イラストレーターMinacoとなるほ堂が、サッカーのこととか、映画のこととか、日々日常に関して、その情熱の総てを地球にぶちこんで叩き付け、戦い挑み、愛を説く日々の記録。
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二人の「代表」
(記/なるほ堂)

いやぁ、我らが日本代表は快勝でしたね〜♪ 
難敵相手にミスも頻出、途中何度も頭を抱えた試合だったけれど、でも終盤「ここぞ!」という時には難しいシュートをきっちり決めて逆転勝利! 監督の采配も大胆で、試合半ばでゾーン守備に切り替えた策が最後に奏効。ベンチの厚い選手層を活かした、柔軟な選手起用には脱帽でした!

……え? 何を言ってるんだって?
勿論、我らが日本代表──バスケットボール日本代表の事ですよぉおお!
昨日の五輪予選、強敵レバノン戦は物凄くいい試合でした! 


「これが俺たちの代表なのか?」とサッカーアジア杯で肩を落とされていた方も、この試合をご覧になっていれば大分気持ちが晴れたはず。サッカーに於ける「決定力不足」に憤懣やるかたなかった方も、そしてサッカー代表のメンバー選出にガッカリだった岩手県民(!)も、恐らく大いに溜飲を下げられたことでしょう──そう、我らが代表・川村卓也選手(盛岡市立下小路中学校→岩手県立盛岡南高等学校)の神懸かりシュート連発に! ジョーダンとかレジー・ミラーみたいで、いやはや素晴らしかった! 久しくサッカーでは味わえなかった感覚に震えちゃいましたよ……これが決定力か!、と。


さて……、
サッカー日本代表の話は、何を書いても鹿党(&岩手県民)の「恨み節」と取られそうなので、申し訳ありませんがスルーしてました。多分、まだこの先も暫くはスルーとなるでしょう。

恐らく率直な感想や、例えば大会前よりの考察である
「大切なプラスαであるはずのエゴイズムが希薄な、戦術に従順な選手をたくさん集めて(※選手全員では無い)、それでどうやって点を取るつもり?」
「お前らはロボットか?」
「あれは日本代表じゃなくて、オシム選抜だろ」
……なんて事も、決して感情的な偏向意見のつもりは無いんですが(普通に誰でも感じる事でしょうから)、でも立場的に結局は「代表選出0クラブサポの愚痴」というか、筆力不足ゆえそういう指摘を受けても仕方ないでしょうし。。。

アレ(≠アレックス)とアレと、何よりもPKを「蹴りたくなかった」なんて言うアレが日本代表選手ってのはもう勘弁……という思いも、例え彼らが鹿島の選手でも変わりないんだがなあ。

ともあれ(スルーと言いつつ、もう少し)、
今回露呈した「可能性を増やす思惑で具体的戦術を指示しても、結果それは選手たちには“制約”になってしまう」という悪循環……それをクリアする力が現監督や現選手にあるんでしょうか。
タメの利かない「ポンポンパス(=横パス。結果的に)戦術」。それの遵守と、それに反する元来の個性──両者の板挟みの様に映った俊輔、高原、中村二号あたりは気の毒に思いました。

そもそも、
「素早く空いたスペースを使う」ってのは一見賢そうだけれど、ぶっちゃけそこって相手にとっては「怖くないから“空けて”いるだけ」であって、そこにパスを繋いだり走り込んだりしてもあんまり効果的には思わないんだけど。むしろ、相手が一番怖れて固めている場所こそが狙うべき場所なのでは?(同じく走力を重視しながら、しかしオシム日本と盛岡商業高校のスタイルが全く違って映るのは、そこら辺の違いに由来すると思う)

で、敗戦後にオシムも色々語っているようだけど、もともと、
「周囲がその“言葉”の意味を探る事に費やしている内に、それを隠れ蓑にして内々の計画を粛々と進める」
ってのが得意らしい御仁。

「ウマい手だなぁ」と感心はしますが、故にその弁なんて聞く意味ないし、論じるにも値しないでしょう。そこに対して、「日本の弱点を研究発表する為にアンタを監督にしたんじゃないぞ!」とか「責任転嫁ばっかり……」とか「何を今更?」と腹を立てても、それではまんまと煙に巻かれるだけですから。

それよりも冷静に、
オシムに解説いただかなくても大抵のサッカーファンはとっくに分かっている「多くの日本選手に共通の欠点」、それに対する「じゃあどうするのか?」という命題への答えを、実際にオシムがこれからどう示すのかを注視しなくては。そこが肝要。

少なくとも、それら日本の欠点を踏まえて行ってきたはずの代表強化に関しては、今回のあからさまな失敗(敗北そのものを指しているのではありません)によって検証結果は明らかなはずですから、続投(と、それへの支持)を希望するならば、路線変更と言わずとも最低限なんらかの「修正案」と「セカンドプラン」を示して欲しいものです。勿論、それは僕の望む物とは違っていても構いません。

オシム日本代表監督も、ついでに安倍首相も……「敗れてもなお、座に留まる」がこの国のデフォルトとしても、しかし再チャレンジの前には必要な「取るべきオトシマエ」みたいなのがあるはずです(大分被るな、この二人)。もしも「美しい」云々の言葉でお茶を濁すばかりで「修正」する気も無いってのなら、もう日本サッカー協会がするべき答えは出ているはずでしょう。……まあ、答えが出ていても就任時のゴタゴタの手前、「解任出来ません」ってのが実際でしょうが。


以上、スルーと言いつつ一杯書いてしまいました。申し訳ない。
すっかり「バスケ代表賛美の名を借りたサッカー代表への苦言」みたくなりましたが(いやはや不徳の致す所)、そんな事を差し引いてもバスケ代表は観ていて面白いです。応援しがいがあります。苦悩するサッカー者として、「格好の現実逃避を見つけた」というイヤらしい動機は否定しませんが、同様のお気持ちの方は是非彼らの五輪出場を賭けた戦いにご注目あれ! では、また暫くはサッカー日本代表に付いては貝になります〜。


で、表題にある「二人の代表」……そのもう一人。
昨日は岩手県民にとってはバスケット川村選手と別にもう一人、気になる「代表」の戦いがあったんだなあ。僕の政治的な立場は兎も角、県民として「代表、残留おめでとう」と申しておきましょう。

で、小嶺さんは落選ですか。
せめて当選して実績を上げれば立候補で受けた批判を返すことも可能だったでしょうに、ホントただただ名声を汚すためだけの立候補だったような──。
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by tototitta | 2007-07-30 14:42 | Other Sports | ▲ TOP
何となくフィンランド~『かもめ食堂』
(記&絵/minaco.)
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私のフィンランドについてのイメージは、以下の成分で出来ている。

アキ・カウリスマキ
北欧インテリア&デザイン(ITTALAなど)
ガチ
変人
薄暗い森林
ムーミン
ヤリ・リトマネン、ニッカネン、アホネン(他スキージャンプ選手)、ハッキネン、ライコネン・・・とにかく何やネン
サウナ
ミカ・カウリスマキ
エア・ギター世界選手権

ざっとこんな感じだ。とりわけカウリスマキ映画のせいで、偏屈で無口でアル中で、女性はマッチ工場の少女で、質素を通り越して辛気臭いというか達観してるというか、そんな国、という偏った認識を植え付けられてしまってる。北欧インテリアは素敵だけど、カウリスマキの映画にそんなもの出てこない。
でも、決してカウリスマキ映画が正しいフィンランドではないはずだ。世界にあんな映画のイメージ(=酒飲んでないと自殺しかねない)で見られたら、フィンランド人も困るだろうに。それとも、それも許容してしまうのがフィンランド人なのか?

世界ガチ分布図においては、北に行くほどガチ度が高いと思われる。プロテスタント・ガチとカトリック・ガチについては、長くなるのでまた別の機会にするとして、やはり開放的でユルい南の楽園より、寒風吹きすさぶ貧しい北の大地の方が、よりガチの孤高が映えるだろう。
フィンランドは多分ガチ。ムーミンもガチ。カウリスマキ映画もガチ、それにマッチョ。


『かもめ食堂』(荻上直子監督/'06)を観た。
フィンランドが舞台じゃなかったら、観なかったかもしれない。
店内は、配色や家具がいかにも北欧インテリアっぽい。人けの無さがフィンランドっぽい。ファッションも北欧デザインっぽい。
日本ヲタクの男子もいそう。森でキノコ採りしそう。静けさ、余白の多さ、唐突さ、小さな笑い、そもそもがカウリスマキっぽい。『過去のない男』のマルック・ペルトラも出演してるし。
日本女性が日本のおにぎりを出す食堂を開いても、それで客が入ってしまいそう。
これを観て、自分もフィンランドに住んでみたくなりそう。
小津映画を引き合いに出されるように、フィンランドは日本と近いものがあるんです、ミカとかアキとか名前も似てるし!と言われたら納得してしまいそう。

でも、これは決してフィンランドそのものではない、はず。ガチでもない。カウリスマキ映画でもない。
なのに、それっぽい記号で溢れてる。

何となく、なはずのイメージがここまで説得力を持ってしまう事実。騙されてる気がする。いいのか、フィンランド人。
多分、いいんだろうなあ。オーストラリアと混同しないで下さい、オーストリーと呼んで下さい!と強く主張するオーストリア人とは違うんだろうなあ。ガチは他人にどう見られようと気にしないからなあ。
そんな最果ての地、アイスランドと並んで興味をそそられるヘンな国、フィンランドなんである。
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by tototitta | 2007-07-28 22:28 | 映画 | ▲ TOP
ロードムービーとして観るツール・ド・フランス
(記/なるほ堂)

自転車レースの主人公は選手ではない。
過去より選手を見守り続けた歴史ある風景、そしてその美しい景観を縫う様に伸びた道なのだ。

僕は毎年のツールを一本のロードムービーとして観ているんだと思う。
パリへと続く道の上で繰り広げられる人間ドラマ。美しい自転車の隊列、しかしその裏に在るのは人間の欲望を巡る駆け引きと、愚かしさ。

だから選手の愚行を僕は許容する。それすらも何処かに人の美を感じる。
アスタナのヴィノクロフが血液ドーピングが発覚し、「道」を追放された──それはレースに在るドラマをスポーツの枠で捉える方(勿論それが正しい)や、実際に競技に携わる方には許されざる事だろうが、でもそれさえも僕には心惹かれるロードムービーの一節なのだ。


「ドーピングをして、ばれないと思ったのか?」
「昨年の事もあったのに……馬鹿か?」
──その問いは尤も。
だが、僕が知りたいのは、
「なぜ、そこまでしてパリに先頭でゴールをしたいのか?」

そもそも僕にとっては、ドーピングも、下り坂を100キロで駆けるのも、同じくクレイジーの所行だ。路上の魔モノに魅入られた囚人。どちらも狂っている。

まるでチキンレースの様にガードレールも無いカーブ(あっても意味無いかもしれないが)に猛スピードで突っ込み、血液を沸騰させながら山を登り、身体中傷だらけになっても走り続け、食事もトイレも自転車の上で、そして時に身を滅ぼすような悪魔の囁きに身を委ねてしまう……それは何故、何の為なのだろう?
恐らく幻想でしかない「競技の公正さ」よりも、むしろ僕はこちらの方に興味が引かれる。

勿論ヴィノの行為の背景には私欲や金、母国カザフスタンの威信といった「生々しいモノ」もあった事だろう。それを無視するつもりも、擁護するつもりも更々無い。
だが、僕はそんな事よりも、そこに在る
「人は愚かにも、何かに魅入られると、それを際限なく求めてしまうのだ」
という狂気こそを見る。イカロスは何故、太陽に近づいたのか?──それへの答えにも似た。

ツールは続く。人間の原罪……、狂気を暴きながら。
誤解を怖れずに言うと、だからこそ面白い。

しかし、彼らがパリを目指す「本当の答え」は僕には分からない。
道は何は何も語らず、恐らくそれは選手たち自身も答えられないものなのだろう。

兎にも角にも、
沿道の悪魔的な熱狂の中、今年も選手たちはパリへとひたすらに進むのだ。
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by tototitta | 2007-07-25 21:05 | Other Sports | ▲ TOP
気がつけばプレシーズン
(記/minaco.)

早いものでユナイテッドはプレシーズン、アジア・ツアーの真っ最中。
来日してた日、ウチの玄関におシェイが「どうも、おシェイでーす」と手土産提げて立ってる夢を見た。

ワタシは観戦に行かなかったけど、埼玉スタジアムにはフレッドくんまで出動し、プレミアシップのトロフィーをサー・ボビーがお披露目してくれたそうではないか。何と豪華な!まるで生ウニ丼の上にキャビアまで乗っけてもらったような有難さ(?)だワー。

とはいえこの浦和戦を未見なのは、裏でのツール・ド・フランスがガリビエ峠を越えてたからなのだった。
レースは連日大変な事になってるけど、第9ステージは犬!犬ですよ!ぎゃああ轢かれた。気になるトマス・デッケルくんもしっかりアシストの仕事をこなしてたわね(多分)。まさかこんなにラボバンクが引く事になるとは思わんかったよ。

しかしまあ、ナンですなあ~(桂小枝口調)。コパ・アメリカが終わったと思えばU‐20、アジアカップ、それにツールと全英ゴルフ(ヴァンデ・ヴェルデのあのコースだよ!)、スポーツイベントが重なりすぎ。
ゴルフを観るのは結構好きで、中でもジ・オープンは欠かせない。あの天気とラフとバンカーはガチ。ってゆうかS。

さて、フットボールもバカンスが終わり、あっという間に新シーズンが訪れる。

生憎ルートは怪我の為、地元の村で療養してるようで、プレシーズンには間に合わない。←(追記)・・・と思ったら、チームに合流してました。
レアルにはサビオラが加入して(若くて小さいウサギは馬の大好物だと思うよ)、更にロッベンも来るとか来ないとか。
しかしビックリしたのは、ユナイテッドのフィジコのディ・サルヴォさんがいきなりレアルに移籍してたことだ。えー。ルートには嬉しい事なのかしら。

カペッロもエルゲラも切って、シュスターを立てて、相変わらず余所様の持ち物ばかり欲しがるクラブ。リサイクルとかエコ時代に逆行する使い捨て消費体質だな。
そういや、シーズン中の記者会見で「ロッベン加入するっていうけど、どうよ?」と聞かれた時、
「いや、イングランドの新聞で残留するって読んだけど」
と答えてたルートに笑った。ファンかよ。

ユナイテッドにもゆく人来る人。
まずはリッチーにサヨナラ。移籍先がキーンさんのサンダーランドなんで、暖簾分けじゃないけどまあ何となく分家に嫁がせるような気分で見送れる。そういやチャドウィックやミラーはどうしてるかなあ。

その他のゆく人については色々思うことがあるものの、未だ噂段階なので決まってから考えをまとめようと思う。
ワタシはファーギーの薄情な一面を否定しないし、何と言われようとそれはユナイテッドとして真っ当だとも思ってる。

まだそんな事を!と呆れられるのは承知だけど、丸1年かかってようやく今、ワタシはルートのサーガを全部呑み込めた。結局、キーンが去った事は最も大きかったと思うのだ。
ワタシにはルートを庇えない。ガチも後悔なんかしない。でもルートにとってファーギーが恩人である事に変わりないし、恨んでもいないはず。
そして恩返しに、ユナイテッドにちゃんと100万£をもたらしてくれたのだった(レアルが払えばの話・・・)。


~きょうの小ネタ~

先日眼にしたロンの写真で、自宅らしき部屋の壁に、ユナイテッドの7番ユニと並んで10番のオランダ代表アウェイユニが額に入って飾られてたのを発見。
こ、これはつまりユーロ'04の・・・。
7番と10番といえば、ジョージ・ベストとデニス・ロー。
お互いクラブを離れた後も、ローはベストをずっと心配して面倒見ようとしてたというけど、苦労性のローと重なるルートが将来そうなったら、それもまたいいな、と思ったりした。
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by tototitta | 2007-07-22 21:26 | Manchester United | ▲ TOP
WEBSITE、新コンテンツのお知らせ
『イラストレーターMinacoのサイト』のGallery内『museum』に新コンテンツ、

サッカー民話絵本『馬の恩返し』

をアップしました。
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下地としたモチーフ自体がマニアックなので、ルート&ユナイテッドファン以外には「?」な内容かもしれませんが、、、楽しんでいただけたら幸いです。

また、感想などもいただけましたら嬉しいです。
よろしくお願いします。

Minaco&なるほ堂
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by tototitta | 2007-07-21 15:12 | 業務連絡 | ▲ TOP
もっともっと小笠原
(記/なるほ堂 絵/Minaco)
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【ナビスコ準決勝2nd 鹿 3-1 熊】


「まだ少し先か」と思っていたら、再びの…しかし新しい満男の戦いはすぐに始まった。
見慣れたユニ姿も、しかし背中には新たな背番号『40』。誰の色も着いていないそれを選ぶ満男の、相も変わらぬ「じょっぱり」ぶりが嬉しい。
懐かしい横断幕もちゃんと、
40 もっともっと 小笠原』
──ホント、有り難い事です。

相手は、永遠の“将来が楽しみなチーム”こと広島。
試合前のミックスゾーン。チームメイトと少し離れた所に一人、満男。
そして試合開始。

鹿選手たちは満男の指示を仰がずとも、時にはそれに逆らう様に自分たちで「絵を描こう」としていた。図太さが増した岩政。積極性が光る中後。鹿のカッサーノ、寂しがりやの天才・野沢はまだまだ「気分」でプレーしている感が否めないが、しかしゴールで答えを出した。相変わらずはイバのトラップか。

正直、頼もしい。
そうでなくては──、そうでなくては満男がここに居なかった時間が「何の意味も無かった事」になってしまうから。背番号は5倍になったが、背負い込む重荷は軽い方がいい。


しかし、
時間が経つにつれ、満男の冷静かつ正確なプレーが「チームの中心」に。
強風と、得失点の微妙な展開にブレ始めたチーム、「戦える選手」がまだ足りない。

二枚のセンターバックの前に陣取った満男──、
敵に対しては「さあ来なさい」と。
味方に対しては「俺がチームに落ち着きを与えよう」と。

満男を中心にプレーが、試合が回り始める。
そして、おまけにキャプテンマークも帰ってくる。結果フル出場。

いつのまにか、「全てが満男を経由する」という、以前見た鹿の風景に。
でも、それはそれで嬉しい。居場所があるから。今日ばかりは。

頂点まで、あともう少し。
それにしても、あれ程苦労しても取れなかった「10個目」が、旅から帰ってきた途端にあともう少しの場所にあるというのは、、、なんとも。

++++++

正直、今の鹿島が日本一のチームではない事は分かっている。
しかし彼らが目指すサッカー、叶えようとしているサッカー、それは今も昔も「世界一」だと思っている。それをこの試合で再確認した。

代表や他クラブが当然の如く「身の程」や「時流、効率」に靡く中(それを悪いというつもりは無い)、しかし鹿は勇敢にポゼッションを目指す。例え技量叶わず、上手く行かなくて空回りを繰り返しても、でもそのプレーの折々にて選手たちがピッチに描こうとしているサッカー──バルセロナやユナイテッドをも越える、形容し難いほど物凄いサッカーの「幻の様な風景」が僕には見えるし、きっと多くのファンにも見えているのだと思う。他所様に妄想と嗤われようとも。

そして、それは満男についても。
彼の居場所が何処にあっても、神をも怖れぬ世界一の「じょっぱり」がピッチに描こうとする「世界一のビジョン」が僕には見えるし、それが凄すぎて見えない時もそれを感じる事が出来る。それは世界中の、他の誰も真似出来ないプレーだ。

満男がピッチに帰ってきた。
この上はもっともっと、彼の「目指すもの」が「見える形」として表されます様に。
プレーも、タイトルも。

それを、遠い彼の郷里から後押ししていくのが僕の役目なんだろう。
再び歩み始めた満男を見て、もう迷いは無い。
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by tototitta | 2007-07-18 19:28 | 小笠原満男 | ▲ TOP
コパ・アメリカ07決勝/その時、歴史が・・・
(記/なるほ堂、絵/Minaco)

【ブラジル 3-0 アルゼンチン】

今コパアメリカに於けるアルヘンの、史上無いほどの強固な陣容──、
そこに、かつて「戦国最強」と謳われた武田騎馬軍団の旗印を重ね合わせた筆者。
(※過去記事『ドキッ!“マラドーナの後継者”だらけのアルヘンチナ』参照/以下、歴史モノ口調にて)

即ち、
『疾きことメッシの如く
 静かなることヴェロンの如く
 侵略することテベス、アイマールの如く
 動かざることリケルメの如し』

──ならば、その敗れる様も必定だったのだろうか。

天正3年5月21日、長篠の合戦
三河国長篠にて、最強武田軍は、織田・徳川連合軍の『柵』『飛び道具』を駆使した策の前に、壊滅した。そして、この日のブラジルの戦法も同様である。アルヘンの『風林火山』に対し、守備に於いては自陣ゴール前に『柵』の如き強固なDFラインを敷き、攻撃は素早い『飛び出し』のカウンターを旨とする。

さしづめ将たるドゥンガが信長、参謀ジョルジが家康か──思えば日本に馴染みある両者、かの合戦の様を聞き及んでいたとしても不思議あるまい。

「これでは、疾風怒濤の如きアルヘンの攻撃を以てども、如何とも・・・」
試合中幾度も筆者は、歌を忘れたカナリヤ、しかし「戦い」を知るドゥンガセレソンの知略に唸った。マラドーナの子供たちの前に立ちはだかるは、欧州よりも格段厳しいブラジル国内リーグで研鑽を重ねてきたジョズ江(大好き)とミネイロ(鹿に「ミネイロが来る」と聞いた時、この人がくるんだと思って小躍りしたのも遠い思い出)。メッシ得意のドリブルが、彼らにてんで通用しない様には、その度思わずしたり顔に。まだまだそんなもんよ、メッシ。

++++++

とみに取り沙汰されるドゥンガの「良いサッカーとは、勝つサッカーである」という信念──、思えばその「勝つ」ことへのこだわりは、この日の敵アルゼンチンとの「因縁」に由来する。

W杯90年大会でマラドーナに遅れを取り、「戦犯」とされて地獄を見たドゥンガはその時、
「ただひたすらに、勝つ事のみに邁進する」
──それこそが「正義」と確信した。トスタンやペレが如何にそのスタイルを批判しようとも、地獄を見た者には揺るぎない信念がある。

即ち、
ドゥンガが頑に目指す「勝つサッカー」とは、「アルヘンに勝つサッカー」を指すのであり、それが叶ってこそ結実する。つまりドゥンガの信念とは「アルヘンへの執念」であり、それ即ち「アルヘンに勝つ事こそが目的であった」と申しても過言ではない。

この日のアルヘンたちは知ってか知らずか──、
しかし彼らこそがドゥンガの半生をかけた「己の信念を賭して、倒さねばならない敵」であった。然らば、戦前の予想に反したアルヘンの敗北は必然でもあり、また美しいサッカーで誇りを取り戻すはずだったアルヘンにとって、この敵将との決勝は「災難」とも言える。

++++++

というわけで今日の「その時」は、ドゥンガが17年越しのアルヘンへの復讐を、17年間培い暖めた信念によって見事に為した、「2007年7月16日」とさせていただきます。(以下、NHK「その時歴史が動いた」風に)

──本日のゲスト、素人サッカー文化人類学者でエセ歴史学者のなるほ堂さんは、VTRをご覧になってこの一戦をどう読まれましたか?
「かの長篠の合戦では、武田方の大将は亡き信玄ではなく、勝頼だったわけです。ですが御存知の様に、武田方は信玄の死を隠していた。いわば、信玄の亡霊を大将に立てていたんですね。」
──ふふん。(鼻で)

「アルヘンも同じですよ。この大会で彼らが披露した美しいサッカーも、その正体はマラドーナの亡霊だったわけです。しかし実際、将として勝頼は信玄には及ばない、そしてメッシもマラドーナに及ばない。」
──なるほど。(分かった様な、分からない様な顔で)

「実は僕はブログで、緒戦の不甲斐ないブラジルと強いアルヘンを見て、でも決勝ならブラジルが勝つと申してたわけです(得意気に)。それはですね、ドゥンガのアルヘンに対する思いもありますが、これでブラジルは再び“挑戦者”になった、というのも大きい。挑戦者として腹を括った、括らざるを得なくなったブラジルは強い、それこそドゥンガが主将で臨んだアメリカ大会が証明している訳ですから」
──かつてのライーと重なる様な、今大会の10番ジエゴの不遇ぶりも指摘されていましたね。

「ブラジルはメキシコに敗れた時点で、逆に優勝の道筋が見えたんですよ。あの試合は実にショッパかった。しかし、ショッパいは成功の母だったわけですね」
──ありがとうございました。
今日のセレソンの優勝と、その裏で結実したドゥンガの信念──皆様、如何お感じになられたでしょうか。今宵も、ご覧頂きありがとうございました。
 ・
 ・
 ・
<エピローグ>
いつの日からか、アルヘンは「敗北が似合う国」になってしまった。かつて神の子マラドーナを擁し、世界中が畏怖した水色の縦縞。しかし今それはまるで、幾重にも流れた涙の痕の様に。。。

されど人々は忘れない。この大会のアルヘンの美しくかつ勇敢な戦いぶりを。それは確実にドゥンガセレソンを凌駕して、人々の心に刻まれたはずである。そう、恐らくブラジル国民さえも、あれこそが目指すべきサッカー、と。

だが歴史は無情である。
最強のアルヘンはしかし、チャンピオンズリーグにてユナイテッドに7失点を喫して以来、ソルトマニアのアイドルとなったセレソンのへっぽこGKドニ(ASローマ)から、
「一点も奪えなかった」
という事実──それは、拭おうとも拭えない汚点として、終世サッカー史に刻まれるのであった。

タラララ〜ン♪(←トランペットの音)

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by tototitta | 2007-07-16 23:44 | サッカー全般 | ▲ TOP
『スパイダーマン 3』~素晴らしき中坊脳
(記&絵/minaco.)
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遅まきながら、今頃になって『スパイダーマン 3』。劇場で観るのは初めて。
やはりこのシリーズの何がイイって、「中坊脳」で作られてる所だと改めて思った。子供騙しや観客をナメたお子様映画なら数あれど、ホントに精神年齢が低いというか、ティーンエイジャーのまんまの姿勢で作られてる映画は貴重だ。しいて言えば、ロドリゲス(『スパイキッズ』3部作、『パラサイト』、『シャーク・ボーイ&マグマ・ガール』)くらいか。それは媚ではない。作り手が心からティーンエイジャーなんである。

以前も書いたけれど、登場人物の頭ん中がみんな中坊レベル。

恋人MJはブロードウェイのスターを目指すも酷評され、八つ当たりするわ、空気読まずにすぐ嫉妬するわでヒーローを苦しめ、誰もが「オマエの歌が下手クソなのは確かだ!」とまたしてもケツを蹴り飛ばしたくなる事請け合い。
親友ハリーもまたしょうもない金持ちの中坊で、ジェームズ・フランコのおバカそうな笑顔(綿アメ舐めてるし…)がいかにもアメリカのティーンエイジ・ドラマに出てきそうなキャラにピッタリ。
悪役も実は病気の娘のために仕方なく・・・とはいえ、サンドマンに変身してもやる事は所詮強盗かよ、って中坊レベルの単純さ。
ライバル・カメラマンのエディに至っては、「チキショー恥かかされた!」→「お前なんか死んじまえ!」というキレやすさ。

しかし、スパイダーマンことピーター・パーカーくんこそ妄想でニヤニヤし(でも眼が笑ってない)、ワルといえばせいぜいクッキー食い放題とか、イケてる男に変身すれば街中で腰振りダンスだなんて、どこまでバカなんだキミは。この中坊感覚がスバラシすぎる。

そもそも、黒スパイダーマンという展開が中学男子向けの定番的発想。そうだよ、やはり黒だよね、待ってました!と嬉しくなる。
てらいもなく、中坊イズムに貫かれたこのシリーズは、古き良きアメリカ映画の明るさを湛えている。編集長のあの'50年代レトロスペクティブな声と喋り方が最高。ワタシの一番のお気に入りキャラである。いやあ、面白かった。

今回も友情と恋と正義にてんやわんや(でもって最後には泣かせるぅ〜)のお話ですが、決して国家が、地球が、などという大それた事件ではなく、あくまでN.Y.で、という狭い感覚が良いのです。
ニューヨーカー達は我らが隣人スパイディの登場に拍手喝采。マスクマンの存在にツッコミ無用なのは、メヒコと岩手とN.Y.くらいでしょう。このギャラリーあってのスパイディなのだ。

そういや、サム・ライミ映画は『クイック&デット』から全部観てるなあ。このてらいの無さは他ではなかなか得がたいものがあります。
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by tototitta | 2007-07-14 21:59 | 映画 | ▲ TOP
フットボーラーと本
(記/minaco.)

やっぱりシーズンオフだもの、誰を獲るだの獲らないだの、噂話にいちいち振り回されるより、ゆるーく過ごしたいものなのだ。
という訳で、オフ企画。
今回は「フットボーラーと本」と題して、知られざるフットボール選手の読書傾向について(ゆるく)考察してみよう。

フットボーラーと本?そもそもイングランドのフットボーラーが本なんか読むかよ(読めんのかよ)?って疑問もあるけど、それなりに読書家の選手もいるようだ。
じゃあ、果たして彼らはどんな本を読んでるのか。

National Literacy Trustの”Premier League Reading Stars”というサイト──いわば”若者よ、本を読もう!”と啓蒙する活動──では、毎年プレミア・リーグの選手がオススメの本を紹介している。
子供の頃読んで影響された本、愛読書などを各選手が語るのだけど、これがなかなか興味深い。これまでに紹介された本から、その傾向を分類してみる。

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<その1>偉大な人物の伝記でモチベーション・アップ!派

ランス・アームストロング自伝 「About the Bike: My Journey Back to Life」 を挙げたのは、スティーブン・クレメンス(バーミンガム・シティ)他数名。
泣く子も黙るガチ自転車乗り、ランスの奇跡の闘病&復活物語。どんな困難にも立ち向かう勇気を与えてくれそうな、スポーツ選手なら必読!かもしれない感動巨編ですな(映画化の噂はどうなったんだろう)。といっても、自転車界では空気読まねえアメリカ人のツール7連覇には、色んな黒ネタもある訳ですが。ともあれ、フットボーラーは素直に感動したに違いない。

他競技のプロ選手の自伝は精神面で学ぶ事も結構多いようで、エドさんも確か登山家の著書など読むらしい。
勿論、同業者の自伝を好む選手もいる。

ステファン・ウォーノック(ブラックバーン)の場合は、 「Gazza - My Story」 。ご存知、あのガッサ=ポール・ガスコインの自伝である。
おいおいソレはどうなのと思うが、反面教師なのか。若く前途のある選手がガッサの影響を受けて大丈夫か、と心配せずにはいられない。まあキーンの自伝を薦める奴もどうかしてるが。

しかし、一番ワロタのはグジョンセン。 「My Season」 ジョン・テリー著・・・・って何だよソレ!!買ったのか、それともテリーに買わされたのか?
「自分達の一番美しい思い出だから」と語っておるが、自分の事とか身内の楽屋話とか、読んで面白いのか。「テリーったらオレの事をそんな風に・・・」なんてニヤニヤしながら読むのか。そんなにテリーが好きなのか。薦められてもチェルシーファン以外買わないと思うぞ。

で、そのテリーはというと、チェルシー・レジェンドであるジャンフランコ・ゾラの伝記 「Cool」 を、ウェイン・ブリッジもランパートの自伝を挙げていたりして、どうもチェルシー選手は身内が大好きらしい。
同業種でしかも同僚の本を読むってのはリアルすぎる気がするし、気分転換にならないと思うけど、どうなんでしょうね。もともと本に縁遠い選手にはとっつき易いという事かな。

スポーツ以外ではネルソン・マンデラが人気。アフリカ系選手はもとより、一般的にも関心が高いのは何となく解る。政治云々はさておき、フットボーラーなら単純に逆境を乗り越えるド根性物語として、闘争心を掻き立てながら読むのもアリかも。
自伝 「 Long Walk to Freedom」 はギグスやレス・ファーディナンドらが愛読し、プレミアにはマンデラに傾倒する選手が多いようだ(去年マンデラ本人と対面できて良かったねギグス)。

実はルートもその1人。以前「飛行機で隣に座って欲しいのは誰?」と訊かれた時、迷わずマンデラの名を挙げ、
「獄中で如何にして自分の信念を曲げずに闘い続ける事が出来たか、ゼヒ知りたい」
と、のたまっていたんであった。いや、飛行機でたまたま隣合わせた奴に延々そんな事を聞かれても!
余談ですが、「無人島で一緒に居たいのは?(家族以外で)」との質問には、悩んだ末「ボノ」と答えた男である(ついでに「某フランス人監督とだけはイヤだ」ともww)。
ガチにはU2とマンデラがセットで(ってゆうかボノ経由で?)必須アイテムなのだった。暑苦しいな。

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<その2> とりあえずフィクションで気分転換派

移動中や余暇にリラックスしたい選手は、その時々のベストセラー小説を挙げている。リドリー・キングが 「カジノ・ロワイヤル」 なんてのは渋いが、 「ダ・ヴィンチ・コード 」 「ハリー・ポッター」 なんてのが、まあ定番チョイス。サスペンスやスリラー系のエンターテイメント小説も気分転換にはいいんでしょうな。
また、パウロ・コエーリョの 「アルケミスト」 を選んだセンデロスなどもいて、日頃ストレスを抱えるフットボーラーはスピリチュアルとか哲学的な本に癒しを求めるのかもしれない。
そんな中、眼を引くのはディヴィッド・ウィアー(元エバートン/現レンジャース)の愛読書 「ゴッド・ファーザー」 。さすが武闘派(元)エバートン。正に仁義なき闘い、男ならコレを読め、って事か。

アラン・スミシーが選んだのはバイク狂らしくヴァレンティノ・ロッシの自伝と、そして故郷ヨークシャーが舞台の 「A Kestrel for a Knave」 (映画『ケス』の原作)。うう、泣かせる。少年時代のスミシーにとっては、さぞやリアルだったに違いない。そうか、スミシーの思春期は『ケス』だったのか・・・と、しんみり。

唯一、コミック 「The Iron Man」 を挙げたのはアストン・ヴィラのマーク・ディレイニー。この趣旨で堂々と漫画かよ。イングランドでコミックがどのくらい認知されてるか知らないけど、君こそちゃんと本も読みなさい、とツッコまれそうだ。

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<その3> 子供の頃、フットボールだけじゃなくてちゃんと本も読んでたよ派

子供の頃 「ロード・オブ・ザ・リング」 が好きだったという選手は何人かいる。 「チャーリーとチョコレート工場」 のロナルド・ダールなんかも定番ね。
ルアルア(ポーツマス)がディケンズの 「オリバー・ツイスト」 だったり、フォルツ(フルアム)がサン・テグジュベリの 「星の王子様」 なんてのは、意外にカワイイ。誰も皆、小さい頃があったのだ。ルアルアは 「タンタンの冒険」 を今も息子と読んでるとか、心温まりますなあ。

ユナイテッドではリオがロナルド・ダールの絵本 「The Twits」 、おシェイは 「James and The Giant Peach」 (映画『ジャイアント・ピーチ』の原作)が当時お気に入りだったそうな。おシェイには「桃太郎」とか「金太郎」の方が似合いそうだけど。

最後に、ルートが子供の頃感動したのは 「アンネの日記」 。マンデラといい、さすがオランダ人!そしてさすがガチ!としか言いようのないチョイスである。

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”本棚を見ればその人が解る”と言われるけど、そんな訳でプレミア選手の読書傾向を探ってみたら、結局普通の人と変わらないのね、という締まらないオチになってしまった。
但し、選手の出身地や環境、人生のプライオリティが表れてるのは確かだ。
24時間フットボール漬けでも苦にならないタイプ、真面目に何かを得ようとする「生涯学習」タイプ、仕事以外の趣味を持つ切り替え上手タイプ、「すべてオレの生き様」タイプ、「正直、ホントは雑誌しか読まないんだけどね」タイプなど、世間一般と同じようなものである。

まあ、フットボーラーでもちゃんと本くらい読む時ゃ読むよ!って事ですね。いや失敬ww
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by tototitta | 2007-07-10 22:41 | 小ネタ | ▲ TOP
『プレステージ』には違う意味で騙された
(記&絵/minaco.)
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ある曲やバンドの話をした後に、ラジオからその曲が流れてくる・・・なんて偶然が度々ある。滅多に流れる曲じゃないのに。
そういう事は続くもので、先日真田軍の話をここに書いたら、その数日後にTVで放送されたり、『逃亡者』について書いたら、翌週のTVで放映されていたり(ダムのシーンは少々記憶違いでした)。
で、ついこの前家で観た映画『ラスト・デイズ』にて、中国人奇術師の”弾丸口キャッチ”の話が出てきたのだけど、『プレステージ』にその中国人奇術師が登場したではないか!ギャー。何なんでしょうこれは!デジャヴかいな。

世紀末のロンドン、いかがわしさと魑魅魍魎なムードの奇術バトルにワクワク。
一方は芸達者で紳士然としたヒュー・ジャックマン、もう一方は今ガチを演らせたら若手NO.1、子役から叩き上げたクリスチャン・ベール(『バットマン・ビギンズ』はシリーズ初のガチ・バットマンだった)。

古今東西、男2人の対立構図といえば、数多くの名作が思い浮かぶ。
例えば『太陽がいっぱい』のアラン・ドロンとモーリス・ロネや、『アマデウス』のモーツァルトとサリエリの「持てる者VS持たざる者」パターン。ジャン・バルジャンとジャベール警部の「逃亡者VS追跡者」パターン。星飛雄馬と花形満、ジョーと力石の「宿命のライバル」パターンなどなど。
対照的なキャラクターが根底で惹かれ合いながらも、どちらかを葬るまで闘わざるを得ない。2人はそこはかとない愛で結ばれてるのがミソ。

『プレステージ』の奇術師たちも命を懸けた聖戦に執り付かれ、これでもかとエスカレートしてゆく。面白いのはヒールと思えばベビー・フェイス、ベビーと思えばヒール、と2人のポジションがその度入れ替わる点だ。
但し、そこに恨みつらみはあっても愛(またはSM関係)が漂わないのが少々物足りない。間に挟まれたマイケル・ケインの存在が、唯一それっぽい色気を醸し出しているくらいだ。主役2人に不満はないけれど、その辺の業が濃厚に出てたらなあと思う。
でもって、そんな男の愛憎バトルにスカーレット・ヨハンソンは要らなかったというか、やはり大根・・・。

物語も語り口も面白い映画ではあったんだけど、あまりに盛り沢山で、それを追いかけようとして細かい所に引っかかってしまった。
ヒュー・ジャックマンはウルヴァリン(『X‐MEN』)がまだ抜け切らないのか、立ち振る舞いの優雅さの割にムキムキとした筋肉付きすぎ。でも、アップで涙眼になる顔が面白い。どうもあの下マツゲが気になって。
そして、クリスチャン・ベールが持ち出す小道具、赤いラバーボール。
──ガチはそれぞれの「玉」を持っている。ガチストはそれを「ガチ玉」と呼ぶ。村主章枝(フィギュアスケート・ガチ)の”スグリ玉”然り、室伏広治(ハンマー・ガチ)の”気合玉”然り。
という事は、この奇術ガチの持つボールもまた然りかと──。

気になるといえば、映画の肝である「瞬間移動芸」なんだけど、ワタシにはそのタネが最後まで腑に落ちなくて悩んでしまった。いや、クリスチャン・ベールのじゃなくて、ヒュー・ジャックマンの方。
だってコレ、”そういう”映画だと思わなかったんだもの。そういう意味では騙された!
多分、テスラコイルも「フィラデルフィア・エクスペリメント」も全く知らない人が観たら、ついて行けないんじゃなかろうか(逆にアメリカ人なら普通に納得するのかもしれない)。なまじっかかじってる者にとってもまた、混乱の元だった。
後でパンフ見て、「えー、それでいいの」と拍子抜けした次第。原作小説でどう書かれてたのか、凄く気になる・・・。

ところで、この映画の海外版ポスターが凝っていて、1人ずつ騙し絵みたいなドットのパターンもイイけれど、ワタシの一押しなのはコチラ
このポスターを先に見てたら、何となく心構えも違ってたかもしれない。


~きょうのつぶやき~
このところ、当ブログへの検索ランキングで「ラッキーナンバー7 壁紙」というキーワードがとても多いんですが、その壁紙じゃないんですスミマセン。
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by tototitta | 2007-07-09 22:21 | 映画 | ▲ TOP
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