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イラストレーターMinacoとなるほ堂が、サッカーのこととか、映画のこととか、日々日常に関して、その情熱の総てを地球にぶちこんで叩き付け、戦い挑み、愛を説く日々の記録。
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しょっぱいオレンジ

ルートには今年何度目かの里帰りとなるフィリップス・スタジアムで、W杯予選のアンドラ戦。
前節アルメニア戦での酷い試合(ルートのゴールで勝ったけど)を払拭すべく臨んだはずのオレンジは、やっぱり しょっぱかった。

弱小国なりの意地で、ビビらせてナンボのラフプレイを仕掛けるアンドラに対して、あまりにも無防備。こういう相手には本当に弱い。いや、4−0の勝利ではあるけれど、男の喧嘩という意味では・・・主導権を握ってコントロールしたとは言い難い。

前半のうちに、コクが一発レッドで退場になった。その直前にラフィが危険なタックルを受けて倒れたのをレフリーが流し、それに対する報復行為だった。

強いチームには大抵、こんな試合の時の為の ”仕事人(用心棒?)”がいるものだ。イタリアならガッツーゾ、アイルランドならキーン、デンマークならグラヴェセン、以前のオランダならダヴィッツ。まずナメられないよう睨みを利かせ、味方に何かあったらすかさずシメに行く。このテの汚れ仕事を請け負う仕事人が中盤にいるはずだ。
言葉は悪く聞こえるかもしれないが、実際これは喧嘩でもある。逃げたり、弱みを見せたら付け込まれるだけ。

だが、今のオレンジにはそれがいない。
だから必然的に、コクがその仕事をするのは仕方がない。ただ、慣れた仕事人ならもっと上手く始末できたかもしれない。

子供じみた気の強さで自滅する若手や、国際試合の修羅場を知らない選手ばかりを集めた今のマルコ・オレンジは、ルートとエドさん以外闘える奴がいない。殆どがヘタレ。
元々オランダはそういうチームだったし、私は本来オレンジのファンではないけれど。
何で私がしょっぱいオレンジに口をすっぱくして言わなきゃないのか。ルートが念願のW杯にやっと出られそうなのに、今のままじゃ出ても本大会で中南米辺りのチームにいいように弄ばれるのがオチ。それが悲しいのだ。

ところで、前半17分にボールのない所で敵DFに足を踏まれ、レフリーに「おい、見てねえのかよ、このボケ!」(意訳)と猛抗議していたルート。これでスイッチが入っちゃった。

今日は ”黒ルート”の日だ。
(説明しよう、”黒ルート”とは・・・・・ガチな人が一度スイッチ入ったらもう誰も手が付けられない状態になること。えげつなくて周りが引こうがお構いなし。普段は隠れていたもうひとつの顔が表出するのである!)

売られた喧嘩は買いますよ、と。早速ルートは岩政にしたのと同じ「必殺・後ろからアターック!」をぶちかます。
そして、10人になってからのヘタレなムードを振り払うゴール。今日のゴールには笑顔もなく、吠えもしない。「こんな相手に怖気づいてどうする!」とでも言うようなルートだった(っていうか、もうスイッチ入っちゃってるし)。

後半もエンドラインで深いタックルをお見舞いし、時折舌舐めずりをして笑顔を見せる。アドレナリンに支配され、ハイになっている証拠だろう。
ある意味黒ルートは冴えている。だから、敵にファウルを誘って思惑通りにPKをもらった。

ところが、蹴るまでに長い間があったのがいけなかったのか、いつものように左隅に思い切り蹴ったボールはポストに当たってPK失敗。アンドラの選手が「やーい!外してやんの!」と囃し立てあざ笑う。黙って無視するルート。ルートがPKを失敗したら、また思い詰めて眠れなくなるんじゃ・・と心配した私だが、それは杞憂だったかもしれない。何故なら、今日のルートは黒ルート!

ルートは終了直前のFKに直接右足を合わせて(オフサイド・トラップに取り残された間抜けのお陰で)、この試合の4点目を叩き込んだ。そして一旦コーナーに走り出したのを引き返し、さっきバカにしたアンドラ選手の目の前でこれ見よがしにガッツポーズをして見せたのだった。
「ケッ、どうだ参ったか!ザマアミロってんだ!」(何も言ってないけど胸中意訳) ・・・眼が据わっている。

ああ、ルート。これがルートだ。真のガチだ。
味方に引き剥がされてもなお振り返ってまたニヤッとサムアップ。いけませんねぇと言われても、イエローカードをもらっても、男にはやらねばならぬ時がある!(オランダの実況では大ウケだったぞ)
自分の落とし前は自分で着けるのだ。ルートの場合、誰も助けてくれないもんね。FWは孤独だし、だからこそ逃げずに己で闘うことを自負している。

試合が終わって、アドレナリン放出してスッキリしたルートは「ヘッ、このくらい何でもないぜ」と言いたげにチームメイト一人一人と肩を叩いていた。
そこへエドさんが、「ハイハイ、ご苦労さんよ」と黒ルートのスイッチをオフにするかのように頭をポンと叩いて行った。フゥと溜息をついてクールに去るエドさんもさすがだ。

だが、他に誰もいない。オランダの観客も、ダレてジャンクフード食って居眠りしてる場合か(客いじりをする倉敷さんは楽しいけど)。所詮、お祭り騒ぎの好きな呑気で小さな国の井の中の蛙。
だから、未だに'70年代のトータルフットボール幻想を信じていられるのか。まあ、とやかく言う立場でもないけど。勝ってるだけに厄介なんだよなあ。


*島本和彦の漫画『炎の転校生』を読んだばかりなので、文中やイラストに影響が出ている恐れがあります。ご了承ください。

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(記&絵/minaco.)
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by tototitta | 2005-09-11 22:57 | サッカー全般 | Comments(6) | ▲ TOP
Commented by つき at 2005-09-13 00:28 x
そうかルートはワールドカップは未経験なんですね。オランダは急激に世代交代が進んで、正直、一瞬「これフルメンバー?」なんて思ってしまうことも。

本当言うと、私もサッカーは喧嘩派で、ぬるいことが嫌いです。黒ルートってば最高…。スキです!!2コマめの顔、やってますよねー。
minacoさんのおかげで個人的にルートのキャラが固まってきたのですが、以前持ってた2枚目セクシーなイメージが、なんとなく揺らいできたような・・・
Commented by minaco. at 2005-09-13 01:44 x
そうなんです。国際大会はユーロ'04が初めて。代表に定着したのも遅かったし、地元開催のユーロ'00は大怪我してたし、'02W杯はオランダが出られなかったし(出たとしてもクライファートがいたし)。苦節ウン年、多分最初で最後のW杯・・。なのに連中、ゆるくって歯がゆいの何の(泣)。

>以前持ってた2枚目セクシーなイメージが
そ、そんなイメージが(驚!!)。しかし、私の描く事でどんどん世間のイメージ悪くしてたりして。でも、ユナイテッドで本気で怒らせたら一番怖いのは、実はキーンでもスミシーでもなく、ルートです(キッパリ)、うん。ルーニーも引くね。
でも、ルートの魅力が伝わってくれれば嬉しいです。
私もつきさんのおかげで、ガビーさんの見方が解ってきました。

Commented by nicki at 2005-09-13 03:38 x
近年はどっちかというとお笑い要員のコクーに仕事人をまかせるのは酷ってやつです(ダジャレじゃないよ)。
本当、本戦が心配ですよね。黒ルートにかかってるといえますが、あんなルートばかりを見たいわけでもないので、ファンデルファールト辺りにもそろそろ『超合金ラフィー(適当)』になってもらわんと。
彼の場合、スウェーデンかセルモンと当たった時点で自滅しそうですが…。

『黒Ruud劇場』絶妙です。写真より伝わります。

>以前持ってた2枚目セクシーなイメージが
以前友人と『ルートは格好良いか?』という話になった時、友人が「雌馬を惹きつけるフェロモンは出ている」と失礼なことを言っていたのですが・・・それとは違いますよね。ちなみに私は馬の着ぐるみ写真に"Ruud Van Nistelrooy"とキャプション付けたNMEの記事が忘れられません。


オランダ人、というよりフィリップス・スタディオンが年がら年中あんなノリ。ハードなアムスやロッテルダムと違い荒れないので、親子連れが写メールパチパチやっています。
Commented by Mercedes at 2005-09-13 05:38 x
2003~2004のシーズン中
アーセナルとの試合中、ボールを頭に受けようとジャンプしたルートが
ビエラの背中に接触してしまい、それを怒ったビエラが試合後に
数人の選手とルートを背中から突き飛ばして大事になった時の事。
アーセナルの監督ベンゲルが「ニステルロイはクリーンのイメージの選手だか、本当は実に汚いプレーをしている選手だ」と会見を開いた。
私はルートのファンなり立てで、ビデオを何度も見て、「あれは単なるファールで、あんな事どの試合でもある事だ!」と憤慨。
ベンゲルの事を友人達に「いつか家に火をつけてやる」と言って回って増した。(オイ、オイ!)
私もルートをクリーンで、好青年、いつもクリーンなプレーの代表選手、と思っていたのです。
しかし、実はそーでもないのですね。サッカー界の事がだんだん分かって来た今、”黒ルート”も「イイじゃないか!」とつぶやく私。
minakoさんの黒ルート、サイコーです!
Commented by minaco. at 2005-09-14 00:59 x
nicki さん
そうですよね、なぜいつも代表戦がアイントフォーフェンかというと、アムスやロッテルダムじゃ警備が大変だからなんだろうなあ、と思っておりました。ホントのどかです。

まあ、いつも黒ルートではないですけど、多分今季は昨季の分を取り返すべく、これまで以上になりふり構わない場面が多くなると思います。ユナイテッドでは理解されてるからいいけど、オレンジではもっと皆ついてこいや!って感じです・・。スナイデルにはちょっと期待。

>「雌馬を惹きつけるフェロモンは出ている」
じゃあ私、雌馬なのか・・。いいんです、「遠野物語」だもん。

ははは、馬のぬいぐるみどころか、もっとひどい写真沢山ありますよ。ちなみに、ファーギーの厩舎で以前ファン・ニステルローイという競走馬がホントに走ってました。しかも結構強かったらしい。

Commented by minaco. at 2005-09-14 01:35 x
> Mercedes さん
因縁の始まり(?)となったあのアーセナル戦・・。
PKを外し、ピッチですわ乱闘?!と大変なことになっていたあの瞬間、ルートは我慢して無視してるので偉いなあ、と思ってたのですが、それは大きな勘違いだったと後で知りました。実はルート自身はPKを外したショックの余り、周りで何が起きているか「全く気付いていなかった(!!)」のでした。後で家に帰ってTVを観て、やっと「そんなことになってたんだ」と驚いたそうな。(←気付けよ!!)

そう、黒ルートも天然だからなせる業。悪意はなく、スイッチが入って本能で突き動かされているのです。それがガチ。

ハイバリーでルートを「凶暴」「汚い」と呼んでも、それは構わない。
彼らにはそれがルートの魅力であり、強みだということが理解できないでしょう。
勿論ご存知のように、普段は気さく過ぎるほど気さくな優しい男ですよね。そのギャップがまた好きでもあるし。

人の見方は色々だけど、汚いかどうかのの問題じゃない。ルートがここまで来れたのは、あのファナティックなガチ魂ゆえだと。そう理解してくれたら(偉そうだけど)嬉しいです。
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