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イラストレーターMinacoとなるほ堂が、サッカーのこととか、映画のこととか、日々日常に関して、その情熱の総てを地球にぶちこんで叩き付け、戦い挑み、愛を説く日々の記録。
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見たらすぐ書く・W杯観戦雑記 その8
【グループG】韓国2-1トーゴ

アドフォカートの韓国代表監督就任が発表された時。オランダでは
「韓国、終わったな」
と語られたという。

欧州選手権でオランダを率いた“経歴”に騙されたな、と。
例えていえば、アテネ五輪で日本を率いたという“経歴”に騙されて、
どこぞの国が、この日のNHKの解説者を監督に招聘するようなもの。
それくらい評価が低い。

10人の相手、色々な意味で組織がガタガタのトーゴに対し、試合の最終盤での韓国の、
まるで怯えたかのような消極的試合運び。それを見てもこの監督のダメさが判る。

しかし、韓国にはヒディンクサッカーの“記憶”がある。
そして若手世代、アテネ五輪世代の成長という要因も。

重ね重ね、日本がアテネ世代の育成に失敗した事は悔やまれてならない。
この日のNHKの解説者(しつこい)だけの責任とは言えないが、
W杯直前にクラブ監督を辞任し、直後にこうしてのうのうと解説をしている姿を見れば、愚痴の一言くらい許されるだろう。
いや、この厚顔無恥さこそが氏の言うところの“人間力”か?
そんなのイラネ。

ドリフの爆発コントを思わす容貌のアデバヨ〜ルが牽引するトーゴのサッカーには、好印象を持った。
ちょっと陽気さに欠くカメールーンといった感じか。

アフリカサッカーから本来の魅力が薄れつつある中、彼らはアクロバチックなプレーでその野生を示した。
彼らはフランス人に仕込まれた“サーカスのライオン”ではない。本物のライオンだ。
初めての舞台は苦い物となるだろうが、その野生の牙でフランスに一咬みしてやれ!

PS/スタジオ解説に加茂さんが・・・。相変わらず言葉がゆっくり。
(minaco曰く「このテンポでハーフタイムに指示してたんじゃ、選手たち困ったろうね」。)

本人的にはクールビズなのだが、その生命力の弱々しさから、
「ネクタイ外された容疑者」みたく見えるのがなんとも・・・(失礼!)。
日本サッカー界はきちんとこの人の「名誉回復」をしてあげなくちゃね。
加茂ニッサンは本当、素晴らしかったんだよ。


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【グループE】チェコ 3-0 アメリカ

アメリカと日本に共通するのが、
“脱アウトサイダー”
という悩みである。

若いリーグを有する両国において、代表チームはただ勝てば良いという訳では無い。
彼らは国のサッカー文化の発展の為に、世界標準の高いレベルのサッカーを追い求めなくてはならない。

結果だけを求めるならば、いっそ品のない“アウトサイダーサッカー”を実行した方が得策だろう。実際、世界標準のプレーヤーがいる訳ではないのだから。

しかし、課せられた使命を受け止め、敢えてそうしない事は評価するべきだ。
今大会のW杯参加国で、
「代表チームは強いが、国内クラブリーグの盛り上がりはイマイチ」
という国は少なくない。
日本もアメリカも、目指す場所はそこではない。

敵に合わせたW杯用の特殊な戦い方ではなく、自国が培った長所を押し出して臨み、そこで敗れたらリーグにて咀嚼し、更に長所を磨く・・・
そういう「代表チームと国内サッカー文化のリンク」こそが、普遍的サッカー文化の構築には大切なのだ。


アメリカがこの試合で反省すべき点を挙げるとするならば、まだ彼らのサッカーが
“趣味の延長上のサッカー”
にしか見えない点だろう。

彼らには、負けても帰る場所があるという“甘え”が見える。
事実、三戦全敗した所で彼らが空港で水をかけられる事は無いだろう。
勝利への執念が感じられないのだ。

後半17分のプレー、
持ち上がったアメリカのセンターバックは、そのまま味方にボールを預けると
すごすごと自陣へ帰っていった。2点も負けているのに。
他にもそういうシーンはあったが、殆どアメリカのDFはハーフウェイラインを超えない。
臆病というより、エゴイズムの欠如に見えた。
ブルース先生の机上のサッカー理論をただなぞるだけ、個々の発想は不要・・・そんな雰囲気が見えた。

実際、チェコとアメリカのサッカーに、そんなに大きな違いは無い。
両方ともフィジカルに長け、とにかく走る。
しかし、作戦に縛られてしまうのか、そこへ個の発想を付加するか・・・
そんな少しの違いが、大きな結果の違いになっているのだ。

その他、気付いた点。
・巨神兵が・・・・。

・除湿器・・・もといロシツキー、Good!

・ちょっと期待してたプラシルが全然目立たなかった。全部、ネドヴェドに持っていかれた。
老齢化が進むチームにあって、新世代選手の活躍に期待したいのだが、
どうも彼らは“自分を殺しながら活きる”って事に馴れていないみたい。自分の良さまで消えちゃうんだよな。

共産主義の密告社会の中で、黙して感情を殺しながら、
しかし、しっかりプレーで自分の自我を顕す・・・
そういう以前の世代の良さは、もう途切れちゃうんだろうな。


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【グループG】スイス 0-0 フランス

ここ岩手ではテレビ東京は映らない。
『開運!何でも鑑定団』などの数少ない人気番組は、岩手放送(TBS系)やテレビ岩手(日テレ系)にて、遅れて放送される。
(だから岩手県の地上波組サッカーファンはドーハの悲劇を生では見ていない。涙)

聞く所によると、テレビ東京は例え社会的大事件が起きようともアニメを放送するという。
どんな時にも娯楽を提供し続ける、その頑な姿勢から、
「テレビ東京は即ち、沈み行くタイタニックにあっても演奏を続ける楽団のよう」
と称されているとか。
ちょっと興味深い。

さて、なぜそんな話を書くかと言うと、このスイス対フランスの試合が、そんなテレビ東京による放送だったから。
つまり、生では見られなかったのよね。
で、遅れて見たせいもあってか、実に緊張感の無い試合。
minacoいわく「保存が悪くて気の抜けたシャンパンだね」
納得。

特にティエリー・アンリ・・・、もしかして「ティエリー・ヤナギ」に改名した?
(ヤナギファンの皆様ご免なさいっ)


子供の頃、スイスは僕にとって天上の楽園的イメージの国だった。
アニメ『アルプスの少女ハイジ』のペーターの様に、優しい人たちに囲まれて
呑気に羊を追いながら暮らすのも素敵な生き方に思えた。

だが、それは日本版に修正された姿だった。
現実の・・・っていうか原作のペーターは、クララに嫉妬してその車椅子を壊すというトンパチ野郎なのだ。

そして、そんなぺーターの虚実は、スイスの虚実でもあった。
戦争を放棄した「永世中立国」ってのも、単に
「何処とも組まねえ! 干渉されねえ!」
っていうガチ思想の表れに他ならない。
(この干渉拒否の信念は、かのゴルゴ13が料金振込先としてスイス銀行を用いる事からも伺える)

しかもスイスは国民皆兵、学校にはシェルター装備だ。
そう、スイス人ってガチなのだ。
だから・・・スイス人を怒らせちゃいけないのだ。

そんなスイスに恐れを為したのか、単に監督がヘタレなのかは不明だが、
ともかくフランスは醜態を晒した。
個人的にとても期待していたリベリの晴れ舞台が、こんな形になったのが悔しい。

もうフランスは“強豪”ではない。
屍だ。



(記/なるほ堂)
by tototitta | 2006-06-14 00:29 | W杯2006 | ▲ TOP
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