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イラストレーターMinacoとなるほ堂が、サッカーのこととか、映画のこととか、日々日常に関して、その情熱の総てを地球にぶちこんで叩き付け、戦い挑み、愛を説く日々の記録。
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ガチでバカの金字塔映画、『ロードレーサーズ』
(記&画/minaco.)
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引き続き、ガチ強化月間です。
という訳で、いつか書こうと思ってた映画、ロバート・ロドリゲスの初期監督作『ロードレーサーズ』('94/劇場未公開・ビデオ発売のみ)。

ビデオのパッケージには、
“『エル・マリアッチ』、『デスペラード』、『フォー・ルームス』、『フロム・ダスク・ティル・ドーン』で映画ファンを圧倒したロバート・ロドリゲス監督が放つ、スタイリッシュ・アクション!!”
などと書いてありますが──いや、全然スタイリッシュなんかじゃないです。
“ロックンロールとカーアクション、そしてバイオレンス”
が売りともあるけれど、すべてロドリゲス仕様ですから推して知るべし。
むしろ、“古典的B級SF映画とメヒコとスモールタウンへの愛”がほとばしっております。さすが。


ロックンロールとクルマとメヒコ美女(と、きたら当然サルマ・ハエック)を恋人に、冴えない日々を送るロクデナシのデュード(デブデブになる前のデヴィッド・アークエット)。小さな町を牛耳る保安官に目の仇にされ、そのボンクラ息子とも喧嘩に明け暮れる。(それも、頭にたっぷり付けたグリースをスケートリンクに塗りたくり、敵がすってんころりん!とか、投げた煙草で女の子の髪が燃える!とか、カツラが飛ばされる!とか、もうバカバカしさがほとんどドリフ!

抗争がエスカレートし、恋人に「そろそろカタギになってよ」なんてせっつかれても、ちっとも更正しないデュード。そんな時、デュードに憧れのロックンロールバンドから誘いがかかる。
しかしオーディションに呼ばれた夜は、保安官とその息子、長きに渡る抗争に決着を付ける時でもあった──。



オタクでボケ担当の弟分とB級映画館で観る『ボディ・スナッチャー』('56)が、このスモールタウンの閉塞感とリンクするのがロドリゲスならではの面白さ。つまり宇宙人に住人が身体を乗っ取られた町で、かろうじて目覚めてるのは自分達だけなのか?それともマトモじゃないのは自分の方なのか?という、まあ古い価値観の中での青春の身の置き場のなさを代弁する訳なんである。
彼らを諭すように、行きつけのバーガー屋のオヤジが言う。「オレが好きで肉焼いてると思ってんのか?」。

即ち、これがロドリゲスの青春映画なのだ。

未来に踏み出すチャンスを目の前にして、避けられない運命の選択。オーデションを取るか、果し合いを取るか、ハラハラドキドキ、青春映画には付き物の黄金パターンである。
この場合、映画によくある主人公の選択パターンは3つ。

1.過去は過去、邪魔者は無視してオーディションを選ぶ(そしてハッピーエンド)。
2.過去を清算しに行くが、オーディションにもかろうじて間に合う(そしてハッピーエンド)。
3.オーディションには間に合わないが、周りのフォローで万事解決(そしてハッピーエンド)。

そう、このいずれかのパターンこそが正しい青春映画、のはずだ。
なのに、ああそれなのに。
ロドリゲスには「えー、そんなの一番あり得ないでショ!」という、最もクレイジーな第4の選択があるのだった!

青春映画としては掟破りの、しかしクレイジー人間映画としては金字塔とも言うべき結末がここにある(大げさ)。
ラストのデヴィッド・アークエットの顔、最後まで張られたしよーもない伏線。最低にカッコ悪くてカッコよすぎる。バカすぎる。

結局、ゾンビ映画で死闘を繰り広げるのと、この映画も同じである。やるしかない時はやるしかないのよ。闘っても勝てない時はもっと闘うしかないのよ。逃げるなんて言葉は辞書にないのよ。
これこそガチの生き様でなくて何であろう!


正直ゆうと、ワタシは北野武や『陽炎座』以外の松田優作が苦手だ。
一見アウトローやガチでも、ロドリゲス映画のクレイジーな男達に比べれば(つまりメヒコの男に比べれば)、その「しょってる」感がしょっぱいのだ。異論は多々あるだろうけど(特に男性は)、これはガチストとしての見方である。ガチはそんなにカッコ良くないし、カリスマとガチ者は似て非なるものなのだ。

何故なら、ガチは死なない(小橋を見よ!)。悲壮感や破滅の美学など、ガチの前ではちょこざいな。殺しても死なないのがガチ、生き残る為にみっともなく闘うのが真のガチズムではないか。

ならば、ロドリゲスはガチなのか?
映画の撮影という訳でもなく、「いつか使えるかもしんないから」危険を冒してサメを撮りに海に潜ったり(その映像は後に『スパイキッズ』などで活用された模様)、映画作りの役者以外すべてを1人でこなしたり(タイアップ宣伝まで自分で企画する)、好きに映画を撮る為には監督協会も脱退するなど、クレイジーな事は間違いない。

しかしロドリゲス映画のヒーローがガチなのは、彼がむしろガチを信じるガチストであるが故だと思われる。我らがガチを誰よりも生き生きと活写し、そのガチスト魂はシバリョー同様、我々のツボを突く。

だからこそ我らガチストは、同志ロドリゲス映画に酔い、涙し、心のアミーゴと呼ぶのであります。
ビバ!アミーゴ!
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by tototitta | 2008-02-09 22:34 | 映画 | ▲ TOP
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