【グループH】スペイン 1-0 ウクライナ
「国家“内”国家」意識の存在が、これまでのスペイン代表の足かせだった。
だが、その問題は
「国家“外”国家」を取り込む事で、そもそもの問題が矮小化され、解決しつつあるのかもしれない。
ブラジル人とアルゼンチン人の帰化組を加えた新しい枠組みのスペイン代表は、凄まじい破壊力を見せた。ブラジルが霞むほどに。
米とサフランとシーフードを混ぜて炊き上げれば一応『パエリャ』だが、そこに南米原産のパプリカを加えれば、より味にまとまりが出る、、、といった感じか。(←テキトー)
ともあれ、一気に優勝候補と呼んで差し支えないだろう。
難しい政治問題さえ絡まなければスペインサッカーが強いってことは、スペインのユース代表の戦績を見れば明らかだ。
シャビ(≠アロンソ)。
満男擁する黄金世代がワールドユース決勝で敗れたときから、この
「せんだみつお」に似たスペイン人を注目して見てきた。
ある意味、満男世代のトップランナー、彼に追いつく事が僕の願いだった。
だが、やはりまだ彼は遠い。
今日のシャビのパス一つ一つに鳥肌が立った。10点満点で100点あげてもいい。
これほど出来ちゃう選手が愛するクラブの成功の為に、ロナウジーニョの影で脇に徹しているのだもの、
バルセロナFCは強いわけだ。
さて、一方のシェフチェンコ。
もはやチェルシーの人である。悪いけど、もう応援できない。
この二年、英国サッカー界を喰い散らかしたロシアの害虫アブラ虫、その被害はドイツに続きカルチョ界にも伝播した。
呼吸する我々人類がインフルエンザのリスクから免れないように、サッカー界が「金」を糧として成り立つ以上、この害虫の侵入を防ぎようも無いのは判る。
だが、
「♪アブラムシは金持ちだ。バラック買った〜、シェバ買った。」
などと好き勝手に唄われてはたまらない。
W杯の時に語るべき問題ではないだろうが、久々にシェバを見て、
また彼に替わってミラン行きが囁かれるF・トーレスも居たせいで、今日はそればかりが浮かんでしまった。
シェバが残念だったのは、チェルシー移籍の理由に「家族の問題」を持ち出した事。
(・・・どこぞの野球選手もそんな手を使ってたな。すぐに離婚したくせに)
家族をダシにするのは、「そこは責められない」という人間の善意の感情を逆手に取った、卑怯な手だと思う。
サポも、そりゃあ家族子供は責められないもの。でも当事者はいい気持ちしないんじゃないかな。自分たちが“原因”にされたんじゃ。
ともあれ、シェバにはそんな卑怯な手は似合わないよ。
(勝手な言い分だけど、僕が好きなシェバはそうじゃなかった)
僕はストライカーとは“流れ者のガンマン”だと思う。
高い賞金首を求めてさすらうのが彼らの生き方。一時の愛に縛られるのを怖れ、
愛しのクレメンタインに気付かれぬ様に、こっそりと村を去っていくのだ。
決して振り向かずに。
・・・シェバ、それでいいじゃないか。
その他、気付いた事。
・腰痛持ちにヘルニア連呼はきつい。ペルニアだけど。
・ガルシア抜け目なし! さすがチョイ悪。
他人のゴールなのに派手なパフォーマンスして、スタジアム実況に自分をゴール者として呼ばせるなんて!
・プードル頭のプジョル、暑い! でも凄いよ!
・スペインのスタメン、中盤前線にレアルマドリー勢が居なかったのが
今日の良質なサッカーの要因かもね。
・解説の反町さんが「北京五輪・・・」と。気になるのね、ウヒヒ。
・敢えてスペインに苦言を呈せば、この暑い中に飛ばし過ぎじゃね?ってこと。
優勝のノウハウを知り尽くしたブラジルの不気味なまでに省エネな姿に、ちょっと心配。
(記/なるほ堂)
後註/あ〜、シェフチェンコファンの今のお気持ちを察すれば、こんな重箱の隅をつつくような記事は控えるべきだったかも知れません。言いたいのは「家族を理由にする」ってやり方が個人的に好きじゃないって事だけ。でも、それだけをもってシェバを卑怯と言うのはフェアじゃないですよね。
ニステルの件で思い悩んでいるminacoを見乍ら、僕も学ぶべきでした。
反省&シェバファンの方々、お気を悪くされたらご免なさい。(06/15/13:15)