S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

イラストレーターMinacoとなるほ堂が、サッカーのこととか、映画のこととか、日々日常に関して、その情熱の総てを地球にぶちこんで叩き付け、戦い挑み、愛を説く日々の記録。
XML | ATOM

skin by なるほ堂
ABOUT CONTACT BLOG LINK
<   2009年 08月 ( 11 )   > この月の画像一覧
| ▲ TOP
第四話『胸毛は再び、奴らを引き裂く』
(記/なるほ堂、絵と監修/minaco.)

【#04 Man Utd 2 - 1 Arsenal】
放送日程変更のお知らせ:予告した『Stretford Endにほえろ!』第四話『007 ワンダーボール作戦!』は、日程を改めて放送致します。お詫びして訂正致します。
─────────────────────────────

2009年8月30日──
赤悪魔署の刑事部屋。新聞の海外ニュース欄に目を通すワンダー刑事。
そこにはかつて彼が通学していた『銀河中学』で起きた事件が掲載されていた。自主退学の強要に逆らい、放送室に立て篭ったオランダ人少年。突入した警察の手により、才能の墓場イン◯ル墓地へと収監された彼の、最後の言葉が哀しい──

「俺は腐ったオレンジじゃねえ」

そっと新聞を閉じるワンダー刑事の傍ら、シルベストレ潜入捜査員からの通報が入る。

大手芸能プロダクション「ガナーズ事務所」所属アイドルたちが、『夢の劇場』を乗っ取り、違法コンサートを目論んでいる──

うむ、許すまじ。

─────────────────────────────

プレミア芸能界を席巻するガナーズ事務所。キラキラ輝く汗を振りまき、ピッチを縦横に群舞する少年たち。それは、たった一人のフランス人偏愛者が築いた──言わば『少年愛の王国』。

「YOU、うちのクラブに来ちゃいなよ」

世界各所にスカウト網を巡らせ、そこら辺のジャガイモの様な少年の才能を見出しては、いっぱしのスターに育てる代表者ガナー・ベンゲル(愛称ガナーさん)。その手腕は他の追随を許さない。

♪ようこそここへ、遊ぼうよエミレーツ

──彼に見初められ、養成所で仕込まれた少年たちの繰り出すハイスピードかつノンストップなプレイ。それはかつて凶悪犯の巣窟とされたロンドンの『弾薬庫』を、飾りつけた団扇振る親衛隊の聖地と変え、同時にかつて「ステージ上で棒のように立っているだけ」と揶揄された、退屈な旧プレミアアイドルたちを駆逐。03-04シーズンに至っては『無敗優勝』というレコードを作り、その年のレコード大賞を総なめにした。

「まるでジャ◯ーズ事務所だな」

と、その経歴に目を通しながらボスが呟く。ならばその業も然り。

このネヴァーランドでは、彼らは永遠に少年でなくてはならない。四十歳過ぎても少年隊と言い張るように。しかし彼らが大人となり、大人としての扱い、本物のスターに相応しい待遇を望むと、たちまち王国の主の寵愛を失う。それでも給料は上がらない。そんな事務所に我慢出来なくて、揉めに揉めた挙げ句、飛び出していくアイドルたち──

♪赤いユニ投げ捨て、これで終わりにしようぜ

かつてブロマイド売上げ一位を誇ったティエリ俊彦も、「僕くらいビッグになると、バロンドールが欲しいんだよね」と、その座を捨てた。アンダルシアに憧れて……それはマッチか。だが、ガナーズ事務所から離れたものは、瞬時にその輝きを失う。

人々は言う──

「所詮連中は、“ガナーズ”という世界観の中でしか生きられない偶像(アイドル)さ」

─────────────────────────────

だが、その王国にも翳りが見えている。

事務所のゴリ押しプッシュにも鳴かず飛ばず、余剰人員化するアイドルたち。主演ドラマの視聴率も、近年はトップスリー確保ままならず、唯一頼みはセスク一人で、そんな彼とて消えぬ独立騒動という、何ともセスク=キムタク状態。

養成所育ちの『ガナーズJr.』たちも、一向にバックダンサーから昇格の気配なく、エミレーツのガナヲタたちからも、ついぞ零れる嘆きの歌──

♪壊れそうな選手ばかり集めてしまうよ ガナーズの十代

さりとて、ガナーさんの方針は変わらない。ビッグネームの補強求む声にも──それでは、ここまで築き上げた唯一無二の王国「世界に一つだけのガナーズ」では無くなるじゃない、YOU。

所属アイドルたちの思いも同じ。ガナーさんの寵愛著しいセスク、マヌエル・アルムニア、アルシャビン、ペルシー、それぞれの頭文字をとって名付けられたグループ「SMAP」が歌う。

♪ナンバーワンにならなくていい、もともと僕たちはオンリーワン

─────────────────────────────

しかしその歌声も、赤悪魔署刑事たちの登場に掻き消された。
──ガナーズがオンリーワンだって? 違うよ、全然違うよ。
ジョン・スクワイアのギター前奏に乗せて、オールドトラッフォードに木霊する歌声。
Stretford End住人は知っている。赤悪魔署こそが唯一無二の存在さ、そう──

♪This Is The One

「ガナーズ事務所、全員逮捕する。違法芸能活動及び、不当表示防止法違反だ」

逮捕状を手に、ガナーさんに詰め寄るボス。
商品パッケージに「イングランドのクラブ」と銘打ちながら、その先発成分にイングランド人が全く含まれていないという弱みを突かれ、抵抗するガナーさん──

「YOUたち、やっちゃいなよ」

前半。
戦前の予想通り、夢の劇場ステージを我がものとすべく、好調ガナーズアイドルたちがハイスピードに群舞する。防戦甲斐無く、遂に容疑者アルシャビンメンバーの一撃に被弾する赤悪魔署。

しかし、後半になると様相は一変する。
セスクメンバーを欠き、ピンで使えるキャラが居ないガナーズ……中盤で奮闘の容疑者ソングメンバーのソングにも、振り付けや歌詞を間違える前線アイドルたち頻出。そんな彼らの前に立ちはだかるは、日に日に防弾性能増すフォスター刑事の壁と、中盤の草刈り機ことスコッチ刑事。

すると、「落としの胸毛さん」ことギグス刑事が容疑者たちに罠を仕掛ける。
思わず手を出し、公務執行妨害で一点献上するアルムニアメンバー。
罪の重さに耐えかねて、自ら墓穴を掘るディアビメンバー。
何れも基点は老刑事ギグス──ガナーさんの脳裏に、かつてその「胸毛ゴール」に沈んだ悪夢が甦る(「裸になって何が悪い」事件:[動画])。

d0031385_19115129.gif

勝負あった。

彼ら必死の反撃も、赤悪魔署敷く網に突き刺さり、ギャラスの少年時代の、破片が胸へと突き刺さる。沈黙する、ロンドンよりの追っかけたち。ガナーズに何が足りないのか……ならば答えよう。
それは「キャラ」である。

己の土俵である歌番組には強くても、バラエティ番組に弱い所が、ガナーズのジャニーズに劣る所以。見よ、キャラ的にバラエティ溢れる赤悪魔署の面々を。萌えよ、地面のボールを自慢の「前頭部」でクリアー試みるウェイン刑事の姿に。「お笑い」分野でも、この日のベルバさんの足下にも及ばない。やはり事務所にTOKIO的キャラ居てこそ、「王座奪取、鉄腕ダッシュ」が叶うのだ。

─────────────────────────────

少年アイドル全盛時代の終焉を示す様に、ピッチを韓流スター・パク様に蹂躙されるガナーズ。
5分間許されたアンコールタイム中にネット揺らすも、それも敢えなく道交法違反のオフサイド。

「XXXXX!」

自らの王国の崩壊を眼前に、我を失うガナーさん。その足下に置かれたペットボトルに対し、芸能界に身を置く者として、あるまじき「放送禁止行為」を。これには当然審判団、即ち当刑事ドラマの番組審査委員会が強権発動──

しかし、流石は当世の芸能人。その示された「赤紙」にも食い下がる。

「任意ですか? 強制ですか?」


「……強制です。退場して下さい、ベンゲルさん」


to be continued...



次回、赤い悪魔が魔都へ赴き潜入捜査に挑む。
第5話『ワンダー、怒りのロンドン!』、
次回こそワンダー刑事の活躍に、どうぞご期待下さい。
(タイトルは予告無く変更される場合があります)

───────────────────────────
このドラマはフィクションです。実際の人物・団体・
実在するアーセナルFCとかとは、一切関係ありません。
───────────────────────────

[PR]
by tototitta | 2009-08-30 19:50 | Manchester United | Comments(8) | ▲ TOP
ガチ、帰る#2〜Road To Nowhere〜
(記/minaco.)

*お知らせ*
連続ドラマ『Stretford Endにほえろ!』第4話の放送は、臨時ニュウスのため一部地域を除きお休みとなります。ご了承下さい。次回放送は8月29日(土)ガナーズ撃破後の予定です。


現地時間8月24日。
長い旅を終え、ルートが戻ってきた。

8年前、PSVでの復帰戦は冬のローダJC戦だった。0-0の展開、神妙な面持ちでピッチへ出る若駒を、フィリップス・スタディオンのファンがスタンディングオベーションで迎える。

今回はサンチャゴ・ベルナベウ杯という花試合で、サルガドの退団セレモニーや新加入選手達のお披露目が主役だった模様。

4−0となった後半76分。M.ディアラと共にサイドラインに立ち監督の指示を受け、やがて下がって来るカカ’に拍手を送りハグすると、臨戦態勢で交代出場。ルートはウォームアップを終えてピッチに出るまで「言葉では語りえぬ」興奮を覚えたと言う。

待ちに待った瞬間、そんな映像をワタシもどんだけモチベーションにしていたか…

けれど、TV中継が無い。youtubeなど漁ってみたが、画質の悪いダイジェスト映像数分しか見当たらず。どんな風にプレイしたのか、かろうじて画像で知るのみ。どれだけマドリディスタが待っていてくれたのか、確認できてない。

それがとても無念だった。

正直言って、ルートが本当に復活するのは「以前のように試合に出て、以前のようにゴールして、以前のような信頼を得る」時だと思ってる。

但し、それはマドリーにおいて定かじゃない。彼が居なくてもFWは充分間に合ってるし、監督はよく知らんし、そもそもフロントには期待してない。とはいえ、何だかんだ言ってルートが一番使えるんじゃね?とか、結局ルートが得点王争いしてたりして…などという声もあって、もしそうだったら凄く嬉しいけどさ、ワタシはそんなに楽天家じゃないんだよ。何せPKも今季からロンが蹴る事になるはずだから。

それでも────
“それが1分でも90分でも、
ストライカーがピッチに用ありとすれば、ゴールしにゆくだけよ。”




【きょうの1曲 : Talking Heads - Road To Nowhere】

'80年代のバンド、トーキングヘッズが大好きで。映画『ストップ・メイキング・センス』も『トゥルー・ストーリーズ』も観た。

このバンドには即物的で普遍的な曲が多いと思う。PVは当時どれも傑作だったけど、中でも「Road To Nowhere」(コチラ音が出ます)にはとても心動かされた。平凡な田舎の風景と、滑稽な人物、絶えず前のめりに手足を掻いて進むデヴィッド・バーンの奇妙な姿。it's all right!と歌うものの、ちっとも大丈夫じゃない。

当て所ない道を行く。行き先は解ってるけど、今居る場所が解らない。
──ちょうどこんな 気分なのだ。
それにしても若い頃のデヴィッド・バーンてキーンさんに似てる、と思うのはワタシだけ?

David Byrne - Road to Nowhere


[PR]
by tototitta | 2009-08-27 19:50 | Ruud van Nistelrooy | Comments(4) | ▲ TOP
第三話『やっぱりワンダー、ワンダー刑事!』
(記/なるほ堂、絵と監修/minaco.)

【#03 Wigan 0 - 5 Man utd】
2009年8月23日──
辺境ウィガン地区に赴いての『青空交通安全教室』、それが今日の赤悪魔署の任務。
僅か3日前の「バーンリーの長城」に於ける、犯人取り逃がしの失態──しかし、刑事たちに過去振り返る暇など無い。

会場にて彼ら待ち受けるは、多国籍暴走族『ウィガン団』。
例年無軌道な「体当たり、暴走行為」でゴール前の治安脅かす彼らだが、所詮赤悪魔署の敵とは呼べず、調書によれば毎度徒労の無駄走りで、彼らのシマにても過去9戦勝利無しとか。

斯様な無法連中に安全かつ効率的な交通法規を教育し、お土産に勝ち点3を頂戴する──
犯人逮捕ばかりでは無い、それも我らが赤悪魔署の大きな役目だ。

されどこの日の珍走団、一向に騒ぎを納める気配無し。
『交通安全教室』と言ったら綺麗な婦警さん──しかし赤悪魔署の花、唇曲ポリスは休暇中。
オッサンと若造ばかりじゃねえか、やっちまえ……彼らの無法も、致し方なし。

赤悪魔署、任務を一斉逮捕に切り替える。違反切符を取りまくれ。
エバートンの様に暴力団化したら厄介だ。

─────────────────────────────

しかし、前半は嫌な雰囲気で無得点。前回同様、初動捜査のミスは痛い。
ヘアドライヤーを温めながら、刑事たちを後半の事件現場へと送り出すボスに、サー・ボビー警視総監が語りかける。所謂、サーサー会談──

「実は、赤悪魔署に公安の内偵が入っている。サー」
「何の容疑です? サー」
「賭博禁止法違反容疑だよ。サー」

確かに、ワンダー刑事は年に1億円を馬でスるほどのギャンブル狂だ。
しかし、それは私生活の事でしょう──そう口にしかけたボスの胸中察してか、ボビーは言う。

「いや、容疑は君にだよ。サー」

過去数多の犯罪組織を葬りながら、その一方、希代のギャンブラーとも囁かれるボス。
数多くの問題児や盛りを過ぎた選手の獲得、警察学校を出たばかりの若手の大胆な現場起用、デスクワークを拒否した馬の処分、泣き虫刑事殉職もまた然り、なるほど傍らから見れば全てがハイリスクな「賭け」である。そして今──

「私は君を信用しているよ。だが、ワンダー刑事はどうなのかね? サー」

警視総監の手には、バーンリー戦以降、署に殺到した苦情の束が握られていた。
「ロートル不要、もっと大物スターを取らないからこうなるんだ」(視聴者)
「泣き虫刑事の香典100億円は何処に消えた?」(裏金追求委員会)
「このままじゃ企画倒れだ」(ブロガー)
「この辱めをどうしてくれるの!」(元アイドル)
そのやり取りは、出番告げられず、後方で待機するワンダー刑事の耳にも──

「俺を採用したせいで、ボスが窮地に……」

─────────────────────────────

その頃、事件現場では刑事たちが奮闘していた。
赤毛刑事が蹴り倒し、兄刑事が引き倒し、復帰したマル暴課の鼻曲刑事が引っ叩く。
暴力捜査が帰ってきた。

右サイド、エクアドル刑事が果敢に戦いを挑む。
昨年までこの珍走団構成員だった彼の贖罪の意味を込めたクロスを、ゴール前多数待ち構える中、一際薄いヘッドが捕らえる。刑事生活通算100人目の逮捕劇──コンプレックスを武器に変えたウェイン刑事に、同様の悩み抱える者たちからの喝采鳴り止まず。

更に『ベルバトフ』こと、アンディ・ガルシア刑事が続く。
開幕戦の一生懸命な動きに、「どうしちゃったの?」と周囲を心配させた彼だったが、彼本来のアンニュイな事件捜査が甦った。アンニュイなパス交換からアンニュイに裏へ抜け出し、アンニュイなトラップからアンニュイなシュートを決める。

そこで勝負あったと言えよう──

慌ててしまってついつい守備が疎かになり、失点を重ねるのが『青いウィガン』。
慌ててしまってついつい尿が出切るまで逃亡し、ついつい大量の飲水&温泉で汗を流し、ついつい携帯電話を破壊して、髪の毛先を切ったついでに、ついつい脱色毛染めまでしてしまうのが『青い兎』──役者が違う。

されど、敏腕刑事たちの摘発の手緩む事無し。
赤悪魔署の敷く「ネズミ捕り」の網の前に、漸く無力を悟った珍走団の目に映るは──

ワンダー刑事の姿。

─────────────────────────────

そのボールがネットに吸い込まれるまでの間、人々の脳裏を過ぎし思い──

もしも彼がこの地に赴任してこなければ、恐らく多くの人間が残りの人生に「ワンダー」という言葉を使う事は無かっただろう。かつての少年少女たちが、思い出の小箱に仕舞った「ワンダー」という言葉を解き放った功績は計り知れない。それにしても「ワンダー」ってなんだろう。

ビューティフルゴール? スーパーゴール?
否、これぞ待ちわびた──

ワンダーゴール!
d0031385_19402731.gif

「おめでとう。賭けに勝ったな。サー」

サー・ボビーがボスに手を差し伸べる。すると、

「お言葉ですが、これは賭けではありません。サー」

そう、金を賭けなければ罪には問われない。ワンダー獲得に費やした賭け金は「0」である。

サー・ボビーは苦笑して、懐の逮捕状を破り捨てた。
……こやつ、底知れぬ。大した奴だ。

─────────────────────────────

フルタイムを迎えた犯行現場。

「手こずらせやがって」

僅かに逃亡しかけた「勝ち点3」に、しっかりと手錠をかける刑事たち。
不調囁かれた赤悪魔署だったが、しかしこのウィガン戦の勝利が転機になる事だろう。
いつしか夏も過ぎ、秋となりし陽が彼らを照らす。
昔の人は良く云ったものだ

──暑さ寒さもウィガンまで。



to be continued...



次回、第4話『007 ワンダーボール作戦!』。次回もワンダー刑事の活躍に、
どうぞご期待下さい。(タイトルは予告無く変更される場合があります)

───────────────────────────
このドラマはフィクションです。実際の人物・団体・
実在するウィガンFCとかとは、一切関係ありません。
───────────────────────────

[PR]
by tototitta | 2009-08-24 20:16 | Manchester United | Comments(12) | ▲ TOP
Stretford Endにほえろ!:第二話「再会の街で」
(記/なるほ堂、監修/minaco.)

【#02 Burnley 1-0 Man Utd】
放送内容変更のお知らせ:予告した『Stretford Endにほえろ!』第二話「お手柄、ワンダー刑事!」は、日程を改めて放送致します。お詫びして訂正致します。
─────────────────────────────
2009年8月19日──
赤悪魔署の戦いはオールドトラッフォード管内を越え、ミッドウィークの出張捜査へ。今日のホシは、『FLチャンピオンシップ刑務所』を出所したばかりの不良集団『バーンリー』だ。

郷愁誘う田舎街のスタジアムに、揚々姿表す赤悪魔署捜査員たち。
その先発隊には、刑事番号7番背負うワンダーの姿。

すると、彼ら待ち受く不良集団の中に一人……その背番号を恨めし気に眺む男の姿。

歴史に「もしも」があるならば、自分が今あの番号を背負っていたのかも──

かつて赤悪魔署の「見習い」として警察学校で研鑽の日々送るも、しかし『警察官採用試験』に不合格。今では場末の犯罪組織に身を堕とし、失楽の日々送る男……彼の名は「イーグルス」。
昔日、その瞳を正義に燃やしていた若鷲──しかし、人は今の彼をこう呼ぶ。

「ならず者」

と。

◇  ◇  ◇

赤悪魔署の強制捜査が始まった。警察犬『パク☆チー号』が、けたたましく吠える。しかし彼らのバリケードは容易には打ち破れない。頼みの『キャリック砲」も、その壁に傷一つ付ける事すら。

何故だ?──その時、野次馬の一人が声を荒げた。

「バーンリー、バーンリー……はっ、俺たちは重大な思い違いをしていたんだ。これはっ──」

,`‐、ヽ.ゝ、_    _,,.. ‐'´  //l , ‐'´, ‐'`‐、\        |
  ヽ、.三 ミニ、_ ___ _,. ‐'´//-─=====-、ヾ       /ヽ  く
        ,.‐'´ `''‐- 、._ヽ   /.i ∠,. -─;==:- 、ゝ‐;----// ヾ.、
       [ |、!  /' ̄r'bゝ}二. {`´ '´__ (_Y_),. |.r-'‐┬‐l l⌒ | }
        ゙l |`} ..:ヽ--゙‐´リ ̄ヽd、 ''''   ̄ ̄  |l   !ニ! !⌒ // わ    
<バーンリーの長城!
         i.! l .:::::     ソ;;:..  ヽ、._     _,ノ'     ゞ)ノ./
         ` ー==--‐'´(__,.   ..、  ̄ ̄ ̄      i/‐'/
          i       .:::ト、  ̄ ´            l、_/::|    っ
          !                           |:    |
             ヽ     ー‐==:ニニニ⊃          !::   ト、  !


ナ ナンダッテー!!(AA略)。

◇  ◇  ◇

90分後。
思わぬ勝ち逃げ逃亡劇に、勝鬨上げる『犯罪組織支援者』たち。
緒戦に続き、またしても発動した「同週の鹿島アントラーズと、勝敗スコアとも等しい法則」。

「何ぃ、逃げられただと!?……」

現場からの報告を受けたボス。
その紅潮の面持は、ホシ(勝ち点3)を取り逃がした後悔か……かつて愛顧し、今やすっかりやさぐれたイーグルス少年の更正を果たせなかった無念さか。

早くも暗雲棚引く、赤悪魔署周辺。
小さく開けたブラインドにその空を見遣りながら、ボスは思うのだった──

「チャドウィックってのもいたなあ」

to be continued...(多分)


次回、第3話『やっぱりワンダー、ワンダー刑事!』。次こそワンダー刑事の活躍に、
どうぞご期待下さい。(タイトルは予告無く変更される場合があります)

───────────────────────────
このドラマはフィクションです。実際の人物・団体・
実在するバーンリーFCとかとは、一切関係ありません。
───────────────────────────

[PR]
by tototitta | 2009-08-21 16:46 | Manchester United | Comments(5) | ▲ TOP
Stretford Endにほえろ!:第一話「ワンダー刑事登場!」
(記/なるほ堂、画/minaco.)

【#01 Man Utd 1-0 Birmingham】

2009年8月16日──
新たなる犯罪撲滅の戦いを前に、受話器片手のボスの表情が冴えない。

「何ぃ、また負傷者!?」

激しいプレシーズンの警察訓練で、鉄壁の検挙率誇るCB陣までも失った赤悪魔署。
されど犯罪、時を選ばず。Stretford End(コアサポーターの陣取るホーム側ゴール裏スタンド)の住人からの通報、オールド・トラッフォード管内で事件発生だ。

負傷でデスクワーク中の『兄刑事』ことギャリー隊長が、通報内容を読み上げる。
“容疑者は『FLチャンピオンシップ刑務所』から出所したばかりの『バーミンガムFC』を名乗る一団。犯行目的は不明だが、『90分逃げ切れば勝ちだ』と意味不明な事を口走り乍ら、ゴール前に立て篭っている模様──”
「またか……」と眉間に皺寄せるボス。今季も続く、ゴールを狙うでもない不審者による「立て篭り事件」。暗い世相が悪いのか、強すぎるユナイテッドが悪いのか──しかし、犯罪者たちの勝手を許す訳にはいかない。

とは言え、この手薄な状況下、一体誰をリーダーに現場へ向かわせるべきだろう。
例の如く、定年間近の赤毛刑事は無言で拒否。するとその時、彼の前に立つ大男──

「ボス、俺に任せて下さい」

─────────────────────────────

犯行現場オールド・トラッフォード。
待ちわびた赤悪魔署の到着に、天地揺るがす住人たちの大歓声。
しかし新調・赤い戦闘服の隊列──その先頭。鎮圧部隊長表す「腕章」巻いて現れた男の姿に、
その声援は瞬時どよめきへと。そこに映るは、真顔のジョン・おシェイ刑事。出オチか。

されど、Stretford End住人は知っている──老刑事ギグスが「ジャックナイフ」なら、奴は「十徳ナイフ」だぜ! 彼らは口々に、この万能刑事の愛称を叫んだ──

「ミラクル! ミラクル!」

d0031385_20535617.gif

─────────────────────────────

「よし。よくやった、お前たち。」

出動から90分後、大任果たして帰参したミラクル☆おシェイ刑事の報告にボスは頬を緩めた。
傍らには、今日の鎮圧劇に活躍した刑事たち。出色のベテラン赤毛刑事は相変わらず無表情、新メンバー・エクアドル刑事はちょっぴり悔しげに、復職した茶色刑事は安堵しながら……気掛かりと言えば、誰も見ていない所で流れ弾を受けたらしい、若手刑事エバンス(愛称募集中)か。

篭城虚しく、送還されてゆく犯行グループ。
幾度か「暗いムショ(二部)に戻るのは嫌だ」と抵抗顕すも、そもそも彼らに赤悪魔署を脅かす様な「武器」は無かった。

「武器不携帯ならば、罪状はゴール前の不法占拠だけですかね」と、ギャリー隊長。
「それと……オレオレ詐欺ならぬ、オシェイオシェイ詐欺容疑だな」と、ボス。

バーミンガムFCが途中投入したアイルランド代表FWジェームズ・おシェイ……何とも紛らわしいから有罪だろう。

赤悪魔署が守るマンチェスターは今日も平和だ。
未曾有の「検挙率4連覇達成」へ向けて、走り出した刑事たち──彼らを照らす8月の太陽が眩しい。その一方、談笑の輪から一人外れた刑事。絶好の決定機を逃した「新7番」の姿。

「すいません、ボス。犯人にトドメを刺し損ねました」

<視聴者の皆様へ:予告しました『Stretford Endにほえろ!』新シーズン初回『ワンダー刑事登場!』は、都合上内容を『キャプテン☆おシェイ刑事登場!』へと差し替えて放送致しました。お詫びして訂正致します>

確かに10ワンダーで満点ならば、今日の出来は5ワンダーといった所か。
ワンダーとは単位である。

「今季最初の事件は解決した、それでいい」

ボスは優しくワンダー刑事の肩を叩き、続けた──罪を憎んで人を憎まず。
彼らの様な小物を捕らえるには、赤悪魔署のエース・ウェイン刑事の一撃にて十分、と。
そもそも開幕戦で6点も取る様なチームは、結局プレミアシップという「本星」を取り逃がすもの
さ──ブラインドの向こうに、遠くロンドンを眺めながらボスは思うのだった。


to be continued...(自信無し)

次回、第二話『お手柄、ワンダー刑事!』。今度こそワンダー刑事の活躍に、
どうぞご期待下さい。(タイトルは予告無く変更される場合があります)

───────────────────────────
このドラマはフィクションです。実際の人物・団体・
実在するバーミンガムFCとかとは、一切関係ありません。
───────────────────────────

[PR]
by tototitta | 2009-08-19 21:07 | Manchester United | Comments(6) | ▲ TOP
Stretford Endにほえろ!:09-10プロローグ
(記/なるほ堂、画/minaco.)

以下は先日、拙ブログエントリーに宛ててLaa-laaさんより頂いたコメント
私はユナイテッドは「太陽にほえろ」だと思っています。若手を育てながら人気者にしていくみたいな。今回『泣き虫デカ』が殉職したのですが、バレンシア君他も早いところキャラを確立して立派な看板に育って欲しいですね。
──に、一方ならぬ感銘覚えたminaco.の命を受け、なるほ堂が彼女に替わって文章化、プレミアリーグ新季開幕の餞(はなむけ)とするものである。


d0031385_17111226.gif

2009年8月──
英国マンチェスター、オールドトラフォード管内の平和を守る『赤悪魔署』の一室。
ブラインドを指で開き、虚空を見遣るサー・アレックス捜査一係長(通称ボス)。

「今日までどれだけの若者がこの街で悪と戦い、一人前の刑事に成長し、そして殉職していっただろう──」

管轄外の犯人すらカンフーキックで蹴散らし、トロール漁船と共にドーヴァー海峡に没した愛称『キング』ことカントナ刑事。
組織の女にうつつを抜かし、ヘアドライヤーの凶弾に倒れた『殿下』ことベッカム刑事。
署きっての武闘派、愛する警察犬と共に殉職した『ドッグ』ことキーン刑事。
仲間の盾として破壊組織の砲弾に身を挺し、ピッチ上で殉職した『ブロンド』ことスミス刑事。
ガチが過ぎて暴れ馬と化し、処分された長さん……もとい『面長さん』ことルート刑事。
移籍の名を借りた犯罪組織への潜入捜査から帰ってこない『マカロニ』ことロッシ刑事。
……

「ボス、また事件です」

それは、かつては犯罪者たちに『ジャックナイフ』と怖れられ、近年は『胸毛デカ』と呼ばれる老刑事ギグスの声。

伝統有るこの『赤悪魔署』が今日まで挙げた「ホシ」は数知れず──潰した犯罪組織も然り。言わずと知れたロシアンマフィアの殲滅、マージーサイドのアカ狩り、「武器庫」に潜伏するフランス人小児偏愛者の摘発、指定暴力団エバートン組の鎮圧……。
されど、この街の刑事たちに安息の時はない。

「何……。よし、出動だ」

故・井上堯之のギター旋律に乗せて、街を疾走する刑事たちのカットバック。
『スコッチ』ことフレッチャー刑事が走る。いよいよ現場出動命じられ、鑑識課宜しく手袋を締める『iPod』ことフォスター刑事。鹿島の主将に変装した『黒満男』ことエヴラ刑事。アンニュイに容疑者を口説き落とす『ベルバトフ』ことアンディ・ガルシア刑事。他にも鼻曲がり刑事、唇曲り刑事(婦警)、武器庫からはキャリック砲も出動だ。勿論、兄刑事、赤毛刑事らベテランも、今年も走る。オシェイは今日も元気です。

そして、その先頭を駆けるのは──かつてエバートン組の鉄砲玉から足を洗い、この『赤悪魔署』にて犯罪組織との戦いに身を投じた少年。今や誰もが認める課のエース、ウェイン刑事。チャールトン警視総監の若き日にも重なる彼の愛称『薄毛刑事』は、本人には内緒だ。
……

赤煉瓦作りの刑事部屋、一人残ったボス。
ふと目を送るは、由緒有る刑事部屋の「七番目の席」。

「泣き虫デカ……」

そこはかつて、そう呼ばれた若者の席だった。その主は、今はもうこの世に無い。

復興遂げた国際財政ドーピング(ⓒベンゲル)組織『銀河帝国』の「塩まねき」の謀略と、ボスの「敵に塩を送る」という知略の狭間、若者は塩倉庫で「なんじゃこりゃ」とこの世を去った。事件後に押収されたのは100億円相当の白い粉、ならぬ白い塩であったと聞く。

そんなボスの追想を、やがて廊下の喧騒が打ち破る。
事件を嗅ぎ付けた新聞記者たちだ。

「この物語が新米刑事の成長物語ならば……この夢劇場の新シリーズ、一体誰が新たに起用されるんですか?」

「まあまあ、ブンヤさんたち。そう慌てなさんなって」

その時──
記者の人垣を掻き分け、彼は現れた。洋服の青山のリクルートスーツに身を包んだ男。彼こそリバプール署の賭博課勤務から地方を点々とし、今この『赤悪魔署』に赴任してきた、新たなる刑事。

「遅れてスイマセン」と新任刑事。
「おう、4年遅刻だな」とボス。

だが、零れ聞こえる記者たちの声。
「童顔だが、老けてるぞ」
「こんな怪我人で街の治安を守れるのか?」

しかし、ボスはそんな声など取り合う様子も無し。
ガチだろうが塩だろうが、我が「人選」に悔い無し……それが彼のやり方だ。

「ブンヤさんたち、そして記事の向こうのサポーターたち皆。紹介するよ、こいつは……」

そこで、ちょっと思案するボス。思えば既にマイケルもいる、オーウェンもいる。
暫し後、ボスは口を開いた。

「こいつはワンダー……」

検挙した「ホシ」の数と等しく壁に飾られたカップ、その一つに注いだブランデーを燻(くゆ)らせ乍ら、ボスは続けた──

「ワンダー刑事だ」


to be continued...
次回、第一話『ワンダー刑事登場!』。ワンダー刑事の活躍に、どうぞご期待下さい。

───────────────────────────
このドラマはフィクションです。実際の人物・
団体・アーセナル・チェルシー・リバプールFCとかとは、
一切関係ありません。
───────────────────────────

[PR]
by tototitta | 2009-08-17 17:22 | Manchester United | Comments(16) | ▲ TOP
ドグマでちょっとホラーな『レイチェルの結婚』
(記&画/minaco.)

d0031385_22272663.gif


「レイチェルの結婚」の映画詳細、映画館情報はこちら >>

ジョナサン・デミ監督『レイチェルの結婚』('08)は、とてもミニマムで濃いホームドラマだった。

ジャンキーな次女キム(アン・ハサウェイ)が姉レイチェルの結婚式に出るため、リハブから実家に帰ってくる所から映画は始まる(何てタイムリーなw)。まあ、ファミリードラマだと大抵1人はトラブルメイカーがいてイベントの際に騒動を起こすものだから、物語の展開はおおよそ予想通り。

なのに、観てると次第にちょっとしたワケ有り家族ホラーになってきた。北欧ベルイマンの“メンタルスプラッター”みたいだけど、もっとありふれたドキュメンタリービデオを意識してるみたい。確かにタイトルロール“レイチェル”が主役じゃなくて、原題通り“レイチェルが結婚するところ”を撮ってるもの。

映画音楽は一切無くて、BGMはそこに居るバンドの演奏が聴こえるのみ。説明やナレーションも無し。舞台は殆どが郊外にある家。時系列に追う手持ちカメラ、ラフな編集。つまり、とってもドグマ的な映画スタイルを思わせる。

結婚式には家族友人親戚一同が集まる。主要キャラ以外、どこまでが俳優でどこまでが素人か、見分けが付かない。後で知ったのによると、ミュージシャンは本物、脇役もデミ監督のスタッフ仲間なんだそうな。しかもこの映画、大まかな脚本を元に殆どが役者のアドリブだって。ひゃーそうだったのかっ。どうりで素のリアクションな訳だ。

そうやってカメラが肉薄するのは、みんな痛々しい人ばかり。そして、みんなタイミングが悪い。それを今言わなくても…とか、今それをしちゃ…とか、とにかく何かにつけて間が悪い。結局ソレこそがすべての元凶かと。

とはいえ悲惨な人間模様ばかりでなく、即興リアリズムだから臨場感があって何気ない所にもハラハラする。食器洗い機競争に白熱したり、ふと下着姿で寝惚け歩いたり、うっかりグラスが割れたり、スイカ食べたり。外国のケーキってよく信じられないくらい食欲失くす色だったりするけど、今回インド象を模った青いウェディングケーキは可愛い。結婚式までこんな行事進行するんだーと興味深いし、堅苦しくない手作りの挙式はなかなか素敵だった。

しかしアン・ハサウェイの濃いゴス顔も相まって、幸せな風景すら不穏なホラーに感じてしまう。彼女の大作りな顔のパーツ、特に横顔がライザ・ミネリに似てる。歌も上手いし。

そのせいか知らないけど、今度アン・ハサウェイでジュディ・ガーランドの伝記映画と舞台をやるんだそうだ。えぇ?!と思ったけど、この映画を観て凄く納得!ジャンキーをここまで自然に演じられるんだから、ジュディ役もピッタリに違いない。
[PR]
by tototitta | 2009-08-13 22:29 | 映画 | Comments(0) | ▲ TOP
続・マイケルの恋の物語(ぜんぶ妄想)
(記&画/minaco.)

d0031385_21185734.gif


前回 の続き〜


村中を驚かせた元ワンダーな娘と年老いた男の結婚から、早ひと月。二人はマレーシアから韓国・中国を巡る、ハネムーンへ出かけました。

ある晩のこと。娘は男に囁きました。
「その愛が本物なら、何か証をくださいな。だって、結納金すらいただいていないのですから」
男は答えました。
「可哀想な娘よ。ならば、我が家の由緒ある家宝を授けよう」

男が代々受け継がれた七番の付いた着物を娘に差し出したので、娘はたいそう喜びました。
「まあ嬉しい。きっとわたしに似合うはず」


その頃、複雑な思いを抱く者がいました。一人は娘の実家、赤い家を預かる異国の口髭管理人です。魔術師と呼ばれた頃もありましたが、たびたび男に出し抜かれたせいで焦っていました。今回の結婚もきっと何か企みがあるに違いない、と勘繰っています。

もう一人は、男がかつて息子同然に育てた美しい青年です。彼は昔々七番の着物を着ていましたが、いつしか魔女にかどわかされ、暗黒面へ堕ち、怒った男に勘当されてしまったのでした。おかげで今は、遠い遠い新大陸で孤独な暮らしをしています。たいそう裕福ですが、故郷の村を恋しがっておりました。かつて白い王国で一緒だったワンダー娘が、彼には羨ましく映りました。


やがて娘は新しい家族と共に、新しい七番をお披露目しました。娘はかつての輝きを取り戻したかのように踊りました。男はそれを見て、ふと疑念がよぎります。

男は思い切って尋ねました。
「娘よ…お前はまさか、実家への復讐を考えておるのではなかろうな」
すると、娘は微笑んで言いました。
「貴方こそ、わたしの実家へ圧力を掛けようと企んでいらっしゃる」

娘は知っていました。男がこれまでにも宿敵である赤い家の管理人を手玉に取り、精神的に追い詰めていたのを。そして、男も知っていました。娘にはどこか黒い情念が潜んでいることを。

「賢い娘だのう。知っておるのなら、それでよい」
「勿論ですとも。今ごろ実家は心中穏やかではありませぬ。村中がわたしたちに注目して、沢山の話題を作るでしょう。赤い家の管理人もそれに惑わされ、仕事が疎かになる…だから、わたしにとっておきの着物を下さったのでしょう?」

「お前こそ、わたしを利用して赤い家を困らせようとしておるな」
「まあ物騒な。お互いに最良のパートナーですこと」
二人はそっと手を取り、見つめ合いました。


一方、村ではある噂がまことしやかに囁かれていました。行く宛てを失くした美しい青年が、村に帰ろうとしているのだとか。しかも、その預かり先候補に娘の実家も挙がっているとか。

美しい青年は、ようやく魔女の魔法から解かれました。そして自分が失ったものをすべて悟ったのです。彼は男に受けた仕打ちを忘れていませんでした。赤い家の口髭管理人も青年を利用して、男への仕返しを考えました。

冬を迎える時、村には新たな展開が訪れようとしています。物語の行く末を、誰一人知る由もありませんでした…。

〜続く〜



って、全部妄想だけど!もしこうなったら、それはそれで面白い…。
[PR]
by tototitta | 2009-08-10 21:26 | Manchester United | Comments(4) | ▲ TOP
暑中お見舞い
(記&画/minaco.)

d0031385_198185.gif


夏ですね。当たり前だけど、毎日暑いっす。
暑がりで雪山好きのワタシは、先日カミノデザイン さんで素敵なものを知りまして、激しく心奪われたのでした。

Montanara By Gaetano Pesceのソファ

なんて涼しげなんでしょう。日頃いい感じの雪山を見ると頬ずりしたくなるのですが、これなら登頂するも良し、しがみつくのもOK。滝マニアにもお薦めです。いくらするだろう。買わないけど…。

ところで近所の狭い路地、通称「ぬこ通り」では、最近子猫が生まれておりました。

数日前には母親と思われる猫2匹と、生まれたばかりの子猫たんが固まっていたのですが、その後また訪れてみると、親猫は子育てをひと休みしてごろんと伸びている。おや、子猫たちは?と思えば、すぐ側の駐車場で別の成猫に見守られながら、元気にプロレスごっこをしておりました。更に数が増えた気が…。ちゃあんと猫保育園があるのねーと、安心いたしました。

では、皆様もお元気でお過ごし下さい。

d0031385_1985319.jpg

[PR]
by tototitta | 2009-08-07 19:14 | 小ネタ | Comments(0) | ▲ TOP
ガチ、帰る #1
(記/minaco.)

ルートが無事に復帰するまで思い出話をするシリーズ。

遡ること8年前。PSVアイントフォーヘンで今と同じような怪我を負い、約1年ぶりに復活し、一旦流れたユナイテッドへの移籍を叶えた頃のこと。今とちょっぴり状況が似てるかな。クラブの送別企画として、PSVファンの子供たちからの質問に答えるチャット大会があった。

以下、ファンとの一問一答から面白い部分を抜粋したものです。まだ25歳の若駒だと思って、お楽しみ下さい。



Q: 僕も髪が長くて、プレイする時は君みたいにヘアバンドしたいんだけど、それどこで売ってるの?君から買える?もしそれが出来るなら、今度ウーデンに来る時、僕も会いに行くつもりだけど。[1](キャスパー・11才)
A(ルート): スポーツショップで買えると思うよ。生憎、俺はウーデンに行けないな。その頃はユナイテッドに加入してるからね。


Q: 君のヘアスタイルは、誰か偉大な選手の真似をしてるの?もしそうなら、僕にも美容師のアドレスをちょうだい!(レンコ・13才)
A: 言えるのは一つ…良い選手なのは、ヘアスタイルのせいじゃないってのは確かだ。


Q: ねえルート、質問があるの。最初のガールフレンドは何歳の時?(リンダ・14才)
A: きっと12か13の時だったはず。[2]


Q: やあルート。ここで沢山のファンから質問攻めだね。一番の望みは何?(レニー・12才)
A: 残りの人生が健康であること。


Q: 君がマンチェスターに行くのはほんとにクールだと思うよ。でもPSVにとっては寂しい。勿論まだケジュマンがいるけど!ここで僕の質問。どうやって中学でフランス語を勉強したの?今僕も勉強してるんだけど、ちっとも解んないよ。助けて!
A: 俺だって学校にいた時はかなりの難題だったよ。練習して!


Q: イングランドでは何が一番恋しくなりそう?
A: 勿論、Herdgangの心地よさ。それと…ミートボールとフリット![3]


Q: 僕のママも去年同じ日に怪我したんだ。ママの膝はまだ治ってなくて、また走りたがってる。ずっとPSVのファンで、アイントフォーヘン出身なんだよ。僕はアヤックスを応援してるけど。また良くなるにはどうすればいい?(ミンデル・8才)
A: 一生懸命やって、未来を信じることだよ。そうすれば、みんなまた上手く行く。俺がそうだったんだから!


Q: 怪我をした時は何をしてたの?だって、僕なら座ってばかりじゃウンザリするもん。それから怪我した時、何が良くて何が嫌だった?(レネ)
A: そりゃあ凄く凄く退屈したよ…楽しみなんかない。プレイできないんだから。でも、家族や友達といる時間は増えたな。


Q: ねえルート。これまで君がいた年月で、ファンの事をどう思う?
A: 一言だけ。フ ァ ン タ ス テ ィ ッ ク !Thank you all.


Q: やあルート。とうとう移籍するんだね、幸運なことに!ここで質問。良い友達を持つのは難しくない?君が有名になっても、彼らとは続くの?(ロビン・11才)
A: すべては自分次第だよ。


Q: また大きな怪我をすることは怖くない?それとも考えない?
A: そんな事は考えたりしない。


Q: 親愛なるルート。君にとって“クラブ愛”って何?それはまだトップ選手に存在するの?
A: 俺はPSVを凄く愛してるし、それが“クラブ愛”だと思うよ。でなきゃ、同じクラブに一生留まり続けるしかないな。


Q: 女子フットボールをどう思う?観る事はある?マンチェスターでの幸運を!君は最高。
A: 大好きだよ!何試合か観た事もある。[4]


Q: ここには年を取り過ぎてるかもしれないけど、質問したいんだ!大きな怪我をした後で、どうして君みたいなファイティングスピリットを持てるの?自分はまだ怪我したことないけど、いつ君みたいな怪我をするかもしれないし、プレイできなくなるかもしれない。(ペーター・28才)
A: 君の性格とモチベーションによるよ。俺はそう望んでたし、戻りたかった。怪我した最初の日から、そう思ってたんだ。


Q: フィリップス・スタディオンでの君のニックネーム“008”って、実際の所どう?僕は好きだな。[5](マイケル・14才)
A: 008か、面白いね。いいよ!


【註】
[1] 当時は黒いヘアバンドがトレードマークだった。子供心にはハイカラで憧れるのかな。
[2] 思い込み?
[3] HerdgangはPSVの練習場、またはその地域らしい。ミートボールとフリット(=フライドポテト)は、オランダの一般的おやつ。
[4] ちなみにルートの母親も若い頃、地元クラブの選手だった。
[5] 当時は8番。恥ずかしい事に、ローカル限定でそんな異名があった。
[PR]
by tototitta | 2009-08-04 19:13 | Ruud van Nistelrooy | Comments(0) | ▲ TOP
LINKS
・ Mercedes's Diary
・ おかず横町
・ デジカメのいろいろ
・ 今さらながらの○○修行
・ 春巻雑記帳
・ 塔とゆりかご

映画
・ NAWOWOW
  NAWOKO KAWAMURA'S PORTFOLIO

 Football
 ・ CALCIO馬鹿のたわ言。
 ・ 【別館】Black Swan of Ukraine
 ・ ファーポコ
 ・ A.C.MILANを斜め読み

 鹿島アントラーズ
 ・ オフィシャルサイト
 ・ Red-Deer's Diary
 ・ My Soccer Diary
 ・ やわらかな風に包まれて
 ・ はいっ、おばさんは遠隔地鹿島サポです!

 レノヴェンスオガサFC
 ・ オフィシャルサイト


OTHER ROOMS
WEBSITE SPIN-OFF

・ ABOUT US
・ CONTACT