(記&画/minaco.)
前節ウェストハム戦は、2008年の塩初め。
まずは油テッカテカ頭のロンに笑った。アンタも柳家一門か。そういや、ロッカールームには
ロンの為にこしらえた大きな鏡があるそうな(ルート談)。
更にシュートを外して、マジ泣きしそうになってたのにも笑った(パク☆チーが必死にコース空けてくれたのに)。新年早々、期待以上に凄いものを見せてもらった。しかし、こんなしょっぱい試合ばかり観たい訳でもない。
ユナイテッドは2Rのゴールで、FAカップ3回戦を何とか勝ち抜けましたとさ(youtubeにてダイジェストを観たんだが、せめて決勝だけでもどこかで放送してくんないかしら)。この日もヴィラ相手に苦戦したようだが、70分頃にルーたんが入った途端、試合が動いた模様。
やはり、ルーたんが居ると居ないとでは違う。
何が、と言われても困るけど、少なくともワタシとしてはルーたんが居ないといささか観戦に身が入らない。この世知辛いフットボール界では、心から萌えられる対象が必要なのだ。いいじゃないか。
それにアンデルソンやギグスやキャリックがファンを唸らせるパスを出しても、テベスが身を粉にして走っても、そこにキングが居なければいまいちカタルシスが得られないのよ。
そりゃあ今回テカテカに固めたオールバックのロン(だからアンタはミヤトビッチか)は、ちゃんとギグスのパスに合わせられるようになったけど、それもルーたんが居てこそ、かもしれない。
終了間際の2点目は、カウンターを狙ってルーたんが大きくサイドチェンジしたパスからだった。ロンの撃ったへなちょこシュートがDFに当たり、その跳ね返りをパスを出してそのまま疾走して来たルーたんが捉える。ベリー・ベリー・クイックリ~な一撃はDFの股間を抜けた。
会心のゴールに、ピッチで
不知火型を披露する横綱土俵入り。両脇には
露払いのロンと太刀持ちのアンデルソン。
アンデルソンには目もくれずロンに熱烈チュウするルーたんと、その白い太ももに眼のやり場がない。でもって、この2Rの関係を観てれば、ルートが3Rつまり三角関係のもつれではじき出されたのも仕方あるまい、とも思うんであった(違うか)。
それにしても、今どきのフットボール界にあってルーたんはあまりに無防備な選手だと思う。怪我のリスクにも、ピッチの対戦相手にも、メディアにも、クラブやファンに対しても。私生活は何でもコリーンちゃんにお任せだし。
大物というか、天才というか、それを図太いと呼ばれる事もあるけれど、「天衣無縫」または「天真爛漫」というのが一番似合う。
来る者は拒まず、去る者には気付かない──色んな意味で頓着しない性格なのかもしれないけど、それは無防備と同じだ。けれどルーたんのフットボール人生には悲壮感などないし、その危うさこそが魅力。ワタシにとっての萌えポイントはそこなのだ(堂々と言ってどうする)。
昨季、ルートが去った後10番を着ける選手が誰もいなかったので、ルーたんは自ら「その番号、俺に継がせてくんないかなあ」と頼んだのだそうな。勿論、歴代10番の重みは承知している。ユニのデザインが新しくなるのを待って、ルーたんは晴れてその番号をもらった。
ぶっちゃけ、どこぞの若造にこの番号へのリスペクトもなく着けられでもしたら、ワタシにはたまったもんじゃなかった。ユナイテッドに関するクイズを出して、合格した者だけ着ける資格有りにしたらどうか、とすら思う。
でも、幸運な事に“キング・オブ・ストレットフォードエンド”は、ガチとは全く別のネイチ(天才)に継承されるんであった。