イラストレーターMinacoとなるほ堂が、サッカーのこととか、映画のこととか、日々日常に関して、その情熱の総てを地球にぶちこんで叩き付け、戦い挑み、愛を説く日々の記録。
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第二十八話『ヴィダーミネーター3』
(記/なるほ堂、監修/minaco.)

【#28 Man Utd 3 - 0 West Ham】
お知らせ:日頃『Stretford Endにほえろ!』をご愛顧いただき、大変有り難うございます。本日は通常の放送をお休みして、プレミアム洋画劇場『ヴィダーミネーター3』をお送りします。どうぞご了承下さいませ。


『ヴィダーミネーター3』

放送日 : 2010年2月24日  放送時間:93分
監督 : A・ファーガソン  提供:ウェスト・ハム食品工業
キャッチコピー:「……アイム バック。もうブラウンには任せておけん」


《解説》
未来から転送された殺人アンドロイドの活躍を描いた人気SFアクションシリーズの第3弾。監督は「アタック・オブ・ザ・キラー・ドライヤー」の巨匠アレックス・ファーガソン。脚色は「ショーシャンクのゾラに」のジャンフランコ・ゾラ。主演はシリーズ前2作に引き続き、「セルビアの松平健」ことネマニャ・ヴィディッチ。共演は「ゴッドファーザーPART III 」のアンディ・ガルシアほか。


《あらすじ》
第1作ではF・トーレスに破壊され、第2作では移籍のゴタゴタから溶鉱炉に身投し、姿を消した殺人アンドロイド・ヴィダーミネーター(ネマニャ・ヴィディッチ)が、一部故障したシステムと心を入れ替えて、オールド・トラッフォードに帰ってきた。絶望と暗黒の未来を牛耳る組織チェルスキーを打倒すべく、立ち上がったレジスタンス連合組織(ユナイテッド)のリーダー、救世主ルーニーを守るためである。

僅か数日前、悪に加担する指定暴力団エバートン組の襲撃に、深手を負ったレジスタンスたち。すると彼らの潜伏するマンチェスターの街に、食欲そそる肉製品の匂いが。「降格でもいい、たくましく育って欲しい」でお馴染みの、ウェスト・ハム食品工業のハムたちである。

先のお歳暮シーズンには、赤悪魔署に4得点を食い逃げされるなど、一時は業務停止の危機に瀕していた彼ら。しかし、ここ2試合の連勝で些かに経営を建て直し、その勢いで、この多くの人で賑わうオールド・トラッフォードに営業に乗り込んできたようだ。

しかし、勝ち点と食欲に飢えた手負いのレジスタンスたちが、彼らの出店ブースに並ぶハムたちを見逃すはずは無かった。襲い掛かるレジスタンス。必死に店の暖簾を守るゾラ店長。人類と肉類の存亡を掛けた闘いが始まった。

守護神フォスター、リオお休み、今日もまたブラウンという、不安の残るユナイテッド守備陣。今度はきちんと断りを入れて、早々にピッチを去るアンデルソン──たかがハム屋相手に関わらず、人々は前節同様の未来を予感した。しかし、ヴィダーミネーターは言った、「恐れるな。未来は変えられる」。その言葉通り、これまで伝えられてきた怪我というのが、まるで全くの嘘の様に、彼の破壊力は圧倒的だった。

本来ブラウンがカバーするエリアまでヴィダが支配下に置くと、背後の安定感を背景に、攻撃陣も輝き始める。長短の正確なパスで、ゲームを支配するポール師匠。何度も猛烈に駆け上がるギャリー隊長。それを全く無視してクロスを上げ続けるバレンシア。そして得点レースのライバルたちを、更に引き離すルーニー。

一方、なんとも歯応えの無いウェスト・ハム食品工業の製品たち。やはり、所詮荒削りな粗挽きハムや、プリマベーラ上がりのプリマハムでは、如何にかつてパルマラットで鳴らした腕を持つゾラ店長でも致し方ないところか。

闘いは終わった。

オールド・トラッフォード特設の出店ブースには、ウェスト・ハムたちの喰い散らかされた痕と、ゾラ店長の屍が。するとそこへ、ハムを買いにきた一般客の姿。「店長さん、ハムを下さいな」。しかし、その声を制して、ヴィダーミネーターは云うのだった。

「起こさないでくれ、彼は死ぬほど疲れてるんだ」

って、それは「コマンドー」だ。【完】


………………………………………………………………………………

《特典映像・1》
早々に勝負が決したため、撮影の尺が余った巨匠アレックス・ファーガソン監督は、たまたまセット脇に座っていたエキストラに出番を。未だ腹が空いていた無名俳優が、名優たちの食べ残したウェスト・ハムに喰らいつく。嗚呼、その人物の名は──!

《特典映像・2》
久々のカップル復活に、喜びを隠せなかったリオ姐さん。しかし決戦前夜、再会したヴィダと二人きりでの、燃える様な「自主練習」が思わぬ悲劇を! 傷つきやすい乙女が、再び腰を痛めて立ち上がれなくなった原因とは!?(成人指定)


《ユーザーレビュー一覧》
正にボロ雑巾のよう…… (投稿者:なるほ堂)
評価:☆☆ (0人中0人が参考になったと評価しています)
演出上の「潰れ役」なのか、単に潰されているのか判らない謎の人物ベルバトフ伯爵。その役をスタント無しで演じる名優A・ガルシアの姿に感涙!

ヘディングばかりで心配 (投稿者:コリーン)
評価:☆ (0人中0人が参考になったと評価しています)
4点連続で頭でゴール中のウェインですが、このままだと、息子の髪が父親を追い越しそうで心配です。最近とみに加速中の頭髪の後退は、ポンポンとクロスを上げるバレンシアのせいでは? どうか、足下へのクロスもお願いします。

球では無く、人が股を抜けた!(投稿者:赤毛連盟)
評価:☆☆☆ (0人中0人が参考になったと評価しています)
所謂「股抜き」ならぬ、ポール師匠の「股抜け」は、正にアクション超大作に相応しい大技! また、いつも失敗した時は、頭を掻き乍ら林家三平ばりに「どうもすいません」とする彼が、「ユニフォーム噛み噛み」して恥ずかしがる姿には萌え死にました。


《ユーザー得点》
☆☆☆(勝ち点3)

to be continued...


次回、第三十話『ダンス ウィズ ウルブス』、
次もワンダー刑事の得点に、どうぞご期待下さい。
(タイトルは予告無く変更される場合があります)

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このドラマはフィクションです。実際の人物・団体・
実在するターミネーター、ウェストハムFCとは
一切関係ありません。
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by tototitta | 2010-02-25 14:43 | Manchester United | Comments(2) | ▲ TOP
HSV通信#22〜23&EL
(記/minaco.)

【ブンデス第23節】

週末はホームでのフランクフルト戦。
ひょっとしたらベルグに代えてルート先発か?!などとゆう情報を得たので驚いた。この日ゼ・ホベルトが復帰し更にルート先発となれば、心強いベテランと共に苦手フランクフルト相手でも勝利できるはず…とHSVファンの期待は高まる。

ところが、スタメンにはやはりベルグ。どうやら足首の軽い怪我でベンチすら外れたと知ったのは、前半を終了してからだった。(ジャージ姿で立って観戦してたので、直前まで出る予定だったんじゃないかな)

結果は0−0。ホームとはいえヨーロッパリーグ(旧UEFA CUP)から中2日のHSV、ターンオーバーなど叶わないしさすがに疲労してたか。尽く決定機を逃しちまったのを観て、HSVサポは「ルートがいれば」と嘆いたかもしれない。すまぬ。それでも3位シャルケ04がヴォルフスブルグに負けたので、勝ち点差は5へ縮まった。ああツイてる。

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【ブンデス第22節】

ところで、ご挨拶と言うには余りに衝撃的なインパクトを残したシュトゥットガルト戦のこと。

同点に追いつかれると、ベンチのルートは時計を気にしつつ今か今かと出番を待ちわびていたそうである。曰く、監督に対し
「オイ、俺はここにいるぞ!サブなんだぞ!」
と叫んだとか。生憎、離れた所にいた監督には届かなかったらしいが。うわあ扱いづらい選手…。

その通り結果を出したルートに、HSVサポの夢は一気に盛り上がる。
HSVファンに素晴らしい幸福をもたらすのに、2分で充分だった。ルートは嵐のようにファンの心を鷲掴みにした。まだ100%でないとしても、既にチームを勝利させ、ルートの加入がHSVの武器となる事に疑いはない。(ブンデス公式サイトより)

ラッバディア監督も「やると思ってた」(ホントか)と喜び、チームメイトのペトリッチは「彼のいないチームは考えられない」とまで言う。はええよ…順応早すぎ。つうか、そんなに頼られても。

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【EL 1st leg】

その後、ミッドウィークにはELで、古巣PSVとの対戦があった。きっとユナイテッドでプレシーズンに対戦して以来だと思う(ちなみに、その際はファーギーの計らいでキャプテンを務めさせてもらった)。

PSV時代の仲間とは未だに連絡を取り合う仲とのこと。正に地元とゆう事で、PSVファンは今でも大変好意的。彼らにとってはずっと「おらほのRuudje」なのだ。
PSVはすべてが始まった場所。あの街から30分も離れてない所で俺は生まれた。とても特別な日になると思う。

また、これがHSH ノルトバンク・アレーナのデビュウ戦でもある。65分から出場したルートは、ブンデス名物・男声合唱団によるコール&レスポンスで迎えられた。場内アナウンスが「Ruuuud!」と告げれば「van nistelrooy!!!」と返す×3。これぞドイツ、完璧な統率力。

試合の方はヤンセンによるPKで得た1点を何とか守り切り、無事勝利。ルートはHSV TVとPSV TV両方に独語蘭語でその感激を語った。
鳥肌が立った。俺にとっては信じられないくらいの歓迎だったし、すべての観客に感謝したい。

そしていよいよ明日、2nd legでアイントフォーヘンへ。ベックスがオールドトラッフォードに帰るCLと同じように、ルートにもこれが初めての「帰還」となる。きっと一族総出で観に来るに違いない。勿論、ハンブルクで熱い拍手と歓声を贈ったPSVファンも彼を待っている。だから、どうしてもこの試合には間に合ってほしいのよ。
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by tototitta | 2010-02-24 19:50 | Ruud van Nistelrooy | Comments(2) | ▲ TOP
第二十七話『ネビルマン』作品情報
(記/なるほ堂、絵と監修/minaco.)

【#27 Everton 3 - 1 Man Utd】
お知らせ:日頃『Stretford Endにほえろ!』をご愛顧いただき、大変有り難うございます。本日は通常の放送をお休みして、前回上映の映画『(マンチェ)スター・ウォーズ ep.1〜ベックスの復讐』より三日遅れでプレミア上映されましたアクション巨編『ネビルマン』の作品情報をお送りします。どうぞご了承下さいませ。
『ネビルマン』
製作年 : 2010年  上映時間:93分
製作国 : 英国  ロケ地:リバプール、グディソン公園
監督 : A・ファーガソン  音楽:ネヴィルブラザース
キャッチコピー:「裏切り者の名を受けて、ユナイテッドを捨てて戦う男……」


《解説》
永井豪の人気漫画を、大幅改変の上で実写映画化。悪魔の血を引くネビルマンと赤悪魔族の戦いを、全編CG技術無しで描いたモンスター・バトル・アクション。監督は「(マンチェ)スター・ウォーズ」シリーズの鬼才サー・アレックス・ファーガソン。脚色は「仁義なきエバートン」のD・モイーズ。主演は、吉永小百合主演の「おとうと」に出演中のフィル・ネヴィル。共演は「オーシャンズ11 」のアンディ・ガルシアほか。
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《あらすじ》※ネタバレあり
05年、プレミアの支配者「赤悪魔族」は、仇敵リバプールのスペイン異端審問団に楔を打つべく、マージーサイドで彼らと敵対する指定暴力団「エバートン組」に、魔界屈指の戦士フィル(フィル・ネヴィル)を、半人半魔の「ネビルマン」として送り込む。

しかし、組長(D・モイーズ)よりスタメンを保障され、更に組の実質ナンバー2である若頭(主将)の杯を賜わるという高待遇に、ネビルマンの心は揺らぎはじめる。はじめて知った人の愛、そのやさしさにめざめた男──。

だが、そんなネビルマンを悪魔王(A・ファーガソン)が許すはずは無かった。今季も対リバプールへのダブル献上が決まると(※)、遂に悪魔王の怒りは頂点に達し、フィルの実兄である魔将軍(ギャリー・ネヴィル)をエバートンの地に送り込む。
(※フィル加入以来、マージーサイドダービーは3季連続でホームアウェイともリバプールの勝利)

2月20日。暴力団エバートン組のシマに降り立った魔将軍率いる赤悪魔軍団。だが、その襲来をネビルマンは既に察知していた。ネビルイヤーは地獄耳。待ち受けていた彼の姿に、若い悪魔たちが囁く。

「あれは誰だ?」「誰だ?」「誰だ?」

その問いに、魔将軍ギャリーが答える。

「あれはネビル、ネビルマン、ネビルマン……」

………

悪魔対ネビルマン、そして兄対弟──父ネヴィル・ネヴィルも見守る中、骨肉の闘いが始まった。

先制したのは悪魔軍団。魔界の男爵ベルバトフ(A・ガルシア)の一撃が、エバートン組事務所の神棚を射抜く。その衣裳の如く、青ざめるエバートン組員たち。だが、若頭ネビルマンの指示が、舎弟若衆らの焦りを取り除く。悪魔の力身につけた青義のヒーローは、冷静に悪魔軍団の弱点を見通していた。ネビルアイなら透視力。

すると、ネビルマンの言う通り、妖鳥リオを欠く魔法陣に綻びが。すかさず高い位置を取るネビルマン。ウィングポジション、即ちネビルウィングは空を飛び、ネビルカッターは悪魔軍団の左サイドを砕く。その勢いに乗り、次々に悪魔軍団を倒していくエバートン組員たち。途中より悪魔王が送り込んだタコ魔も、ネビルマンの前には全くの無力だった。

90分後、予想外の深手を負い、悪魔たちは去っていった。ネビルマンは見た。怒りと狂気に身を任せた魔界オールド・トラッフォード住人たちがブラウン、エヴァンスらを惨殺し、その生首を槍先に掲げている地獄絵図を。華々しい勝利にも、しかしネビルマンの心を過る、一抹の寂しさ──

「もうこれで帰れない さすらいの旅路だけ……」

だがその周りには、「若頭、俺たちの勝利ですぜ!」と、喜びに溢れるエバートン組員たちの姿。彼らはネビルマンの正体を知らないのだ。

♪誰も知らない 知られちゃいけない ネビルマンが誰なのか
 何も言えない 話しちゃいけない ネビルマンのふるさとを


すると「やはり、お前の居場所はそこではないのだ」と、兄の声が。久々の先発にも、相変わらずの破壊力を見せた魔将軍ギャリー。ネビルキックは破壊力、ネビルチョップは反則力。その声はこう続けた。「私の背中の登録名は、未だに『G.Neville』──なぜならば、P.Neville、お前は未だ赤い悪魔の一員なのだ」。

しかし、フィル・ネビルマンは、断ち切るように答えた。

「エバートンに愛がある。エバートンに夢がある。この美しいものを、守りたいだけ」

悪魔の去ったリバプール大聖堂、その塔の上には一人佇むネビルマンの姿。その背中に、寂し気に歌が流れるのだった。

♪今日もどこかでネビルマン 今日もどこかでネビルマン……【完】

………………………………………………………………………………

《ユーザーレビュー一覧》
オーウェンは? (投稿者: ワンダー )
評価:☆ (0人中0人が参考になったと評価しています)
マイケル・オーウェンの出番をもっと増やしてくれればいいのに……。

キャスティングに不満 (投稿者:セルビアの名無し )
評価:☆ (0人中0人が参考になったと評価しています)
後半半ばからグダグダな展開。アクションも見せ場が少なく、ストーリー的にも正に原作レイプ。何より『ヴィダーミネーター』主演のヴィディッチがカメオ出演では勿体ない。

酷すぎ…… (投稿者: 黒満男)
評価:☆ (0人中0人が参考になったと評価しています)
全部ブラウンが悪い。

ジャック・ロドウェルに注目!(投稿者: なるほ堂 )
評価:☆☆ (0人中0人が参考になったと評価しています)
僅かな出番だったが、ロドウェルから激しい猛赤悪魔魂を感じる。

複雑な心境 (投稿者: ネヴィル・ネヴィル )
評価:☆☆☆ (0人中0人が参考になったと評価しています)
ネヴィル兄弟はワシが育てた。


《ユーザー得点》
−☆☆☆(勝ち点マイナス3)

to be continued...


次回、第二十九話『ウェスト・ハムで口直し!』、
次こそワンダー刑事の活躍に、どうぞご期待下さい。
(タイトルは予告無く変更される場合があります)

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このドラマはフィクションです。実際の人物・団体・
実在するデビルマンとは一切関係ありません。
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by tototitta | 2010-02-21 21:44 | Manchester United | Comments(6) | ▲ TOP
(マンチェ)スター・ウォーズ ep.1:ベックスの復讐
(記/なるほ堂、絵と監修/minaco.)

【CL 決勝T一回戦 1st Leg:AC Milan 2 - 3 Man Utd】
お知らせ:日頃『Stretford Endにほえろ!』をご愛顧いただき、大変有り難うございます。今回は予告した放送内容を変更し、『欧州出張捜査スペシャル』と冠し、赤悪魔署シリーズ特別編をお送り致します。どうぞご了承下さいませ。
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遠い昔、遥か銀河の彼方で……

不死身のジェダイ騎士、クワイ・ガン・ジン(ボビー・チャールトン)に、
その類稀な才能を見出された少年アナキン(デヴィット・ベッカム)は、
ジェダイのグランド・マスターであるヨーダ(E・カントナ)に見守られながら、
オビ・ワン(ファーギー)より、フォースを操る術を学んだ。

だが、成長したアナキンの前にアミダラ女王(ヴィクトリア)が現れ、
心奪われたアナキンは、次第にオビ・ワンに反抗を表す。

「俺はもう一人前だ! 誰と結婚しようが師匠に口出しさせねえぜ!」
二人はやがて衝突。溶岩(ファーギーのスパイク)で大火傷を負ったアナキンは
フォースの暗黒面に堕ち、ベイダー卿(ベッカム卿)として、
邪悪なる『銀河帝国軍(レアル・マドリッド)』 の一員に──。

やがて時は流れ、新たな主人公たちの時代へ。
辺境惑星タトゥイーン(エバートン)で成長した少年ルーク(ルーニー)は、
オビ・ワンに導かれ、最後のジェダイマスター、ヨーダ(2代目/ギグス)の元、
フォースの修行に励む。そして、運命の女性レイア姫(C・ロナウド)と共に、
『反乱同盟軍(ユナイテッド)』の一員として、銀河帝国に立ち向かうのだった。

しかし、レイア姫にも帝国の魔の手が。
一時思いを寄せた粗野な海賊ハン・ソロ(ファン・ニステルローイ)は、
何者かに炭素冷凍処理(馬肉の缶詰)されて銀河の闇に消え、
更に自分とルークが、実は結ばれぬ関係(同性)と知ると、
遂にレイア姫までフォースの暗黒面に堕ち、彼女もまた銀河帝国軍へ──。

正に元ネタの上を行く展開。しかし、選ばれしジェダイに悲しむ暇など無い。
刻一刻と完成近づく、銀河帝国の第二デススター(第二の銀河系スター軍団)
行け、勇者ルーニー・スカイウォーカー。そのフォースで、邪悪な帝国を破壊せよ。
これはかつて「悪童」と呼ばれた少年が、荒廃の中から健全なフォースを培い、
成し遂げた奇跡を通じて、その原動力となった信頼と愛を余すところなく、
ブログ化したものである……って、それはスクールウォーズだ。

前置きはここまで。



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第一景:美男の惑星ミラン

「おい、R2。ルーニー様は本当に、こんな所に居るのかい?」
「ピコピコピー」

惑星ミランの、寂れたカルチョ荒野を行く二人組。口が悪いのが玉に傷のC─3PO(G・ネヴィル)と、R2─D2(P・スコールズ)である。オビ・ワン・ファーギーの命を受けたルーニー・スカイウォーカーの後を追い、この星へ辿り着いた彼ら。しかし、世間曰く今やフットボール銀河の片隅である、こんな辺境セリエ星群の小惑星に、果たして我ら『反乱同盟軍(ユナイテッド)』の敵が潜んでいるのだろうか?

「おや、あれはジャー・ジャー・ビンクスでは? R2、後を付けますよ」
「ピコピコピー」

二人の尾行に気付かぬまま、ジャー・ジャー・ビンクス(ロナウジーニョ)の姿は、四方に螺旋階段を配した瀟洒な建造物に消えた。R2の解読によると、その入口に記されていたのは──
高級会員制ホストクラブ
『AC美蘭・三四郎(ミラン・サンシーロ)』

オーナー:ベルルスコーニ首相     支配人:ガリアーニ
店長:レオナルド           フロア長:アンブロジーニ
フロア係(ホスト):ネスタほか    重役:ピッポ
ダンサー:ロナウジーニョ       美容師:オッド
用心棒:ガッツ            居候:フンテラール

それは、かつて銀河の夜に名を馳せた伝説のホストクラブ。数年前に風営法違反で処分を受け、最高級店の称号『グランデ』を失うも、流石に首相直々の国営ホスト企業だけあって、どうやら密かに復興を果たしていたらしい。それにしても、店名の冠にある「AC」とは、一体?

「アダルトクラブのことさ」

背後から囁く声の主こそ、ルーニー・スカイウォーカー。その傍らにはワンダー卿(オーウェン)ベルバトフ伯爵(アンディ・ガルシア)たち。彼らジェダイの騎士たちの目的地も、どうやら此処だったらしい。すると──

「シュコーシュコー……現れたなジェダイたちよ……」

ダース・ベッカム卿、どうしてここに?! 如何にウルヴァリンに化けても、その正体はお見通し。銀河帝国から姿を消したのは聞いていたが、まさかホストクラブに勤めていたとは。ちなみに暗黒卿の荒い呼吸音は、小児喘息の名残である。

すると、ホログラムの中にオビ・ワン・ファーギーが現れ、言った。

「ジェダイたちよ、奴を倒すのだ。一度でも銀河帝国に行った輩には、死か、我らの軍門で飼い殺しに合うか、いずれかしか道は無い!」

かつては「親父」とまで呼んだ師の誹りを受け、怒りに震えるベッカム卿。それら遣り取りを、微妙な面持で聞くワンダー卿。風雲急告げる展開に、「頼みましたよ、R2!」と物陰に隠れるギャリー。いよいよ全宇宙を揺るがす『ユナイテッド・サーガ』新章の、戦いの火蓋が切って落とされた。

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第二景:『AC美蘭』店内


「ようこそ、『AC美蘭』へ! ビジター11名様、ご来店感謝で〜す!」

逃げ込んだベッカム卿を追い、攻め入った店内。ジェダイの騎士たちを、ホストたちの歓声が迎える。両者の戦いは、騎士たちがテーブルに案内されて僅か3分で動いた。やはりそれは、例え暗黒面に堕ちたとは言え、未だ衰えぬベッカム卿のフォースから──。

「ドンペリ入りましたー!」

ロナウジーニョを囲み、ベンチ袖から現れた下っ端ホストが万歳三唱「わーいわーい」。
その一方では、馴れない高級店の接待に気圧されるジェダイたちの姿。

まだ焦る必要は無いはず、今日の戦いは「90分セット料金コース」だ。しかし、いつまでも地に足つかぬ騎士たちのドタバタぶりに、戦況見守るファーギーも、やがてその暗黒面を露わにした。そのダークな表情、貴方こそ『真の暗黒卿』では……うわなにをするやめqあwせdrftgyふじこlp。

ともあれ、師の恫喝に怯えるエヴァンス、孤立するルーニー、魔法が解けて空気に戻るナニ。やはり最強のフォース使いであるヨーダ(ギグス)の不在が響いているのか。

だが、シャンパンを抜くように、易々とジェダイ防御網を抜いていくホストたちとて、決して万全では無かった。本日のホスト出勤簿、最近そのアクロバット的プレイで売り出し中のボリエロの欄に捺された「欠勤」の判。

伊達男ボリエロのエロは、文字通りのエロ。ヘルプで入ったフンテラールでは、折角沢山の「プレゼント」を貰っても、両翼のサンバ隊が何度客の財布の紐を緩めても……確実に女心をゲットするには心許なかった。

そうこうしている内に迎えた、前半35分。空振りと見せかけて軸足で流し込むR2-D2の高等テクニックが、堅牢なホスト軍団の壁を突き破る。

「ピコピコクルックー♪」

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その後も、ホスト対ジェダイの激しい攻防は続いた。

無表情ピルロの、無回転シュート。エドさんの美技と、ジダのドジョウ掬い。サンバダンサー(ロナウジーニョ)と、バレエダンサー(リオ姐さん)のステップ対決。今夜も遅れて重役出勤のピッポ。美男の星には不相応とばかり、強制退店を命じられたキャリー。そして、打ち合いの締めを飾った、オーナー肝いりのセードルフの美技。ベルルスコーニ首相はハンサムで、そして日焼けしているセードルフが大好きだ。

しかし、酔いしれた8万人のクラブ客の中にあっても、一部の常連客たちは途中から感づいていた。この日のホストらの接客ぶり……最初から「飛ばし過ぎ」と。怪我等の誤算はあったにせよ、ここ『美蘭』のナンバー1ホスト上がりの若きレオナルド店長には、当初より売上げノルマ設定にミスがあったのかもしれない。そして一方のユナイテッドには、疲れを知らぬフレッチャーと、ルーニー・スカイウォーカーが居た。

ヘディング2発。勇者ルーニーに、見栄えを気にして頭髪を守る気など、毛頭ない。

戦いの最中で、ルーニーは『銀河皇帝』の邪悪な声を聞いていた。それはここ最近とみに騒がしい、フォースの暗黒面へと誘う声──

「その力、何故もっと己の為に使わぬ? 我が配下ならば、金も名誉も得放題だぞ。リーグも楽だし、レイア姫も待っている。何よりも口うるさい監督は居ない。さあ、パラダイス銀河へ……」

しかしルーニーは答えた。

「邪悪な声よ、失せろ。ジェダイとは専守防衛の自衛隊。その力は、己の欲望や嫁の財布を満たす為のものではない。誇り高きジェダイとして戦い、ジェダイとして死ぬ──それこそが僕の望みだ。永久に、フォースとともにあらんことを!」

その声は、ベッカム卿にも響いた。ベッカム卿はそこに昔日の自分の姿と、そう強く願いながらも果たせなかった自分の夢を見た。因みにヴィダに響いたかは判らない。

そして──

「お客様、お時間でございます」

黒服が試合終了を告げた。渡された領収書には「3対2」、次回も有効のアウェイゴールのポイント付きだ。されどスコアは1点差。反乱同盟軍(ユナイテッド)的には、とどめを刺し損なった形か。ところでダース・ベッカム卿は何処に──だが見渡せど、既に店内フロアに彼の姿は無かった。途中で行方をくらましたらしい。更に居座り、追撃するべきか。いや、ここは高級会員制ホストクラブ。

延長料金を取られてはたまらない。

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エピローグ

惑星ミランを飛び立った宇宙船内。そこには、反乱同盟軍の基地がある「マンチェ星(スター)」へ帰還するジェダイたちの姿があった。そして地上には、それを寂し気に見送るダース・ベッカム卿の姿。

まだ風冷たい2月──思えば「親父」に靴をぶつけられたのも、03年2月の15日だった。ベッカムの胸に去来する、騎士と認められた1991年7月8日から、暗黒面に堕ちて仲間の元を去った2003年7月1日までの、ジェダイとしての『4393日』。そんな憂いを察してか、今の仲間たちが彼の肩を叩いて慰める。

「戦いはまだ終わっていない。ホストクラブには『出張コース』もあるのだよ」

小さく頷くベッカム。その手には、今年も購入してしまったオールド・トラッフォードのシーズンチケットが握られていた。可笑しいでしょう? 戻れないと知ってても、繋がっていたくて──。

人は彼に問う。
「銀河帝国と縁の切れた今なお、故郷に背を向け、その対面に立つのは何故なのか?」

彼は答える。
「だって……こうするしか、再びオールド・トラッフォードに立つ手段は無いから」

それが、ジェダイの掟を破った者の宿命。叶いもしないこの願い。ファーギーがまた私を好きになる──そんな儚い、全ての「元ユナイテッド選手」の願い。あの時、私、ヴィクトリアと別れてしまえば良かったの? でも、心に嘘はつけない。

オールド・トラッフォードでのセカンドレグは来月10日。
故郷に「敵」として迎えられる、それでもいい……それでもいいと思った。

エンディングテーマ──


「別離れているのに、ユナイテッドの事ばかり……」



to be continued...




次回は、ep.2『ベックスの帰還』をお送りします。
フォースと共にあらん事を。
(タイトルは予告無く変更される場合があります)

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このドラマはフィクションです。実際の人物・団体・
実在するスターウォーズ、ACミランとは一切関係ありません。
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by tototitta | 2010-02-18 14:45 | Manchester United | Comments(6) | ▲ TOP
ドイツでも暴れ馬
(記&画/minaco.)
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ワタシが観始めてから2試合連続ドローのHSVです。でもせっかく順位が上がった事だし、この辺で勝利を…と臨んだ週末アウェイのVfB シュトゥットガルト戦。(ブンデス公式サイト にダイジェスト映像があります)

先発はまだ無理だが、何せ1年半もガチ試合から離れてたんだもの仕方ない。今は試合勘を取り戻す為、少しずつ実戦を積みたいところである。まあ前回よりは時間をもらえるだろう、と観戦体勢は準備OK。

ルートの出番が来るまでチラ見してると、前半23分でHSVが先制した。得点したマルクス・ベルグとゆう選手は、かわいくてイキの良いスウェーデン人。対するシュトゥットガルトのGKはレーマンである。ああ昔を思い出すねえ。

しかし、リードしても主導権を握れないHSV。何度も危ない場面が続く。右SBの特攻野郎Aチームみたいなデメルから長いフィードを繰り出し、カウンターを狙うも押され気味。深いタックル、骨と骨をぶつけるよな肉弾戦の中、負傷者が出てHSVは早くも交替枠を使う羽目に。

レフリーに助けられた面もあり何とかしのいでたものの、やはり後半に同点を許してしまった。10番ペトリッチも痛み、やな雲行きだ。

やがて、65分。今日は早めに手を打つラッバディア監督が、ペトリッチに代えルートを投入する。果たして流れは変わるのか。ピッチにストライカーが用有りとすれば、ゴールしに行くだけ。

まずベルグと2トップの右に入ったルート。後ろ向きにボールを受ければ、するりとターンしてDFをかわしパスを繋げる。う、巧い。これまでに無い効果的なリズムをチームにもたらす。

ざっと観る限りだが、HSVはボールを奪ったら即縦一発でFWを走らせる、といった単純な攻撃しかなかった。そこへルートが入るとシンプルだが確実なパスで局面を変える。ボールが収まり余裕が生まれ、流れるように連動して人も動く。まるで別チームじゃないか。

ボールを奪いに詰め、またはDFの裏を狙いながら、後ろの選手に指示とゆうか、ダメ出しする。まるでオレに寄こせば何とかしてやる、と言わんばかり。

それは本当だった。やがて、ロゼナールのFKから前線が頭で落としたところ、ルートがそれを左足ダイレクトで叩き込む。えっそれ繋がるの?あっそれシュートすんの?と思うや否や、電光石火で逆転ゴールが生まれてた。

唖然とした。ブンデスリーガ初シュートがこんなゴールになるなんて、信じられない。ナニそれ。少しずつ新しい環境に慣らせば良いと思ってたのに、まさかこんな早く。試合勘?ってナニそれ。

ルートが入ってHSVが勢いづいたとゆうより、シュトゥットガルトがびびってパニクった。初めて対峙する暴れ馬に恐れをなし、縄を掛ける事ができない。

手綱を放れた馬は更に暴れる。ベルグとポジションを換え、左へ。2分後、右足で駄目押しの追加点は、レーマンの腕をすり抜けてネットへ。もうベンチも総出でルートを囲み大団子状態となる。駆けつけたHSVサポも、この馬を買って良かったとさぞや安堵した事だろう。
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とゆうか、ワタシはPCの前で呆然として、うわーうわーうわーと口を開けるばかり。25分間でダブル。あわやハットトリックすらあり得た。そりゃあこれまでも各所デビュウ戦でゴールしてきたけれど、解ってはいたけど、凄すぎて涙腺が緩む。

─────────────────────────────

あっとゆう間の逆転劇で貴重なアウェイ勝利をもぎ取ったHSV。最も喜んだのは若き監督かもしれない。怪我上がりの新参者を出すのは半信半疑だったろう。ホイッスル後、ルートに「ホラな、俺を使って良かっただろ」とでも言うように肩を叩かれた監督の嬉しそうなこと。

ハードな当たり合い、ファウルも流されるブンデスのストロングスタイルを心配されたが、本当に巧い選手なら簡単に削られやしないものだとも解った。つまり、きっと大丈夫。ゴールもいななきも、これまで通り。「何をすればいいか解ってる」とルート。

独語実況は何度も「スーパースター」と呼ぶけれど、彼はただ“Van The Man”の異名を取る競走馬。ブンデス特有(Jリーグも真似てる)の儀式であるサポへの挨拶を皆で終え、ニコニコと引き上げる暴れ馬であった。

次はヨーロッパリーグ、古巣PSVとの対戦が待っている。
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by tototitta | 2010-02-16 18:12 | Ruud van Nistelrooy | Comments(5) | ▲ TOP
いざ、ブンデス
(記&画/minaco.)
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本人は「今80%」と言うが、監督は「まだ60%」と判断し、出場を急かすつもりはないと直前まで慎重だった。けれど、2月6日(ユナイテッドにとって特別な日)アウェイのFCケルン戦で、ルートはブンデスリーガにデビュウした。ほんの数分(数秒?)だけ。

ベンチ前には大量のカメラが向けられ、こんなに注目されるのはまるで05/06シーズンの今頃以来かもしれない。ケルンには、ユナイテッドからローン移籍中のトシちゃんことトシッチも出場。ハイライト映像で観た限りブンデスはやはり当たりが強く、殆ど肉弾戦と言ってもいい。


開始2分で先制したのは、HSVのマルセル・ヤンセン。31分に1点を失ったものの、すぐさまムラデン・ペトリッチの得点で逆転し前半を折り返す。後半またもペトリッチで3-1へとリードを広げるが、75分に直接FKで失点。撃ち合いの様相に。

勝利まで僅かな時間を残し、ルートともう1人が交代を告げられる。ところが、サイドラインで待つ目の前でまさかのオウンゴール(記録上はアディル・シヒの得点)献上。嘘だろ…と頭を抱えて激しく動揺するルート。もう少し早く交代させていれば上手く時間を使えたのにもったいない。とゆうか、3点も獲って守り切れないとは。

急いでピッチに入り、ファーストタッチはキックオフ。すかさず追加点を狙うが時既に遅し、さすがにロスタイムからでは何も出来ないだろう。試合後ルートは「クレバーさが足りない」と分析し、「その辺を俺が助けられれば」とコメント。チーム事情は何も知らないが、いわゆる勝者のメンタリティとは言えず、先が思いやられる…。

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─────────────────────────────

それでも、やはりガチモードで試合してるのを観るのはすこぶる嬉しいものである。怪我を経て、殆ど1年半振りのこと。

HSVのベンチはとても良い雰囲気に見えた。ルートは味方の得点チャンスで真っ先にベンチを飛び出し、一際大きくガッツポーズで吠える。どこかで何度も観た光景。そして「これまでで最も短い出場時間」と言う余りの物足りなさに、審判に「もっとやらせろ」と迫ったそうだ(無茶なw)。

そんな風に、フィジカルが100%じゃなくとも精神的には伸び伸びとして非常に元気そうである。何だろう、まるで20代に戻ったような、どこか懐かしくデジャヴみたいにも感じる。
どうやらここが、ガチがガチとして闘える居場所。

無念のドローにも拘らず、運良くHSVは4位に浮上した。最終的に何とか2位(最低でも3位)まで引き上げる事、それがHSVサポの為ルートの使命であろう。てゆうか、ワタシの為に来季CL出場権を!

さて、今夜もアウェイでシュトゥットガルトとの対戦です。観られればいいけど…。
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by tototitta | 2010-02-13 22:44 | Ruud van Nistelrooy | Comments(2) | ▲ TOP
第二十六話『ヴィラパークから こんにちは』
(記/なるほ堂、監修/minaco.)

【#26 Aston Villa 1 - 1 Man Utd】


司 会 :
本日はNHKスタジオパークから飛び出して、イングランドのバーミンガム中部、アストンにあるヴィラパークより、その名も『ヴィラパークから こんにちは』と題してお送りします。なお、放送予定でした『Stretford Endにほえろ!』は、都合により休止とさせていただきます。さて、本日のゲストはマーティン・オニールさん。先ずは所長、ご紹介からお願いします!

所 長 :
はい、日本放送番組研究所、略して「NHK」の所長でございます。本日のゲスト、マーティン・オニールさんは、アイルランド出身の57歳。東海大学落語研究会から、83年に春風亭柳昇師匠に入門。92年に7人抜きで真打に昇進した後、スコットランドリーグのセルティックでは監督として7タイトルを獲得。06年からは英プレミアリーグ、アストン・ヴィラに移り、その豊富な知識と巧妙な語り口で、高い評価を得ています。

オニール:
……処所、「春風亭昇太」師匠が混ざってますね。

司 会 :
えー、失礼しました(笑)。続いて、お便りコーナーです。番組では、視聴者の皆様からいただいたご質問のうち、数が多かったものをご紹介しております。では──

「毎週末テレビで御活躍を拝見するのを、家族共々楽しみにしています。さて、いつも思うのですが、幾らプロとは言え、戦いの中で色々な問題に直面する度、よくあんなに頭が回るものだと感心します。でも、主人は『本当は台本があるんだよ』と言っています。それって本当ですか?」

オニール:
フットボールに台本なんて、ある訳無いじゃないですか。事前に色々な事態を想定し、先読みしているから、そう見えるだけでしょう。

司 会 :
あっ……、今のお便りは、ペンネーム「『笑点』最高!」さんからです。

オニール:
やっぱり春風亭昇太かよ!

司 会 :
さて、昨日の試合の話に移りましょう。好調を取り戻したと言われるユナイテッドをホームに迎える前の心境はいかがでしたか?

オニール:
相手は関係ありませんよ。何処が相手でも、迎え撃つだけです。

司 会 :
何処でもウェルカム、つまりNKK朝の連続ドラマ『ウェルかめ』の様な心境だったと。

オニール:
そんな事は言ってません。

司 会 :
さて、クエジャルのゴールで幸先よくリードしたヴィラですが、意外な失点で追いつかれてしまいます。ユナイテッドとしては「どーもくん」な得点。では、そのオウンゴールの場面をVTRで……。あっ、大変失礼しました。誤って、映画『ヘルボーイ』の映像が流れてしまいました。

オニール:
いや、あれはウチの正GK、フリーデルです。

司 会 :
しかし28分、危険なタックルで相手のナニ選手が退場に。これにはどう思われました?

ユナイテッドファン:
予期してますた。確変終了……。

司 会 :
すいません。闖入者があった模様です。さて、一人多い状況で試合は後半に移ります。この試合ではアシュリー・ヤング選手とルーク・ヤング選手の積極性が目立ちましたが、後半戦に入る前、二人には何と声を掛けたのですか?

オニール:
「闘いはこれからだ。さあ、思いっきりやって来い」と。

司 会 :
つまり、『レッツゴーヤング』という事ですね。

オニール:
それを言いたかっただけだろ。

司 会 :
しかし、スコアはなかなか動きません。カリューを投入するも、むしろ数的不利なユナイテッドと、ほぼ互角の展開に。そして両チームの要にアクシデント発生。ユナイテッドのギグス選手が腕を、そしてヴィラのペトロフ選手が腿を。

オニール:
お互い痛いですね。敵ながらユナイテッドは、ギグスとナニの両翼を失った訳で、今後の試合が心配されます。

司 会 :
一方キャプテンを失ったヴィラは、今期新加入のダンにキャプテンマークを任せます。これはやはり、「大和田さんとダンさんで、ダンさん」という指名でしょうか。

オニール:
ダンは前所属のシティでも腕章を巻いてますので、彼で妥当だったでしょう。というか、うちに大和田獏さんはいません。

司 会 :
さて、そんな試合も結局ドローで終了。折角の数的有利も、結果アウェイ戦とのダブルはなりませんでした。ユナイテッドとしては、ついこの間まで存在感の無い選手だったナニが今更退場した所で、あまり苦ではなかったのかもしれませんね。この結果、ガッカリですか?

オニール:
下を向いても仕方ありませんよ。

司 会 :
そうですね。下を向いても頭頂部がTVに大映しになるだけ……あっ、失礼しました。しかし、ヴィラとしては、どこに問題があったのでしょう?

オニール:
リオを欠き、ヴィディッチがまたも謎のベンチ外という事で、最近随分と疲弊している様子のブラウンを、もっと攻められれば良かったのですが……。しかし、敵GKのエドウィンから何点も取るのは難しいでしょう。

司 会 :
『ブラウン』とか、『エドウィン』とか、特定のメーカー名を挙げるのはちょっと……。

オニール:
そういう意味じゃない。

司 会 :
はいはい。「キレの悪くなったブラウンには、充電が必要」という事で、一旦締めさせていただきます。では、ここで『暮らしの中のニュース解説』です。

───────────────────────────

所 長 :
はい、ここで刑事ドラマとプレミアリーグのインタラクテゥイブドラマ、次週放送予定の『Stretford Endにほえろ!』に関する情報です。赤悪魔署の「魔の手」から逃亡中の犯罪組織『チェルスキー一家』が、『暴力団エバートン組』に手痛い敗北を喫して足踏みとの事です。『ルイス・左派』なる、政治犯にして元赤悪魔署刑事崩れによる、想定外のアシスト。勝ち点差はこれで1ポイントとなり、今後の捜査の行方が気になります。

───────────────────────────

司 会 :
チェルシーの敗北をどう思われますか?

オニール:
正直言って今は優勝争いよりも、テリー一家の泥沼劇の方が気になりますね。花王愛の劇場ばりの。しかし、追撃するユナイテッドは、未だにメンバーが揃わないのが不安の種でしょう。両CBに、今日のギグスとナニ。ハーグリーブスも未だ目処が立ちません。

ワンダー:
心配御無用、こんな時こそ俺の出番さ。任しとけ!

司 会 :
すいません。また闖入者です。一体誰でしょう。

オニール:
見ない顔ですね。

司 会 :
では、番組の最後に、今後の意気込みを。

オニール:
リーグ戦は勿論ですが、やはり今月26日のカーリングカップ、ウェンブリースタジアムで今日と同じ顔合わせとなる決勝戦に、是非とも勝ちたいと思います。そろそろタイトルが欲しいですからね。

司 会 :
はい。では最後に放送中に届いたFAXをお読みして、番組を終わりたいと思います。

「こんにちは。いつも拝見している大ファンです。今回もTVの前で応援していたのですが、勝利ならず残念でした。私は『ビッグ4』の壁を打ち破るのは、貴方様しか居ないと常日頃思っています。だからこそ今回の様な展開では、幾ら得意のスタイルとは言え、裏を掻くばかりでは無く、もっと積極的に前へ前へ、出るべきでは無いでしょうか……」

オニール:
よく御覧ですねぇ(苦笑)。

司 会 :
「やはり自分から仕掛けてこそ、もっと沢山の座布団を獲得できると思うのです……」

オニール:
座布団って、やっぱり『笑点』かよ!

司 会 :
「では、今後の御活躍をお祈り申し上げます。久しく続くマンネリを打破し、歌丸、楽太郎、喜久翁、小遊三の、いわゆる『ビッグ4』に、早く追いつきますように。かしこ」
──というわけで、今週のゲストはアストン・ヴィラの監督、マーティン・オニールさんでした。次回まで、さようなら!

オニール:
待てよ、好楽さんの立場はどうなるんだよ!

to be continued...


次回は特別編、『赤悪魔署欧州出張捜査SP/別れても好きな人』
をお送りします。どうぞご期待下さい。
(タイトルは予告無く変更される場合があります)

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このドラマはフィクションです。実際の人物・団体・
実在するアストン・ヴィラFC、NHK、笑点とは
一切関係ありません。
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by tototitta | 2010-02-12 14:49 | Manchester United | Comments(0) | ▲ TOP
泣かせるじゃないか
(記/minaco.)


ブンデスリーガ・デビュウ戦の事を書きたいけれど、その前に、ちょっと余談として心に留めておきたい話をいくつか。

【お別れの後に】



これは先月マドリーでお別れセレモニーをした後の、マドリディスタが撮った映像らしい(大きな音が出ます)。

試合を終え、殆どの観客が立ち去ったベルナベウ。僅かにウルトラスだけがスタンドに残り、大声でチャントを歌っている。その先には何故かルートの姿が。

やがて彼は声の方へ歩いてゆく。どうやら自らカメラを向けてるみたい。何度も手を振って、別れを惜しむ彼らとハグを繰り返す。最後の最後までガチだった。

泣かせるじゃないか。ガチの表現はいつもダイレクト。TVに映らなくても、お互いの心にはずっと残るんじゃないかな。

─────────────────────────────

【別れても好きな人たち】

CLでオールドトラッフォードに帰還する件で、ベックスがユナイテッド公式サイトに語る。
今でも僕はユナイテッドのシーズンチケットを買っているし、常に持ち歩いているんだ。できる限り全ての試合を観に行きたいし、いつかは息子も連れて行きたいと思っている。

泣かせるじゃないか。以前息子にユナイテッドのユニを着せてるのを見た時、まるで自分の願望を託してるかのようだった。但しファーギーの方は、「放出した事を後悔なぞしておらん。メディアが大騒ぎしてるだけのこと。このセレヴめが」(大意訳)とむべもなく切り捨てたが。


同じ頃、ルートもまたユナイテッドの話をしていた。ESPNでのインタビュウの中で、彼は今も試合をTVで観て応援していると言う。
今シーズンのプレミア優勝争いは、チェルシーとユナイテッドだな。どっちも勝者のメンタリティがあるけど、俺の元所属クラブがまたトップに来るに決まってるさ。ユナイテッドはシーズン毎に強くなってるよ。天才ルーニーがいるんだしな。

そりゃイングランドからも色々誘いが来たんで、心動かされはした。俺はイングランドフットボールの雰囲気とか、オールドトラッフォードで過ごした信じられないくらいの5年間とその疵を愛してる。あそこに戻れたらって思いは何とか振り切ったんだ。結局は叶わないものだし、それが人生だよ。

泣かせるじゃないか。忘れられないのは数年前マドリーで、ベックスとルートがユナイテッド優勝を祝った場面。あれは本当に良い光景だった。ベックスはずっとユナイテッドファンであり続けるし、2人共もそれしか出来ないのだから。

─────────────────────────────

前に「裏口から」と表現したので、事情を知らない方には少々誤解を与えてしまったかもしれない。ワタシは別に「表玄関から去ってほしい」と思ってるのではないし、そもそもそれは有り得ない。

ユナイテッドへの思いが強い程、非業な最期を遂げる。ある者は蹴り上げたスパイクで、ある者は晒し者にされ、またある者は怒髪天を突くヘアドライヤーの凶弾に倒れた。どうしたって幸せに去る事など出来ない。だからやはり「殉職」と言う他ないのだ。

ワタシは殉職者達の哀しみを共有するだけ。ルートの発言もその行間を読めば、もしかしたら心のどこかでユナイテッドからのオファーを待っていたのではないか、などとも受け取りたくなる。きっと思い出は美しく、二度と帰れないからこそ楽園は永遠となるのだと思う。
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by tototitta | 2010-02-10 22:34 | Ruud van Nistelrooy | Comments(4) | ▲ TOP
第二十五話『廃墟! ポンペイは今』
(記/なるほ堂、監修/minaco.)

【#25 Man Utd 5 - 0 Portsmouth】

俺はギャリー、人呼んでダーティ・ギャリー。

久しぶりの出勤だが、別にサボってた訳では無いぜ。例え現場に姿がなくても、デカ長の仕事は忙しい。逃亡する犯罪組織にビッチを潜り込ませ、内部崩壊を謀ったり、コーナーキックを蹴ろうとする凶悪犯を、客席からコインやビンで狙撃したり……おぅっと、口が滑った様だ。忘れてくれ。

さて、今日は1958年2月6日に起きた『ミュンヘンの悲劇』の追悼式典。デカ長の俺が欠席する訳にはいかない。赤悪魔署前広場、通称オールド・トラッフォード、俺たちは7万人の参列者と共に、8人の伝説の刑事たちを含む23名の犠牲者に黙祷を捧げた。

世の中に悲劇、惨事は尽きない。最近ではハイチ大地震。そして──まあ、それらとは比ぶ程無い小事だが──忘れちゃならないのが、イングランド南部の港町ポーツマス……愛称『ポンペイ』を襲った大災害だ。

0708シーズンにはFA杯を獲得するなど、栄華を誇ったポンペイ。週末の度、プレミア各地に「チャラ~ン、ポン平です」と現れては、「アウェイ会場の皆様にお知らせがございます。私の帰りのかばんには、まだ若干の余裕があります」と、そつなく勝ち点を持ち帰る実力派だった。だが、そんな奴らも本家ポンペイ宜しく、『バブル火山』の大噴火の前には一溜まりも無かった。移籍金未払いとか、2度も選手へ給与未払いとか……泣けるぜぇ。
 
そんな思いに暮れている時だった。

「チャラ~ン、ポン平です」

そこには、白装束のポンペイ戦士たちが。こん平師匠は兎も角、ポンペイは死んだはず。俺たちが救助に赴いた昨年末、街は既に火山灰に覆われ、遥か「プレミア最下位」に沈んでいた。我々の救いの手(「速やかに勝ち点3を明け渡し、こんな街は見捨てて、赤悪魔サポーターになれ」)にも反抗した彼らは、最後はウェイン刑事のハットトリックによって息の根を止められたはず。死者が見える……シックスセンスか。すると、

「己の死に気付かぬ亡者たちが彷徨っているようだ。酷ではあるが、彼らに真実を気付かせてやれ」

と、ボスの声。了解、往生せえよ。


………
戦いが始まった。幽霊だけに、地に足の着かないポンペイ戦士たち。しかし、一方的展開にも関わらず、俺たちは得点を上げる事が出来ない。いつもの如く、小股で駆け上がっての俺の絶妙クロスも、まるでオカルトの様に得点に結びつかず、そんな俺たちに刻々と迫る、前半終了の笛。

しかし、成果を挙げられぬまま、刑事部屋に引き上げる訳にはいかない。なぜなら、ボスは幽霊よりも恐いのだ。その思い、仲間たちも同じだったのだろう。39分、前頭部毛髪の犠牲を厭わず、ウェイン刑事がヘッドで決めた。その姿を、今日の追悼式典の主賓として赴いたサー・ボビー・チャールトン警視総監が、まるで昔日の自分を重ねる様に温かく見守る。

更に前半終了間際には、ナニ刑事。ナニ……今は亡きブラジル人童話作家は、生前、奴を題材に一編の童話を遺した。題名は『醜いポルトガルの子』。この世に『ロナウド二世』として生を受けながら、醜いポジショニングと軽率なプレイで「なんて、みにくい子なんだろう!」と囃され続けた雛鳥。しかし、ようやく成鳥となる日が来たのか、遂にその天賦の才が羽ばたき始めた。
ポルトガルの子はふと水の上を見てみると、映っていたのはもう「醜いポルトガルの子」ではありません。立派な羽を持った美しいウィングプレーヤーだったのです。

──『本当は怖いアンデルソン物語』より
良かった良かった。これでオフには奴も高く売れるだろう。さて、その後の展開は、正にジェノサイドだった。ポンペイの終わり無き惨事──58分、ガルシア刑事が死者に献花する如く、彼らの棺に美しいゴールを添える。61分にはキャリック砲。オカルトならば『キャリー』とばかりに、オカルト的ドライブ回転のボールが、ポンペイネットに突き刺さる。

最早為す術の無い、ポンペイ戦士デイビッド・ジェイムズ。敵である我々のみならず、味方にまでゴールを狙われては、如何にかつてイングランド随一のGKと呼ばれた彼も、ただ石のように固まるしかない(画像下)
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勝負あった。死者にこれ以上鞭打つのは酷とばかりに、ボスは主力を下げ、代わりに主力ではない刑事たち──豆豆腐訓練生ギブソン宇宙開発部長、そしてワンダー刑事を同時投入する。若手と一緒にピッチに入る姿も、何処か馴染んできた元バロンドーラー……泣けるぜぇ。

そんな感じに、ちょっと涙で曇った瞼を拭いていたら、戦いは終わっていた。今日のワンダーは、何か活躍出来たのだろうか。奴を探すとそこには、眩い未来と白い歯を輝かせる豆豆腐訓練生を妬まし気に睨む「黒ワンダー」の姿が。今日もさっぱりか、ワンダー。

ともあれ、ポンペイはこれで完全に壊滅した。来週中にも、正式に「破産宣告」が下るとか。運良く脱出出来た住人たちは、何処へ向かったのだろう。愛するクラブを失い、難民化した彼らが道を誤り、シティやリバプールのファンにでもなったら、それこそ悲劇だ。

捜索に向かうべきか──

いや、それよりもヴィダとハーグリーブスの捜索の方が優先だ。奴らこそ、一体何処に消えたのか。ついでに、おベルたんも。

「生きているのか、それとも……」

そう呟く俺の足下には、戦いに敗れたポンペイ戦士の遺体が、累々と並んでいた。
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to be continued...


次回、第二十七話『ヴィラパークから こんにちは』。
ワンダー刑事の奮起に、どうぞご期待下さい。
(タイトルは予告無く変更される場合があります)

───────────────────────────
このドラマはフィクションです。実際の人物・団体・
実在するポーツマスFC、ヴェスヴィオ火山噴火とは
一切関係ありません。
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by tototitta | 2010-02-08 15:20 | Manchester United | Comments(2) | ▲ TOP
満男JAPAN、始動
(記/なるほ堂、絵/minaco.)
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サッカーニュースは小笠原満男、野球ニュースは菊池雄星、そして一般ニュースは小沢一郎センセイと、近頃全国版とローカル版のニュースに境目が無い岩手県。今の日本は、ここ岩手を中心に動いている──そう言って差し支え無いだろう(良くも悪くも)。

思うに、人にMVPがあるように、都道府県にもMVP(Most Valuable Place?)があるならば、バスケットの川村卓也選手北限の海女の活躍を併せ、昨年度の受賞は我ら岩手県であった事に疑問の余地はない。その勢い留まらず、今年、遂に岡田氏が満男を招集した。これは「満男の日本代表復帰」ではない。なぜなら、これで彼らは日本代表と呼べる集団になったのだ。即ち、日本代表が我々のもとに復帰したのである。4年ぶりに。

この度の岡田監督の決断に対しては、「遅い」とか、「遅すぎる」とか、色々思う所はあるが、「満を持しての登場」というのは「満男」らしくもあり、「主役(ヒーロー)は遅れてやってくる」というお定まりにも叶うもの。吾として、好意的な解釈をも憚るものでは無い。

代表キャンプでの満男についての報道。「30歳の新人」として、自発的に皆とコミュニケーションを図り、これまで築いてきたチームのやり方を尊重し、それに自分を融合させようという姿勢には、随分と好意的な評価が見受けられた。
「ここではどうやっているの?」と聞いたりして、いろいろやってみながら。自分がこうしたいといって、そればかりやってもチームはうまくいかないだろうから。
しかし、それを一重に「成長」と括るのはどうだろう。

満男史研究家として、ここで少し歴史を遡ろう。かつて満男に向けられた批判、しかしその原因を紐解けば、それはいわゆる特権階級化した『海外組』への反発ではなかったか。

彼らが帰国する度、「はい、海外組ですよ。これまでご苦労様」と、満男はそれ迄仲間たちと築いてきたものを幾度も無にされた。常に遅れて合流し乍らリーダー然とし、練習では他選手を罵倒しながら、ピッチ外ではひとり別行動。好意的メディアの前でだけ、良い格好をする選手。しかし、誰もそれに釘を刺そうとしない──そういう「筋の通らないやり方」に、満男は義憤を覚え、反発してきたのだ。

故に、今回彼が代表合流に際し、「はい、JリーグMVPですよ。これまでご苦労様」的な態度を自ら了としないのは当然である。リーグベスト11表彰での彼の発言も示すように、誰かの、加えて自身にも「筋の通らないやり方」を認めない彼の心根は、いささかも変わっていない。そして、私はその姿勢を強く支持する。今も以前も。

依て、敢えて「変化」があったとすれば、それは満男の成長というより、時を経て、満男が元来持っている「器」に相応しい地位を託されるようになった、ただそれだけの事である。持って生まれたリーダー、ボス、ドン、頭領の資質が、不相応な地位に置かれ、窮屈だったのだ。


………
2月2日、『満男チャレンジカップ』
焼酎はNGでキリンビールはOKな大分の地での復帰戦を少し振り返る。久しぶりとなる攻撃的MFながら、「モノの違い」をしっかりと示した満男。しかし、彼が自らに課した使命は、「チームを勝たせること、チームをランクアップさせること」であった。それに於いては満足とは言い難い試合。一部選手のコンディション不良、短期間の事前合宿という言い訳は、満男自身受け入れないだろう。

そして明日から、『東アジア満男選手権』が始まる。
聞けば満男も、これまでの「今のチームに合わせる」という姿勢から、もう一歩踏み込んだ発言をしているようだ。戦いを前に、満男曰く、

「優勝しかない。3連勝して優勝する」

その言葉、情熱、決意。これこそが、久しく名ばかりであった日本代表に欠けていたものだ。日本代表の望まれる姿は『岡田JAPAN』ではないだろう。チームを仕切るべきは誰か。「(ジーコ時代と違い)いじられキャラから、いじりキャラになっていた」と満男を驚かせた中沢主将も、そのプレーぶりは兎も角、ベネズエラ戦後に「シーズンが始まったばかりなので悲観することはない」と言ってしまう様では、W杯4強への道を牽引する主将としては正直物足りない。

日本代表の望まれる姿。無論、『サムライブルー』でもない。世界に等しくフットボールは民衆のものである。侍という特権階級、飢饉が訪れても餓死しない様な、生ヌルい支配層のものでは無い。武士道という虚飾的な世界観の正反対、石に齧り付いても、時に手を使っても、自らに勝利を課す者たちの居場所が、フットボールのピッチだ。

江戸時代。百姓一揆最大多発地区であった岩手南部藩は、偉大なる一揆の指導者を沢山輩出してきた。満男もその系譜に連なる、その血を継ぐ者である。美しい死で歴史に名を残すより、ただひたすらに打倒する為に闘う、そういう血だ。小沢センセイも、是非は兎も角、勝負には勝った。依て、勝ちたいなら誰を中心に置くべきか、答えは一つだ。

しかし、その明白な答えを私は強要するつもりは無い。なぜなら、自然にそうなるという確信があるからだ。この『東アジア選手権』で日本代表は変わる。

『満男JAPAN』

へと。
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by tototitta | 2010-02-05 21:41 | 小笠原満男 | Comments(2) | ▲ TOP
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