イラストレーターMinacoとなるほ堂が、サッカーのこととか、映画のこととか、日々日常に関して、その情熱の総てを地球にぶちこんで叩き付け、戦い挑み、愛を説く日々の記録。
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<   2006年 03月 ( 19 )   > この月の画像一覧
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OVER THE TOP

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ここ1ヶ月程悶々としてはいたが、やっと巡ってきたチャンスにルートはゴールを決め、チームは大事なポイントを勝ち取った。久々のスタメンだけでも嬉しいが、副キャプテンとしてキャプテンマークまで巻けるとは意気に感じた事だろう。


パク☆チー、アシストを有難う。ユナイテッドに加入以来、PSVの後輩であるパク☆チーをルートは可愛がっている(また小さくて若い子かよ・・)。前半終了間際、右サイドを深く突破して入れた低くて速いクロスは、CLホームでのベンフィカ戦で試合終了間際にヘロヘロになりながらも必死で上げたバーズリーのクロスを思い出したよ。あの時のバーズリーの言葉に感激して、私はバーズリーが大好きになった。

「とにかくクロスを上げれば、ゴール前に必ず決めてくれる人がいると信じてた。それがルートだよ」

つまりは、それがセンターFWなんだよ、ルー坊。それがエースだよ。

なるほ堂が15日の記事『ニステルローイに世代交代は無い』で書いたように、チームは今新しい土台を築いている。ルートも以前とは役割が変わる。大事なのはこのチームが強くなる事。それは本人も解ってるはずだ。そこで新しい役割を受け入れるか、否か、なんて心配をするのは間違っていた。

試合は未見なので(ゴールシーンとハイライトのみ観た)断言は出来ない。だが、予感がする。
チームが新しいエースに引き継ごうとしても、やっぱりルートはエースとしてあり続ける。正に「ルートに世代交代はなし」だ。つまり、

「オレを超えてゆけルー坊よ。 但し高い高い踏み台になってやる」。

それが答えではないか。

スタメンであるか否かは現在重要ではない。
ルートは、ストライカーになるために生まれた。ストライカーとして死ぬ。
男子の本懐ではないか。
(と、司馬遼太郎のように書いてみる)。

(記&絵/minaco.)
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by tototitta | 2006-03-31 17:15 | Manchester United | ▲ TOP
たーまちゃーん(涙。
[JAPAN 1-0 ECUADOR]
好意的に解釈すれば、居合い抜きの同門対決って感じでしょうか。
互いに刀を鞘に納めたままの睨み合い、相手が逸(はや)って先に抜く瞬間に生じる隙を待ってるって具合。結構W杯のグループリーグでは有りがちの展開と言えなくもなし。つまんないけど。

まあ日本の3−5−2の消極的スタイルと、南米随一のリアクションサッカー・エクアドルが当たれば、
「こんなものだろうな」
との予想通りでした。
もともとエクアドルは小ズルい守備(通りすがりに押したり,引っ掛けたり)とロングシュートしか無いチーム。しかもそのロングさえ標高が高く空気の薄い自国でしか武器にならない。
一方、日本も安全第一で中盤を作ろうなんて気は無し。で,結局互いに相手次第でしか仕掛けられないから、ホント退屈。

それにしても、満男と小野が数的不利での戦いを強いられる中で、ならば後方からビルドアップするべき日本のバックス陣ですが、、、いつものごとく「ビルドダウン」して下さる。坪井は序盤で「壊れた」し、中澤は、、、「もうお前ボール蹴るな」と言いたくなってしまいます。「バルセロナのマルケスを見ろ!」と。
勿論彼の本領は別の部分にあるのでしょうから、そこのみで批判するのは間違いでしょうが、もう少し何とかならないものでしょうかね。。。この試合に賭けていた玉田が可哀想でなりません。

それにしても、あれだけ詰めかけたお客様の中で、
「W杯を見据えた、つまらなくても負けないサッカーをしましょう」という図太さは大した物です。さすが日本代表です。勿論,嫌味です。

でもそんな中、満男は一人暴走ファイトしてました。皆が漫然と玉蹴りをする中で,凄い不機嫌な顔をしながら相手にガツガツと向かっていく姿、、、溜飲が下がりました。互いに効率サッカーに奔る中,サッカーの原点である「目の前の敵をやっつける事」を忘れない満男、そして決勝点の場面は冷静にノールックでサントスへパス、、、なんかデコを彷彿としました。
デコと満男、彼ら常にギリギリの厳しい戦いに身を置くのを好む選手こそ,サッカーの醍醐味を表現していると思います。愛してます。

決勝点,「仙台のロマーリオ」こと寿人が決めてくれました。
脈絡の無い所から一発でゴールを陥れる才能は日本人随一、中盤を省いたサッカーをする場合は,実は彼こそファーストチョイスにするべきではないでしょうか。散々弱いチームを巡りながら、その中で磨いた彼のワンチャンスをモノにする力は既存のエリートFWには無い物です。彼のプレースタイルは正に貧者の武器。日本代表も世界では貧者なのですから、彼を組み入れない手は無いでしょう。
ともあれ、ここ数年、Jで最も過小評価されている選手の一人と思っていた寿人、もしかしてW杯への道が開けたかもしれません。勿論、柳沢は必ず復帰するので(確信)、勝負はそこからですが。

一方、玉田。こういう試合ではむしろ先発の方が結果を出しにくいもので、即寿人に劣ったとは思いたくないのですが。。。しかし、彼は本来1stストライカー(久保)の為にスペースを作ったりする役割が第一のはず。それが、自分の結果を出す事に奔走し、結果FWのバランスを壊している様に見えました。この彼の「思い違い」が彼のW杯への道を閉ざしてしまうのでしたら残念です。
寿人のゴールシーンの後,残酷にカメラが映す玉田の姿には切なくなってしまいした。

思えば「習志野のレオナルド」こと玉田が代表に現れた時、そのトニーレオンばりの男前には湧いたものです。アジア杯での活躍ぶりは見事で、当時スタジアムでは「タマ様〜!」コール、多摩川でも連日「た〜まちゃーん!」コールが見られたものです(それは違う)。
ともあれ一過性のブームで終わるには惜しい、、、是非その勇姿をもう一度、玉田! アザラシの方は別にいいけど。

(記/なるほ堂)
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by tototitta | 2006-03-31 15:28 | W杯2006 | ▲ TOP
フィギアスケート世界選手権。

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先日、ラジオで興味深い話を聞いた。最も美しくない踊り、それは「自意識が透けて見える踊り」だそうだ。
なるほど、
「私って美しいでしょ〜!」なんて陶酔している踊りは、醜い。どんなに技術に優れようとも。

それは荒川静香選手の滑りの美しさを理解するヒントになった。
彼女は、自分が美しい事を確信している。自惚れではない。葛藤の中で培ったものに対する、正当な評価だ。
だから、「私は美しいのよ、凄いでしょ」などと敢えていちいちアピールする必要が無い。
ただ、自分の内なる美を氷上に捧げるだけ、、、だから美しいのだと思う。

村主選手の美しさは、また別物。彼女の美は「外」にある。
彼女はいつも見果てぬ高みを目指して滑っている。「私はこうありたいの」という願い、、、その心根に、人は美しさを見る。

しかし、彼女の美しさは時に痛々しい。
自分の「外」にある理想を目指す代償として、彼女は現実とのギャップを背負い込まなくてはならないから。
日本人なのにフラメンコを踊るのは、西欧人にはどう映るんだろう? 彼女の「カルメン」への憧れは分かる。だが、どんなにフラメンコの舞いを纏っても、それは「日本の女の子が踊るフラメンコ」でしかない気がする。

勿論、そう言われるのは彼女も覚悟しているだろう。
でも、それでも「憧れ」を追うのは、ありのままの自分へのコンプレックスが何処かにあるからではなかろうか。それはまた、荒川静香の圧倒的な自然美へのコンプレックスかもしれない。

何より、理想を追うことの残酷なのは、それがゴール無きものだから。
あんなに痩せてしまってまで、彼女は何を求めているのか、それは彼女に見えている物なのか。銀メダルを取ったことは嬉しいよ。でも、まるでカーペンターズを見ているようで辛いんだ。
誰か言ってやってくれよ。「素の村主さんも十分きれいだよ」って。

また、村主選手は結構な「お嬢様育ち」とも聞く。
すると、、、村主選手の美への飽くなき渇望は、実は逆に「底へ落ちる事への怯え」にも思える。
(以降、多少偏見めいた話になるかもしれないがご寛恕願いたい。)

『キャプテン翼』の翼君と日向君のように、漫画では裕福よりも苦労人の出の方が勝負への執着心に勝るように描かれるが、現実は結構逆だったりする。翼君のキャラによく例えられる小野伸二が、むしろ日向君の家庭環境に似ていたりするように。

苦労人はもとが0からスタート。だから例え躓いても明るい表情で「振り出しに戻っただけ」と開き直れる。
だが予め裕福な出の者は、時に失う事への恐怖が先に立ち、上昇し続けていないと不安にかられてしまう。現に、勝負の世界では「金持ちの方が貧乏性」ってのが、ままある。失う事が未知であるからこそ、怖れるのだ。(だからブラジルサッカーの強さの秘密に「貧困から這い上がろうとする勝負への執着心」と見るのは、いささか同意出来ない。アフリカはもっと貧しいが、彼らにカナリヤの闘争心は無い。)

村主には、いつもコップの水が半分「しか」無いのだ。それが見ている者には切ない。


惜しくも五位に終わった中野友加里。彼女の美が何処にあるのか、それは未だ分からない。途上なのだと思う。
ただ、あの大人しそうな表情の奥に、常に懐に磨いだ刃を隠し持っている雰囲気(ショートプログラムでの衣装が「くのいち」にしか見えん)を醸す中野、、、僕は彼女が何かトンでもない物を企てている気がする。それは荒川、村主とは違う美。人の背中を凍り付かせるような修羅の美かもしれない。

ちなみにminacoは、
「中野ちゃんって、『おしん』っぽい」と言う。
なるほど、小林綾子(少女編)と田中裕子(青春編)の間を埋めるミッシングリンクにも思える。となると、彼女の美を理解するキーワードは「辛抱」にあるのやも知れない。

今は辛抱し、市井の中に刃を潜めている中野が、いつかその阿修羅を解き放つ時、いったいそこにどんな美を見せてくれるのか、怖さ半分だが楽しみでならない。
(ぶっちゃけ、全部彼女のチャーミングな仏頂面に対する我々の妄想だが。)


恩田選手にも触れない訳にはいくまい。
彼女は子供の頃にその丈夫な骨格のおかげでトリプルを飛んじゃった勢いで、ここまで来た感がある。
でも彼女が天才少女とされた時代と,今では違う。当時、みんなは彼女にボナリーや伊藤みどりの可能性を見た。だが、採点法が変わってしまったのだ。
しかし庶民派スケーター恩田に悲壮感は無い。minacoは「友達にするならオンちゃん」と言う(ぶっちゃけ他がアレなのもあるが)。確かにスケート美という観点ではボナリー、伊藤というジャンパーたちへのオマージュ(?)である恩田の肉体に、それを求めることは難しい。
しかし、あのマッチョな肉体が「ヨッシャー!」とケレン味なく弾ける瞬間もまた,我々はフィギアスケートの美の一部と見るべきだろう。例え、演技終了後のガッツポーズは採点評価の対象外だとしても。


最後にアメリカのキミー。(コーエンについては,また別の機会に書く)
正直、アメリカ選手のフィギアは基本的に好きではない。可愛いけど。
彼女たちのチアリーダー的なキビキビとした所作は、どうにも面白みが無く、情緒に欠けて見えてしまう。なんかキミーのストレートステップではダチョウ倶楽部の「ヤー!」が入っているし。可愛いけど。

確かにあれはあれで素晴らしいとは思う。でも美しいとまで思えるのってアメリカ人だけなんじゃないかな〜(偏見ご容赦)。
何処か「私たち、一生懸命です!溌剌としています!」みたいなのが透ける、、、今日一番最初に書いた話に繋がるが、どうしてもそこに「自意識」が見えてしまうのだ。可愛いけど。

思えばこの世界選手権で,氷上の美を探求していたのは村主だけだったかもしれない。
東欧ロシア勢は壊滅っぽいし、アメリカは前述の通りお嬢様のクラブ活動発表会の風情。ジュニアの世界を見ても、なんか物凄くレベルの高いお遊戯って感じで、この先が思いやられる。(まあ僕のフィギアスケート観が狭すぎるゆえの,自業自得なんだろうけど)
唯一期待はこの大会6位に入ったスイスのサラ・マイヤーだろうか。スイスと言えばビールマンスピンの国、その流れを組むサラに期待しながら来シーズンの始まりを待つことにしよう。

(記/なるほ堂、絵/minaco)
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by tototitta | 2006-03-27 20:21 | Other Sports | ▲ TOP
正しいユナイテッド・ファン68カ条

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今月号のユナイテッド・マガジンにて「これに当てはまれば君も一人前のユナイテッド信奉者」 みたいな特集があった。全部で68項目。読んでみると、そりゃあ日本人ですから勿論パーフェクトではないものの、結構私自身にも当てはまる項目多し。あちゃー。以下はその項目。


<1・好きな話題は「ユナイテッドの現在」か「ユナイテッドの未来」である。>
恥ずかしながら、ユナイテッドの話をしない日はない・・・。

<4・ペットに選手の名前を付けた。>
もし「ルー」とか 付けようとすれば、なるほ堂に却下される(馬を飼うならOKか?)。ブラジル好きのなるほ堂に合わせて「リオ(デ・ジャネイロ)」にするって手も・・。

<6・ジョージ・ベストの葬儀を見て泣いた。>
試合前のセレモニーを観て感動しました。ウルウル・・。

<9・何年たってもオーレのCL決勝ゴールには鳥肌が立つ。>
そうありたい。

<12・5月26日はいつもハッピーである。>
そうありたい。

<13・ファーギーの著書「監督の日記」は古代の預言書のように愛読する。>
心の支えですね。福音書か。ありがたや。

<19・決してユナイテッドを「マンU」とは呼ばない。>
基本です。

<22・カントナはオールドトラッフォードの最初のキングではない、と思っている。>
デニス・ローがいます。

<25・ユナイテッド・マガジンのページを増やすべきだと思っている。>
今季はわざわざ海外から輸入してた。紀伊国屋で買えるとは知らなかった(泣)。

<30・「ユナイテッド・カリプソ」(古いファン・ソング)を通して歌える。>
ホントはサビしか歌えないけど、CDは持ってます。

<31・カントナの言う「ビーチサッカーの将来性」を信じる。>
祝・W杯優勝。カントナ初の国際タイトルですから。当然ビーチでもテクニックは衰えず。

<34・今までにユナイテッドの選手の写真をヘアサロンに持っていき、「こんな髪型にして下さい」と言った事がある。>
ずっと前からリチャードソンのヘアスタイルにしたいと思いつつ、でも美容師さんに何て説明すればいいのか解らずに未だ頼めないまま。

<38・公式サイトを最低でも一日一回、365日訪れる。>
基本です。リザーブチーム情報も欠かせない(キャンベルくん、プロ契約おめでとう)。

<40・サー・マット・バスビーの銅像の前を通る時は鳥肌が立つ。>
行ったことはないけど、行ったら必ず拝みます。

<43・他のチームよりやっぱり、リバプールを倒したい。>
チェルシーだの、アーセナルだの、所詮ライバルと思った事はない。

<46・マンチェスター以外で好きな町はバルセロナである。>
マンチェスターが好きとは言えないけど、バルセロナはユナイテッド・ファンにはいい所に決まってます。

<47・ロイ・キーンのラブラドールの名前を知っている。>
是非、知りたい!

<49・ベッカムの結婚式が載った雑誌を買いはしないが、「たまたま」友人のお節介で読む。>
ベッカム・・・君の事は好きだよ。

<50・例え3−0で勝ってても、ユナイテッドのゴールにはイスから飛び上がるほど喜ぶ。>
それもルートのゴールなら尚更!

<51・オフィシャル・グッズを最低1つは持っている。>
と思ったら実はバッタモンばかりだ・・。

<54・パソコンのパスワードはすべてユナイテッドの何かである。>
内緒です。

<56・朝起きて、「そうだ、トレブルしたんだよ!」と今でも思ってしまう。>
そうありたい。

<58・ユナイテッドがトロフィーを獲った翌朝は、とりあえず新聞を3紙は買ってしまう。>
日本の雑誌とかなら買うと思います。

<62・チャンピオンシップ、FAカップ、ヨーロピアン・カップでのユナイテッドの優勝回数はマッチデイ・プログラムを見なくても解る。>
自信ない・・・。

<63・とりあえずユナイテッド・ファンである事だけは周りも知ってる。>
知ってる人は知っている。

<64・宝くじは好きな選手の番号を使う。>
そうかもしれない。

<66・勝った時は歌わずにいられない。>
チェルシーに勝った時は、ローゼスの「This is the one」を歌ってた。

<68・'68年のヨーロピアン・カップ優勝でのスターティング・イレブンの名前を一気に言える。>
チャールトン、スタイルズ、ハリー・グレッグ・・・ああ、私は言えない・・・。ちなみにルートがユナイテッドに来て間もない頃そういうクイズを出されて、3人は答えていた(!)。デニス・ローは出てなかったんだよねー。


という訳でユナイテッド・ファンならニヤリとしてしまう項目が並んでいる。さあ、あなたはどのくらい当てはまるでしょうか。お試しあれ。


(記/minaco.)
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by tototitta | 2006-03-26 21:14 | Manchester United | ▲ TOP
内田篤人。
d0031385_2033142.gif内田篤人のデビュー戦を見た時、
「これで鹿島の右サイドバックは15年は安泰だ!」と思った。

でも訂正させていただく。
「これで日本の右サイドバックは15年は安泰だ!」です。

まだ十七歳。
十七歳といえば、ヤナギもまだ青かった。満男はまだブルース・リーだった。本山は、、、今と変わり無い気がする。。。ウーム。
ともあれ、とんでもない選手。彼の当面の課題は、あの髪型をどうするか位だろう。髪厚すぎ(でも染めないで。。。)。

かつてはGKこそが「経験によってのみ作られる」と言われていた。そこに若造の出る幕など無かった。
だが、このポジションの重要性が増す中で何処のチームでもGKコーチという特別な役割を置き、育成のノウハウがされ、結果エドやブッフォンなど若くして大舞台に立つ選手が出現した。

でも、サイドバック(以下SB)は未だにそうはいかない。
かのブラジルであっても、この十年カフーとロベカルの座を奪う選手は現れない。奪うどころか、脅かす選手さえ。

一流のSBには走力と正確なクロスボールが必要と言われる。でもそれは違う。
攻守切替え時の「機転」、それこそが最も重要。また時には自身の裏スペースを突かれぬ為にも、そこへつけ込まんとする敵に対して、かなりエグい手も使えなくてはならない。
「かけひき」の何たるかも知らぬ青二才には務まらないポジション。かのGネビルのクロスは素晴らしいが、なにより彼の眉間に刻まれた吉良上野介を思わせる縦じわこそが一流の証なのだ。

また経験と同様に生来の大胆さも必要。ドタキャン王ロベカルは言わずもがな、エインセのリアクション芸、古くは「狂気のSB」都並に、僕が昔行ったイベントでずっと椅子に座ったまま寝ていたジュニオールなど、、、とにかく大胆で図太くて何処かおかしい人たちにしか務まらないポジションでもある!(善人でここを勤めてたのってジョルジくらいしか浮かばん)

でも、このウブな十七歳はそれを簡単にこなしている。
一流のSBを育てるのは時間がかかる、SBには性格の悪さが必要、、、その常識を内田篤人は破った。これはちょっと革命的な事だと思う。(いや、性格に関しては騙されているかも。あの可愛い顔の下にドス黒い何かが、、、キャー!)

この手の天才は、よく宇宙人と呼ばれる。
僕ら凡人の常識とは全く違う所から出現するから。サッカー界では中田、プロレス界では丸藤(←この二人って凄く似ている。お菓子大好きで、喋りの寒さで周りを引かせる所も。。。)、球界ではイチローだろう。
例えば怪物といわれた人たち、江川や平山ならば何処が凄いかは容易に分かる。肉体が違うんですから(坂田師匠口調、、、ってG+加入者しか分からないネタですいません)。

だが宇宙人たちは違う。「彼らの何が凄いの?」と問われれば答えに窮する。
イチローにしても球界では技術身体能力とも退けをとらぬ選手はいるという。だが、誰もイチローにはなれない。
言えるのは、我々凡人には見えない何かが絶対的に違うのだ、という事。そしてそれ故に「底」が見えない、という事。

ついに鹿島に宇宙人が出現した事は、驚きとともに喜び。(野沢もその類いと思っていたけど、宇宙人というより、良い意味で「異端児」っぽい。カッサーノみたいな。)
思えば近年は目先の鹿の勝敗ばかりを気にしていた感もある。負けたときの言い訳に「未来のチームさ」なんて強がってた。でも、今はしっかり根拠がある。明るい未来が見える。

思えばチカシもアオも内田に煽られる様に実力を発揮してきた。永遠の十七歳・本山も今や妻帯者だ。
彼らがどこまで伸びていくのか、それが楽しみで楽しみで仕方が無い。もちろん未来だけではなく、目先の結果もしっかりね。

あれ? 篤人に関して書いていたら、かつて同様な事を言われた17歳のSBがいた気が。。。
「市川?」
ああ、それだけは言わないでくれ。。。不吉な!(市川選手ごめんなさい!)

(記/なるほ堂、絵/minaco)
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by tototitta | 2006-03-24 20:43 | 鹿島アントラーズ | ▲ TOP
オランダをめぐる妄想

ある事を見ながら全く別の事を関連付けて考えを巡らせてしまうのは、自分の悪い癖です。

映画を観ながらフットボールを連想してみたり、フットボール選手、例えばデコを見ながら「ちょいワル男」について話したり、ユナイテッドがクロマティ高校だったら・・・とか果てしない妄想を広げてしまう。
ブレインストーミングと言えばそんな気もするけど、常々拡大解釈ばかりだろう。

ちと反省してみるが、今回もやっぱりそんな私の頭の中のコンフュージョンなのでトッ散らかってます。ご容赦。


先日散歩へ出た際に盛岡正食普及会にてフスマパン一斤を購入してみた。フスマ繊維たっぷりの、非常に整腸作用に効きそうな素朴なパンである。

以前スウェーデン映画『ロッタちゃん はじめてのおつかい』で、黒っぽいライ麦パンらしきものにナイフでペロリと削いだチーズを乗せただけの朝食を観て以来、何となく憧れていた。早速オランダのゴーダ・チーズも買って、フスマパンに乗せて食ってみる。ボロボロとパン屑がこぼれるけど、ウマいっす。憧れが叶った。私はもちもちした厚切食パンが苦手で、こういう固めの貧乏臭いパンが好きだ。いや、カリカリのパンの耳が好き。

北欧というか、オランダ式一般的な朝食とは、こんな感じらしい。ちなみにルートはこんなパンにバターとピーナツ・スプレッドと更にチョコレート・スプレッド(オランダ人なら皆大好きな定番)を塗ったヤツが最高!と言う。甘っっ。

オランダ人の味覚は名古屋人みたいなもの、またはコドモだと聞いたことがある。外国人が一度食べたら二度と口にしたくないドロッピェという、真っ黒いクマさんの形のグミもあるそうだ。勿論私は試した事はない。

オランダについて色々検索していると、不思議な発見をすることがある。
「チェス・ボクシング」 という競技(?)をご存知か。そのまんま、チェスとボクシングを交互に戦うのである。チェスを1ラウンドやって、次にボクシングを1ラウンド、その繰り返し。何故?何の為に?

だが、世界大会も行われ、そのチャンピオンがオランダ人なのである。果たして決まり手はボクシングのパンチなのかチェスの一手なのか、残念ながら不明だ。以前当ブログで紹介した「口笛世界一」もオランダ人。「チェス・ボクシング世界一」も彼のように故郷の町に華々しく帰還したのだろうか。おめでとう。その大会が観られなくて凄く残念だよ。

それから、以前TVで観たオランダの芸術家テオ・ヤンセンもかなり変。海辺で風力のみで活動する「生物」を創造した人。(詳しくはこちら 公式サイトはこちら

一目見たら忘れられない美しい骨組み、なまめかしい動き、確かに有機物だ。しかも自ら進化し続けている。さすが「この世は神が作った。オランダはオランダ人が作った」と言うオランダ人、ついに未知の新生物まで作っちゃったか。これにはちょっと感動を覚えてしまった。

オランダ人はマニアックなのか、凝り性なのか、でも何かズレてる・・・オランダ代表のフットボールを観ててもそんな感じだ。トータルフットボールに御執心なファン・バステンだが、要するに戦術云々ありきじゃないとフットボールが楽しめないのか?などと傍目には思ってしまう。

何故?何の為に?と聞いても、無駄だろう。低地に住む彼らはただの小高い丘を指して「山」だと言い張るのだ。そして海抜以下の土地を自ら干拓して国土を作っちゃったオランダ人は、地球温暖化による海面上昇の危機と闘うべく、例え他の世界各国が知らんふりしても環境保護を推進しなくてはならない。合理的である事に拘るうちに不合理に陥る、そんな風に見えたりもする。平均身長が世界一高いくせに決してハイボールの放り込みなど好まない、それがオランダ人らしい。

でもこんな事を考えている私も、負けず劣らず。行った事も会った事もない遠い国の事を熱心に考えている。何故?何の為に?そんなサガです。オランダはちょうど九州くらいの大きさだが、無理矢理岩手に置き換えてみると、 ヘッフェン=葛巻町ってところか?何となく。

(記/minaco.)
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by tototitta | 2006-03-23 18:25 | 小ネタ | ▲ TOP
春便り。
d0031385_1929576.gif今日は簡潔に(笑。

まずはお仕事情報です。
minacoがイラストを描かせていただきました占い雑誌『恋時間』Vol.2が発売されました。
小特集『百発百中、♂の好きなタイプの攻略法』のカットを担当しております。

占いという事で一挙に12点(12星座分)のイラスト発注、ありがたい事です。
次は『相撲四十八手』とか『赤穂四十七士』とか来ないかな。。。相撲雑誌、討ち入り雑誌の編集者の皆様、よろしくお願いします。

ともあれ雑誌サブタイに『愛されたい女性のための恋愛マガジン』との事ですので、心当たりある方はどうそ。(、、、って、そんな事言えた立場か!)


d0031385_19294449.gif次は季節情報。
盛岡もやっと春が来たみたいです。岩洞湖では、次期冬季五輪への正式採用が期待される氷上ワカサギ釣りが本日で終わりとなりました。

写真は今日散歩がてらに路地で採った蕗の薹。
まだ小振りで、今年はちょっと遅い感じです。採取場所の近くに『犬の糞は持ち帰り下さい』との立て札があり、ものすご〜く気掛かりですが、僕の食欲はそんなことでは衰えません。蕗の薹の苦みが大好きなのです。

皆様にも良い春が訪れておりますように。

(記/なるほ堂)
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by tototitta | 2006-03-22 19:31 | 日々日常 | ▲ TOP
野球の決勝を見ながら。
(記/なるほ堂、絵/minaco)
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例えば「笑い」って、文化圏によって驚くほど違う。
サタデーナイトライブやモンティパイソンなど、その国の上質とされるお笑いは、結構我々日本人には「そこ、笑う所?」と伝わらないものも多い。逆もまた、だが。(その点、誰をも笑わせたチャップリンは凄い)

それは、各文化で「シャレの境界線」が違うからだと思う。つまり、とある文化圏では「それはシャレにならないよ」ってこと。
Mr.ビーンには視覚障害者を思いっきり馬鹿にした場面があり、日本ではカットされた。アメリカやメヒコではミゼットプロレスはOKだが、日本じゃNGだ(僕はOKと思うんだが、、、)。
また逆に、日本のツッコミ芸は他所から見たらバイオレンスそのものだそうだ。最近じゃ、デンマークでのムハンマドの絵の件、、、イスラム教徒にゃ「ふざけんな!」だが、西欧人には何が問題なのやらサッパリ(かの人物は絵に描くこと自体がタブーみたいだが)。

イチローの『30年発言』を巡る現象の要因もそこにあると思う。
イチローをよく知り、そして同じ日本人である我々には、あれは意気込み半分の「シャレ」と判る。決して侮蔑ではない。
ところが、韓国側ではそうは受け取ってもらえない。決してシャレとは思わない。「マジ」と思い、素直に反応するのだ。
我々日本人が「あれはイチロー流のリップサービスで〜」と説明した所で変わらないだろう。「境界線」が違うから。

ならば「いつかこの溝は埋めなくては!」、、、いやいや、それは違う(←ノリツッコミ)。
厄介な事に、この文化の溝を無くそうとする行為、、、ともすれば、それこそが文化の違いを認めない悪しきグローバリズムに繋がってしまうから。

鯨を食べるな、毛皮を着るな、イスラムの教義は女性差別だ、猿に芸をさせるな、、、そんな事すらコンセンサス不能なのに、
「ここまでがシャレ、こっからはアウト」
って決められる訳は無い。
そもそも、同じ文化圏ですら実は曖昧だし、、、「シャレで叩いた」と「いじめ」ってどこで分けるの? 

メディアの放送コード、AVのモザイク、「いじめ」と「からかい」に線引きしようとする文部省、同様に「しつけ」と「虐待」での法務省。社会的なコンセンサスに基づいた規制ラインを作ろうとする人々、、、当人たちは一生懸命なのだろうが、滑稽に思える。
いくら子供社会や家庭内でのルールが曖昧になってきたからって、その代替品を社会が作ろうったって無理に決まっている。結局、無理解が先に立った歪んだものしか出来ない。

だから文化の溝なんて埋めなくてもいい。ノーボーダーなんて理想論、いらない。
Mr.ビーンが電動車椅子をラジコン操作でプールに落とす場面で我々は笑う必要は無い。それを笑う英国のお笑い文化を共有する必要も無い。ベン・スティーラーが日本では今イチなのは当然だし、ビートたけしの「コマネチ!」で世界中が笑ったら、それこそ世も末だ。それでいいのだ。

肝心なのは、むしろ絶対的なボーダーが在るって知る事。歴史と文化に裏打ちされた「固有の感覚」には違いがあるって、理解すること。
そして、もっと肝心なのは、、、所詮これはシャレの境界線が違う「だけ」って、気づく事だ。
文化の本質はそうじゃないよ。真に共有すべき本質はそこと違うって判れば、実はその程度の些細な違いなど決して僕らを仲違いさせるほどの問題じゃない、、、って思えるんじゃないだろうか? 

僕は時々思うのだが、韓国人の日米に対する強烈な感情表現も、実は「シャレ」込みだったりしないか?と。
勿論100%シャレとは思わないが、あの僕らから見てシャレにならないような「ブーイング」も、
「こういう時は無礼講! 深く考えないで、素直にノラなきゃ損損!!」
っていう、彼らなりの流儀なんじゃないの?
それを、慎ましさを美徳とする我々日本人は「100%の憎悪」と取ってしまうから、結局互いにすれ違っている気がする。
ならば、どっちが悪いとかって問題じゃないと思う。

この件で巷でケンケンガクガクしている人たちもまた、互いにシャレが通じてないって思う。互いに相手を「シャレ通じん奴やな〜」って思いながら、相手のせいにばかりしている。どっちのせいでもないのに。

話をイチローに戻す。
彼を見ていると、本当これまで野球って閉鎖的文化の中にあったんだな、と思う。
アメリカで活躍しているイチローゆえ「世界人」みたく思ってたが、今大会での彼の苛立ちぶりには、未知との遭遇に戸惑っている姿が見える。フィールド オブ ドリームスとサムライ野球道だけが、野球じゃない。

そもそもサッカー村の住人はこの「30年発言」を聞いたときから、「オイオイ」と思ってた。
言うのが悪いんじゃなく、国際大会における認識の低さの問題。
「イチロー、それ言ってもいいけど、それを言った分の覚悟はあるのか? 君だけじゃなくチーム全体がその言葉を背負うんだぜ。その覚悟はあるのかい?」
例えばサッカー界じゃ、この手の発言はそれなりの覚悟が要するのを知っている。こういう言葉のせいで実際に死者が沢山出ているから。で、「やっぱ、イチローは国際大会の経験無いんだな〜」と。

でも、それ以上に、、、イチローの言葉の端々に浮かぶ韓流野球への「野球はそんなもんじゃない!」的反発には、少し危うさを覚えた。
イチローが悪いと言いたいのではない。むしろ、自分の信奉する一つの美観を守ろうとするイチローこそ立派だと思う。何事をも恐れぬ勇敢な彼の心は日本の誇りだ。はっきり言おう、大好きだ。まさにラストサムライと思う。
でも、、、やはりラストなんだよなあ。

相撲のような神事と違い、野球はスポーツである。そして、より世界に開かれる為に生まれた大会で、外国人選手たちが自由にそこに価値観を描く事は否定しようとも否定出来ないのだ。
世の中はいつも変わっているから、時の流れを止めて変わらない夢を見たがる頑固者たちは、、、悲しい思いをする。それが世情だ。中島みゆき。

例えば、サッカーの世界じゃあんなの屁のカッパ。アルゼンチンやイタリアのような、どう見てもフットボールの源流文化を冒涜している国(※僕的に見れば)が、愛されている。王国ブラジルだって、フェアスピリットなんてありゃしない。
でも、このグチョグチョで不統一で曖昧な価値観、これこそがサッカーの世界のアイデンティティ、そしてこの世界そのもののアイデンティティもまた、それなのだ。
グローバルな統一価値観なんかいらない。それを作ろうとするからおかしくなる。違ったっていいじゃないの。
中身が均一化されたそれよりも、粗挽きのウィンナーの方が美味いわけだし。

無論プレーヤーは、競技の唯一絶対美の存在を信じ、頑に己の野球道に殉じる姿こそ望まれる。イチローは正しい。一向に何処を向いているか判らない日本サッカーは爪の垢を飲め。
でも、それが、、、相手の価値観を受け付けないものであっては欲しくないのだ。

マウンドに旗立てたっていいじゃない。故意死球も、捕球妨害も、敵攻撃時の「テーハミング」もアリ。それを戸惑いや反発で返すのではなく、逞しさをもって受け止められるようになってほしい。
今のイチローは「壊れかけた古き良きもの」を守る為に刀を振るう、かの新撰組のようだ。でも、僕は決してラストサムライになるのを良しとしなかった坂本龍馬の気概を想う。彼ならばこう言ったのではないだろうか。
「おおっ、これが国際大会か! 面白いぜよ! 新しい野球の夜明けぜよ!」

ともあれ、殺気走った表情で「不愉快ですね(怒)」とか「ブーイングは気持ちいいですね(怒)」ってのは、、、イチローらしいといえばそうだし、そういうのが好きな人もいるし、それこそが勝利のエネルギーだったと言われればそうかもしれないけれど、でもそういう殺伐ってやはり違うと思う。そもそも自分の当初の心構えが軽くて、結果まんまと相手の土俵に乗せられた感が丸出しだし。
それに何より、この優勝に勘違いしたオジサンたちが「こういうイチローの気概こそが、日本を世界一にするのだ」とか言いだしそうで嫌なのだ。

だから今回の優勝はイチローの気概ではなく、王貞治の誠実さに依ると見るべきだ。
王さん、、、王家に生まれた世界のホームラン王が、本当に野球の王になった。彼の歩む道こそ王道だ。
アメリカ人も「Oh!」と感嘆する王さん。王=ワンであり、則ちナンバーワンだ。背番号だって1、、、と思ったら今は89か。ヤキューだ。そうだ、王さんはヤキューを背負っているのか!

喜びさめやらぬシャンパンファイトの中、インタビュアーがイチローにかけた言葉。
「王監督は『これはゴールではない。スタートだ』と言っていますが、、、」
イチローは、あの本来の茶目っ気溢れる笑顔で答えた。
「王監督から野球人としての品格を学ばなくてはいけませんね」

今回イチローは初めて王さんの下でプレーした。王さんの在り方を見たイチローの心にも「王道」が宿ったとしたのなら、こんなに嬉しい事は無い。

PS/イナバウアーこそが人間の最も美しいフォルムと思ったが、王さんの胴上げされる空中姿勢も劣らず美しい。馴れてるなあ。
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by tototitta | 2006-03-21 22:34 | Other Sports | ▲ TOP
セメントもあるよ

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ルートはオランダ人らしくない、とよく言われる。ベルギーとの親善マッチの時、ベルギーの新聞に「ルートは本当はベルギー人だと思ってる」と書かれた事もある。勿論ルート自身は「んな訳ねーだろ」と笑い飛ばしていたが、ブラバント(オランダ南部地方)人はオランダ人にも「オランダ人よりベルギー人だろ」と揶揄されるそうだ。

プロテスタントが多い北部と違って、ブラバントはカトリックでラテン的気質だという話もある。そのせいもあるだろうか。他民族なオランダ代表の中でも、どうもルートが異色に見える。

唐突に話は飛ぶが、WBCでのイチローを観てると、オランニェでのルートを重ねてしまう(申し訳ない)。イチローが日本チームの中でどうしても目立ってしまうのは仕方ないし、そもそも私はプロ野球選手には疎いので何故イチローがああなのかは解らない。ただ、会見でのシュート発言や感情の表し方が他の選手の中でも異質であるのは確か。何も他の日本選手がこの大会に100%情熱を捧げてない訳ではなく、イチローはその種類がちと違うだけなのだろう。

ぶっちゃけ、もし他の選手が皆ガチだとしても、イチローは「セメント (=ガチより更にカタイ。周りが引く程…)」なのだと思う。2人には何の接点もないけれど、ルートが来るW杯にこのような「セメント」になる事は想像に難くない。WBCを観ながら、そう思う。

そういやEURO2004のドイツ戦の前に、ルートがチームに「60年前にドイツにされた事を思い出せ!」とのシュート発言!と新聞で騒がれた事もあったっけ。これもルートは勿論否定してるけど(ルートなら言いかねない、と思われているのかもしれないが、さすがにそれは…)。

30を過ぎると早々に代表引退を表明して後進に道を譲る選手が多い昨今、しかしルートは2010年南アW杯も目指すと言う。いや、確かこう言っている。

「2010年南アW杯でタイトルを防衛したいんだ」

それでこそ、ガチ。でもってW杯では多分、セメント。

(記&絵/minaco.)


>なるほ堂註釈/「ガチ、セメントとは?」
ガチ=「自分が死んでも構わない覚悟。命を捧げる覚悟」
セメント=「相手を殺しても構わない覚悟。命を取る覚悟」のこと。あくまで“覚悟”であり、「イチローは人を殺しません(古畑任三郎)」。
ちなみに、シュート=「相手を潰しても構わない。潰す覚悟」である。
-----------------------------------------------------なるほ堂書房刊『世界のガチ辞林』より
(記/なるほ堂)
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by tototitta | 2006-03-20 22:48 | W杯2006 | ▲ TOP
アメリカ
d0031385_16525257.gif他民族国家アメリカが、そもそもは民族の衝突であるサッカーW杯を楽しめないのは仕様がない事と思う。
五輪などでよく見る光景。アメリカ国民が、彼らの選手たちに送る「USA!」コール、、、あれは、まるで自分たちに言い聞かせているようだ。
「俺たちはアメリカ人だ!」
だって、、、そうでもしないと、自分たちが誰か判らなくなるから。

今、アメリカで野球の世界大会が行われている。
国技だからマイナースポーツ=サッカーの様にはいかない。彼らもまた、ナショナリズムそのものを以て臨まねばならぬ大会。
北米大陸に引きこもり、自分たちのテリトリーの中だけで世界一を決めていた彼らが、否応無く「民族の衝突の場」に引っ張りだされたわけだ。
混沌の世界へようこそ、アメリカ合衆国。

この大会、アメリカは「民族性に根ざしたナショナリズム」をもつ対戦国からの挑戦に晒された。
それはまるで、こう問われているようだった。
「お前たちは何者だ?」
と。

アメリカは答える。
「我々は、自由と平等の国の国民だ」
、、、民族性からその答えを導けないアメリカは、観念を用いて「我々」を語る。

しかし、それが欺瞞でしかない事を世界は知っている。
「じゃあ、あの球審のジャッジは何だい?」

無論、自由と平等を掲げることは正しい。はっきりいって、それを欺瞞たらしめている世界の倫理観こそが恥ずべきものである事は確かだ。
だがアメリカは、あまりに普段「自由と平等」という奇麗事を飾り、それを旗印に他文化を見下している。また、時にそれを自己を正当化する為に使っている。
だから、、、ウケが悪い。

誰だって、自由平等な国家、社会を築きたい。だが、それを叶えられない理由、「歴史の記憶」や「しがらみ」、「世情」といったものを抱えているからこそ、後ろめたさの中で現実を生きている。
なのに、彼ら新興国アメリカはその現実を無視して、他国を「遅れた文化」と、自らを「自由の解放者」と呼ぶ。

本来、勝利にこだわるの意義の無かったメキシコがあの判定以降、アメリカに反抗し、倒したのもそれだ。
不条理な判定への憤りが、ラティーノヒートの魂に火をつけた。まるでWWEのJBL対エディゲレロ戦のよう。

エディならこう言うね。
「おまえら、舐めてんじゃねーつぅの! おいらたちは汚い事はするが、そりゃあ家族のためさ。生きていくためさ! だが、お前らは裕福なアメリカって国は、その“体裁”を守る為に、レフェリーまでグルになってセコ〜い手を使いやがる!  許さねーっつうの!」
 Viva La Raza!!!(涙)


つまり、この大会でアメリカに投げらつけられたボールはこう言っているのだ。
「星条旗の下に隠れた君たちには、世界が見えていないんだよ。君たちも、世界の場に出て来れば判る。ほら、イラクで今君たちの兵士が直面しているように。。。」

例えばW杯サッカーは、民族性を世界に示す場でもあるが、同時にその民族性を自分たちが確認する場でもある。
ならばこの野球大会で、アメリカ人は何を見、思ったのだろう。
「結局、アメリカのフェア精神って何だったんだろう?  所詮、内向きの、、、ただの虚飾にすぎなかったのではないか?」
彼らが決して疑わなかった信念が、少しずつ壊れていく?

でも、そのアメリカのアイデンティティ崩壊を救うのも、結局はアメリカの「自由と平等」を頑に信ずる精神によってかもしれない。
例えそれが今は建前と判っても、ならばその建前をより現実にマッチさせていく事だって可能なはずだ。彼らには。アメリカ国民は、少なくともあの判定に対して何らかの言い知れぬ思いを持っただろう。そして僕はアメリカを成長する国だと思っている(最近は停滞しているけれど)。

彼らには人民の意思でアメリカという国を創ったという意識がある。ならば人民の意思で過ちをも正していけるはずだ。民族的にカテゴライズされ、民族=国家となった国には持ち得ない精神、、、そういう逞しさがアメリカにはある。

持つべき建前すら放棄してしまったサッカー界。あまりに不正に慣れっこでクソ判定が野放し状態、、、開催国が絶対有利なW杯、偏向判定やあからさまな不正で勝っても恥知らずなまでにそれを省みる事も無いこの競技を長年見てきたものとしては、例え建前でも「平等=フェア」という言葉を信じようとする国は羨ましく思えるのだ。

無論、サッカーファンだもの、そういう胡散臭さだって愛している。
トッティが不条理な退場になったり、あの時ブラジル選手はアルゼンチン人に睡眠薬を飲まされていたのだと知っても、
「それもサッカーさ。それが世界で戦うってことさ」
と僕は思った。でも、、、やはりどこかで切なさはあるのだ。南米サッカーに染まり過ぎて、その不条理な世界を斜めに見て愉しんでいる自分が、ダーティーな世界の傍観者を気取っている自分が、時折怖くなるのだ。(特にプレミアリーグの正々堂々とした戦いを見た後には)

話を戻す。
今後、この野球大会がどうなっていくのかはまだ不明な点が多い。世界一の体裁を重んじる彼らに、自分たちが恥をかく可能性のある大会を続ける気があるか、、、は、ちょっと疑問もある。
でも、そのリスクを恐れず世界の混沌の場に身を置く腹をくくったならば、その時こそアメリカは本当に世界の一員となったと言えるだろう。

さて、アメリカと同様に、国旗大好きなのがブラジル。やはりここもまた他民族国家、それゆえと思う。
ブラジルはサッカーの世界に足を踏み入れた事で、アメリカよりも早く自分たち国民の共通したアイデンティティを見つけた。

それは、「情熱=パッション」。
これはアメリカの建前として掲げたアイデンティティとは違い、ペレやジーコ、そしてカーニバルを通して自分たちが「発見」した共通項だ。だから、これは本物。
そしてブラジルは、その情熱というキーワードで互いを認め合い、人種差別の壁をも乗り越えた国である。誰もがペレの情熱に心を揺り動かされ、その肌の色がどうこうなんて問題は吹っ飛んでしまったのだ。(でも世界一貧富の差が大きい国ってのは一向に解消されないけど)

「ブラジルはなぜサッカーが強いの?」
と問われたら、
「他民族国家としての“多様性”という有益面を持ちながら、情熱という一つの観念で結ばれた国だから」
と答える。僕は。


そして忘れちゃいけないのはね(何故かブラジルを語るときはセルジオ口調になるのだ)、ブラジルはサッカーが強いだけではなく、世界中から愛されている国でもあるってこと。
だからアメリカはチャンスなんだ

この野球大会、続けていこうよ。国家がその正体を晒しながらぶつかり合い、そして判り合えるのはスポーツだけなんだから。
ワールドスポーツへの参画を通してアメリカが、自分たちの真に誇るべきアイデンティティを見つけ、「フェア」とかいう建前を大事にしながらも過度に固執せずに世界を理解し、、、そしていつの日か世界中から愛される国となる事を祈って止まない。
ついでに、そのアメリカの尻馬に乗っている日本という国も、ね。

余談。
タイガーウッズが登場した時、彼ならばアメリカで、ペレの役割を担えると思った。彼が大統領になったら嬉しい。戦争の英雄を何人も大統領にしてきた国、ならばグリーンジャケットの英雄にもその資格はあるはず、、では?

(絵/minaco、記/なるほ堂)
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by tototitta | 2006-03-18 17:01 | Other Sports | ▲ TOP
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