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イラストレーターMinacoとなるほ堂が、サッカーのこととか、映画のこととか、日々日常に関して、その情熱の総てを地球にぶちこんで叩き付け、戦い挑み、愛を説く日々の記録。
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ラスト・ショウ~『サウンド・オブ・ミュージック』
(記&画/minaco.)

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今月いっぱいで閉館する盛岡ピカデリーの「感謝特別上映会」に行ってきた。
入場料は500円。数日前の演目は『男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎(盛岡ロケ作)』だったが、ワタシが観たのは『サウンド・オブ・ミュージック』('65)。

大昔にも観た事がある。当時ワタシの中でミュージカル映画といえば、MGMやRKO。フレッド・アステアを筆頭にソフィスティケイテッドされたダンスやコメディが主で、この映画みたいにストーリー重視のものはちょっと趣味から外れていたので、正直あまり心ときめかなかった。←言っとくけど、高校生に観たリバイバルの事よ。
だがそもそも「雪山好き」としては外せない作品なので、今回スクリーンでもう一度見直すことに。

こりゃ本当に名作だった!
歌が始まるたび、涙腺が緩んでしょうがなかった…

アルプスの山々をパンニングする数分間から始まり、空撮カメラが丘の上のジュリー・アンドリュースにズームアップしてゆくオープニング(ヘリの風圧でグチャグチャになりそうなものを、どうやってキレイに撮影したんだろ?)。
正直に言えば、彼女が第一声を発した瞬間に心のダムが決壊しそうになった。どうしましょ。

そして改めて観ると、トラップ大佐のなんとツンデレなこと!これは「大佐萌え~」で観るのが正しい映画だと気付く。隙のない男前で美声のクリストファー・プラマーは、 ガチでツンデレな大佐によくハマってる。エリノア・パーカーの女っぷりもいいし、子役の芸レヴェルが異様に高い。
曲はすべてが奇跡の名曲だ。「Sixteen Going on Seventeen」のメロディとダンス(あの狭い東屋で撮るのは大変だろうに!)、「My Favorite Things」の歌詞(『ダンサー・イン・ザ・ダーク』で使ったのは正解!)、ガチな「Edelweiss」と「Climb Ev'ry Mountain」。そうだ、すべての山に登るんだ!と、“辛い時口ずさむソング・リスト”に加えたくなる。
それにしても、「ドレミの歌」を日本語で「♪ファ~はファイトのファ~」と訳した人は凄いな!何だファイトってさ。



176席の劇場はワタシが行った時、既にほぼ満席だった。「映像の鮮度がいい」から映画は大抵前の方で観るんだけど、この日は最前列。シネマスコープのスクリーンは生地目まで見える。古い座席だが、座り心地は悪くない。時間帯からして、年配層が多いようだった。ほんの少しのくすぐりでも、おばさま方のキャハハハという笑い声が響き渡る。

エンドクレジットが出て、ワタシは小さく拍手した。そうするべきだと思ったからだけど、周りを気にしてすごすごと止めた。すると程なく、後ろの方から大勢の拍手が聞こえてくるではないか。自分はちょっとフライングしてしまったらしい。
帰り支度しながら辺りを見やれば、映画マニアと見受ける若い男の子が白いスクリーンにカメラを向けていた。

人一人が通れる出口に向かうと、支配人がきちんとしたスーツ姿で、お客一人一人と挨拶を交わしながら見送っている。
「寂しくなるなあ」と声をかけるおじさんがいた。「花巻から来ました」と言うおばさんがいた。「また再開してね!」と言われると、支配人は「またいつか復活させます」と答えた気がする。目の前にさっきのカメラの子がいて、彼は支配人と固く握手をしていった。ワタシも何か気の利いた事を言わねば、と構えたが、結局何も言えずに別れた。ロビーは口々に「ありがとうございました」を繰り返す人々、次の回に訪れた人々でごった返していた。


昭和の雰囲気が残る映画館は市内に数ヶ所。スナック菓子を置く売店、少々お高い自動販売機、昔ながらの長椅子を置いた薄暗いロビー、壁に貼られたスチール写真。職人さんの手描き看板は、毎回ひどく似てない映画スターの顔が掲げられる。名劇は昔本当に名画劇場だったし、ピカデリーという名前にも賑やかりし頃の興行の匂いが残る。そのうち3館が、今日で閉館した。

シネコンの影響と言われるが、今興行界はどこも苦戦していて、真新しいシネコンでさえ伸び悩んでいるらしい。映画は自宅で観られるし、時代が変わったといえばそれまでだ。

ワタシの場合、シネコンへ行く機会が多いのはキレイで新しい設備とかサービスのせいじゃなくて、ただ観たい映画がかかってるからという理由に過ぎない。観たいものを観に行くだけ。悲しいかなピカデリーのような古い映画館より、配給元もシネコンを優先するのが現状で、呼びたい客を呼べないのが悪循環みたい。

なので、ワタシに言えるのはこれだけ。
「 映 画 は ス ク リ ー ン で 観 る の が 一 番 だ よ 」。

ああシネフィルの明日はどっちだ。

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↑翌日写真を撮りに行ったら、TVカメラが来てました。

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by tototitta | 2009-01-31 21:38 | 映画 | ▲ TOP
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