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イラストレーターMinacoとなるほ堂が、サッカーのこととか、映画のこととか、日々日常に関して、その情熱の総てを地球にぶちこんで叩き付け、戦い挑み、愛を説く日々の記録。
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カテゴリ:W杯2006( 102 )
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カテゴリー『W杯2006』ガイド
<大会後のエントリー>
●特集/ガチ大賞、塩大賞
ドイツW杯ガチ大賞選考を終えて [2006-07-16]
2006・W杯ガチ大賞 [2006-07-15]
2006・ワールドカップ「塩」大賞 [2006-07-12]

●大会後記
ジダンを取り巻く現状への雑感 [2006-07-19]
ヒデ・・・中田ヒデ。 [2006-06-29]
<大会中のエントリー>
●特集/ワールドカップTV桟敷画報

(MinacoがTV桟敷にて、日々綴った試合のイラストです。)
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19: ITA×FRA [Final/2006-07-14]
18: GER×POR [3rd Place/2006-07-12]
17: POR×FRA [Semifinal/2006-07-09]
16: GER×ITA [Semifinal/2006-07-08]
15: GER×ARGITA×UKRENG×PORBRA×FRA [Quarter final/2006-07-06]
14: ITA×AUSSUI×UKRBRA×GHAESP×FRA [1st round/2006-07-04]
13: POR×NED [1st round/2006-06-29]
12: GER×SWEARG×MEXENG×ECU [1st round/2006-06-29]
11: NED×ARGPOR×MEXCZE×ITAJPN×BRA [2006-06-25]
10: MEX×ANGITA×USAJPN×CROBRA×AUSFRA×KOR [2006-06-22]
09: POR×IRNCZE×GHA [2006-06-20]
08: NED×CIV [2006-06-19]
07: ARG×SER [2006-06-18]
06: GER×POLECU×CRCENG×TRISWE×PAR [2006-06-17]
05: FRA×SUIBRA×CROESP×UKR [2006-06-16]
04: ITA×GHAUSA×CZEKOR×TOG [2006-06-15]
03: NED×SERMEX×IRAANG×POR [2006-06-13]
02: TRI×SWEARG×CIV [2006-06-13]
01: GER×CRCPOL×ECUENG×PAR [2006-06-12]

●特集/見たらすぐ書く・W杯観戦雑記
(なるほ堂が大会中に記した各試合の観戦雑記です。)
43:「マルセイユ・ヘッドパッド」(ITA×FRA)[2006-07-11]
42:「美しい友情の始まり」(GER×POR)[2006-07-09]
41:「フィー子の けものみち」(POR×FRA)[2006-07-06]
40:「アメリカ人監督(?)クリンスマン」(GER×ITA)[2006-07-05]
39:「サッカーには二種類ある。ブラジルと、それ以外だ。」(BRA×FRA)[2006-07-03]
38:「塩(しょ)ナウドの『涙のtake a chance』」(ENG×POR)[2006-07-03]
37:「いつも善人が犠牲になる。」(ITA×UKR)[2006-07-03]
36:「6月24日にうまれて/泣いた赤鬼」(GER×ARG)[2006-07-01]
35:「アフリカコンプレックス」(BRA×GHA)[2006-06-28]
34:「勝敗を分けた“格上意識”」(ESP×FRA)[2006-06-28]
33:「ミレフスキー『黒鳥』」(SUI×UKR)[2006-06-27]
32:「トッティ」(ITA×AUS)[2006-06-27]
31:「マデイラ島の岩塩」(POR×NED)[2006-06-26]
30:「島国の外国人監督」(ENG×ECU)[2006-06-26]
29:「ボールはドイツ製」(GER×SWE)、
  「22人タッグマッチ」(ARG×MEX)[2006-06-25]
28:「ニュー・ロマンティックバンド=ウクライナ」(UKR×TUN)、
  「グダグダ」(ESP×SAU)、
  「引退を決めたら、もう土俵に上がる資格は無い」(FRA×TOG)、
  「監督選びの際は、使用上の用法を良く読んで」(SUI×KOR)[2006-06-24]
27:「太ったロニーよりも、痩せたスーペル・ピッポ」(CZE×ITA)、
  「サモア人ケーヒル」(CRO×AUS)[2006-06-23]
26:「ジーコは『ドラえもん』ではない」(JPN×BRA)[2006-06-23]
25:「愛に目覚めたネリーちゃん」(NED×ARG)、
  「よろしく哀愁」(CIV×SER)[2006-06-22]
24:「革命万歳!」(POR×MEX)[2006-06-22]
23:「倉内の体重、69キロ」(SWE×ENG)[2006-06-21]
22:「メルてdrザッpカ~」(GER×ECU)、
  「ルールとは、“利用するもの”」
(POL×CRC)[2006-06-21]
21:「セルヒオ・ラモスが一瞬、吉田日出子(女優)に見えた」(ESP×TUN)[2006-06-20]
20:「シェバ、ピクピク」(UKR×SAU)[2006-06-20]
19:「サッカー植民地」(SUI×TOG)[2006-06-20]
18:「意思の乖離」(FRA×KOR)、
  「不調だろうがデブだろうが」
(BRA×AUS)[2006-06-19]
17:「ブリュックネル人形劇一座」(CZE×GHA)、
  「ガットゥーゾの、あるべきマチズモ」
(ITA×USA)、
  「選手に感謝」
(JPN×CRO)、
  「ゾンビに咬まれた人間はゾンビに」
(MEX×ANG)[2006-06-19]
16:「デコはジゴロだ」(POR×IRN)[2006-06-18]
15:「○馬×象●」(NED×CIV)[2006-06-17]
14:「明るく 楽しく 激しいアルヘン」(ARG×SER)[2006-06-17]
13:「カリブの海賊、撃沈」(ENG×TRI)、
  「ヅラタン・・・」
(SWE×PAR)[2006-06-16]
12:『追悼・ウィルソンとテノリオ」(ECU×CRC)[2006-06-16]
11:「ベビーターンして良いものと、悪いもの」(GER×POL)、
  「砂漠の国が、“草苅り場”に?」(TUN×SAU)[2006-06-15]
10:「国家“内”国家、国家“外”国家」(ESP×UKR)[2006-06-15]
09:「ロナウドという“生き物”の生態」(BRA×CRO)[2006-06-14]
08:「彼らは“サーカスのライオン”ではない」(KOR×TOG)、
  「趣味の延長上のサッカー」
(USA×CZE)、
  「気の抜けたシャンパン」
(FRA×SUI)[2006-06-14]
07:「ジャイアン的思想」(ITA×GHA)[2006-06-13]
06:「“足を殺す”サッカー」(JPN×AUS)[2006-06-13]
05:「飲めもしない古いワインを」(ANG×POR)[2006-06-12]
04:「自由を力の拠り所とするサッカー」(MEX×IRN)[2006-06-12]
03:「ガビーの“手”口」(ARG×CIV)、
  「“弱さ” さえも武器に」
(TRI×SWE)[2006-06-11]
02:「英国病」(ENG×PAR)[2006-06-11]
01:「ネーナは?」(開会式)、
  「裸の王様」(GER×CRC)、
  「上川主審」(POL×ECU)[2006-06-11]
<大会前のエントリー>
●特集/映画で語るW杯出場国

各W杯出場国の特色を、その国に関係する映画から探ってみました。
20:『アンダーグラウンド』で読み解くセルビア・モンテネグロ、クロアチア代表 [2006-06-10]
19:『クリビアにおまかせ!』で読み解く、さまよえるオランダ代表 [2006-06-09]
18:『シティ オブ ゴッド』で読み解くブラジル代表 [2006-06-08]
17:『世界の始まりへの旅』で読み解くポルトガル代表 [2006-06-07]
16:『渚にて』で読み解くオーストラリア代表 [2006-06-06]
15:『エバースマイル・ニュージャージー』で読み解く”アルゼンチン代表は〜” [2006-06-02]
14:『殺人の追憶』で読み解く韓国代表 [2006-05-31]
13:『幸福の黄色いハンカチ』で読み解くジーコJAPAN [2006-05-28]
12:『マリアッチ3部作』で読み解くメキシコ代表 [2006-05-27]
11:『太陽は、ぼくの瞳』で読み解くイラン代表 [2006-05-24]
10:『マイライフ アズ ア ドッグ』で読み解くスウェーデン代表 [2006-05-20]
09:『奇人たちの晩餐会』で読み解くフランス代表 [2006-05-13]
08:『手』から読み解くチェコ代表 [2006-05-10]
07:『映画禁止』で読み解くサウジアラビア [2006-05-08]
06:『自転車泥棒』『ゴッドファーザー』で読み解くイタリア代表 [2006-05-05]
05:『明日に向かって撃て!』で読み解くアメリカ代表 [2006-05-03]
04:『ケス』に見る自尊心と自虐の詩とイングランド代表 [2006-05-02]
03:『スターウォーズ』から読み解くチュニジア代表 [2006-05-01]
02:『地下水道』で読み解くポーランド代表 [2006-04-27]
01:『ラン・ローラ・ラン』で読み解くドイツ代表 [2006-04-25]

●大会プレビュー
ナイキ W杯向け新作発表会 [2006-02-15]
やりやがったな、ドイツ。 [2005-12-10]

●日本代表、W杯出場決定
信ずるものは、救われる [2005-06-09]

●特集/小笠原満男ローカル情報
満男ローカル情報・3『聖地を行く』 [2006-06-04]
満男ローカル情報・2 [2006-05-30]
満男ローカル情報・1 [2006-05-22]

●小笠原満男
満男、萌え~。 [2005-06-06]
満男の魂、ドイツまで [2005-06-04]
『Number』、買ったよね! [2006-03-17]
W杯2006日本代表・小笠原満男 [2006-05-15]
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by tototitta | 2006-07-20 14:20 | W杯2006 | ▲ TOP
ジダンを取り巻く現状への雑感
中田ヒデが引退したら一斉に「中田氏」になったので、ジダンも「ジダン氏」とするべきかと迷ったが、別にペレもマラドーナも「ペレ氏、マラドーナ氏」とよばれている訳ではないので、「ジダン」のままで。

さて、ジダンの頭突き問題に関連して。
かのフランスのテレビでのインタビュー。
大方の予想通り、ジダンは核心の「言葉」には触れなかった。それは良しとしよう。

それよりも僕的には、この時のジダンのファッションが気になった。
(こちらを参照↓
<http://sports.nikkei.co.jp/soccer/topics/index.cfm?i=2006071302001t1>)
ジャケットを肩に羽織る、、、寺尾聰か。
いや寺尾聰がそんな格好をしていたかは定かではないが、
ともあれジダンの発言よりも、その「70年代アウトローファッション」に眼が釘付け。
「似合わない・・・」

あのファッションが何を意図しているか判らないが、あれが似合うのはサッカー界ではデコぐらいだろう。
あれはニヒルな男の着こなしだ。
余談だが、寺尾聰とデコと、ついでにデヴィッド・カルーソは被る。

ともあれ、大事な会見にどんなファッションで臨むかは、実は発言内容以上に訴えるものが大きかったりする。
最近うんざりするほど企業や芸能人の謝罪会見、釈明会見を見かけるが、その衣装にはかなりの「戦略的配慮」を感じる。
視覚は大事なポイントなのだ。
犯罪者の逮捕前のインタビューでも、その黒いレーススカートや、ミキハウスのトレーナー、竹のマイクロフォンの方が記憶に残っていたりする。
(ジダンを犯罪者と同列に語る意図は無い。あくまで会見とファッションの関連に於いての考察)

実際、ジダンの普段のファッションってよく知らないから、あれがデフォルトなのか、何かの意図に基づいたのかは判らないが、まあ何にせよジダンは引退してからの方が「語り甲斐」がある人になったな。本人的には望んじゃいないだろうが。


さて本論。
個人的には、人種差別発言などに対しては頭突きしようが、殴ろうが全然問題ないと思う。
多少廻りに迷惑がかかっても、むしろ周囲がそれを理解する方が健全。
無論暴力のみが反抗の手段とは思わないが、ウルトラマンもアンパンマンも暴力を問題解決の「一手段」として用いている。

ポルトガル対オランダ。
オランダ選手のアンチフェアプレーに対して、デコはその選手の足を蹴り「報復」した。
でも、それは正しいと思う。それに対するデコのみへの警告カードこそ、FIFAの過ち。

「いかなる暴力も良くない」
は、サッカーを奇麗事の世界に堕落させる。
国家紛争の「先制攻撃論」の是非とは別問題として、サッカーは男と男の世界。
多少の暴力も、要はそれが相互理解と問題解決に繋がるのであれば許されると考える。

ただし、今回のジダンの問題に関する憂慮が一つ。
「このジダンの問題が即、『人種差別論議』にすり替えられている現状は如何か?」
と。

僕の知る限りではこの「テロリスト」という言葉は、明確な検証以前にフランスの人権保護団体から一方的に出た疑惑と思う。
そこに論点の「すり替え」「政治的思惑」を感じるのだ。

あくまで真実を元に語らねば、事象を「利用する」勢力の「仕掛け」にまんまと踊らされてしまう。例え利用する側の目的が「人種差別反対」という正しい目的としても、プロパガンダ合戦は結局は互いの溝を深めるだけだ。

現在の国家間、民族間の紛争も、その根っこには互いの「自分たちこそ正義」という思惑に則った意図的な「アナウンス」で、ナイーブな世論が誘導された結果とみられる事象は少なくない。(むしろ、殆どがそうとも言える)
実際、この手の問題で暗躍する、政治的プロパガンダを生業とする広告代理店さえある。

僕らは事実のみに於いて論じるべきだ。
近年欧米の犯罪裁判では、なんでもかんでも「差別」に結びつける風潮があるが、むしろそれが一層差別問題解決の足かせになっている。
いわれの無い事象まで「差別問題」として語られては、もはや、
「差別解決が目的ではなく、非差別を逆利用した特権獲得の手段ではないか」
と穿ってみられ、擁護派さえもうんざりしてしまう。
それは互いにとって、とても不幸な事だ。

ともあれ、
僕的にはこのジダンの問題を人権問題に絡めるのは、「筋違い」と考える。
少なくとも現時点に見聞きする事実に於いては、アンリやエトーに起きた問題のような、いわゆる「スタジアムに蔓延するレイシズム」とは全く別問題に思う。

なのに、これが同一に報じられている現実。
そこには、この問題を政治的に「利用」したり、ジダンという移民の英雄の「免責」に用いようとする意図がプンプンする。

そんな、無用の対立を煽る連中の意図にまんまと乗るのは、まっぴらご免だぞ、である。



(記/なるほ堂)
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by tototitta | 2006-07-19 17:18 | W杯2006 | ▲ TOP
ドイツW杯ガチ大賞選考を終えて
(記&絵/minaco.)

世界遺産ガチ保存会会長のminacoです。ガチ不毛の今大会で大賞を受賞したガッツに心からの祝福をxxx。
ルートを今回のガチ選考に入れなかったのは、不本意だったからだ。カーンやカヴィはレギュラーじゃなくてもその存在感を示したガチだった。
実を言うと、ルートにもゴールよりそれを期待してた。チームが勝つ為の役割を果たし、ただのゴールマシンじゃない事を証明する機会だと。しょっぱいオレンジでも勝たせる事が出来るはずだと。ルートには今、それが必要に思えたからだ。
でもチームには存在自体を否定された(ような気すらする)。役に立てなかったのは力不足でもある。何せ初めてのワールドカップなのだ。

ふと思い出すのは、ユナイテッドで初めてキャプテンを任された時のこと(思えばそれがルートの試練の始まりだったかも)。あまりに気負いが先立ちすぎて、後で振り返るとルートも「こんなに大変だとは思わなかった。今ならもうちょっと上手く出来るのに・・・」なんて悔しがってたものだった。そう、いつだってこの男は初めての機会をしくじってしてしまう。最初から上手くいく程器用な器じゃない。
年齢的には若い選手の手本となってチームを引っ張る役割なのに、そしてカーンやカヴィのように懐の大きさを示すべきなのに。
だがガチとは融通が利かないものである。

それでもドイツで最後に見たルートは顔に「リベンジ(怒)」と書いてあった。ここで敗北を悟り後進に道を譲るとか、やり方を変えようなんざ、ガチのする事ではない。単純に「もっと強くなって認めさせてやる」と尚更誓うのだ。10回がダメなら100回、同じ描線をなぞって太く黒く自画像を描く。だたのゴールマシンではない、もっと強力なゴールマシンになるだけだ。切ない。
闘うガチの歌を闘わない者達が嘲笑うだろう(by中島みゆき)。

本来チームにはガチも塩も共存し、お互いを引き立てあうものである。でも塩気ばかりがあまりに強すぎると、鉄のガチ魂をも錆びつかせてしまうから恐ろしい。日韓W杯で日本人のハートを最も掴んだのはドイツ対アイルランドの、ガチ同士対決だったらしい。イルハン、ベッカムのブームもあれば、こんな男気やトマソンのちょっといい話が大会を盛り上げた。それはFIFAの計算外だ。
どうか南アフリカにガチの居場所がありますように。2度目のチャンスを掴めますように。
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by tototitta | 2006-07-16 21:10 | W杯2006 | ▲ TOP
2006・W杯ガチ大賞
(記/なるほ堂、協力/minaco)

ガチとは決して後悔しないこと
──『あるガチの詩』より


「お前の母ちゃん、テロリスト♪」
街頭テレビに映るマテラッティの顔。物知り顔で語るワイドショーのコメンテーターたち。
男は、俯きガチにそこを通り過ぎた。
(愚かな。今更、何を申したかなど・・・)
W杯の残り香的な喧噪を逃れ、男は繁華街の裏にある一件のガチ・バー(カフェ・バーのようなもの)『4real』に向かった。

1. ──
第一回W杯が開催された1930年の開店当時と変わらぬ、しかし今日は「本日貸し切り」の札が下がった戸口をガチガチと逆水平チョップで叩くと、野太い男の声が奥から響いた。
「ノアだけは・・・」
「ガチ」
「入られよ」
それが今夜の合い言葉だった。

「ガチズム」を標榜し、ガチ振興を謀る「ガチスト」たちの秘密結社『全ガチ連』
彼らの、四年に一度の会合「W杯ガチ大賞選考会」の日である。

薄暗い店内は、一見普通のバーと変わりはない。
「1969年以来、良い酒は置いていない」が口癖のバーテンが、ガチガチとシェーカーを振る。
敢えて違う点を上げれば、壁に飾られた色紙が青木功、小橋建太、ロイ・キーンら偏った人選である事か。

十畳ほどの店内、しかし客は一人しかいなかった。
先ほどの野太い声の主がカウンターに座っている。オランダ代表の背番号9のユニをまとった、全ガチ連の「師匠」「ガチマスター」「カイザー・ガチ」と呼ばれる男。
「師匠、他の皆様方は未だ参られませぬか?」
男の、ためらいガチにかけた言葉に、師匠は伏し目ガチで答えた。
「無惨なものよ」

師匠はカウンターに、このW杯中に出された各スポーツ雑誌を広げた。
「見られよ、この有様を。塩試合、塩ナウド、塩引退、塩判定、塩会長・・・何処もかしこも塩っぱい連中。
かつて、これほどまでに塩にまみれたW杯があっただろうか。いや無い。」
「もしや、他の皆様は・・・?」
「「塩溜まり会』に転向しおった」

(やはり・・・)
男はここへ赴く前、表通りのソルト・バー(ショット・バーのようなもの)『ニヤニヤ』の前を通り過ぎた。
サッカー選手の塩っぱさをニヤニヤと愉しむニヤリスト、ソルトマニアとも呼ばれる彼らの巣窟は、店外からもその繁盛ぶりが伺えた。

「師匠、もはや我慢なりませぬ」
ガチの酒「ジョニ黒」が入ったグラスを男はカウンターに叩き付けた。
「このW杯、カーンは控え、ルートも干され・・・ガチの不遇に幾度涙した事でしょう。
一方、ジダンの頭突きで巷はニヤニヤ。アズーリの優勝は宜しくとも彼らは明日をも判らぬ身ゆえ、それもまたニヤリストの格好の標的。
・・・ガチズムは、二ヤリズムに屈したのでしょうか?」
その言葉は師匠を見ていない。虚空に、いや世に叫んでいた。
「思えばアイルランド、トルコ、デンマークなど前大会でガチを顕した国々が予選で敗れ、伝統あるガチの国もコマーシャリズムに侵されて『元・名選手』という肩書きの塩監督を立て、遂には『世代交替』などと美辞を用いて塩化し申した。広く今の世を見ても、小橋も清志郎も王貞治も病に伏せております。ジョニー黒木は未だ二軍です。私は・・・」

(・・・世の「塩」どもを許せませぬ)
そう言いかけた男を、師匠の言葉が制した。
「少年老い易く、ガチ成り難し」
師匠は浪々と話を始めた。
「ご覧あれ、このテキーラを。ガチの国メヒコの酒である。
かの国の方々は、これを飲するにライムと、そして『塩』ひとつまみを唇にするという。
つまり・・・『塩』もまた一興、それを忘れては成らぬ」
「しかし」
「そう、ワシも思いは一緒じゃ。『塩』は飽くまでスパイス。メインは酒にござる」
「酒、、、つまりスピリッツですな!」

意を汲んだ答えに、師匠も笑みを返した。
「今は『塩』を語るべき時にあらず。世にもはやガチ語る輩は我々のみならば、ならばこそ我らがガチを語ろうではないか。」

という訳で、たった二人による「W杯ガチ大賞、選考会」が始まった。
いつの間にか店内にはU2の『ONE』が流れていた。ニステルの心の歌。小橋建太を欠くNoah巡業の客出しの歌。それはガチの歌。
バーテンは気の利く男だ。


2. ──
先ずはMGP(Most GATI Player)受賞者のノミネートから。
「アズーリのガットゥーゾ殿。ご異存は?」
「あり申せぬ」
何よりも決勝戦前の彼の言葉が、曇りガチだった男たちのガチ心をくすぐった。
”フランスは五ツ星ホテルだ。僕たちは一ツ星ホテルかもしれない。だけど、僕たちは海を持っている。自分たちだけの海を”
それはかのポエマー、カントナの『トロール漁船とカモメ』を超えた。
「ガッツは・・・」
師匠は語り始めた。
「自分がファウルされても怒らない。黙々と起き上がるだけ。だが味方の誰かが受けたファウルには、どこに居ても真っ先に飛びかかっていく。
カードが出たら喰っちまえばいい。嬉しければパンツを脱げばいい。
・・・自分の領分をわきまえるプロフェッショナルで忠実な番犬。他人に賞賛されようとは思わぬ男。
それをガチと呼ばずして何と呼ぼうぞ」
男は大きく頷いた。


「日本の中田英寿殿は、師匠如何でしょうか?」
「ガチにあらず。」
「・・・それは如何にして?」
「ご覧あれ」と言って、師匠はスポーツ新聞を広げた。ブラジル戦後の中田の姿だ。
「仰向けである。」
師匠の言わんとするのはこういう事だった。
──生前、土佐の坂本君は申しておった。
「死ぬときは、たとえドブの中でも前のめりに死にたい」と。
前のめりに倒れてこそガチ、仰向けなどはガチの、しかも『サムライブルー』など申しておった者の死に様に有らず。
男は、改めてガチズム、ガチ道の険しさを知った。


「散り様ならば、やはりカーン殿でござろう」
開幕後、心を入れ直して「自分の出番がなくてもチームが勝てばいい」発言のカーン。
その言葉通りレーマンにも男の度量を見せて世界の男気マニアを泣かせつつ、そのご褒美に3位決定戦でしっかり美味しい所をいただくしたたかさ。
ドイツに鳴り響く「男の世界'06」リミックス・バージョン男節。
魔球FK(ロン)をロケットパンチで撃墜したのはカーンが初めてだ。
「男の花道、ここにあり。」
師匠のその言葉に男も大きく頷いた。


「アルヘンのガビー(エインセ)殿も忘れ難きガチかと」
「うむ。ガチである」
普段のプレイはどちらかと言えば「アバンギャルド」だが、ドイツとのPK戦でのガビーはガチ。
ユニフォームの裾をきっちりパンツにしまい込む着こなし同様、その怒りっぷりにも生真面目さが滲み出る。
水色ストライプを背負った者の責任の重みがガビーを突き動かす。大きな敵に捨て身で挑むアルヘンのドン・キホーテ。
「フットボール選手以外なら多分、警察官など向いてるのでは?」
「その前に、ユナイテッドでの奉公をしっかりやって貰わぬと困りますが」
二人はガチガチと笑った。


「そうそう、先日メヒコが誇るルチャドール、リッキー・マルビンに『ビバ!メヒコ!』と声を掛け、固く握手を交わしたminaco殿が申されてましたが・・・」
「ほう」
「メヒコの皇帝マルケス殿もまたガチ。撃たれてもいい、と」
「うむ、あのアルヘン戦のゴールは正にガチ正義の一撃であったな」
仲間のマリアッチを従えて、ルガーKP90を発射するかのように鋭いパスを敵陣に撃ち込むマルケス。
時に自ら傷を負い、哀しい眼差しで遠くを見つめるのもまたセクスィー。
クラブではエースのロナウジーニョ・ガウ塩に隠れがちだが、真にガチな男は誰かをこの大会でガチ証明した。


「中南米ならば、エクアドルのカヴィエデス殿を忘れては居るまいな」
「無論ですとも、師匠」
4年ぶりに観たカヴィは大きな男になっていた。ゴールを決めて亡きチームメイトのスパイダー・マスクを被って見せたカヴィ。
その侠気はガチ。スタメンじゃなくてもこの男がチームで示す存在感の大きさを観た。
セリエAに居たのも今は昔。それでもいいじゃないか。母国には代表の仲間と誇りがある。それもカッコイイと思うぞ、ひで。


「師匠、アフリカ勢は如何でしたでしょう?」
「総じて、以前の様なフランスかぶれ、ドイツかぶれの塩気が失せた感はある。個々の国が特徴を見せた事は四年後に期待出来るだろう。」
「して、ガチ選手は?」
「チュニジアのアヤリ殿にガチを見た」
「頭に『A』と書いていた選手ですな。しかし、なんとマニアックな・・・」
だが、確かにアヤリのガチっぷりは光っていた。
スペイン戦では先制し、アヤリ…もといアワヤという期待を抱いたものの、彼がベンチに下げられては無惨に敗れるしかなかった。
チャンスの場面にもピンチの場面にも必ず顔を出していたアヤリ。納得のいかない交替に、ベンチでブチキレる気持ちもよく解る。
彼ならきっと足がつっても最後まで闘い抜けたかもしれない。
結果は今イチだった国にあって、しかし見落とせないカルタゴのガチであった。


「見落とせぬと申せば、スウェーデンのラーション殿もまた、ガチ」
「お言葉ですが師匠、ラーションはPKを外すなど、むしろ塩っぱかったのでは?」
「いや、このシーンを見よ」
バーのテレビをガチガチと捻ると、そこにスウェーデン対ドイツ戦が映った。
その一場面、敵DFメッツェルダーの脱げた靴を、邪魔だとばかりに蹴り出すラーション。
「これは・・・」
「これぞガチストライカーの証。ラーションは人間としても偉大な選手だが、しかし勝負に賭ける執念は最後までガチであった」
師匠の、ほんの一瞬のガチ場面をも見逃すガチ眼に、男はガチ尊敬をガチ新たにした。


「師匠、ジダン殿は如何に思われます? あの怒りの頭突きもまた、執念めいたガチ意欲の表れかと
「否、ガチに有らず。後のテレビ局での会見、それを塩とは申さぬが、やはりガチの所作とは思えぬ。
ガチならば、せめてあそこで『漁船をカモメが〜』と詩を読まねば」
「カントナですか」
「むしろマテラッティの『俺は物を知らないから、テロリストって良く判らね』の方がガチ」
「正に『ガチバカの壁』ですな」
「加えて、横綱のコメント『いいカマシだった』もまたガチ」
男は頷いた。さすが横綱、そこら辺のスポーツマンシップかぶれとは違う。


「選手以外でも、取り上げるべきガチは?」
「クリンスマン監督はガチ」
「師匠、カーンを控えに追いやった張本人ですぞ」
「正確には、クリンスマン監督とレーブコーチはガチ。ご覧あれ」
広げた新聞には、クリンスマン監督の退任の弁が記されていた。
いわく、
『レーブコーチは、コーチではなかった。パートナーだった。』
「これはつまり・・・」
「カミングアウト・・・これもまたガチ!」
ガチの意味が違うような気もしたが、良しとした。


3. ──
いつしか夜も更けていた。
バーテンの「そろそろラストオーダーを」の声に促されるかのように、
「師匠、それではそろそろMGP(Most GATI Player)を・・・」
「うむ。」
男はコースターの裏にメモられたリストを読み上げた。

ガットゥーゾの「青い海」と「白いブリーフ」はガチ!
カーンの「男の世界」はガチ!
エインセの「怒りっぷり」はガチ!
マルケスの「セクシーな瞳」はガチ!
カヴィエデスの「仲間を悼む侠気」はガチ!
アヤリの「闘争心」はガチ!
ラーションの「ストライカー魂」はガチ!
クリンスマン監督のレーブコーチの「関係」はウホッ!ガチ!


「わしとしてはやはり、この塩まみれな大会を制し、そしてW杯に於けるガチズムを救ったガットゥーゾに与えたい。如何か?」
「異論はございません」
二人はグラスをガチガチと合わせ、イタリアの猛犬のMGP受賞に捧げた。


「ところで師匠・・・」
「何か」
「かの小笠原満男は、この大会ガチであったでしょうか」
「あの頑固さ・・・ガチと申さば、ガチ。しかし、そのガチは未だ満ちておらぬ」
その言葉に、男は満男の故郷にそびえる岩手山を思い起こした。
南部片富士と呼ばれるその山は、片側は富士山のように美しく、しかしもう片側は溶岩流の名残で崩れている。
男は、その姿を美しいと思った。富士の様な完璧さは彼には美しいとは映らぬ。
小笠原満男の美しさも然り。
満男はデビュウ以来、
「人に媚びずに、スポーツ選手はどこまで認められるか」
という壮大な実験を行っている。
かつて、同じ東北のスポーツマン落合博満が、信子夫人とともに歩んだ道だ。
オールスターで史上最高得票を得ても、彼自身に過度な喜びは見られない。
「海外組がいないわけだしね」・・・そう言いそうだ。

彼の道が何処へ通じているか未だ判らないが、このいばら道の果てで『勝利』した時・・・
満員のジーコスタジアム、サポに向かってJ制覇の杯を掲げ、
「俺のやり方は間違ってなかっただろ」
とほくそ笑んだ時、
・・・その時こそ彼をガチと呼ぼう。


4. ──
その時だった。
「困ります。まだお客様が居ります・・・」
戸口からバーテンの声が響いた。
「師匠、何事でしょう?」
「・・・債権者」
師匠は事情を知っていた。
このガチ・バーも、近年サッカー界の「塩化」と「ガチ不作」ゆえに借金を重ね、その権利は人手に渡っていた。
債権者は広告代理店と手を組み、ここを今流行りの『塩っぱい料理』『甘いスイーツ』の店に変えるのだという。
「ガチは時代遅れ、ということですか!」

「その通りさ」
意味不明なステップを踏みながら債権者が現れた。クリスチャーノ・ロナウド似の、見るからに珍走団あがりのチンピラだ。
「もうガチなんて流行らないんだよ。時代は塩さ」
塩コンブをくわえながらチンピラがそう言うと、客に構わず内装業者が押し寄せ、作業を始めた。
店内を全て塩化ビニールで覆う気だ。
「お客さん、オランダファンかい?」
チンピラは師匠の服装を見て言った。
「そりゃいい。W杯じゃオランダは塩っぱかったね。新しい店の料理、きっと気に入りますよ。馬肉の刺身なんかも・・・

・・・何かが切れる音がした。
次に聞こえた音は「ガチ!」という音。チンピラの顔面に師匠のカンフーキックが炸裂する音だった。
それからの数分間を男は良く覚えていない。
逃げ惑うチンピラ。追う師匠。
押し寄せた機動隊によって捕らえられ、護送車に乗せられていく師匠の姿。
そして師匠の叫び。
「オランダは・・・いや、ニステルローイは『塩っぱいオレンジ』じゃねえ!」

護送車を見送る酒場裏通りの人々。
「不仕合わせ」という名の猫を連れた村主章江似の女流しが、中島みゆきの『世情』を唄う。
「世の中はいつも変わっているから、ガチ者だけが悲しい思いをする・・・
シュプレヒコールの波、通り過ぎていく。変わらないガチをピッチに求めて。
試合の流れを止めて、パスしない『塩』を見たがる者たちと闘う為(以下、合唱)」


護送車を追いかけようとした男をバーテンが制した。
「あんたは行っちゃいけない。」
「・・・」
「あんたまで居なくなったら、誰がガチ男たちの生き様を言葉として残す? ニヤリズムの世情の中で、誰がガチズムを次代に語り継ぐ?」
確かに。この大会、リベリ(フランス)というガチの原石を見た。
また、まだ不確定だがクローゼに感じた「隠れガチ」の匂いを確かめなくてはいけない。
何より、ニステルの物語も見届けなくては。
「あんたは?」
手荷物をまとめたバーテンに問うた。
「日本中の神社を小橋建太の全快祈願をしながら歩くよ。」
彼もまたガチストだ。

エピローグ. ──
終電にガチガチと揺られながら、男が辿り着いたのは海の側の駅だった。
『僕たちは海を持っている。自分たちだけの海を』
W杯ドイツ大会MGP、ガットゥーゾの言葉を確かめたかった。
海は確かにそこに在った。

2006年、W杯において「ガチスト」たちの秘密結社『全ガチ連』は崩壊した。
だが「ガチズム」に終わりはない。
多くの者たちが塩の流れに身を任せ、塩色に染められようとも。
四年後のW杯での栄光を夢見ガチに思いながら、男は地下に潜り、新たなガチ振興の結社『ネオ・ガチ』設立を決意をする。

地下へ続くその階段は広く、まるで宝塚の大階段のよう。
気配に男が振り返ると、そこにはオリ・カーン、ロイ・キーン、更に勝新太郎(俳優)、エルビス(歌手)、黒澤明(映画監督)、市川雅俊(自転車)、越和宏(スケルトン)・・・の姿。
幻ではない。ガチの伝説たちはいつもガチストと共にある。
大階段を照らすスポットライト、その下で男は高らかに唄った。

 ガチ、それは儚く
 ガチ、それは強く
 ガチ、それは尊く
 ガチ、それは気高く
 ガチ、ガチ、ガチ・・・
── 「ベルサイユのガチ」挿入歌『ガチあればこそ』

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by tototitta | 2006-07-15 17:36 | W杯2006 | ▲ TOP
ワールドカップTV桟敷画報 その19(最終回)
Tante Auguri,Azzuri!!
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正直ブラジルを破って優勝したかった。我が家の因縁&トラウマに決着を付けるチャンスだったのに(忘れもしないアメリカW杯決勝、なるほ堂はブラジルと共に歓喜に沸き、私はバッジョと共に深くうなだれたのであった。優勝と準優勝の間には深くて暗い川がある…)。

個人的にはユナイテッド選手もいないし(汁はベンチだしサハは出場停止・・涙)、後半からはフットボール的にもどうかって試合だけど、人間ドラマ的には見所の多いパンチの効いた決勝だった。率直な気持ちは、「私もカップを掲げてみたい!!」 (どうすれば?)。

しかしこの試合のあらゆるアングルに絡むマテラッツィ兄貴は、プロレスラーなら間違いなくレジェンドだな。凄い。
ジダンは余程腹に据えかねたのだろう。こんな事を言うと顰蹙かもしれないが、私はレッドカードの場面でちょっと嬉しくなった。イタリアを応援していたからではない。

大会後引退するジダンの存在は、この大会の アングルを作ってきた。「ジダンのプレイが一試合でも長く観れるように」とか「有終の美を飾るために」とか、予想外にフランスが勝ち上がったもののその試合内容がしょっぱいせいか、ジダン・アングルで盛り上げる。ジダン最後の勇姿・・・どっちに転んでもジダン・アングルは予定調和に終わるはずだった。なのに、とんでもない結末。

W杯に特別にエモーショナルな何かを期待して観る私は、何かとんでもないシーンを期待してたともいえる。最後にそれが起こった。 黒ジダンである。
収まりのいいアングルを飛び出した、ジダンのエモーション。引退を宣言し、残り試合は悟りの境地でフットボールを楽しむかに見えたジダンだが、やはり最後の試合まで彼は100%現役だったのだ。
もはやペレやマラドーナと並ぶレジェンドの域に達していたジダンは、博物館に展示される寸前で未だ生身である事を示した。これまで通りのジダン。それがちょっと嬉しかった。そう捉えると今更選手としての評価が変わるものでもない。むしろやっとカントナに並んだ。移民の象徴でも、神でもない。それでいいんじゃないかな。


イタリアは今更怖いものなし、の気概を感じた。トラウマのPKも恐れなかった。今大会最も個々の戦闘能力が高いチームだったと思う。一人のエースは要らない、救世主は日替わりでいい、センターFWが点を獲らなくてもいい。勝ちにこだわり、勝つ為の仕事をすればいい。余計な事はしない。そういう時代なのかな。ちょっと寂しい気もするけれど。
でも結局、特別なエモーションを引き起こす起爆剤を持っていたのもイタリアだった。データには表せない武器、それが マテ兄貴とガットゥーゾだ。
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さて、ついでに今大会のしょっぱさを更に高めた「ダイヴ」や「シュミレーション」の多さについて。
正直いって、フットボールにその行為自体は「有り」だと思う。そもそも正義とは何か、そんな事は定義出来ない。選手それぞれに「ルールを利用した」行為がある。

だからこそ、ファウル行為も選手のセンスが問われると思う(同時にレフリーのセンスも)。南米の選手の多くはそのセンスに秀でている。そしてそれなりの覚悟と代償も引き受ける。でもロンやロッベンのしょっぱいシュミは、例えレフリーに認められたとてファンのブーイングや失笑を買うだけだ。共感は得られない。ファンがそれを見極めるのだ。

ルートも「ルールを利用する」のにやぶさかではない(一流のFWは大抵そうだ)。以前「ゴール前でいつも汚れ仕事に身体を張るのはキツくないか?」と聞かれた時、「それが心配だとでも?」と笑って机を叩くおまじないをした後「DFとの駆け引き、怪我をしないようにする本能、それはシックスセンス のおかげ」と話していた。シックスセンスがあるか否か、選手にはそれが重要だ。

要するに反則行為がフットボールを汚す、のではなく、金の力や大国の都合によってその基準が変わるのが問題なのだ。ピッチ上で起こるカオスは、それが人間のエモーションによるものである限り、私はそれを許容する。でもファンを蔑ろにした、ビジネスや大国の都合に左右されるのは勘弁して欲しい。個人的にはそういう事である。

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試合後ちまちまと映像を見返しながら描いてきた「TV桟敷画報」もやっと終わります。期間中利き手がだるくなりつつ、夏風邪をひきつつ、もっと描きたいシーンはあるのだけど時間がない!ので描ききれず、ボツにしたものもありました。あえてゴールシーンやスーパープレイよりも、どうでもいいようなディティールを描き留めたつもりです。読んで下さって有難うございました。皆さんのW杯の思い出の隙間を埋めるイラストであれば幸いです。

(記&絵/minaco.)
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by tototitta | 2006-07-14 22:18 | W杯2006 | ▲ TOP
2006・ワールドカップ「塩」大賞
W杯ドイツ大会──
世界中より集った塩プレイヤーの塩っぷりを、テレビ桟敷でニヤニヤしながら見守る「ソルトマニア」の秘密結社『塩溜まり会』。
台所のナメクジも逃げ出すような塩プレイの競演に、彼らも大いに塩ジョイした大会となった。

そしてこの度、
その選考による「W杯塩大賞」の発表がなされ、その栄えある受賞者及び団体を今日ここに報告する。
(※なるほ堂からのお願い「あまり真面目に取らないでね。怒らないでね。」)

【ベスト塩イレブン】
FW
ロナウド(ブラジル)※塩太り
アドリアーノ(ブラジル)
ロッベン(オランダ)

MF
ロナウド(ポルトガル)
ロナウド(ブラジル)※ガウショ
中村俊輔(日本)

DF
キャラガー(イングランド)
ハイティンハ(オランダ)
宮本(日本)
ネスタ(イタリア)

GK
シュウォーツァー(オーストラリア)

SUB
サハ(フランス)

【最優秀塩選手】
ロナウド(ポルトガル)

【ベスト・ヤング塩プレーヤー】
ロナウド(ポルトガル/二冠)

【最優秀塩監督】
ファン・バステン(オランダ)

【最優秀塩団体】
ポルトガル

【最優秀塩プレイ】
マルダ(フランス)のダイブ※決勝戦

【最優秀塩主審】
ミケル(スロバキア)

【最優秀塩会長】
川淵三郎(日本)

【最優秀塩コメント】
「人生とは旅であり、旅とは人生である」(中田英寿/日本)

【塩特別賞】
大会公式球 adidas「+(プラス) チームガイスト」(ドイツ)


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<寸評>
【ベスト塩イレブン】
●FW

「塩のカーニバルだ!」
ブラジルが誇る2トップ、アド&ロニー(ブラジル)
高カロリーボディに塩分過多なプレイで王国に動脈硬化をもたらした彼らが当然の受賞だ。
恋人ダニエラの分まで産後太りなアド。
大会中にダイエットをするという前代未聞な計画で、結果日本戦限定の怪物だったロニー。
彼らの塩っぷりに今、故郷シオ・デ・ジャネイロは怒り心頭だ。


「オランダの塩風車!」
緒戦で「オレって天才」と勘違いし、その後は屁の役にも立たぬような自分の才能アピールのみに終止したロッベン(オランダ)
試合を重ねる度に存在感も前髪も薄くなり、両翼で長年塩コンビを組んでいたファン・ペル塩からも「自己中」と蔑まれる塩プレイ続出で、オランダファンのハートを塩上させた。


●MF
「マデイラ島のダンシング・クィーン!」
巨大な塩の原石が、遂にW杯でヴェールを脱いだ。
一人も抜けないフェイント。失敗して敵にパスするトリックキック。
転んでは笛を要求するヘタレムーブをワールドワイドに定番化させ、
世界の嘲笑を買った塩(ショ)ナウド(ポルトガル)
三位決定戦では上川さんにまで冷たくスルーされるなど、各試合で塩の山を築いた。
勿論、今大会の「ベストヤング塩プレーヤー」と「最優秀塩選手賞」をW受賞!
副賞として『俺の塩(マルちゃん)』一年分を贈れる物なら贈りたいくらいだ。


「セレ塩ンの象徴!」
世界中のメディアの期待を裏切ったガウショ(ブラジル)。FWが太り過ぎという攻撃的MFの評価としては同情を汲むべき点もあるが、上記二人のロナウドの「ついで」という側面も併せての選出。
希代のトリックスターも所詮「水運び役」がいなければ、ただの面白い顔の人だ。


「トルシエは正しかった!」
自ら交替を申し出る勇気もなかった中村俊輔(日本)
我らが代表の10番が栄えある選出だ。
ジーコの顔に塩泥を塗り、四年前のトルシエの選択の正しさを証明した。
「いつか…、ワールドカップに出られなかったことが良かったと思えるくらい上手くなる」
という四年前の落選時の言葉に、
「おいおい君に必要なのは“上手く”ではなく“強く”だろ?」
と思ったソルトマニアの危惧が現実になった。塩茸のそしりは免れまい。


●DF
「親子揃って・・・」
およそ「塩」とは縁遠いと思われていたリバプールの草魂・キャラガー(イングランド)が、ルーニー(電気アンマ)、ベッカム(ゲロゲロ)を抑えて母国選手から唯一の選出。
馴れない右サイドでのプレーで調子を崩したか、ポルトガル戦での意表を突いたPKは蹴り直しを命じられて、敢えなく失敗。母国は総ズッコケ。
そこまでならまだ良いが、更には大会中に父親がダフ屋行為で捕まるという塩事件も露見し、母国を二度ズッコケさせた。


「オランダのクレイジーソルト」
フェアプレーでポルトガルにボールを返すべき所で、突如ドリブルを開始・・・正に「塩の結晶」とも言えるプレイを披露したハイティンハ(オランダ)
ベテランらしからぬ幾多の塩プレイで、のどかなオランダの田園にコクコクと塩水を汲み上げたコクーを抑えての受賞だ。
「代表選手の資格無し」は尤もな意見だが、ソルトマニアとしては今後何処まで塩っぱくなるのか、目を離せない塩選手だ。


「塩主将」
幾度も味方の意欲を削ぐ塩クロスを連発して列島をため息で包んだ駒野を抑え、日本代表主将・宮本ツネ様がより多くのニヤニヤを受け選出。
協会会長自らが何故か「キャプテン」を名乗り、冷笑する我々を尻目に太鼓持ちどもが本当に「川淵キャプテン」などと呼ぶもんだから、結果実際のキャプテンの存在性が薄まっちゃった気もするが、しかし中田の暴走、緒戦の3バック戦術・・・やはり日本の敗因は彼個人の力量不足に負う所が大きかった。
所属のガンバ大阪でも既に出番のない彼。
「代表主将」の肩書きも消える今後は、テレビCMでその塩演技を拝むのみか。


「アズーリのMR.フリーズ」
怪我を「塩」とするのはいささか心苦しいが、ネスタ(イタリア)はここぞという時の怪我が多すぎる。古いOSのパソコン並に肝心な時にフリーズしやすいのも、一つの塩と言えるだろう。
米大会のバレージのような「決勝で復活」というドラマも無く、マテラッティに全てを持っていかれたネスタ。折角のアズーリ優勝も彼個人としてはシオシオのパーか。


●GK
「ヒディングマジックも効果無し!」
ポルトガル戦にて何をトチ狂ったかPK戦決着を狙ったイングランド。そして大方の予想通りに敗れた「世界一守備範囲の狭いGK」ことロビンソンを推す声も少なくなかったが、やはり「シュート恐怖症」ことシュウォーツァー(オーストラリア)が、それに勝るニヤニヤを集めた。
日本に淡い希望を抱かせたポロリは勿論、あまりの不安定ぶりに一試合先発を外されるなど、イケイケなヒディンク采配の悩みの種となり、結果オーストラリアを今イチな結果に留めた塩っぷりが高く評価された。


●SUB
本来想定外だったSUB表彰だが、ルイス・サハ(フランス)の塩っぱさに敢えて新設。
時間稼ぎで使われた二試合、そのほんの僅かな時間できっちり警告を貰い、結果決勝戦に出られないというその活躍は全国のソルトマニアを大いにニヤニヤさせた。万一それが無ければ決勝ではトレゼゲの代わりに投入されていたかもしれず、それを思えば、今大会の裏キーマンだったかもしれない。

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【最優秀塩監督】
愛人騒動、おとり報道騒動、そして一度も見ていないウォルコット選出など、その塩エピソードに事欠かないエリクソン(イングランド)の独走と思われたが、「彼は実質、監督ではない」という尤もな意見により資格外に。
候補はジーコ(日本)、そしてファン・バステン(オランダ)とアドフォカート(韓国)という二人のオランダ人に絞られた。
だが、クライフ神の威光に怯えて懐古的な采配に走り、奇妙な果実「塩っぱいオレンジ」を実らせたファン・バステン が、一部より激しい塩恨(えんこん)を買い選出。
現役当時の評価では比較にならぬ元ストライカー監督クリンスマン(ドイツ)が、同じ若手起用策で成功したのと比べても、彼の塩監督ぶりは際立っていた。


【最優秀塩団体】
「塩の宝石箱や!」
塩エース・塩(しょ)ナウドのみならず、幾多の顰蹙を買うプレーで、今大会世界中から「塩っぱい」コールを浴びたポルトガル代表が堂々の受賞。
その塩の輝きは「塩っぱいオレンジ」「塩っぱいカナリア」の追撃を許さなかった。
誰もその戦いぶりすら覚えていないポーランド代表を推すマニアもいたが、他の選考委員の「出てたっけ?」の一声でその声はかき消された。
ポルトガルは何よりイングランド戦で「大ヒール」として一皮むけたかと思われた所を、フランス戦にて「所詮小物ヒール」な姿を晒したのが痛かった。
今後、人間が浮くほど塩分濃度が高い『死海』とも称されるロナウドに、これからどこまで浸食されるのか・・・想像しただけでソルトマニアはニヤニヤだ。


【最優秀塩プレイ】
ロナウド(ポルトガル)の数々の塩プレーは殿堂、いや「塩堂入り」とし除外。
その他からの選考となった。
ジダンの「マルセイユ・ヘッドバット」を推す声もあったが、年季の入ったソルトマニアはむしろ好意的だ。
「移民の神様に祭り上げられそうになっていた所への、見事な『人間宣言』!」
「移民の子は猫をかぶって暮らさなきゃならない・・・そんな世界的風潮への一撃だ」
「カントナ!」
ともあれ、「ジダンの栄光は失墜した」的なメディアのマッチポンプこそ「塩」である。
「マテはテロリストと言った(怒)!」と、そっち方面の話題にしたがる人権団体も塩っぱい。

ということで、あわやW杯を盗むところだったマルダのダイブ に決定。
本来なら大問題のプレーのはずがジダンの話題に隠れてしまっている所も、
どこかマルダの存在感と併せてその塩っぱさを一層濃くしている。


【最優秀塩主審】
イエローカードを一人に三枚出すという醜態を晒し、母国の威信を失墜させたグレアム・ポール主審(イングランド)。
一時クラブサッカーを忘れ、W杯を楽しんでいたアンチ・チェルシー=アンチ油モビッチに「サッカー界にロシア人が絡むとロクな事が無い」
と、しみじみ言わしめたイワノフ主審(ロシア)。
臭うようなオールバックとヒロミ・ゴーな太い眉毛で警告を乱発し、処女と少女と娼婦に淑女が「How many Yellowcard?」
と眉をひそめたマルコ・ロドリゲス主審(メキシコ)。

だが、試合中(ガーナ対ブラジル戦)に選手にユニフォームをねだるというミケル主審(スロバキア) の、いわゆる「大阪のおばちゃん」的なミーハーぶりが受賞。
何より、ねだった相手が塩太りロナウドだったところが、一層このエピソードの塩分を高めている。


【最優秀塩会長】
イタリアサッカー界(マフィア)をも凌ぐ伏魔殿FIFA。その会長ブラッターの独壇場と思われたが、エクアドルの亡きチームメートを偲んでのマスク・パフォーマンスを不問に付すというナイスアシストで選外へ。
どさくさに紛れて愛人と結婚しちゃったベッケンバウアー組織委員会会長も、ご祝儀で選外。
結果、まるで責任論の矛先をそらすかの様な「オシム。あっ・・・」で、今なお列島を混迷させている川淵三郎会長(日本) の「塩漏れ」が受賞。
「自分一人でジーコを監督に決めたんじゃない」
という素晴らしい責任逃れで日本サッカー界のモラルを示し、そのモラルを以て文部省とナイスタッグ。教育界にまで進出を目論むその面の皮の厚さには、ソルトマニアも塩を撒きたい気持ちで一杯だ。
何より、てんでFIFAに相手にされない癖に国内では大物ぶるってのが癪に障る。


【最優秀塩コメント】
そんな川淵会長に、「ぜひ将来の日本サッカー協会会長に」とラブコールを受けた中田英寿(日本)の引退コメントが受賞。
さすが塩会長、塩の匂いを嗅ぎ付けたか。

ブラジル戦後、多くの日本国民がその姿に涙している頃、
「わざわざセンターサークルまで戻ってから地に伏せる」
という彼の姿に、捻くれたソルトマニアはニヤニヤ。ヒデ姐さん、面白いぞ!
そして、小僧の唄う『マイウェイ』を思わす、
「人生とは旅であり、旅とは人生である」
という、なんとも江川卓ちっくな引退美化コメントが、より一層ソルトマニアの心をくすぐった。
その影で、執行役員CBOを勤める東ハト(キャラメルコーン)が、山崎製パン(パンまつり)の子会社に・・・というニュースが流れたのも、彼の引退に塩を添えた形になった。
ともあれ、ニヤニヤとツッコミを入れながら見守るのが、正しい中田英寿の愛し方と思うのだが。。。


【塩特別賞】
あまりの不人気で製造会社を大会前に倒産させた、パンツを穿かないライオン『ゴレオ』。
ブンデスリーガの選手さえズルズルと転び、あまりの滑り様で何人もの選手に怪我を負わせた「試合会場のピッチ」。

しかし今大会の公式球、adidas「+(プラス) チームガイスト」(ドイツ) こそが、最もこの賞に相応しいだろう。
ガンダムのハロを思わす愛らしい外見とは裏腹に、その軌道は世界のGKたちを悩ませた。
「突然目の前に現れて、フワフワと揺れて、、、そして消えた。。。」
GKたちからは、そんなオカルトな会話が聞こえてきそうだった。
何故かドイツの選手ばかりがこれを上手く蹴っていたように見えたのが印象的だ。他意は無いが。

また、
「決勝戦では金の球を使う」(FIFA)
という発表で別のマニアを期待させておきながら、実際はたいして金色じゃなく、
「がっかりした」(マニア)
という事実があった事も、その塩エピソードに加えておこう。

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<総評>
人類の歴史は「塩」の歴史である。
多くの民が塩を求めて旅をし、僅かばかりの塩と引き換えに大金を差し出した。
それは今も変わらない。

我々「ソルトマニア」の秘密結社『塩溜まり会』は、サッカー界に溢れる「塩」を嘲笑う者では無い。何を今更と言われようが、そういうことだ。
我々は塩を愛している。そして我々には塩が必要だ。
言わば、
「人生とは塩であり、塩とは人生である」
寸評に溢れる言葉を罵詈雑言と思わないで欲しい。
こういう形の愛もあるのだ。

今大会はクリスチャーノ・ロナウドの塩っぷりが傑出していた観がある。
スイカ色国旗のポルトガルは、この塩をスイカの甘みを増すスパイスとして利用していたが、最後はその塩分過多に屈した観がある。
しかし、総じて見ると彼以外にも沢山の岩塩が採掘された大会だった。
若手選手が多かった故か、観戦中の
「しょっぱい、しょっぱい」
という言葉はいつにも増して多かった。

また塩の対極にある「ガチ」の不遇も目立った。
ニステル、カーン。。。
彼らの塞ぎガチな表情は見る者を悲しませた。

さすがのソルトマニアもニヤニヤばかりはしていられない事態である。
ドイツから南アフリカへ続く「塩の道」を辿る中で、今大会にて輝いた岩塩が一人でも塩抜きされ、「ガチズム」を標榜する「ガチスト(=ガチマニア)」の秘密結社『全ガチ連』を喜ばせる事を期待したい。




(記/なるほ堂、参考/プロレス板)
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by tototitta | 2006-07-12 22:47 | W杯2006 | ▲ TOP
ワールドカップTV桟敷画報 その18
7/9  3rd Place GERMANY × PORTUGAL
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(絵/minaco.)
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by tototitta | 2006-07-12 19:09 | W杯2006 | ▲ TOP
見たらすぐ書く・W杯観戦雑記 その43(最終回)
【決勝】イタリア 1-1(0-0)(5PK3 )フランス

ジダンのラストダンスへの思いはあれど、僕の知る限りでは試合前、イタリアの勝利を願う声の方が圧倒的に多く聞こえた。
理由は多々あれど個人的には、理詰めで守備をし、1点を守りきるフランスのスタイルが、多くの人々が求めるサッカーとは違ったのだと思う。
フランスはジャッジにしか愛されていなかったのかもしれない。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

『フットボールは素晴らしい。戦う価値がある』
・・・後半の部分は賛成だ。


開始早々のPK_
もう何年も前になるが、若い審判の日常を追ったテレビドキュメントを見た。
W杯でホイッスルを吹く日を目指し、彼は日々選手にも負けぬ程の努力を重ねていた。
その情熱溢れる姿は、それまで審判のミスばかりをあげつらっていた僕の見方を大きく変えるものだった。
主人公はアルゼンチン人エリソンド。今日の主審。

マテラッティのプレイに対する、彼のPK判断は間違いだと思う。
でも、あのアングルではマテ兄の「引っ込めた足」は見えなかったのだろう。
誉めるべきは、、、否、問われるべきはマルダの罪、そしてフランスの罪。
試合を通して立ち位置が悪かった主審の非はあるが、あのプレーそのものがW杯決勝を台無しにした。
とてもじゃないが、サッカーそのものを楽しめなくなった。

フランスは今大会、ポルトガル戦でもこれをやっている(アンリ)
スペイン戦にて、決勝点に繋がったFKもヤオ供与だ(それもアンリ)
確かにイタリアも豪州戦でやっているが、今大会のフランスは余りにも多すぎだ。

穿った見方は承知だが、
フランスはFIFAに、そしてジャッジに愛され過ぎている。
そして、そのサッカー界に於けるステイタスを、実力以上に利用し過ぎている。
本来どっちが勝っても構わないと見ていたこの決勝、しかしこのプレーで僕の心は大きくイタリアに傾いた。
「卑怯な手に、優勝杯までも触れさせてはいけない」

同様の思いがサッカーの神様にもあったのだろうか。
PKを決めたジダン(実は短気)の「マルセイユ・ヘッドパッド」。
エリソンド主審は毅然と対応した。
──退場。
サッカーの神様には、ジダンの「勝ち逃げ」を許さないという思惑もあったのかもしれない。
(ちなみにこのシーン、何故かFIFAの映像担当者は試合会場内でリプレイを流さなかった。
そのせいで、状況が理解できない観客から主審はブーイングを浴びる羽目に。そこまでしてジダンを守りたいか?)

それにしても、
改めてこの大会ほど、主審のサジ加減で勝敗がひっくり返った大会は無かったと思う。
あの日韓W杯の比では無い。
そして、大抵その恩恵を授かるのはいつもFIFAが愛する国々の方だ。
欺瞞で奪い、与えたカップに何の意味があるのか。

今大会ではサッカー界の欺瞞の一端、日本代表の周辺にある幾多の「力学」も浮き彫りになった。
それを多くの日本人が知ったはずだ。
それは僕らの社会に巣食う「病理」であり、それを蔓延らせる主因は僕らの心の中にある。
怠惰、高慢、嫉妬、憤怒・・・僕らはそれら原罪と戦わなくちゃならない。
サッカーを取り巻くこの穢れた世界に、日本サッカーが食い潰されないように。
──戦う価値はある。



最後に、優勝国イタリア。
フランスの合理的な守備網には、先制されたら何処も太刀打ち出来ないと思っていた。
だが、イタリア選手は流石に「狭い中盤」への対応は馴れている。
不本意な先制点にも冷静に対処し、同点ゴールへの「サイドをしつこく突く→FK」の流れは見事。

例えPK戦でも、常に誇りを持って闘い通したアズーリこそ今大会の王者に相応しいチームだった。
カルチョ“界”は兎も角、カルチョを通して磨かれた、したたかな戦闘力は本物だ。

で、
MVPは勿論カンナヴァーロだよね、おめでとう・・・と思ったらジダン。
・・・なんだそれ,FIFAよ(怒)。


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その他、気付いた点_
・気がつけばユベントスだらけのピッチ上。W杯は終わったが、本当の戦いはこれから?

・アンリ談「悲しみが止まらない」(お約束)。

・ブフォンと言えば龍角散。

・戦術的に「いらない子」扱いされ、そのくせ大事なPK戦を任されて
──トレセゲのこのW杯は一体なんだったのだろう。。。(涙)

・ピッチ上で断髪したカモラネージ。あのうざい長髪にはその意味があったのか!
 で・・・リッピは?

・思えばアズーリの髪切りアングルは、賭ける髪が無いジダンへの・・・(以下自粛)?

・数々のマジックプレイを見せてくれたジダンが、最後に我々に見せてくれた大技、
「マルセイユ・ヘッドパッド」。
 ジダンはこの技の練習のし過ぎで、あんな・・・(以下自粛)。
 ともあれFIFAのMVP、どんな顔で貰うのか興味津々。

・一方、見事なバンプだったマテ兄。
 合理性に則った総格的な戦い方よりも、不条理に則ったプロレス的な戦い方のほうが、
 実はリアルファイトの場では有効という事を証明した。
 で、一体ジダンに何を言ったの?

・サッカー選手の代表引退はプロレスラーの選手引退並に信用なし。
 「帰ってきてコール」を待ってるんでしょ、トッティ?

・ガットゥーゾのプレイには、ロナウジーニョやジダンのプレイ同様の輝きがあった。
 このW杯に凄い選手は沢山いたが、ガッツの様な選手は彼一人だけだった。
 個人的大会MVP・・・だけど、賞みたいなチンケな物、彼には似合わないよね。
 心の中にアズーリ色の海があれば、ガッツはそれだけで生きていける。

・これで四年後までアズーリが金球使うのか。

・実況金子翁(スカパー)、ご苦労様。
 やたら昔話が多いのと、選手名を間違える(一場面にグロッソが三人登場した。。。)のも
 ご愛嬌。
 次回、南アフリカ大会の現地実況も期待しております。


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感謝!!!
以上を持ちまして『見たらすぐ書く・W杯観戦雑記』シリーズは終了となります。
駄文にお付き合い下さった皆様、大変有り難うございました。
贔屓の選手やチームがこの素人風情にケチョンケチョンに書かれているのをお読みになり、不快に思われた方ご免なさい。

また、諸事情及びスカパー組故に「見たらすぐ書く」と申しながら、現実には時差があった事をお詫びします。
加えてこの機会に皆様より沢山のお言葉を頂けた事、大変有り難く感謝しております。

なお、それらのお声の中には「勉強になります」的なお言葉もございました。
その度、あまりサッカーに馴染みの無い方が、このコラムから間違ったサッカー観を植え付けられてはいないかとヒヤヒヤ。

大変恐縮ですが、このコラムはかなり私情に基づいた偏見が込められています。
公平を努めてはいますが、読み返せば一部選手及び国は、不条理なほどにボロクソです。
そもそもサッカーに正しい見方などありません。自分が正しいと語っている人がいたら、それは大抵ヤオです。
どうか皆様がご自身の目を信じ、このイカガワシい書き手の主観に惑わされぬ事を願って止みません。

では、四年後までさようなら。
(普通のブログはまだまだ続きます。なお本シリーズ姉妹番『見たらすぐ書く・ユーロ08』もよろしく。2年後ですが。)





(記/なるほ堂)
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by tototitta | 2006-07-11 14:07 | W杯2006 | ▲ TOP
ワールドカップTV桟敷画報 その17
7/5 PORTUGAL × FRANCE
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(絵/minaco.)
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by tototitta | 2006-07-09 18:41 | W杯2006 | ▲ TOP
見たらすぐ書く・W杯観戦雑記 その42
【三位決定戦】ドイツ 3-1 ポルトガル

試合終了後、互いを讃え合いながら握手するカーンとレーマン。
"I think this is the beginning of a beautiful friendship."
──「これが美しい友情の始まりだな。」


映画『カサブランカ』のボギーの台詞が、オリーの表情に浮かぶ。
クリンスマンの策略で、互いに反目し合うよう仕向けられた二人。大会前、あれほど醜い舌戦を繰り返した二人に、こんなにも美しいラストシーンが用意されていたとは。

今日のドイツこそ、本当のドイツのサッカーだった。
「攻めさせずに、攻める」
というクリンスマンサッカーではなく、
「来るなら来い。全部受けとめて跳ね返してやるぜ」
という、誇り高きゲルマン魂スタイル。懐の深い王者のサッカー。
勿論それを可能にしたのはオリーの力。

サッカーは小僧の球の蹴り合いじゃない。男のダンディズムを表す場だ。
久々に見たオリーの姿に、僕の中で薄れかけていたドイツサッカーへの思いが再び甦った。
「オリー、オリー、あんたの時代は良かった。男がピカピカのキザでいられた。」


ポルトガル。
磐田の監督をしていた時からそうだが、フェリポンは攻撃のアイディアに乏しい。
「守備は教えなきゃ出来ないが、攻撃は選手の才能に任せる」
という彼の考え方は理解するが、ピッチで絵を描ける選手がデコしかいない以上、
もう少しベンチが知恵を働かせる必要があったと思う。

ロナウドをヘディング要員としてトップに置く。
フィーゴを右に固定し、クロスマシーンにする。
・・・そんな、まるで高校サッカーを見ているかのような攻撃オプションしか無いのでは、
選手たちの士気すら下がってしまう。

ジーコにも言えるが「攻撃は選手の才能に任せる」という思想はブラジルでしか通用しないと思う。フェリポンの去就はまだ未定らしいが、彼のポルトガルとの幸福な蜜月関係は、これ以上は続かないだろう。
このチームに、もう延びしろは無い。これ以上の結果を求めるならば、新しい「知将」が必要だ。フェリポンはセレソンに帰ろうよ。
(じゃないと、鹿監督が獲られちゃいそうだし。。。本音)

最後に。
悪口ばかり言ってきた気がするので、クリンスマンのフォローを。
個人的に「技を受けずに倒す」という総合格闘技はチマチマしてて好きじゃない。
「来るなら来い」と、鍛えた胸を突き出すプロレスの方が好きだ。男はかくあるべきと思う。
(ライオンなど自然界でも「倒す事」のみに目的を置いた「狩り」はメスの戦い。オスの戦いは、ボスの座を争い、単に勝利ではなくその威厳を示す為にある)

クリンスマンが好きでないのは、そんな僕の個人的嗜好に拠るのだろう。だから善悪の問題ではない。
敵の侵入を怖れ、「自軍ゴールから遠い所で敵を止める」というそのスタイルが女々しく見えるだけなのだ。
(フォローになってない・・・)

日韓W杯で何本ものシュートを跳ね返し、敗れても人々の感動を呼んだドイツまでも他所の国のスタイルに倣ったのでは、
ピッチ上の何処に「ガチ男」の居場所を求めれば良いのだろう?


その他、気付いた点_
・上川さんの笛、相変わらず守備側に厳しい。
 基準的には正しいけれど、もう少し「試合を演出する力」が欲しいと思った。
 具体的にそれが何かは判らないけれど。

・クリンスマン「やらないか」
 レーブコーチ「ウホッ、良い男」

・シモン三郎さん散る。
 今大会残った中で、99Wユースで満男と対戦した最後の選手。
 あの大会では彼擁するポルトガルや、マルケス、トラド擁するメキシコ
(マルケスは日本戦出場停止だったけど)を倒したんだよね。
 決勝でシャビのスペインに負けたけど。
 あの大会に出ていた選手たちを見る度、その成長を満男と照らして見てしまう。
 互いにフィーゴ、中田という目の上のたん瘤がいなければ、もう少しは。。。


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いよいよ今夜決勝戦。
でも、決勝前にこんなにもトキメかない大会って初めてのような気がする。
ブラジルがいないファイナルなんて。。。

今はもうJリーグオールスターのほうが気になる。
なんといっても、
Jリーグ史上最高の人気選手(←突っ込み厳禁)・小笠原満男キャプテンですから! 
投票下さった方、感謝。あんなにファンに愛想悪いのに・・・(感涙)。
皆様も、満男が牛一頭ゲットできますよう、声援よろしくお願いします。



(記/なるほ堂)
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by tototitta | 2006-07-09 17:58 | W杯2006 | ▲ TOP
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