S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

イラストレーターMinacoとなるほ堂が、サッカーのこととか、映画のこととか、日々日常に関して、その情熱の総てを地球にぶちこんで叩き付け、戦い挑み、愛を説く日々の記録。
XML | ATOM

skin by なるほ堂
ABOUT CONTACT BLOG LINK
カテゴリ:Other Sports( 31 )
| ▲ TOP
ゴルフは文学である
(記/minaco.)


またもゴルフの話です。ツールがアルプス突入したけれど、ジ・オープンは最終日で59歳トム・ワトソンが首位ですもの。しゃあない、ゴルフ優先だ(ツールは録画)。


それぞれのスポーツ・競技には、図書館が付属してるようなものだと思う。競技を観ながら、時に教養や知識を得られるのだ。

例えば、フットボールの図書館には「世界史」「民俗学」「経済・経営学」「音楽」などなど幅広いジャンルの本が置いてある。自転車ロードレースなら「地理」「建築」「機械」「空力」「社会学」…。これら図書館で興味を惹かれた本を選ぶと、より奥深い世界を愉しむ事ができる。

ゴルフの図書館にも「気象」「植物」「歴史」「心理学」など様々な蔵書があるけれど、特に充実してるのは「文学」「哲学」かもしれない。ゴルフはよく人生や人間性に例えられる。きっとラウンドする間に思考を巡らす時間を持つからだろう。ゴルフにまつわる格言や物語はとても多い。

その中のひとつに、トム・ワトソンと長年連れ添ったキャディ、ブルース・エドワーズの物語がある。ワタシは6年前の全米オープンでこれを知った。最も美しく、そして悲しい物語だった。



今年のジ・オープン、ブルース亡き後のワトソンが初日から優勝を争っていた。彼は淡々とスコアを重ねていた。昨年も超レジェンド、グレッグ・ノーマンが3位になったし、このリンクス・コースは経験がモノを言う。

確かにゴルフには人間性が出るので、ギャンブル性の人もいれば、堅実派もいる。もしワタシがプレイしたら、きっと堪え性がなく一発博打派になりそう。ビジェイ・シンを観てると人ごとじゃない。アタイの人生、何度OBになった事か。

ワトソンはジ・オープンと相性が良く、恐らくこういう厳しい自然環境に逆らわず、欲を出さず穏やかに身を委ねる性格なのだろう。我々は彼を応援せずにはいられなかった。

3日目、TV中継は首位で最終ホールへ向かうワトソンの姿に、もう一人のワトソンが歩く姿をオーバーラップさせた。1977年に同じターンベリーでジャック・ニクラウスと「真昼の決闘」を繰り広げた時の、若きワトソンの映像である。なんとゆう神 演 出 !

結果的には、プレイオフまでいった末にワトソンは敗れてしまい、最年長優勝はならなかった。悔しいけれど、これもまたゴルフ。人にドラマあり、コースにドラマあり、それらひっくるめてロマンがある。そうだ、ワトソンにはあと5年も(65歳まで!)出場権がある。次回はノーマンと対決してほしいな。



さて、抽象的な話ばかりですみません。ワタシもメジャー大会とたまにPGAツアーくらいしか観ないミーハーなので、一般女子もゴルフ観戦はいかがでしょう。だって、最近は若くて可愛い子も多いんですよ。もう腹の出た親父のするイメージじゃありませんて(いるにはいるが)。但しラウンドを終えて帽子を取った時、髪がぺったんこでカッコ悪いんだよね…。


【伝説の1977年ジ・オープン ニクラウスVSワトソン / 最終日最終ホール】
ナニこの民族大移動。70年代の映画みたいなエンディング、かっこいい。


[PR]
by tototitta | 2009-07-20 22:10 | Other Sports | Comments(0) | ▲ TOP
ゴルフもいいよ
(記/minaco.)


只今ツール・ド・フランスをまったり愉しんでいる訳ですが、最初の3日で盛り上がりの頂点に達してしまい、アルプスに入るまではランスwithアスタナ珍道中をニヤニヤ眺めておりやんす。

そんな時、スコットランドのターンベリーでは全英オープンゴルフ(ジ・オープン)が開催中。あまり馴染みがないかもしれないけど、今日はゴルフの話です。

例え多少の不合理があっても、伝統を守ろうとする競技が好き。ウィンブルドンはあのセンターコートに屋根が付いちゃったけれど、ジ・オープンの強風とラフの深さ、バンカーの悩ましさは100年以上昔から変わるはずがない。

そもそもゴルフには不合理な状況ばかりである。歴史あるコースの中には、ティーショットの先を阻むようにホテルが建ってたり、バンカーの数が不明(数える度違う)と言われる所があったりする。壁のように聳え立つバンカーで10数打スコアを重ねる選手もいたし、リンクスの不安定な天候で寒さに震えながらプレイする事もしばしば。

まあフットボールに例えると、18回PKを蹴るようなプレッシャーの連続っす。博打みたいなもんっす。そして難関不落の山に挑むように、自然を制するのではなく、自然を知り尽くした者が頂に立つ。それが、ジ・オープン。

ところで石川遼くんへの連日大仰な報道に辟易もするけれど、日頃フットボール観戦でストレスを溜める者にとって、ゴルフの中継はまだ好ましい方だ。何しろ競技を知り尽くしたヴァリトン・ヴォイスのゴルフキャスター、戸張さんがいる。いつぞやはタイガー・ウッズの口癖まで把握しててたまげた。冷静な状況判断と底なしの知識、選手へのリスペクト。品がよろしい。

勿論、今年も松岡修造の蛮行は目に余って仕様がないんだが、それを戸張さんと青木功がたしなめてくれるから有難い。元祖・傍若無人なガチレジェンド青木の前じゃ、修造なぞ所詮フェアウェイに零れる木の葉。毒には毒、ガチには大ガチをもって中和する、という荒技である。

それからジ・オープンといえば、最終日の最終ホール。最後のゴルファーの後をギャラリーが一斉に押し寄せる風景。頃合を見計らってカップに名前を刻み始める職人の姿。

そんな変わらぬセオリーが好き。伝統が守られるのは一重に競技へのプライドであり、ウィンブルドンのボール・パーソンの身のこなし同様、プロフェッショナルな運営スタッフの力なんだろうな。R&Aはホント偉そうだし。

弊害があるとしてもそういう競技はファンにリスペクトされ、決して譲れないプライオリティを持ち続けるし、浪漫があるじゃないかと思ったりする。

(追記*あ、タイトル変えました)
[PR]
by tototitta | 2009-07-18 21:49 | Other Sports | Comments(0) | ▲ TOP
ラグビー・ワールドカップ雑感
(記&絵/minaco.)
d0031385_224263.gif

街を流れる川には鮭が遡上し、ついに朝晩の暖房が要る寒さとなりました。はやっ。
どうにか観続けてきたラグビー・ワールドカップも、残すところあと2試合。決勝はイングランドと南アフリカという、空気を読まない対戦となりましたね。

「ウィルコのそりゃないよ~なキック」と「マットフィールドのそりゃないよ~なラインアウト」の対決になりそうだけど、まあそれもラグビーなんだろうとは思う。どっちも「これだけは負けねえ」という、絶対的な武器を持ったチームだから勝ち残ったのかもしれない。そして何と思われようと「らしさ」を貫いたチームが強いのかも(オールブラックスも「らしい」負け方ではあったようだ)。

初めてイングランドのウィルコことウィルキンソンを観た時、ガチの匂いがプンプンした。それはランス・アームストロングにも似た匂いだった。
この人は勝つためなら空気読まずに何でもする人だ、と思わせる、つまりイッちゃった眼をしてる。プレースキックを蹴る時の異様なポージングもまたガチっぽい。
ツールでランスが落車した選手を気にも留めず、コースをショートカットして芝生を突っ切ったのも、前回決勝でウィルコが決めたドロップゴールも、ガチ伝説として通じるモノを感じるのは私だけでしょうか。好き嫌いはともかく、「参りました」と(とりあえず)思うしかない。敵わないっす。

さて、個人的には今回のワールドカップでルールを覚え、男前(マットフィールド、ハウレット、マコウさんかっこいー)を品定めし、愉快なウェールズの仲間達はパッパと散りましたが、色々考えさせられる事もありました。
やはり国歌斉唱で既に泣きのスイッチがMAXなアルヘン他とか、ハカやシンビで萌える南半球の戦士達を観た後で、フットボールのユーロ予選を観たら、物足りなさも感じる訳で(といってもオランダくらいしか観てないけど)。
勿論全く別物だし比べても意味はないけど、ちょっぴり羨ましく思う。それはひょっとして、現時点でフットボールよりラグビーにはまだガチの居場所がある事への羨ましさかもしれない。
結局、それは観客の見方の違いかという気もする。

それからオランダのオランダ人、つまり平均身長世界一の大男産出国がラグビーやれば結構強そうだけど(選手はいることはいる)、欧州にしては社会的階級差がないし、多分メンタリティがラグビーに向いてないんだろうな。


〜シリーズ ガチ・カルタ #1〜

よいこのみんなにカルタでガチズムを啓蒙する企画です。今後も続く…予定。

d0031385_2251043.gif

[PR]
by tototitta | 2007-10-19 22:26 | Other Sports | Comments(2) | ▲ TOP
amazing feeling
(記/なるほ堂)

d0031385_19332614.jpg
昨夜の中秋の名月をご覧頂けなかった方々の為に、我が家のベランダから見た月を。

我が家のベランダには、時に珍客も訪れる。下の写真は『チゴハヤブサ』という鳥(らしい)。d0031385_19342045.jpg
先日の大雨の時、我が家のベランダの軒下で雨宿りしていたチゴハヤブサ。ずぶ濡れて、折角の模様がよく見えなかったのは残念。ここ盛岡では川向こうのエグネ(居久根)や天満宮辺りに居を構えているらしいから、そこからの出先の最中に雨に祟られたのだろう。窮鳥ベランダに入らば、証拠写真を撮る。

生き物繋がりで、『イシモチ』という魚の話。別名を『グチ』とも言う。
「頭の骨の中に石を持っているからイシモチ」というのは知っていたが、釣り上げられると「グーグー」と愚痴の様にうめくからグチと言うのは最近まで知らなかった。非常に親近感のある魚だ。愚痴ばかりの僕としても、また石持ちって所も……。僕の持っている石もたまに悪さをして、困ってしまう。それが、ここの所ブログご無沙汰の原因だったのだけれども、容態も安定したのでまたいつもの様に(……でも、愚痴は控えめに)。

───────────────────────────────────────────

ラグビーW杯を見ている。
WWEを凌ぐ巨漢同士のぶつかり合いを、観戦初心者のMinacoにボード片手にルール解説し乍ら楽しんでいる。

ラグビーではJK現役当時からのオールブラックス党の僕、なんとかMinacoをこちら側に引き込もうとしている最中だ。ブラジルサッカーファンに教育し損ねた過去を繰り返すまい、と。
「農夫のセクシーさ」に弱い彼女のツボを付きリッチー・マコウを。リオ・ファーディナンドの顔をしてギグスの様にプレーするハウレットを──そこら辺から攻めたら、今の所効果有りの様だ。今度はハカを教えようか。

だが、彼女が面白がるのがおもしろ妖精軍団ウェールズであり、一番感嘆するのがフランスのインテリジェント・モンスター=シャバルさんというのも事実。仕方ないか、シャバルさんはカントナに通じるフランスガチだもの。

僕としても、この予選リーグの中で一番面白いのはフランスだ。
持論だが、サッカーでアズーリが好きな方は、ラグビーならばフランスを応援できると思う。アングロサクソンが作った競技を、ラテン風のマチズモで解釈し、やたらと「俺のハダカ!」を見せたがる。(未成年の方もご覧になるここでは、画像は紹介できない)

10番ミシャラクの気まぐれな王様的プレーにはトッティを、またフランスの特徴である敵のラインブレイクを阻止する強固な守備にも、どこかカンナバーロ的な「華」を感じる。言い換えれば「個の輝き」──所謂「皆でわっしょい!」的なモチャモチャした守備ではなく、そこには「俺が止めてやる!」的な、集団から自立した責任感が感じられるのだ。

我々に広く知られる所のラグビー精神「one for all…」よりも、「個人のマチズモ」みたいなのが先行する、とでも言えば良いかもしれない。勿論彼らとて強い団結心はあるのだが、その拠り所が、何処か我々の知るラグビーとは違う香りがするのだ。

フランス対アイルランド戦。試合中にイバニェス主将SHエリサルドが、意見を異にして対立する場面が見受けられた。どうも、主将を差し置いて、エリサルドが「俺のゲームプランの方が正しい」と譲らない様に。それは、とても新鮮な風景に思った。

南半球、サモア・トンガなどの「諸島系」を含むオールブラックスにしても、アングロサクソン由来の「主将の下で団結して戦う。死なば諸共!」的な形で結束しているが、フランスはどうやら趣が違うようだ。無論、それは否定的に見る物では無く、むしろ好意的に捉えるべきだろう。ラグビー精神は、色々な文化の中で新しい解釈を重ね、そして深化していく。かつてサッカーが、W杯を経る中でそうであったように。

=======

ラガーマンたちを猛火のビルに飛び込む消防士たちに例える見方がある。
なるほど、オールブラックス主将のマコウなどは、正に消防隊のリーダーのようだ。誰よりも真っ先に火中に飛び込み、続く仲間の隊員たちが進む為の道を作る。

もしも我が家が火事になったら、オールブラックスに助けに来て欲しい。
激情家ケラハーが泣きながら「火事だ! 火元はあそこだ!」と叫ぶと、燃え盛る家の扉を破ってマコウが突入。続いたハイマン(スクラム機械)ら屈強なフロントロウが瓦礫を押しのけると、最凶アリ・ウィリアムスと心優しき巨人ジャックが、今にも崩れそうな天井を支える。すると、その下を縫って素早くハウレット、マカリスターがホースを運び、飛び火した厄介な炎もコリンズがチン火だ。そして最後には、ハンサムなカーター君が「もう大丈夫。怪我は無いかい?」と優しく語りかける。ああ、萌え萌え。

で、日本代表はどうか。残念乍ら、彼らは頼りにはならない。
それは勿論、彼らのせいではない。

日本の消防活動は欧米とは違い、消化よりも火事を未然に防ぐ事、つまり見回りやスプリンクラーを設置するといった「火事予防」が第一だ。それはそれで素晴らしいのだが、例えば「普段だらだら→いざという時は猛烈に戦う」タイプと、「普段からこまめに努力する」タイプでは、残念乍らこと火事場の戦闘力のMAX値では前者が勝る。否応無くラグビーが80分間の戦いである以上、戦う事態を起さぬ事を第一とした日本の消防士たちには分が悪い。

しかも今回、桜のジャージを纏った我らが消防士たちは、そんなせめてもの日本人の利点である「普段からの準備の積み重ね」すら出来ていない状況だ。北の鉄人・新日鉄釜石は、心優しき田舎の荒くれ者の風情はあれど、その実は妥協無き研究家軍団でもあった。しかし今のラグビー界はそういう研究の積み重ねを遮断するかの様に、どっち付かずの強化を重ね、大学閥の顔を伺ってはその度に選手戦術が入れ替わり、W杯招致の為に「強化」よりも「結果」に走って外国人選手を頼り……で、その挙げ句に選ばれた今大会の選手たちは、あたかも業火の中に家庭用消火器を持って突っ込まざるをえない消防士そのものだった。

だが、そんな彼らにも……否、そんな彼らだからこそ「一勝を」の願いは尽きない。
満足な準備も無く、得るべきバックアップも無い彼らだからこそ、僕は勝たせてあげたい。

そして、
涙の数だけ強くならない、反・岡本真夜的な繰り返しの中でも、いつかアスファルトならぬ「石に咲く桜の様に」と、花咲く事を願って来たラグビーファンの願いが込められた一戦、それが昨夜の最終戦、カナダ戦であった。

=======

カナダから届くのは手紙ばかりではなかった。
ドライビングモール フロム カナダ。平尾昌晃、畑中葉子。

前半をリードで折り返したものの、後半カナダは優位なFWのパワーを全面に、更に日本陣内へと攻め入る。しかし、試合前から満身創痍の日本もそれに耐える。5年前、釜石の10大会ぶりの全国大会出場を阻んだ、いわば岩手県民の仇敵であるNEC箕内主将のトライ防御には心震えた。今ならば許そう(って、未だ引き摺っていたのか)。しかし、怪我人続出で本来のポジションではないロビンスの伸びないキックが恨めしい。そして逆転を許す。

しかし、そこからが日本なのだ。
赤い風船(『遠い世界に』/五つの赤い風船)ならぬ、赤い桜のジャージに乗って遠い世界に旅に出た、これが日本だ。私の国だ。

フィジー戦に続き、ロスタイムに入ると何かが始まる。
場内にはジャポンコール、フランス人たちも日本の諦めない戦いを知っている。またしても異国の人々を総立ちにさせたジャパン、それを誇らしく思う。そして選手たちもそれに応える。
我慢、猛攻、継続、そしてフィジー戦では果たせなかったトライ。

「amazing feeling」

幾多の名勝負を重ねて来た、我らのヘッドコーチJKをして、そう言わしめた瞬間。
日本人として、それを解説しよう。それが我ら民族の

『火事場の馬鹿力』

だと。それが日本の火消しの底力だ。


大西が、同点のゴールを狙う。松任谷由実の歌は縁起が悪いので思い出さない。
決して本職ではない、今大会度重なる怪我人のせいで廻って来たキッカー役を懸命に務めて来た大西。しかも、彼自身も今や、この80分過ぎにピッチに立っている事さえ驚異的な程の満身創痍である。

蹴り上げられた楕円球の、ゴールへの真っ直ぐな軌跡に、神様が降りて来たかの様に思った。
まさに──、
d0031385_1935042.jpg


そして終りの時、我々の前に立った神は、我らに微笑んだ。
[PR]
by tototitta | 2007-09-26 20:04 | Other Sports | Comments(2) | ▲ TOP
ギグス挙式記念~がんばれウェールズ
(記&絵/minaco.)
d0031385_21522458.gif

ラグビー・ワールドカップを観ています。
と言っても、長年オールブラックス至上主義を標榜するなるほ堂と違って、ワタシは門外漢です。
これまでシックスネイションズや南半球の試合などをなるほ堂解説付きで観てきたけど、未だに選手と名前と国がおぼつかない。
フットボールでは見かけない、ポリネシア系マッチョな戦士も好みではあるが、今のところ特にどこかを贔屓にする程でもない。

ああ、でもシャバルさんを観てるとカントナとブルーザー・ブロディ(そっくり)を合わせたようで、つまりインテリジェント・モンスターと呼ばれるカリスマ性にうっとりしますね。
あと敢えて近いとすれば、「タンタン」のハドック船長とか、ジャン・ヴィゴの映画「アタランタ号」の船長、またはアンソニー・クインとか、「宝島」のジョン・シルバーとか、そうゆうイメージが連想される(ナゼか船長ばっか)。
巨の哀しみと可笑しみを湛えた、人間を超えた異形の美しさがシャバルさんにはある。ポエジー。

しかし、開幕戦から数試合観てきて一番ウケたのがやはりウェールズ代表なのだった。世間がきっとラテンのムチムチ美形を眼の保養にしてる時に、よりによってウェールズだ。
カナダ戦はいい喧嘩祭りでした。
それまでの数試合とはまた別の、まるで御柱祭りのような、男衆の球の獲り合いに燃えた。

カナダがどんなチームなのか知らなかったけど、ロッキー山脈のクマみたいな大男がいるし、主将はレッチリのアンソニー風だし、喧嘩なら決して弱くはなさそう。
前半トライを決め優勢に立つカナダに守備の弱いウェールズはタジタジ。
ところが後半になると一気に形勢逆転、結局はシックスネイションズ優勝経験もあるウェールズが大差で勝利を収めた。プロレスで言えば、血気盛んな若手レスラーの技を全部受けておいて、相手が勝てそうな気になった所一気に倍返しで思い知らせてやるみたいな試合。
喧嘩では負けてなかったカナダだが、経験値とネタで負けた。

何しろ、ワタシ的にウェールズ代表は欧州きってのネタの宝庫である。
アダム&ダンカン・ジョーンズ(←我が家では黒アンドレ&白アンドレと呼ぶ)とチャービスのヴィジュアルだけでもお腹一杯なのに、スタムとダンカン・ファーガソンを合わせたようなサイコな強面ガレス・トーマスがいる。まるで脱獄囚とゴブリンが共演するシュールな映画を観てるようだ。
更に若き男前マイケル・フィリップスは有りえない190cmのSHだし、「もう1人の」マイケル・オーウェンもいるし。途中でパンツのゴムは切れるし。観客席にはWジョーンズを模したアフロ・ヅラが増殖してるし。

ところで、ふと映るサイドライン際に置かれたマスコットがゴン太くん(ⓒできるかな)に見えたのは気のせいか。ワラビーズは勿論カンガルーだけど、ウェールズは・・・・ゴ、ゴン太くん!?
その瞬間、ワタシの脳内シナプスが速攻パスを繋ぎ、ゴールにトライを決めた。
ゴン太くんとジョーンズ×2が、「できるかな」テーマソングとスタジアムの陽気なブラスバンドが、日本のジョン・クリーズことのっぽさん(と勝手に思う)のアナーキーさとガレス・トーマスがシンクロして、ひとつのイメージを結んだのだった。そういうことか!シュール!

フットボールもラグビーも、単純に言えばルーツは「男衆の村祭り」であって、そのプリミティヴな衝動を観るのが愉しい。
フットボールは複雑になりすぎてしまったけど、そういう意味でラグビーは男衆のメルヘンなのだな、と思うんであります。

何はともあれ、ウェールズ代表はファンタジック。次から次へと繰り出すネタに殺伐とした心が和むワー。
[PR]
by tototitta | 2007-09-12 22:01 | Other Sports | Comments(2) | ▲ TOP
二人の「代表」
(記/なるほ堂)

いやぁ、我らが日本代表は快勝でしたね〜♪ 
難敵相手にミスも頻出、途中何度も頭を抱えた試合だったけれど、でも終盤「ここぞ!」という時には難しいシュートをきっちり決めて逆転勝利! 監督の采配も大胆で、試合半ばでゾーン守備に切り替えた策が最後に奏効。ベンチの厚い選手層を活かした、柔軟な選手起用には脱帽でした!

……え? 何を言ってるんだって?
勿論、我らが日本代表──バスケットボール日本代表の事ですよぉおお!
昨日の五輪予選、強敵レバノン戦は物凄くいい試合でした! 


「これが俺たちの代表なのか?」とサッカーアジア杯で肩を落とされていた方も、この試合をご覧になっていれば大分気持ちが晴れたはず。サッカーに於ける「決定力不足」に憤懣やるかたなかった方も、そしてサッカー代表のメンバー選出にガッカリだった岩手県民(!)も、恐らく大いに溜飲を下げられたことでしょう──そう、我らが代表・川村卓也選手(盛岡市立下小路中学校→岩手県立盛岡南高等学校)の神懸かりシュート連発に! ジョーダンとかレジー・ミラーみたいで、いやはや素晴らしかった! 久しくサッカーでは味わえなかった感覚に震えちゃいましたよ……これが決定力か!、と。


さて……、
サッカー日本代表の話は、何を書いても鹿党(&岩手県民)の「恨み節」と取られそうなので、申し訳ありませんがスルーしてました。多分、まだこの先も暫くはスルーとなるでしょう。

恐らく率直な感想や、例えば大会前よりの考察である
「大切なプラスαであるはずのエゴイズムが希薄な、戦術に従順な選手をたくさん集めて(※選手全員では無い)、それでどうやって点を取るつもり?」
「お前らはロボットか?」
「あれは日本代表じゃなくて、オシム選抜だろ」
……なんて事も、決して感情的な偏向意見のつもりは無いんですが(普通に誰でも感じる事でしょうから)、でも立場的に結局は「代表選出0クラブサポの愚痴」というか、筆力不足ゆえそういう指摘を受けても仕方ないでしょうし。。。

アレ(≠アレックス)とアレと、何よりもPKを「蹴りたくなかった」なんて言うアレが日本代表選手ってのはもう勘弁……という思いも、例え彼らが鹿島の選手でも変わりないんだがなあ。

ともあれ(スルーと言いつつ、もう少し)、
今回露呈した「可能性を増やす思惑で具体的戦術を指示しても、結果それは選手たちには“制約”になってしまう」という悪循環……それをクリアする力が現監督や現選手にあるんでしょうか。
タメの利かない「ポンポンパス(=横パス。結果的に)戦術」。それの遵守と、それに反する元来の個性──両者の板挟みの様に映った俊輔、高原、中村二号あたりは気の毒に思いました。

そもそも、
「素早く空いたスペースを使う」ってのは一見賢そうだけれど、ぶっちゃけそこって相手にとっては「怖くないから“空けて”いるだけ」であって、そこにパスを繋いだり走り込んだりしてもあんまり効果的には思わないんだけど。むしろ、相手が一番怖れて固めている場所こそが狙うべき場所なのでは?(同じく走力を重視しながら、しかしオシム日本と盛岡商業高校のスタイルが全く違って映るのは、そこら辺の違いに由来すると思う)

で、敗戦後にオシムも色々語っているようだけど、もともと、
「周囲がその“言葉”の意味を探る事に費やしている内に、それを隠れ蓑にして内々の計画を粛々と進める」
ってのが得意らしい御仁。

「ウマい手だなぁ」と感心はしますが、故にその弁なんて聞く意味ないし、論じるにも値しないでしょう。そこに対して、「日本の弱点を研究発表する為にアンタを監督にしたんじゃないぞ!」とか「責任転嫁ばっかり……」とか「何を今更?」と腹を立てても、それではまんまと煙に巻かれるだけですから。

それよりも冷静に、
オシムに解説いただかなくても大抵のサッカーファンはとっくに分かっている「多くの日本選手に共通の欠点」、それに対する「じゃあどうするのか?」という命題への答えを、実際にオシムがこれからどう示すのかを注視しなくては。そこが肝要。

少なくとも、それら日本の欠点を踏まえて行ってきたはずの代表強化に関しては、今回のあからさまな失敗(敗北そのものを指しているのではありません)によって検証結果は明らかなはずですから、続投(と、それへの支持)を希望するならば、路線変更と言わずとも最低限なんらかの「修正案」と「セカンドプラン」を示して欲しいものです。勿論、それは僕の望む物とは違っていても構いません。

オシム日本代表監督も、ついでに安倍首相も……「敗れてもなお、座に留まる」がこの国のデフォルトとしても、しかし再チャレンジの前には必要な「取るべきオトシマエ」みたいなのがあるはずです(大分被るな、この二人)。もしも「美しい」云々の言葉でお茶を濁すばかりで「修正」する気も無いってのなら、もう日本サッカー協会がするべき答えは出ているはずでしょう。……まあ、答えが出ていても就任時のゴタゴタの手前、「解任出来ません」ってのが実際でしょうが。


以上、スルーと言いつつ一杯書いてしまいました。申し訳ない。
すっかり「バスケ代表賛美の名を借りたサッカー代表への苦言」みたくなりましたが(いやはや不徳の致す所)、そんな事を差し引いてもバスケ代表は観ていて面白いです。応援しがいがあります。苦悩するサッカー者として、「格好の現実逃避を見つけた」というイヤらしい動機は否定しませんが、同様のお気持ちの方は是非彼らの五輪出場を賭けた戦いにご注目あれ! では、また暫くはサッカー日本代表に付いては貝になります〜。


で、表題にある「二人の代表」……そのもう一人。
昨日は岩手県民にとってはバスケット川村選手と別にもう一人、気になる「代表」の戦いがあったんだなあ。僕の政治的な立場は兎も角、県民として「代表、残留おめでとう」と申しておきましょう。

で、小嶺さんは落選ですか。
せめて当選して実績を上げれば立候補で受けた批判を返すことも可能だったでしょうに、ホントただただ名声を汚すためだけの立候補だったような──。
[PR]
by tototitta | 2007-07-30 14:42 | Other Sports | Comments(15) | ▲ TOP
ロードムービーとして観るツール・ド・フランス
(記/なるほ堂)

自転車レースの主人公は選手ではない。
過去より選手を見守り続けた歴史ある風景、そしてその美しい景観を縫う様に伸びた道なのだ。

僕は毎年のツールを一本のロードムービーとして観ているんだと思う。
パリへと続く道の上で繰り広げられる人間ドラマ。美しい自転車の隊列、しかしその裏に在るのは人間の欲望を巡る駆け引きと、愚かしさ。

だから選手の愚行を僕は許容する。それすらも何処かに人の美を感じる。
アスタナのヴィノクロフが血液ドーピングが発覚し、「道」を追放された──それはレースに在るドラマをスポーツの枠で捉える方(勿論それが正しい)や、実際に競技に携わる方には許されざる事だろうが、でもそれさえも僕には心惹かれるロードムービーの一節なのだ。


「ドーピングをして、ばれないと思ったのか?」
「昨年の事もあったのに……馬鹿か?」
──その問いは尤も。
だが、僕が知りたいのは、
「なぜ、そこまでしてパリに先頭でゴールをしたいのか?」

そもそも僕にとっては、ドーピングも、下り坂を100キロで駆けるのも、同じくクレイジーの所行だ。路上の魔モノに魅入られた囚人。どちらも狂っている。

まるでチキンレースの様にガードレールも無いカーブ(あっても意味無いかもしれないが)に猛スピードで突っ込み、血液を沸騰させながら山を登り、身体中傷だらけになっても走り続け、食事もトイレも自転車の上で、そして時に身を滅ぼすような悪魔の囁きに身を委ねてしまう……それは何故、何の為なのだろう?
恐らく幻想でしかない「競技の公正さ」よりも、むしろ僕はこちらの方に興味が引かれる。

勿論ヴィノの行為の背景には私欲や金、母国カザフスタンの威信といった「生々しいモノ」もあった事だろう。それを無視するつもりも、擁護するつもりも更々無い。
だが、僕はそんな事よりも、そこに在る
「人は愚かにも、何かに魅入られると、それを際限なく求めてしまうのだ」
という狂気こそを見る。イカロスは何故、太陽に近づいたのか?──それへの答えにも似た。

ツールは続く。人間の原罪……、狂気を暴きながら。
誤解を怖れずに言うと、だからこそ面白い。

しかし、彼らがパリを目指す「本当の答え」は僕には分からない。
道は何は何も語らず、恐らくそれは選手たち自身も答えられないものなのだろう。

兎にも角にも、
沿道の悪魔的な熱狂の中、今年も選手たちはパリへとひたすらに進むのだ。
[PR]
by tototitta | 2007-07-25 21:05 | Other Sports | Comments(5) | ▲ TOP
世界フィギュア〜安藤美姫とマリー・アントワネット
(記/なるほ堂)

昨夜のエキシビジョン。
「(また絢香)来たか…」は兎も角、安藤美姫選手

鳴り止まぬ観客のアンコールに応える際、先ず行ったのが四方への礼。その堂々とした頭を垂れる様に、思わず零れた言葉──
「マリー・アントワネット…」

威厳溢れる氷上の彼女に、かつて王宮のバルコニーにて暴徒の前に立ったマリー・アントワネットを見た。
「お菓子を食べればいいじゃない──」
そんな無邪気さゆえに大衆の怒りを買った少女が、フランス女王になった瞬間。
そして、
「五輪を楽しめました──」
という言葉他沢山で反感を買った少女が、しかし一年後、銀盤の女王になった瞬間。
演技以上に、凄いものを観た。

あまりに飾られた環境が「持たざる者たち」の不満を生み、そのスケープゴートにされ、云われなき風評にも晒された自身の境遇。しかし、それに怒るでも無く、抗うでも無く、示したのは凛とした強さ
シチュエーションは違えども、その“礼”の神々しさに心奪われた。

++++++

誰が一番だったかはさておき、女王に“相応しかった”のは安藤だけ──
終わってみれば、やはりそう思った。真央、ヨナ、キミーには無く、しかし安藤には人を惹き付けて止まないものがあった。
ボイン? 尻?……いやいやそれは置いといて(失礼)、やはり挫折と、そしてそこから這い上がろうとする姿。

近年、ここまでドン底を味わった選手は居なかっただろう。どの競技に於いても。
トリノ五輪を目前とした時期、不調に陥るやいなや吹き始めた逆風──それは、メディアや協会による過剰プッシュの「裏返し」だったと思う。確かにあれはウザかった。ちなみに、今の真央プッシュはあれ以上にアレだが。
(真央自体は…言及を避けるが、他人の飼い犬なんて可愛いなんて思わないだろう、普通。)

でも、
ならば責められるべきは彼女を「道具」や「玩具」にしていた周囲の大人のはず。
当の選手、しかも未だ10代の女の子を責めるなんてお門違いでしょ。
風評こそが情報だったフランス革命当時のパリなら兎も角。

にも関わらず、よくもまあ人を叩く為のアイディアは枯れないもんですな。
怪我を隠せば「嘘つき」の声、公表すれば「言い訳」との言葉。
果てには、「飛ぶ飛ぶ詐欺」とか。(純粋に語呂はオモロイけど)

++++++

夢や目標、自身のこだわりを口にして、それをメディアに「公約」の様に伝えられ、果たせなかったら「詐欺師」呼ばわりなんて……それじゃあスポーツ選手はみ〜んな詐欺師ですよ。
鹿島なんて、もう何年も十冠詐欺ですよ...涙。

体調管理が出来ない、自覚が足りない──そんな声も。
故障の影響(痛み止めの副作用)とか、殊に安藤の場合は見るからに急激な骨格の変化とか、
人それぞれに置かれた状況が違うにも関わらず、そんなことはお構い無し。

肉体だけじゃない。「世界一」「視聴率」「広告塔」「アイドル」という4つの使命、四重苦を同時に背負わされるという、未だほんの子供乍ら、過去に類を見ない周囲からの異常なプレッシャー……それらに拠る「苦しみ」を他者は計る事など出来ないはずなのに。

スケートファンとしては「村主派(=スグリスト)」の僕も、そんな何でもかんでもな安藤へのバッシングには腹が立った。化粧が安っぽいのは唯一正論だけど、色が黒いのは仕方ないじゃない! 黒いんだもの!

++++++

トリノでの失敗。
それに対する「それ見た事か」の声。そして前述の「楽しめました」発言に対する魔女狩り的な雰囲気。かつての「メダル気違い(©千葉すず)」の伝統後継者、「我々の税金を使っておきながら…」が口癖の「税金廚(とか言うらしい)」も参戦しての、まるで彼女が自殺でもしないと気が済まない勢い。

勿論安藤自身も認める様に「甘さ」はあったと思う。
それに対する「厳しい声」もあって然るべき。
けれど、それを言うのは最低限の思いやりがあってこそ、だ。まだ10代の女の子に、そこまでの責務を強いる事自体の「異常さ」も、併せて考えるべきなはず。

この年代の女の子が心に弱さを持っている事は「当たり前」であって、罪ではない。
アスリートとしての「自覚」など、むしろ無い方が当たり前だ。

巷の子役やアイドル歌手を見てもそう思う。
「甘えてもいい時期」を奪われ、大人たちに「金を産む機械」にされ、その上責任や自覚までを背負わせた子供らを見ると胸が痛む。そんな大人の期待に応えようと、またそれを失うまいと、必死に「大人が望む自分」に人格すら作り替えていく子供たちの痛々しさ。どうせ「使い捨て」にされる運命と悟り乍らも、それに抗う様に。
虐待とも言っていいと思う。

そこから逃げ出したくなる気持ちは当然。
そこで、安藤の様に「人としての弱さ」を晒すのも当然。
海外サッカー界では近年、天才少年らのメディア露出を制限して、その将来を見据えて保護するケースを目にするが、この国にはそういう責任ある行動をとる大人が少なすぎる。

++++++

川で溺れてどうすればいいか判らない子犬。それを助けるでも無く、川に放り捨てた人への批判もそこそこに、当の犬に向かって「今までいい餌食ってた報いだ」「助けて欲しけりゃ、もっと殊勝に弱々しく吠えろ」と言い乍ら石を投げる・・・一体、何なんでしょうね。

勿論、応援を強いる気もないし、同情しろとか、甘やかすべきとも言わない。
道理が通るならば叩くのもアリでしょう、メディアの捏造する「美談」にまんまと踊らされるよりは。だけど、メディアの洗脳に対する「抵抗」として自分を逆洗脳しちゃったら、結局「まんまと踊らされている」事には変わりないんだよ。逆の意味で。

あの「楽しめました」という言葉は、
「無念さや悔しさに押しつぶされまいとする、精一杯の抵抗としての言葉」
に聞こえた。僕には。
例えそれが正しくない過剰な考察としても、少なくともあの時の安藤の表情を見て、彼女が「本当に楽しんでいた」と思える人はどうかしていると思う。表面的な「言葉」だけしか読みとらない人たちって居るんだなあ、と。

いや、
単に「生理的に嫌いなだけ」「その衝動に抗えないだけ」という自身への後ろめたさから「理由付け」を求め、さも正論を装う為に「言葉」に飛びついているだけなのかもしれない。人は感情としての「〜が嫌い」を良しと出来ぬが故に、「〜が悪い」に転化したがる。僕も含めて(…反省)。

けれど例えば世の中には、「何も無い春♪」という歌詞にすら、
「襟裳岬の春には何も無んだ」
と思う人もいるらしいしなぁ。判らん。。。

ともあれ、
そんな逆境を経て迎えた、この大会だったわけだ。
某所の「嫌いなスポーツ選手(女子部門)」では第一位。
梯子を掛けた協会から、強化指定選手も一旦は外さた。
大会スポンサーはTOYOTAじゃなくて日産。
提供のネスレも、応援しているのは真央だけ。
(「ネスレは浅田真央選手“を”応援しています」って提供ナレーションはイヤらしすぎるだろ)

だけど、安藤は勝った。

++++++

安藤は逃げなかった。
誰も彼女を潰せなかった。
非情な批判者たちに気恥ずかしさを与えるほどの、俗人には及ばぬ立派な佇まいを以て。

モロゾフは後述するとして、先ず語るべきは荒川静香
安藤をマリー・アントワネットに例えるならば、荒川はマリア・テレジア。女帝にして、アントワネットの母。彼女は安藤にもう一度立ち上がる勇気と、強化指定選手の座(自身の引退と引き換えに)、そしてモロゾフコーチを与えてくれた。

荒川が安藤に手を差し伸べた理由、それはそこが自分も通って来た道だからこそ、とも思う。
彼女も長野五輪の後はどん底だった。しかし、彼女の美しさはトリノまでの道程に於いて、世俗におもねる事無く常に凛としていた。

この大会は女王の座を継ぐセレモニーだったのかもしれない。
断頭台の上の如きこの世界フィギュアにて、安藤は荒川を継ぐ者として相応しく、選ばれし者のみが持つ品格を決して失わなかった。かつてアントワネットがマリア・テレジアの娘として、そうであったように。
ならば我らは平伏すのみ。安藤美姫は、美しい姫から美しい女王へ。
女王の座は見事に継承された。


続いてヨナ
フィギュアファンとしては、やはり彼女のスケートの美しさにこそ惚れ惚れする。二回転んでも、その分は僕が芸術点を上げるからなんとかならないか。ダメか。
日本の金メダルを願う皆様には申し訳ないけど、勿論僕もその一人だけど、でも今回の中では一番好きな選手。
しかも僕とは晴れて腰痛メイツ同士。どうか僕の様にゴートゥヘル(ヘルニアになる)前に、養生して下さい。

++++++

で、モロゾフ
そのがめつく点を取りにくる(様に見える)プログラムは実はあまり好きじゃないのだけれど、その人を活かす力には脱帽。昨今巷にはカウンセラーや占い師が溢れて居るけど、本物は違うなあ。

あの4回転回避も「安全策」としてではなかったらしい。
むしろ安藤を「一つのジャンプ」ではなく「演目全般」に集中させることで、結果より高得点を狙う為だったとか。唸る事しきり。
けれど、何より賞賛すべきは、失意の中に居た安藤をその気にさせた手腕こそ。
名前からして甘いモロゾフが発した、その魔法の言葉は「ミキはセクシー」とか。
やるなあ。一度も使った事は無いが試してみるかなあ。

思えばアテネ前、心も体格も変化した安藤に、しかし延々と同じイメージで踊らせ続けた事にこそ、あの失敗の原因があったと思う。代表選考レースに出遅れ、一発逆転に賭けざるを得なかった荒川が、結果そこで自分の演技を見つめ直す時間を得たのとは対照的。

勿論安藤には冒険に踏み切れない理由もあり、それをミスとは言わないが、夢見る頃を過ぎても「夢見る元気な女の子」を演じても、伝わってくるのは痛々しさだけ。今のモーニング娘。みたいなものだ。良く知らないけど。

ともあれ、今の彼女に相応しい演目を与えたモロゾフに感謝。
それに習って、モーニング娘。も別のプロデューサーに変えてやればいいのに。良く知らないけど。

++++++

最後に。
今回の安藤の復活、それを『灰かぶり姫(シンデレラ)』に例える事も出来る。
名前も「姫」だし、彼女に灰を投げつけた敵役にも事欠かないし。
悲劇的なアントワネットよりも、例えるならばこっちの方が相応しいのかもしれない。
王子様の詮索は止すとして。

けれど、今の安藤の滑りを魔法に例えるのは相応しくないだろう。
やっぱり『エースをねらえ』の方がいいか。リンクでは誰でも一人、一人きり。
狙うべきエースとは四回転ジャンプ。
肩を脱臼した選手に「GO!」と叫んだ鬼コーチ・モロゾフが宗方コーチ。
荒川静香がお蝶夫人。
藤堂さんは…止しましょう。

それに、中野も村主も挑戦しているシンデレラを、安藤が叶えちゃったとするのは気が引ける。
まるで二人が「ガラスの靴を履くのは私よ」としゃしゃり出た、悪いお姉さんみたいだし。

安藤の偉業を讃えつつも、しかし今僕は「一スグリスト」として、村主の『シンデレラ』をもう一度見たい。この大会だって、せめてエキシビジョンでも、、、どこからかあの「スグリ玉」を手にした彼女が乱入しないかと思っていた人は少なくないはず。
(…いや、僕だけか)

そんな思いを抱き乍ら、来期を待つ。
[PR]
by tototitta | 2007-03-27 00:10 | Other Sports | Comments(10) | ▲ TOP
そんなあなたに、ハカをどうぞ。
(記/なるほ堂)

最近、このブログにお越し下さっている方々が色々と大変なご様子で、何とか励ます事が出来ないかと思案するのだけれど、でも良い方法が見つからない。。。
その方々のブログを訪れてコメントを残すのも、逆にお返事を煩わせてしまってはうまくないし、実際何を書けば励ましになるのかも判らない状態。

なので、僕の個人的な「元気値をアップする方法」を、ここでご紹介させて頂く事に。
僕は凹んでいる時はこの映像↓を見ます。(音にご注意)
「Ka mate! Ka mate! Ka ora! Ka ora!」
(訳/私は死んでいる!死んでいる! 私は生きている!生きている! )


また、
対戦相手のトンガが『Sipi Tau!』で応戦した映像も魂が奮い立ちます。

今、ラグビー北半球王者を決めるシックスネイションズが行われていますが、やはり僕は南半球の方が好きですね。サッカーと同様に。

なお、
本当はサッカーの映像で自分を元気にしたいのですが、逆にネガティブな思いが去来して、なかなか上手く行かないもんです(涙)。

さて、
ちょうどこんな季節、僕の通っていた高校では「ラグビー祭」なる催しがあり(今もあるのかな?)、雪に覆われた校庭にてクラス対抗(+教員チーム)のガチ対決が繰り広げられました。足下も悪く、またルールもよく判ってない(笑)ので、殆ど押し合いへし合い状態。脳震盪、流血当たり前、中には骨折する生徒も。
でも、クラスのプライドを背負って闘った事は得難い経験として、今も心にあります。

加えて、先のハカに類した(というか、もじった?)踊りも、高校一年生の時に行事としてありまして(しかも町中を・・・)、そんな思いもあって、本物のハカを見るととても前向きな気持ちになりますね。

どうか今困難に立ち向かわれている方々に、ご紹介した映像が少しばかりでも力を与えるものであったら幸いです。

また、皆様には皆様なりの「元気値をアップする方法」がお有りと思います。僕自身も参考にしたいので、是非ともお教え下さいませ!
[PR]
by tototitta | 2007-02-16 17:44 | Other Sports | Comments(8) | ▲ TOP
フィギュアスケートNHK杯
(記/なるほ堂)
d0031385_052847.gif
ホームページをリニューアル&YAHOO登録のお陰か、新しい仕事の話も舞い込み、ちょっと忙しくなりそうな年の瀬です。見たいスポーツも一杯なのに、、、でも、有り難いと思わなくては。

さて、書きそびれていたフィギュアスケート。
NHK杯は男女共に表彰台独占という日本勢には最高の結果だったけれど、裏を返せば今年は五輪後という事もあって大物選手の参戦は無し。少し寂しいラインナップゆえ、和製ランピエール(見た目だけ)こと小塚君の健闘を除けば、もう当たり前の結果なのだから、あんまり手放しに喜んでも、、、ね。

得点に関しても「自己記録更新!」の声を沢山聞いたけど、まあこれもNHK杯独自採点基準(?)と言った感じの大盤振る舞いの結果で。。。新採点システムも、結局は「操作」(というか「水増し」)が可能って事を露見した感も。

こんなことを書くと「選手たちの奮闘に水を差す」と思われるかもしれないけど、むしろ逆だと思う。
周りがやれ独占だ、記録だと飾らなくても、日本のスケーターたちの輝きは本物なのだから。歌謡ショーと抱き合わせで開催された世界バレーの女子MVPの件もそうだけど、選手が陰口を叩かれかねない状況を何でわざわざ作るかね。


それはさておき、選手たちの演技について。

村主ワールド、堪能させて頂きました。
彼女の演技に賭ける思いを言葉だけで見ると、まるで文化祭の演劇に情熱を燃やす中学生女子の言葉と変わらない感じもしてしまう。彼女を動かす「エネルギー」もまた「文化祭前夜の熱病」、あの「一夜限りの特異なハイテンション」に。
でも、そんな思春期のほんの一瞬であるはずの思いをそのまんまキープし続け(!)、結果ここまでの「芸術」にしてしまう彼女のガチっぷりは、やはり凄い。表現は悪いかもしれないけれど、彼女の演技にはみんな「バカ負け」してしまう。ええ、泣きましたとも。

でも、彼女の創る世界を見るにつれ、いつも思ってしまう。
「この村主ワールドには、彼女の他には誰も住んでいないんだよね」
ひとりぼっちの夢の国で踊るシンデレラ、それがまた切なく、哀しい。。。
(完全に見方、間違ってるね。僕)


もう一人のシンデレラ、大分作り笑顔も板について来た中野友加里ちゃん。
しかし、「虎の縞は洗っても落ちない」の喩え通り、演技以外の場面でうっかり画面に映り込んじゃった時の表情は、やはり虎の目をしている。
村主さんの演技の後、画面に見入っていた僕ら。そこに昨年優勝時の中野さんの泣き崩れる顔が。二人してのけぞって叫んでしまいましたよ。怖いよ、「ピン子メソッド」入ってるし。

、、、って、いつも乍らこう書いちゃうと、まるで中野さんを悪く思っている様に映るかもしれないけれど、決してそうでは無いのです。男なら誰しもが持つMっ気をここまでくすぐるキャラは居ない、そこを讃えたい訳なんだな。(って、フォローになってないな)。一部女性陣にも、彼女の醸す「虐げられた女の情念」といった部分は、何かしらのシンパシーを与えるみたいだし。
だから、もっとはっちゃけて、似合わないシンデレラじゃなくSAYURI路線を極めて欲しい。安藤さんが悪女(マダム?)キャラで吹っ切れた様に。


浅田真央さんについても触れるべきだと思うけれど、未だ彼女は僕の視界には入ってこない。
(まあ、こんな僕のマニアックな視界になど入らない方が良いのかもしれないけれど。)

大変失礼乍ら、彼女の滑りはまだ、云うなれば『象の絵』。
動物園の象に筆を持たせて描かせた絵、それを「素晴らしい抽象画」として芸術に加える事は出来ない。
画家個人の自我こそが芸術の拠り所なのだ。
来るべき時、浅田さんがアイスリンクの中で自我を発見し、そこに立ち向かう時を、今は楽しみに待ちたい。

織田信成君。
今の世界のスケーターの中で、彼ほど「天性」という言葉が相応しい選手は居ないと思う。
フォームは勿論だが、なんたって死の間際まで「人生五十年〜♪」って舞っていた人の末裔だもの。敵わんって。

高橋大輔君。
今時の女の子はこう云うのか判らないが「キャー、痺れる〜」って演技だった。
日本史上最高のフェロモンを検出した西城秀樹の粋に迫って来た感もある。情熱の嵐だ。
だが、敢えて言おう。西城秀樹クラスのフェロモン、それでは未だアジアレベルだ。
フリオ・イグレシアスに比べたら、まだまだ。


幸運な事に最近はYou tubeで、昔の偉大なスケーター、キャンディロロやクリモワ&ポノマレンコ組らの滑りを見る事が出来る。そこに書かれたコメントを読むと嬉しくなる。
新しいファンの「こんな凄い選手が居たんですね」。
十年以上も前の演技に「今だにこれを超える演技は無いよ」。

それが本当の「評価」だと思う。メダルの色なんかじゃない。
そういう本当の評価の世界で残っていける演技を、今の選手たちには追い求めて欲しい。
グランプリファイナルも、楽しみ。
[PR]
by tototitta | 2006-12-07 01:02 | Other Sports | Comments(0) | ▲ TOP
LINKS
・ Mercedes's Diary
・ おかず横町
・ デジカメのいろいろ
・ 今さらながらの○○修行
・ 春巻雑記帳
・ 塔とゆりかご

映画
・ NAWOWOW
  NAWOKO KAWAMURA'S PORTFOLIO

 Football
 ・ CALCIO馬鹿のたわ言。
 ・ 【別館】Black Swan of Ukraine
 ・ ファーポコ
 ・ A.C.MILANを斜め読み

 鹿島アントラーズ
 ・ オフィシャルサイト
 ・ Red-Deer's Diary
 ・ My Soccer Diary
 ・ やわらかな風に包まれて
 ・ はいっ、おばさんは遠隔地鹿島サポです!

 レノヴェンスオガサFC
 ・ オフィシャルサイト


OTHER ROOMS
WEBSITE SPIN-OFF

・ ABOUT US
・ CONTACT