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イラストレーターMinacoとなるほ堂が、サッカーのこととか、映画のこととか、日々日常に関して、その情熱の総てを地球にぶちこんで叩き付け、戦い挑み、愛を説く日々の記録。
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別れの手紙
(記/minaco.)

【註*このエントリはやや芝居がかっています】


ボギー&バーグマン風に言えば、初めて会った頃、君はほんの18歳でスパゲッティ頭で、歯の矯正をしてた。ロナルド・レーガンにちなんで名付けられたというので、我々は君をロンと呼んだ。今回の件はきっと、育てるしか興味がない人と、他人が育てたのしか興味がない人の、需要と供給が見事に噛み合ったとゆうだけの話だと思ってる。

君がスペインへ行くなら、ただ「左様なら」と言おう。これからはお互い他人の関係。どんな事があっても与り知らぬ、もはやツッコむ事も出来ない他所の人なのだから。

本当はそのはずだった。でもどうゆう訳か、これまで通り君と会う事になる。それだけが問題なのだ。何故ならマドリーの試合を観る時、君もそこにいるから。そもそも何故自分がマドリーの試合を観てるのか、君は不思議かもしれない。そこには少しばかり事情があるんだ。

今後も君のいる試合を観て、何か言う人達の声も聞こえてくるだろう。あらぬ場でボールを奪われ、ピンチを招く度、マドリディスタが「何アイツ」と驚くかもしれないだろう。そんな時、自分はどうしたら良いのだろうか。


あの子のドリブルとやらは、ゴールへ向かうものじゃないよ。フェイントって奴も、行く手を阻まれたからその場で立ち止まっているのさ。勿論こねくり回した挙句、そのボールを敵にパスしてしまう事だってある。運良くFKをもらうと、コンパスみたいな格好で、肩に力を入れ、そして息を吐き、念を送る儀式を行うんだ。ボールがどこか彼方へ飛んでいけば泣きそうな顔で、いや眼に涙を溜めながら、ブツブツとうわ言を繰り返すんだ。PK、それだけは滅多に外さない。怪しいステップでね。ゴールは出来るよ。但し、ゴール前で何故か敵が滑って転んだり、何も無い所で自分が滑って転んだり、全く予想も付かない笑いを伴いながら。あの子は得点と笑いが比例するんだ。イングランドでは削られても、倒されても、なかなかファウルも取ってもらえず泣きたくなるけど、それで本当に泣く人は君だけだ。その代わり、良い事があれば鼻息を荒くして、グレイトな気分で一杯なんだ。引っ張られ挑発されると、「そんなにオレのシャツが欲しいのか、アァン?」と笑顔で胸を張った事もよく覚えてる。ああ、ピッチ外でもあの子は特別だね。リゾートのぼったくりホストみたいなファッションで、耳にダイアモンドを貼り付けて、髪には花を挿して、逆三角形の硬い筋肉を見せびらかす。お前はゲイか、ってよく言われたものだよ。でも、そんなあの子とウェイン・ルーニーはいつも仲睦まじかった。ウェインが父親になるまでは……。


そんな話を、自分は誰にするつもりだろう。もはや出る幕はない。代わりにマドリディスタが思う存分いじってくれるはずだ。それに対し、自分はどう思えばいいのだろうか。

例えば、マドリー公式サイトで「ロナウドくんの得意技は、次のうちどれでしょう?」なんてアンケートがあって、思わず投票してしまった自分が居る。そして投票結果を見ると「ドリブル」なんてのが最多得票で、そんなはずはない、スペイン人は何を言ってるんだろう、あの子が一番得意なのはヘディングじゃないか!と困惑する。不毛だ。何たる不毛…。

ひょっとしてスペイン人なら、あの子もありふれた文脈として許容するのかもしれない。我々が「しょっぱいしょっぱい」と塩分過多で高血圧になるまで唱え、心ゆくまでニヤニヤしてたのを、「ちょうどいい塩梅だ」と喜んで口にするのかもしれない。イベリコ豚の生ハム、その塩漬け乾燥肉と同じように。各地、味覚には違いがある。


こうなった事で、君のブランド“CR7”がどうなるのか、まずそれを心配してしまったのを許しておくれ。けれど、それは杞憂だった。別に7じゃなくても構わないんだって知ると、自分が馬鹿みたいに思えた。お金の話には興味がないよ。浪漫主義者だから、フットボールにはロマンを求めてる。

この先、自分はこの不毛を乗り越えなくてはならない。ファーギーの捨てた者達が漂着する、白い塩湖の岸辺で。それが半年になるか、1年になるか解らないけれど、そう長い間ではないかもしれない。色んな面で、自分の身の振り方を考えている。
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by tototitta | 2009-07-08 21:46 | Manchester United | Comments(6) | ▲ TOP
Commented by desertstorm at 2009-07-09 01:34 x
ロンが15の夜してから白いシャツに袖を通すまで、あっと言う間でしたね。
勿論、うちの子だったので寂しい気持ちでいっぱいですが、こればっかりはしょうがないですね。
読んでるうちに色々なおもしろ場面が走馬灯のように蘇って、寂しいやらおかしいやらでゲラゲラ笑ってしまいました。
これだけ愛されてるロンは、やはりすごい男だなあと改めてしみじみ。
Commented at 2009-07-09 17:13 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by minaco. at 2009-07-10 00:23 x
desertstormさん

>15の夜してから
あははw ほんとあっという間ですねー。
振り返れば、なぜか思い出すのはおもしろ場面…しみじみ。

寂しいというか、自分でもよく解らんのです。
これまで色んな葛藤やありえない刺激があって、何せユナイテッドが一から育てたといっていい(多分)ロンですから、こっちも親心というか親戚のおばちゃん心というか(単にニヤニヤ心なんですけど)、随分色んな事があったのに、あっちへ行くと何事もなくすんなり馴染んでしまいそうで、それが呆気なくて…なんだったんだろう、今までは…と、いった気分です。寂しいって事かしら。
まあ、これからも観るには変わりないんですけどね…
Commented by minaco. at 2009-07-10 00:47 x
鍵コメさま

コメントありがとうございます。
なるほど、喜ばしいというより複雑なんですね。

>笑って愛することができなくなる感じ。
何となく、解ります。確かに…
でもちゃんとパスするだろうし、守備はユナイテッドほど求められないと思うので、むしろ今までより自由になるのではないでしょうか。
期待されるかもしれないけど、彼はリーガでの方がやりやすいでしょうね。ユナイテッドでやれれば後はどこででも大丈夫、とも聞くし…。
来季はまだ誰がどうなるか解りませんけど、いいチームになればいいですね!
Commented by koba at 2009-07-10 20:55 x
お別れのお手紙に、minacoさんのFKコンパス画をそえていただきたかったな、と、おもっちゃいました
こちらで拝見するシオ記事には愛があって好きだったし、07賀状は宝物にさせてもらっていました(こっそりすみません
あの7番の背中がみられなくなるのは、やっぱさみしーです
あ、わたしもへディングに1票派です(笑
Commented by minaco. at 2009-07-11 00:50 x
kobaさん

あああ、すみません~~!!(汗)
いつか時間があれば、改めて「コンパス」画を描いてみたいと思いますー。

>07賀状は宝物にさせてもらっていました(こっそりすみません
んまあ、嬉しいです!ありがとうございます!
塩塩と散々な事言ってニヤニヤしてきましたが、うちの子だから好きにいじるんであって、他所の子ではもう……そんな一抹の寂しさがこみ上げますわね。
でも、やっぱりへディングですよね~。
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