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イラストレーターMinacoとなるほ堂が、サッカーのこととか、映画のこととか、日々日常に関して、その情熱の総てを地球にぶちこんで叩き付け、戦い挑み、愛を説く日々の記録。
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『ブルーバレンタイン』~動物プリントTはやばい
(記/minaco.)

ブルーバレンタイン [DVD]

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どうでも良いけど、最近観るハリウッド女優さんの中ではミシェル・ウィリアムズとか、キャリー・マリガンのような丸顔系が好みのタイプです。肉質が柔らかそうで生々しい感じ。逆に『トワイライト』のお嬢さんとかキーラ・ナイトレイみたいなガリガリ三日月顔は苦手だな。

で、予告編の只ならぬ雰囲気にも惹かれ、ミシェル・ウィリアムズ主演の『ブルーバレンタイン』(2010)を観た。

何が只ならぬかとゆうと、男女の恋愛ものでありながら非常にダウナー系なこと。観るならいっそ思い切りダウナー映画を欲する時もある。若い夫婦のどんよりした現在と、出会った頃の瑞々しい過去が交互に進行する物語なんだが、オープニングからしてデート向けのメロドラマとはとても思えない渋い映像なのだった。

まるでヌーヴェルバーグかギャング映画か、はたまたカラックスかと思うよなタイトルバック。"BLUE VALENTINE"って大きなフォントが暴力的でもあり、これだけで度肝を抜かれる。穏やかな陽光の中、幼い娘と汚い父親の他愛もないやり取りにも何故か緊張感漂う。映像のトーンや音楽の使い方はちょっとグランジ世代のダルさが特徴で、とても現代的。疲れきった生活感とロマンティックな青春がコラージュされ、ザッピングされ、観る側の想像が行間を埋める。

夫婦がこうなってしまった原因が何なのか、いつどこにあったのか、別にコレといったきっかけを提示してない。どちらかに非がある訳じゃないし、娘を大事にしてるし、家庭を守ろうとお互い努力もしてるけど上手く行かないのが現実で、だからこそ身につまされる訳で。発散しきれないストレスに息苦しさが募るのみで。台詞で言わない部分にこそ、本質を読み取れる訳で。

愛の不毛…といえば、この監督はベルイマンのダウナー系夫婦映画の傑作『ある結婚の風景』を観てるのかなあ。きっと脚本を丹念に練り上げ、妥協無く俳優を酷使して撮影されたんだろう。多かれ少なかれ身につまされる話だけど、どこか'80年代のヤンキー系少女漫画風味漂うのがミソ。


それでもとにかく、夫を演じたライアン・ゴズリングはやばい。役者バカとゆうか、毎度偏執的に役作りするおかげでどんどん変態じみてきてる。若かりし青春時代は気の良い優男としてまあイケメンと言えるんだが、現在の姿はハゲ散らかしてヘンな眼鏡して、ヤニ臭い体臭も匂いそうなオッサンぶり。妻ミシェル・ウィリアムズがそれほど激変してないのに比べ、アンタやりすぎ!ってくらい強烈なインパクトである。

但し、特筆すべきはハゲ頭よりも何よりも、着てるTシャツの動物プリントであった。これはやばい、やばすぎる。だって、旦那が大阪のおばちゃん愛用豹柄プリントみたいなキッツいTシャツ着倒してるんですよ。そりゃ百年の恋も醒めるわな、って説得力有りすぎでしょう!他のどんな事も許せても、動物プリントだけはアウトだろ。男女関係の変移をこれほど端的に表すアイテムはない。むしろそれが破局の要因と言っても過言じゃないかも…ってくらい見事なチョイス。

そんな風に冷徹なリアリズムを突き詰めた演出なのだが、ラストは抽象的象徴的な映像美で締めくくられる。映画が終わる時、独立記念日の花火と共に儚ない記憶のコラージュが散ってゆく。暗闇に浮かぶ幻の残像が美しすぎる。
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by tototitta | 2011-11-19 01:00 | 映画 | ▲ TOP
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