(記&絵/minaco.)
世界遺産ガチ保存会会長のminacoです。ガチ不毛の今大会で大賞を受賞したガッツに心からの祝福をxxx。
ルートを今回のガチ選考に入れなかったのは、不本意だったからだ。カーンやカヴィはレギュラーじゃなくてもその存在感を示したガチだった。
実を言うと、ルートにもゴールよりそれを期待してた。チームが勝つ為の役割を果たし、ただのゴールマシンじゃない事を証明する機会だと。しょっぱいオレンジでも勝たせる事が出来るはずだと。ルートには今、それが必要に思えたからだ。
でもチームには存在自体を否定された(ような気すらする)。役に立てなかったのは力不足でもある。何せ初めてのワールドカップなのだ。
ふと思い出すのは、ユナイテッドで初めてキャプテンを任された時のこと(思えばそれがルートの試練の始まりだったかも)。あまりに気負いが先立ちすぎて、後で振り返るとルートも「こんなに大変だとは思わなかった。今ならもうちょっと上手く出来るのに・・・」なんて悔しがってたものだった。そう、いつだってこの男は初めての機会をしくじってしてしまう。最初から上手くいく程器用な器じゃない。
年齢的には若い選手の手本となってチームを引っ張る役割なのに、そしてカーンやカヴィのように懐の大きさを示すべきなのに。
だがガチとは融通が利かないものである。
それでもドイツで最後に見たルートは顔に「
リベンジ(怒)」と書いてあった。ここで敗北を悟り後進に道を譲るとか、やり方を変えようなんざ、ガチのする事ではない。単純に「もっと強くなって認めさせてやる」と尚更誓うのだ。10回がダメなら100回、同じ描線をなぞって太く黒く自画像を描く。だたのゴールマシンではない、もっと強力なゴールマシンになるだけだ。切ない。
闘うガチの歌を闘わない者達が嘲笑うだろう(by中島みゆき)。
本来チームにはガチも塩も共存し、お互いを引き立てあうものである。でも塩気ばかりがあまりに強すぎると、鉄のガチ魂をも錆びつかせてしまうから恐ろしい。日韓W杯で日本人のハートを最も掴んだのはドイツ対アイルランドの、ガチ同士対決だったらしい。イルハン、ベッカムのブームもあれば、こんな男気やトマソンのちょっといい話が大会を盛り上げた。それはFIFAの計算外だ。
どうか南アフリカにガチの居場所がありますように。2度目のチャンスを掴めますように。