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イラストレーターMinacoとなるほ堂が、サッカーのこととか、映画のこととか、日々日常に関して、その情熱の総てを地球にぶちこんで叩き付け、戦い挑み、愛を説く日々の記録。
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見たらすぐ書く・W杯観戦雑記 その21
【グループH】 スペイン 3-1 チュニジア

雨中、チュニジア・ルメール監督がカッパを着て立って指示をしているのに、
ベンチの屋根の下で、俯きがちのスペイン・アラゴネス監督。
雨に濡れると名物おじさんの太鼓が傷むからか、いつもほどの迫力に欠いたスペイン応援団。
・・・そして何よりも慢心

多くの人が思っただろう。
(こりゃ、スペイン喰われるな)

誰よりも気が気で無かったのはウクライナ国民だったかもしれない。
「一体、どこまで我らがチームを苦しめる気か!」
と。
もしもスペインが敗れたら、折角サウジ戦で奪った勝ち点3の重みが半減してしまう。
順位を三位で最終戦に臨まなくてはならないから。

ゆえに、スペインの逆転勝利に一番胸を撫で下ろしたのもウクライナ国民かもしれない。
これで次節チュニジアに引き分けでもOKだ。

ラウール・ゴンザレス
ビジャを下げ、純粋ストライカーがピッチから消えた交替策(トーレスはストライカーとは思わない)には危うさを覚えた。だが、ラウールの右足(!)がゴールを奪った。
鬼気迫る執念の前には、素人の机上の論理など越えてしまう。感服。

緒戦で見せた美しく破壊的なサッカーと、今日見せた執念のサッカー。
この二つを併せたスペインの実力は本物と思う。
しかしその反面、このチームの構造的欠点もやはり本物だった。
ウクライナを零封した守備に進歩を思ったが、今日の失点の様(ザマ)を見るとやはり脆すぎる。

スペイン国民がそれを望むのならば、とことん攻撃的であっていいと思うが、
やはりスペインほどのタレントを抱えた国は、それに相応しい結果も残して欲しいものだ。一度くらいは。


サウジに続き、スペインを喰い損なったチュニジアは無念だろう。
完璧なプレス守備に、FWを囮にしてトラベルシを抜け出させるオフサイド破りと、
対スペインの戦略としては完璧だったと思う。
チュニジア選手の献身的な組織戦術をよく日本と比較してきたが、
更にその上を行く、スペインに負けない美しさだった。

悔やむべきターニングポイントはアヤリを下げてしまった事か。
自分で蹴った直接FKから喰らったカウンターに懸命に戻り、自陣ゴール前でクリアするなど奮闘。
更には決定的なスペインの得点をゴールライン上で命がけのヘディングクリア(衝撃で亀の様に首がめり込んで見えた。死んだと思った)。
気合い十分だった彼を外したのは誤りだったと思う。
(本人も相当怒っていたし)

また、日本同様に組織に徹するサッカーの限界か、90分の中に必ず生じるエアポケットを埋めるパーツが欠けていたと思う。リズムが違う選手が一人でも居たら・・・結果論だがそう思わずにいられない。

残念ながら、異才ベンアシュール(美少年)は選から漏れていた。
フランス人監督はやはり、
「全員で闘うべき弱小国には繊細なファンタジスタなどいらん」
って事なのかな? トルシエよ。。。




その他気付いた事。
・セルヒオ・ラモスが一瞬、吉田日出子さん(女優)に見えた。

・サッカージゴロNo.2ことルイス・ガルシア(No.1は勿論デコ)、今日は今イチ。
 デコでご納得いただけなかった皆様、彼は如何でしょうか?


(記/なるほ堂)
by tototitta | 2006-06-20 22:18 | W杯2006 | ▲ TOP
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