出来たけど、俺は怠け者だったんだ。本を読むのも嫌いでね。ルートは違う。あいつは他より頭が良かった」

少年時代のルートとの思い出を尋ねれば、彼は誇らしげに輝く。
    「ルートと俺はよくお互いの所で過ごして、いつも同じ趣味があった。フットボールさ。俺達はNooit Gedachtの同じチームでプレイしたし、俺の親父がルートの最初のコーチでもあった。英国のプレスは早速それを知ってね、あいつがユナイテッドと契約した時、いきなり英国からマスコミがこの辺に集まったんだ。すっかり驚いちまった。で、誰か英語話せる人いないかって言うんで、ああ俺は少し話せるよって事になってさ」

    「ルートにはRonとAnnekeって弟と妹が居た。Ronはレベルは高くはないけどアマチュアでプレイしてて、Annekeはkorfbal(バスケに似たオランダ発祥の競技)をやってる。昔、Ronは時々TVにも出た。彼らはマンチェスターに行く時ついてったけど、俺自身はまだ行った事ない。数ヶ月前に機会があったんだけど仕事が重なって。まあいいさ。いつか行けるだろ」

    「思い出すと、ルートはずっとファナティックな少年だったよ。熱血漢で狂信的。いつも勝ちたがってた。路上フットボールでも他のゲームでもね。ゲームって言えば、スプーンで卵を運ぶ競争で卵を落としたら、あいつ怒り狂ってたなあ

新たな煙草、新たな逸話。
    「80年代半ば、ドイツの国際試合ってしか覚えてないんだけど。ルンメニゲが居たのは覚えてる。凄く寒くて道が凍ってた。俺はスケートしに行って、ルートは試合を観る為家に居た。俺達は賭けをしたんだ。俺の予想はドイツがPKで勝つ、ルンメニゲが最後にPKを決める。ルートは違う予想だった。スケートの後で戻って、それで?とルートに聞いたら凹んでたよ。あいつの予想が外れて、俺のが当たってたから」

アルドの母:「ルートは怒る事もあったけど、良い子だったわね。凄く良い子。決して悪い事はしなかった」
    「物静かだったな。俺は問題起こすのも好きだったし、悪さも沢山した。共通のフットボール・キャリアで一度チャンピオンになった事があったんだ。そりゃあ最高だったよ。今でもそれを思う事がある。小学校卒業した後ルートはNooit Gedachtを去って、Margrietへ行ったんだ。次にDen Boschへ、後は知ってるだろ。俺はNooit Gedachtに残った。今は4番目のクラブでプレイしてる。まだルートの親父さんとは連絡取ってるよ。お袋さんとはないな。彼女は離婚してGeffenを離れたから」

昨年9月、彼は再びルートと会った。
    「小学校のホールで再会したよ。ルートは最後に入って来て、皆には殆ど認められてた。俺と同じようにクラスメイトから話を聞かされてたっけ。凄く大人しくて、他と特別な事もなくて、あいつは俺達より何も優れててるとは思ってなかった。横柄な奴じゃない、本当にそうさ。正直で、俺達がどうしてるか気に掛けてた。パートナーや子供がいるかもって。(イングランドでの事は)いいや、あいつがどうしてるか新聞で皆知ってるから、煩わせるような事はしなかったよ」
アルド母:「この子はルートを必死で応援してる。ユナイテッドの試合が放送されると、TVの前でじっと座って見入ってるのよ。その間、私達は静かにしてなきゃないの」
    「ルートの事はよく思い出すよ。あいつは俺が誇る男だ。月曜の仕事先ではまずユナイテッドとルートの事を詳しく話すんだ。また得点したとか、どんだけ凄かったか、あいつがTVで何を言ってたか」
アルド母:「ルートがやったぞ!ってね」
    「ユナイテッドはあいつにとって申し分ないチームだな。あそこで成長できる。俺が恐れてるのは怪我、敏感になってるんだ。あいつの膝にはまだリスクがある。だから俺はイタリアには行って欲しくないんだよ。連中はあいつの膝を蹴って駄目にするからね」
アルド母:「ルートは賢い子よ。自分で行こうとはしないわ。どこでプレイするか自分で決めるわよ」
    「そりゃそうだよ!あいつは強い人間だ。ずっと前から強い意志を持ってた。俺も強い意志を持ってる。何があろうとルートは世界最高の選手になるんだって。俺はGeffenのペンキ屋だけど、両方とも幸せだと思ってるよ。お互い自分の道がある。そして誰だって何であろうと幸せだし、満足できるもんなんだよ」
(2003年 オランダ紙)

─────────────────────────────────────

実はルートが地元クラブNooit Gedachtから隣町のクラブへ移籍した時、同級生やチームメイトからは「裏切り者」扱いだったという。彼らはOssの中学校へ通学する自転車にルート少年を乗せようとせず、仲間外れにしたのだった。小さな田舎では往々にしてそうゆうものである。地元クラブの秘書には「お前は自分だけ巧いとでも思ってるのか」と非難され、仲間達からはプチいぢめに遭い、それでもめげず我を通したルート少年であった。

勿論、今ではそんな村人達も「おらほのルート」と自慢にしてる。誰もがまるで自分の親戚のように。
ルートがプレイし続ける限り、村人達に何かをいつも望まれる事を事実として生きていかなければならない。プレス、スポンサー、ファン…Geffenはルートのおかげでよく知られていた。村はこれ以上の大使を望む事は出来ない。昨年、チャットセッションで彼はこう質問された。
「最も美しい場所はどこですか?マンチェスター?アイントホーフェン?」
彼は答えた。
「俺の出身地、Geffenさ」
(2003年)

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by tototitta | 2011-02-23 00:43 | Ruud van Nistelrooy | Comments(6) | ▲ TOP
Commented by Mercedes at 2011-02-24 09:08 x
いつも気持ちの良い話を載せて頂き嬉しく思います。
Commented at 2011-02-24 22:01
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by minaco. at 2011-02-26 00:52 x
Mercedesさん

そんな…大昔の話で恐縮です。
現在もドイツでいぢめられてる(?)ルートなのでした。
Commented by minaco. at 2011-02-26 00:54 x
鍵コメ02-24 22:01さん

ありがとうございます。田舎の幼友達の気持ち、解る気がしますね。あいつ俺のダチなんだぜ!と控えめに、でも精一杯自慢したいような、やっぱり照れ臭いような。当時小学校の同窓会に出た時の記念写真も見ましたが、とてもユナイテッドのストライカーとは思えない程普通だったなぁ。

近しい人からは常々ファナティックと形容されるルートですが、確かに子供の頃から「活発だけどセンシティヴな子」とも言われたそうで。得点出来ずに負けるとノイローゼになる人だから、卵落としてもさぞノイローゼだったに違いないw
ちょうど34歳の今もまた周囲から孤立する苦境にありまして…何だか少年時代のエピソードを重ねてしまうのでした。切ないですねえ。
Commented by かず at 2011-03-13 10:29 x
ご無事でしょうか?
Commented by Mercedes at 2011-03-13 19:43 x
ご無事である事信じています。
つぶやき続けています。
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