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イラストレーターMinacoとなるほ堂が、サッカーのこととか、映画のこととか、日々日常に関して、その情熱の総てを地球にぶちこんで叩き付け、戦い挑み、愛を説く日々の記録。
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フェリーニと私
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今ではすっかり見掛けなくなった、街角の映画看板(盛岡でももう1、2ヶ所くらいだろうか)。昔は毎日映画看板の前を通り過ぎて高校に通っていた。

ある日、目に入ったのはフェリーニの『81/2』のポスター。確かマストロヤンニの入浴シーンがコラージュされたモノクロのバージョンだ。白いシーツを腰に巻き、鞭を手にし、帽子を被った黒縁ウェリントン眼鏡の伊達男。
私はフェリーニなど全く知らなかったが、とにかくこのポスターに心惹かれた。何か知らんけど滅茶苦茶”クール”!。(余談だが私の一番好きな俳優はマルチェロ・マストロヤンニと言っておこう)

当時はまだ盛岡にある名劇が、その名の通りリバイバルの名画劇場だった。ヒッチコックや50'Sのミュージカル、マルクス・ブラザースやモノクロ映画が好きになったのはこの頃。でもお金も暇もないし、一緒に観てくれる人もいない私は、毎日そのポスターを眺めるだけで終わってしまった。

時は流れ、埼玉にて学生生活を送っていた頃、中野の映画館でやっと『81/2』を観た。

実はこちらへ来た理由のひとつは、東京で古い映画が思う存分観られる事だった。例えば水道橋のアテネ・フランス文化センターでは、毎週「マルクス・ブラザース特集」なり「ダグラス・サーク特集」なり英国時代のヒッチコック作品なり、時には字幕さえない『空中レビュー時代』まで、それはそれは夢のような映画が上映されてたから。ああ、東京はなんて羨ましい環境なんだ、と「ぴあ」をチェックする日々。

で、フェリーニ初体験の私だが、こんな体験は初めてだった。あの有名なラストシーン、白い幕が開いてセットに登場人物たちが歩いてくるその瞬間、私はあろう事か声を上げて椅子から何センチか飛び上がってしまった!鳴り響くニーノ・ロータのジンタ。「人生は祭りだ」。そう、理屈じゃない。人生において初めてギャフン!といった瞬間。何か解らんけど凄い!という時、人は本当にギャフン!となるんだ。

以来何本かのフェリーニの映画を観てきて、好きな監督といえばフェリーニと答えるけれども、私はすべての作品を観ている訳ではない。何故ならフェリーニの映画は私にとって最高の贅沢。映画館のスクリーンで観ることに決めているから(少なくとも初見では)。黒澤明もそうだが、何か家で見るにはもったいない気がするんだよね。ビデオは持っているが、それはあくまで保険。

そしてこうも思う。もし、いつか私の眼が見えなくなるとしたら、最後に観る映画はフェリーニにしよう。

(記/絵 minaco.)
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by tototitta | 2005-09-28 20:22 | 映画 | Comments(5) | ▲ TOP
Commented by つき at 2005-09-30 01:32 x
私もフェリーニ好きで随分見ました。自分の映画の見方が変わったのは、やっぱりフェリーニの作品だった気がします。81/2のラストシーンは、なんだか分からないけど涙が出てきてしかたがなかったです。インテルビスタで若きフェリーニをやった、えっとセルジオ・ルビーニかな、彼が気に入って主演監督作を見にいったりしました。ちょっとロロ・マクギンティに感じが似てる役者さん。

マストロヤンニも好きです!ミハルコフはちょっとだけど、フェリーニやエットーレ・スコラなどの作品で観たいとか、そういうのはあるんですが。

>最後に観る映画はフェリーニ
ああ、いいなあ…。すごく、分かります。私はなんだろう…
Commented by Mercedes at 2005-09-30 21:02 x
フェリーニで好きな作品はたとえば「ローマ」。それから「そして船は行く」
それで「8 1/2」 でもって「甘い生活」・・・・・・・。
それぞれ、あるシーンが絵画の様な時があります。ステキです。
Commented by Mercedes at 2005-09-30 21:03 x
その2

ハハ。やはりオーバーでした。で、パート2。


それと、「マルクス・ブラザーズ映画」ですが、私も見ました。
一番印象に残っているシーンは(チコしかっけ?)ピアノを弾ける一人が
両手にオレンジをもったまま、ピアノを弾くのです。しかも立派に。
あと1つは、3人が1人の紳士を追いかけっこをしている。場所は細い廊下を挟んだ2つの部屋。
4人は同じ方向に、ただグルグル回っている。
しかし、クルーチョとそのは手ぶらで走るが、あとの2人は走る時、自分がいた部屋から何かを持ち出す。
そしてもう1つの部屋に着くと持ってきた何かを置いて、その辺にあるものをもって走る。
そして自分の部屋にもって来たものを置くと、また自分の部屋から何か持ち出し
隣の部屋にもって来た物を置いて、何か持ち出し、自分の部屋に着くと持って来た物を置いて、自分の部屋からまた何か持ち出す。
気が付くと、2つの部屋の家具が、完全に入れ替わっているのですよ。
私は観客の少ない狭い映画館で1人ケタケタ笑っていました。
で、このコメント、文字数は大丈夫なのかしら・・・。ドォダ!?
Commented by minaco. at 2005-10-01 01:25 x
>つきさん

上手く言えないのですが、私も見方が変わったというか、いやこれが映画だって感じ・・”宇宙人に「映画とはナンだ?」と聞かれたら、フェリーニを見せりゃいい”(なるほ堂談)。まあ、感覚の話なんで。

マストロヤンニ、昔深夜のTVで『異邦人』を観て、一目惚れしたんです。
男前=アラン・ドロン以外にこんな男前がいるなんて!と。『インテルビスタ』でのマストロヤンニの白マントでステッキ持って飛んでるシーン、大好きです!
Commented by minaco. at 2005-10-01 01:46 x
> Mercedes さん

マルクス・ブラザースが大好きで、『ダック・スープ』だったか『オペラは踊る』だったか、記憶が色々ごちゃ混ぜになっちゃたけど・・私が好きな名シーンは船室のシークエンスです。小さな船室に兄弟の他に人がどんどん入ってきてぐちゃぐちゃになって溢れ返って・・ハーポがホイッスルをプープー鳴らして・・。もう最高。追いかけっこのシーンも・・ああ、ありましたねそういえば!ピアノ芸がお約束なのはチコです。

マルクス・ブラザースのバッジも持ってた。「形ある物はすべて壊せ!」ってアナーキーなハーポがアイドルでした!

あー、また観直したくなってきちゃった。ホント、最高ですから、ずっとずっとお勧めします!
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