イラストレーターMinacoとなるほ堂が、サッカーのこととか、映画のこととか、日々日常に関して、その情熱の総てを地球にぶちこんで叩き付け、戦い挑み、愛を説く日々の記録。
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何とまさかのオランニェ復帰!
(記/minaco.)

【#2 / Eintracht Frankfurt × HSV 1-3】

今季ドイツカップを含めた3試合で5点、そして今節アウェイでフランクフルトに逆転ゴールを決め6点目、なんである。出場したすべての試合で得点し、うち2試合はマン・オブ・ザ・マッチ、ブンデス開幕戦はマン・オブ・ザ・ウィークでもあった。これって凄いこと。

ドイツでは英雄扱いでルートの故郷を紹介したり、あのFKは「HSVの秘密兵器」だの、「オズ(Oss)の魔法使い」と呼ばれたりして大変なインパクトを与えてる様子。ちなみにチーム内では何故か「ルディ」と呼ばれてるんだって(ドイツで最も有名なオランダ芸能人に因んでとの説も)。ルディ……

気が早いけど4カ国得点王、いや早くもなるほ堂は「次はイタリアに…」とまで言い出す始末。まだ始まったばかりですけどね。でもこうなると、オランダメディアも「すわ代表復帰は?」と色めき立ったりして。勿論、そんな甘くはないけれど。方やカペッロからイングランド代表復帰を懇願されるポールさん(35)と違って、ルート(34)は自分がオランニェに戻りたいだけですから。しかも不甲斐無く敗退したイングランドならともかく、オランニェは準優勝だもの。

……などと思いきや。何とナントの難破船!(@ハドック船長)

まさかまさかのオランニェ復帰が叶ってしまいました!!

─────────────────────────────

【ここまでのあらすじ】

ワールドカップ代表から外された事を「怪我から完全に復活してないから」と収まりの良い理由で説明されたルートだけど、これっぽっちも納得なんぞしてなかったであろう。むしろ、それだけは言われたくなかったに違いない。なら怪我が治れば呼ぶのかよ?!って。今月、Hamburger Morgen Post紙にて彼はまだ代表を諦めてない事を明かし、冗談めかして語った。
ファン・マルワイク監督は、俺がオランダ人だって事知ってるんだろうな。
じゃあ、俺の怪我が完治したって事も知ってるだろ。

これは、ルートが叩き付けた挑戦状と思われる。よりによってオランニェ監督へ皮肉を言い、挑発してるじゃないか。ああ、これまで何人もの監督を敵に回したのを見て来てるのでもう慣れた。それでこそ、ガチ完全復活!

すると早速、ファン・マルワイク監督からリアクションが届く。
ポジティヴだな。ルートはまだ希望に溢れた少年だ。彼がフィットしたのなら、ちゃんと追い続けるよ。私はいつだって実力で選ぶ。

おっと、やり返されてしまった。さすがW杯準優勝監督。皮肉には皮肉を、挑発には挑発を…どうやらファン・マルワイクは面の皮が厚そう。さすがW杯準優勝監督。現時点では向こうの方が有利に立ち、ちょっとやそっとじゃ倒せない難敵と見た。さすがファン・ボメルの義理の父、さすがW杯準優勝監督!(←これ皮肉)

やがて、シーズン開幕後のこの暴れ馬ぶり。ファン・マルワイクはHSV視察を終え、「彼をまだ除外したりしないし、追い続ける。ルートは34歳で2年後には36歳だが、我々はもし状況が求めれば彼を呼ぶだろう」とか何とか真意のよく解らないコメントを。まあ確かに現在はともあれ2012年のユーロとは先が長いけど、それを言われちゃあねえ。

しかし、早くも状況が求める時が来た。ファン・ペルシーの怪我により、代わりにユーロ予選へ召集されたのがルートだった。月曜の夜、監督から電話をもらったルートは、躊躇わず喜んでそれを受けたという。曰く、
    「復帰要請が来て嬉しかった。迷いなんかない」


そんな訳で、ガチは再び新たな闘いへ臨む。チームや選手が好きで応援するのは、彼らが闘ってるからこそ。対戦相手だったりポジション争いだったり年齢だったり、代表だったり、勝ち負け以前に闘う者を応援出来るのが喜び。また闘うガチを応援できるのが嬉しい。
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by tototitta | 2010-08-31 18:10 | Ruud van Nistelrooy | ▲ TOP
もったいない…『月に囚われた男』
(記&画/minaco.)

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デヴィッド・ボウイの息子、ダンカン・ジョーンズ監督による長編デビュウ作『月に囚われた男』('09)をやっと観た。この邦題からして、父の『地球に落ちてきた男』に対応してる訳で。しかも『ライフ・オン・マーズ』ならぬ「ライフ・オン・ムーン」、月に住むたった1人の男の物語ときた。

宇宙飛行士サム(サム・ロックウェル)の任務は、月でエネルギー源を採掘し地球へ送ること。任期は3年。報酬は不明だが、何不自由なく生活できる。但し、人間は彼しか存在しない。地球との交信も不通、話し相手はロボットのガーティ(声:ケヴィン・スペイシー)だけ。孤独で不条理な仕事だが、幸いあと2週間で家族の待つ家に帰還できる予定…。

まあ月面基地の密室で、ロボットとはいえケヴィン・スペイシーと2人っきりで暮らすだなんて!最悪。何たって「人を不快にさせる天才」スペイシー氏=ジョン・ドゥ(@『セブン』)ですよ。怖い怖い。元々心が無いし腹黒いし、人を見下したようなインテリ口調はいかにもロボット(スペイシー好きの方ごめんなさい)。

だから、当然このスペイシー・ロボットがすべての鍵を握ってて、サムを恐怖のドン底に陥れると思ったのだ。『2001年宇宙の旅』のようにプログラムが暴走したり、妙な歌歌ったり、サムを操って狂気に追い込んだり、『エイリアン』みたいに襲ってきたり、そんな恐ろしいSFスリラーに違いない。時に散髪までしてくれるけど、そのまま殺されるんじゃないかとハラハラする。しかも相手がケヴィン・スペイシーじゃ勝ち目ないじゃん、と。

ところが、予想は肩透かし。全然そんな展開じゃなかった。スペイシー・ロボは従順で、良きパートナーだった。クライマックスで意味深な事を言うので、ホラやっぱり裏切るぞ!怖いぞ!と期待したが、最後まで協力的な良いロボットじゃないか。えーっ何それ、スペイシー氏は只のカメオ(声)出演?!
それは も っ た い な い …!

せっかくの正統派SF設定、せっかくのケヴィン・スペイシーなのに何故。どうも近頃の若い人が作るものって、結局良い話に着地しちゃうのが多い気がする。キレイにまとまっちゃう。そんなに良い話が作りたいのかな。サム・ロックウェルもどうかと思う。宇宙飛行士って柄じゃないし、よりによってこの人が人類の重大任務を?と心許ないタイプ。全編出ずっぱり1人(時に2人)芝居を熱演するものの、上手い下手じゃなくて何か説得力に欠けるんだなあ。

サムは月に居るはずない人間を見たり、任務が異常をきたしたりして、やがて話は個のアイデンティティ喪失方面へと向かう。ならば『2001年宇宙の旅』とゆうより『惑星ソラリス』だったのか。それとも『ブレードランナー』か。うーむ。どうも過去のSF映画を多々引用したのが災いして、比較すればどの名作にも及ばないとゆう物足りなさが残ってしまう。

とはいえ、見所は色々あった。タイトルバックがカッコ良いし、ミニチュアで撮影した宇宙空間と月面はCGよりずっと美しいし、基地のミニマムな暮らしや室内履きも面白い。最初に目に入ってきた基地内部が薄汚れてたのには驚いたし、残り勤務日数を描いた子供みたいな落書きも不気味。そして町工場で作ったのかと思うよなスペイシー・ロボの姿、スマイルマーク!

ただ、せっかくこういったディテールが話を広げそうなのに勿体無い。何より、良いスペイシー・ロボにはやっぱり納得いかんのであった。

「月に囚われた男」の映画詳細、映画館情報はこちら >>
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by tototitta | 2010-08-29 21:20 | 映画 | ▲ TOP
ギャフン!暴れ馬
(記&画/minaco.)
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【#1 HSV × Schalke 04 2−1(Ruud:2 Raul:0 / Paul:1

シャルケ04をホームに迎える開幕戦。メディアは直前に「ルートVSラウルの元同僚対決!」と煽ってた(メツェルダーもいるよw)。シャルケには鹿島から移籍したうっちーこと内田篤人も居る訳で、日本でも注目の一戦…だよね?ね?

結果は、何とHSVの勝利!いや、ルートの勝利!いきなり馬が大暴れしてドペルパック!!

開始前、ラウルと和やかにハグを交わしたのも束の間。この日暴れ馬はアドレナリンが漲ってた。気持ちが入りすぎて先走って、前のめりにつんのめってた。どうどうと手綱を抑える仲間もいないので、鼻息荒く前足で芝を掻き、何度オフサイドに引っ掛かろうとも(実はオフサイドじゃなかった場面も)、ゴール目指し狂気を帯びてターフを駆けた。

実力的には、恐らくシャルケの方が強い。但しHSVにはルートがいる。確実にボールを収め、確実に繋ぎ、確実にゴール前へ詰め、確実に1対1で勝ち、確実に裏を取り、「勝ちたい」じゃなくて「勝つ」と確信する馬が暴走したら手に負えない。ギャフン。プレイが止まる度味方に指図してボールを要求し、ポジショニングが悪かったりパスを出さなかったりするペトリッチに激怒。そして0−0の前半終了間際に得たFKで、自らボールをセットするルート。

えええ、蹴るのかよ!プレマッチに(多分)プロキャリアで初めてFKを決めたけれど、だからって公式で1度も決めた事ない人が蹴っても良いんですか。他にいないんですか。それともオレに蹴らせろと無理矢理奪ったんですか?まるでPKみたいな緊張の長い間を置いて、右足で放ったボールは惜しくもバー直撃。ギャフン!

後半開始前、またルートに説教喰らうペトリッチとヤロリム。1分後、すかさずHSVに待望の先制点が。エリアからのクロスをダイレクトボレーでルートが一振り。何を思ったか彼は広告板を乗り越えると、そのまま大股で階段を上り、サポがいるスタンドの金網フェンスにしがみついて拳を突き上げた。ギャフン!

興奮の余り…ではなく、きっとそこに行かねばならなかったのだと思う。アドレナリン過多で何かを突き抜けちゃってる時のルートである。これは手が付けられない。さすがにレフリーにカードを出されると、「えー勘弁して〜」と文字通りすがり付いても致し方なし。

やがてシャルケは篤人を投入するものの、直後にDFが退場となる不運。しかし相手が10人だろうが、暴れ馬は容赦しない訳で。相変わらずチャンスを潰す味方のプレイに怒りまくる訳で。いきなり篤人に襲い掛かり押し倒す訳で。これは確かにセクハラな訳で。すまん篤人。

HSVは何度となく追加点を逃すも、何故か負ける気がしないような、クリーンシートで終われそうな気分でいたら、セットプレイからシャルケに同点を許す。ああガックリ。ところが、それでも暴走馬は暴れ続ける。右サイドをカチェが突破し、中央に走り込むルートにゼ・ホベルトが折り返すと、もう逆転ゴールは鉄板なり。ギャフン!

そりゃあプレシーズンの仕上がりは上々で、格上シャルケもマガトもラウルも篤人もルートがギャフンと言わせてやりますよ、などと試合前大きく出てみたりしたけど(ワタシが)、まさか本当にここまでギャフンと言わせるとは。いつだって、想像する以上に驚かされる。勿論、マン・オブ・ザ・マッチはルート。

暴れまくって何もかも1人で蹴散らして、あわやハットトリックさえ有り得た。この馬は本当に気持ちでプレイするし、気持ちさえあればどんな山にも登ってみせる。それを目撃する度、ギャフンとする。

…じゃあ4カ国得点王、登ってみるか。


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by tototitta | 2010-08-25 21:58 | Ruud van Nistelrooy | ▲ TOP
コテージは痒かった
(記&画/minaco.)


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by tototitta | 2010-08-24 22:01 | Manchester United | ▲ TOP
“Van The Man” <其の8>
(記/minaco.)
ようやく最終回です。

08
マンチェスター・ユナイテッドは、ホームで毎試合およそ7万人を集める。そして、その中にはいつもレオンティンがいる。ルートは後半残り20分で出場した。試合は0−0に終わった。
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    【オールドトラッフォードのトンネルから程近くの席で、レオンティンが観戦しているところ。チャンスが来れば立ち上がり、クリアされると溜息をついてまた座る。周りのユナイテッドファンと同じように。
    試合が終わり、選手達がトンネルを引き揚げて行く。彼女は黙ってそれを見つめている。
    試合後、選手駐車場には大勢のファンが待ち構えている。いつものようにルートは彼らにサインし、自分の車へ向かう。】
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◆          ◆
0−0。スコアレスドロー。タイトルは不可能。そして、物事が悪くなった時の事に思いを巡らす。ファーガソンは彼の最高のストライカーをカーリングカップ決勝のベンチに追いやり、プレイさせなかった。
    【帰途に就く車の中。ルートは夜のマンチェスター市街を運転しながら、インタビュウに答える。】
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「あれは本当に傷ついた」

── 君は説明を求めなかったの?
「うん。何をしたって気持ちは晴れないさ。起きた事が事実で、それが現実。その後…何を訊けっていうんだ。答えは……もう、済んだ事だよ」

──元には戻せないのかい?
「(首を振って)…ああ」

── 来年もマンチェスターでプレイする?
「答えるのは無理だよ。俺はいつだってここに戻りたいさ。何も問題がなけりゃ。
俺のファンやクラブへの気持ちを変えるものなんかない。永遠にそんなものはない。
永遠にね。どうやっても
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    【前を見つめ言葉に詰まりながら、唇を噛む。オレンジ色の街灯のせいか、涙目なのか、目が赤い。
    車は住宅街にある自宅に到着。カメラは中まで入らない。煉瓦造りで英国風2階建ての家は、暗く静まり返っている。車から荷物を降ろし、ルートは玄関を開ける。】
「ただいま」
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◆          ◆

ファーガソンが事態を悪化させた。プレミアリーグ最終戦の直前、彼はルートに荷物をまとめろと言った。もはや、ベンチにさえ彼の居場所はなかった。その瞬間ストライカーは混乱し、激怒した。
彼はどんなプレスとも接触を避けた。話す事が全部間違って取られた。
2週間後、スイスでのトレーニング・キャンプでルートは少しだけ話してくれた。

    【オランニェの練習場にて。ルートが答える。】
「俺はクラブでベストシーズンの一つを過ごしてたんだ」

── でも、ファーガソンによって追い出された。それとも、君が出て行ったの?
「彼に“出て行け”って言われた」

── その時の君の立場を我々はどう書けばいい?
「あの時、俺は1人ぼっちだって気がしたよ」
マンチェスターに戻っても、何ともならないようである。彼は他のチームでプレイしようとしている。誰もが今、ストライカーの後を追いかける。
「ああ、有り得る。それは有り得るな」

── この5年間の終わり方としては、相応しくない結末だ。
「これが俺を強くさせるんだ。選手としても、人間としてもね」

ルートの将来はイングランドにはない。しかし、すべては不確かだ。彼自身にさえも。彼はそれについて考えたくない。ワールドカップが終わるまで。
キャリアのクライマックスであるワールドカップが終わるまでは。
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〜完〜


─────────────────────────────

【付記】

未だに、当時の事をワタシはよく憶えています。

ユナイテッドでの最終シーズン(2005-06)、ルートはリーグで21点を挙げ2度目の得点王も狙えたけれど、チームはチェルシーに大差を付けられてタイトルを逃しました。

フレッチはキーンに公然と叱責され、ロンは悩みの種で、フィルがそれを叱咤し、ギグスはCHをこなし、ルーたんはしばしば退場し、リオは時々ポカをやり、スミシーが大怪我を負い、ブラウンは相変わらずで、ポールさんは目の病気で離脱し、オーレは長いリハビリに耐え、キーンが突然退団し、ギャリーが新主将となり、グレイザー一家がクラブを買収した後ファンは懐疑心に揺れ、ファーギーは批判され、おシェイはおシェイでした。そして、ジョージ・ベストがこの世を去りました。

何もかも激動した時代の変わり目であり、我々にとって近年で最も辛い時期でした。信仰を試されたかもしれない。けれど、そんな中でもユナイテッドがホームのチェルシー戦でファンのプライドを満たした最高の勝利は、モスクワでのCL決勝以上に忘れられません。

そのゴールを挙げたのは、フレッチ。
その時、キャプテンバンドを巻いたのがルートでした。

すべて終わってしまった事。そもそもルートが初めての殉職ではないし、最後でもない。だけど、このドキュメンタリーは、その後ずっとワタシの心の支えになりました。

事実において、ルートの5年間がユナイテッドファンにどれ程の価値があるのか解らない。ただ、彼がクラブの歴史を悉く勉強し、チームのデータをすべて憶え、ファーギーに手紙を書き、どん底の時期に5試合キャプテンバンドを任されファンに誠意を示し、キーノの引退試合に立ち合わせてもらえず酷く悔やんだ事。数字や記録には一切残らないけど、それこそがワタシにとっての真実なのです。

ああ、今更未練がましくてすみません。
こんな真夏に暑苦しくてすみません。
長々と痛くてすみません。
でもお盆だし、ユナイテッドの新シーズンが始まる前に、オールドトラッフォードを彷徨う殉職馬の魂を供養しておこうと思って…(嘘)
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by tototitta | 2010-08-20 21:05 | Ruud van Nistelrooy | ▲ TOP
CSIマンチェスターとエル・マリアッチ
(記&画/minaco.)

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今年もよろしく!

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by tototitta | 2010-08-17 21:50 | Manchester United | ▲ TOP
“Van The Man” <其の7>
(記/minaco.)
ユナイテッドも開幕ですが、あと少しだけ続きます。

07
    【PSVで、オランニェで、黒ルートとなった場面の数々が流れる。ルートは語る。】
「俺についてのコメントを聞くと、“彼はナイスガイに見えるけど、実はそうじゃなくて…”
でも、何を今更。俺は俺だよ。穏やかな時もある。でも、怒る時は本当に怒る。それもまた俺の一面、一部だよ。否定する必要ない。俺には当たり前の事だよ。まあ、それをコントロールしなきゃな。

例えば、アンドラ戦でプレイした時。あれは本当にイラつかせられた。凄くムカつく連中だった。…ほんとはそんな人達じゃないけど、でも連中のプレイはそうだったんだ。特にあの男…


    【ユーロ2004予選のオランダ対アンドラ戦。敵にバカにされたので、ザマアミロと仕返ししてやったゴールパフォーマンス。負けてるのに途中でアドフォカート監督に下げられ、ベンチのペットボトルを蹴り飛ばしてキレたチェコ戦。】d0031385_21212296.jpg

    「フラストレイションの正しい表現じゃないとは思うよ。挑発はマシな方さ。挑発的にされたら、そういう事はよくある。チェコ対オランダの時もそう思った。俺はフラストレイションが溜まってた。で、ボトルを蹴り飛ばしちまった。アドフォガートにそういうやり方で表現したのは良くはなかったよ。それには原因もあったけど。

    終わってから、俺はアドフォカートにあんな風にされた事に感謝したよ。彼はそれが勝者のメンタリティからくるものだって解ってくれたんだ」
    *その後、予選で1試合外された。次のプレイオフ、スコットランド戦で復帰し、ハットトリックを決め、オランダはユーロ2004出場権を獲得。

    ◆          ◆

    夢の劇場。マンチェスター・ユナイテッドは、Geffen出身のルートを欲しがった。すべては順調に見えた。だが、ユナイテッドのドクターはルートの膝の手術を保障はしなかった。移籍は一時ストップ。ルートはウンザリする。彼はユナイテッドのドクターに、間違いだと証明したかった。そして、心から(地元開催の)ユーロ2000に出る夢を叶えたかった。彼は落ち込む…かなり落ち込み、深く深く落ち込んだ。
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      【PSVの練習場で、ヘディングして着地した途端崩れ落ちるシーンが流れる。右膝を抱え、大声で叫ぶルート。元々膝を痛めていたのに、無理にプレイを続けたせいで怪我は深刻化したのだった。】
    アメリカで手術とリハビリが行われた。

      【当時の映像。コロラドにあるホテルの一室。傍らにはレオンティンがいて、彼の膝の手術痕を心配そうに覗き込んでいる。カメラに向かって、ルートは言う。】

    「ハロー!これが俺の膝、そしてこれが俺の頭!
    そう、タオルは投げるなよ。俺達は闘い続けるぜ」
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    ルートはコロラドのVailから、サー・アレックス・ファーガソンに手紙を書いた。彼はまだユナイテッドへ移籍の望みを捨てていなかった。*この時、ファーギーはわざわざコロラドまで見舞いに来てくれた。
    <ファーギーへの手紙(下書き)> 

    「親愛なるファーガソンさんへ。
    その後順調に回復している事を是非お知らせしたくて、コロラドより手紙を書いています。今のところ、膝の状態は良好です。
    どうぞ良い休暇をお過ごし下さい。僕も来年こそマンチェスターへ行くのが待ち遠しいです。云々」
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    そして、1年が掛かった。ルートはオールドトラッフォードでデビュウを果たす。1年目からサー・アレックスとの絆は堅かった。ルートがGeffenにあるMaria Magdalena教会で結婚式を挙げた時、そこには数人の重要なゲストがいた。多分、その中で一番特別なのは、サー・アレックス・ファーガソン。
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    しかし、今年(2006)の2月。カーリングカップ決勝から、それは上手く行かなくなった。ルートはファーガソンに屈辱を味わされた。彼はチームに居なかった。プレイするのを許されなかった。
    ユナイテッド優勝の笑顔。ギャリー・ネヴィルがカップを掲げた。ファーガソンも笑顔、選手みんなが笑ってる。ただ1人、ルートを除いては…。これでジ・エンド。

      【カーリングカップ表彰式の写真。“For You Smudge”のTシャツを着て喜びに沸く選手たちの陰に、呆然としたルートが見える。】
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    ◆          ◆

      【自宅にて。フットボール日記を読むルート。】

    “One Life, One Love…
    ゆっくりとハイウェイを下る。誰もが大急ぎで通り過ぎて行く。そして、穏やかなまま。君が傍にいないのが辛い。俺はこの地を離れようとしている。”
    …うん…」
    * 何かの歌詞なのか、自分のポエムなのか不明。

      【U2の『One』をバックに。マンチェスターの街並み、窓に掲げられたバナー、オールドトラッフォードに向かうファンの群れ、メガストアで売られるカード。10番のユニを着た子供。それらの映像がカットバック。】
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    U2-one(ガチのテーマソング)♪

    ~続く~

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by tototitta | 2010-08-16 21:36 | Ruud van Nistelrooy | ▲ TOP
“Van The Man” <其の6>
(記/minaco.)
プレミア開幕しましたが、もうちょっと続きます。

06
1年後、ルートはPSVへ移籍した。

    【ルート、語る。】
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「ほんとはPSVに行く前に、もっと長くヘーレンフェーンでやるべきだった。基本を身に付けてトップに行くべきだった。そう、トップレヴェルに辿り着いた時ちゃんと出来るようにね」

──でも、彼らは君をPSVに行かせた。史上最高額で。
「とりあえず行かせたんだ」

──10万ギルダー(当時)で。
「うん、馬鹿げてるよな。でも正直言って、金の事なんか本当に考えなかった。俺にとっちゃそれ以上に、“俺はPSVでプレイできるんだ!ジーサス…なら、勿論!”って」

──全然考えなかったの?
「ああ。PSVでプレイできるって事の方がもっと重要だったんだ。もっと強くなれる、自信を与えてくれる。彼ら(PSV)は本当に良く面倒を見てくれた。俺はトップレヴェルへ行こうとしてる、だから多分、そうなれる…」
    【PSV時代の試合映像が流れる。】
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アイントホーフェンでは厳しいスタートの後、ルートは良いストライカーとなるスタートを切った。性格、情熱、ファイティング・スピリットが彼の最大のモットーとなる。彼は更に得点し続け、更に磨かれていった。やがて彼は、代表チームに適う能力を身に付けた。
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◆          ◆
母親によると、ルートの最も美しいゴールはアヤックス戦、アムステルダム・アレーナだった。
    【ママは語る。】
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「私には上手くいかない時期だったの。手術を受けなくちゃならなかった。日曜日、ルートはアヤックス戦があった。同じ日、私は手術して、あまり見込みが良くなかった…」

「あれは素晴らしい瞬間だったわ。後で新聞を見たら、こう書いてあったの。
“おお、彼を見てごらん。あの感情を…”
私はベッドで横になって、思ったの。“知ってたのね…”
でも、その瞬間はとても素晴らしいものだった」
    * どうやら訳あって息子に手術の事を隠していたらしい。ママは今も新聞に載った写真を傍らに飾ってある。
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◆          ◆

    【再び、フットボール日記を読むルート。】

「どうやったら“真の”良い選手になれるか…国際大会のトップ、代表チーム、そして……」

──どういう意味?
「もしかしたら次のクラブ…。この“……”は、ヨーロッパのトップクラブの事かな。うーん…。PSVよりもっと大きなクラブへ移籍する姿勢。
“自信、強さ、今日は止められない”
それがもっと大きなクラブとしての選手の振舞い方。俺は金とか、違う見せかけなんかはいらなかった。でも、他人は自分の事を違う風に見てるんだって感じてた。そして同時に、俺はある種の理想を求めてたんだと思うし、そういうものを信じてたんだと思う。自然じゃないって、そう思ってた」
<フットボール日記より>
“ポジティヴ。努力し続ける事。エール、ルール、ヘルプ。止められない姿勢を持て。誰も今日の俺を止められない。自信。クール。シャープ。タフ。意味。だから、そうしなくちゃない…”
「ハハ、凄く甘いね。思い出せないなコレ…。アハハ、珍しい…。俺、こんな事どうやって考えてたんだ?」

──君が書いたんだよ。
「うん、解ってる。ああ…」
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〜続く〜

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by tototitta | 2010-08-15 21:45 | Ruud van Nistelrooy | ▲ TOP
“Van The Man” <其の5>
(記/minaco.)
お盆真っ只中ですがしつこく続きます。

05
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ルートの最も美しい写真の一つ。17歳の時、母が撮ってくれた。FCデン・ボッシュ(当時は2部)でのセミプロ時代だ。真新しい白のユニフォーム。広告も入っていない。それはまるで、若きストライカーが誕生するかのように見える。

    【デン・ボッシュ時代の試合の映像が流れる。】
ここは、彼がプロとして初めてゴールした場所。FCデン・ボッシュでのゴールは、17歳の時だった。彼はスペースを探し、ボールは彼の元へ。そして素晴らしいゴールを決めた。ルートはパスをくれた仲間と一緒にセレヴレイションをしようとした。だが、その仲間は彼なんて眼中になかった。
「Ruud van Nistelrooijって誰?」
彼のコーチ、Kees Zwambornはルートを開眼させた。

    【ルートは語る。】
「彼は俺に多くの事を考えさせてくれた1人だよ。
“君はファースト・ディヴィジョンでプレイできる。ファースト・ディヴィジョンに行かなきゃダメだ”って言ってくれたんだ。“どうすれば上達できるか、君自身のために書いておきなさい”って。それまで俺はそんな事全然思ってなかった」
だが、彼はその時からそうしたのだった。ノートを作り、書き貯めた。

    【「フットボール日記」を読むルート。*日記の内容はコチラ 参照。】
「ハハ…1997年か…(溜息)。選手としてもっと巧くなるように準備してたんだな。上達する為に出来る事を書いておいた。そんな選手になりたければどうするか。で、こういう事をその時書いてたんだ…。これを読むと、可笑しいね」

◆          ◆

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彼の祖父Hasje van Niftrikは、永遠にインスピレイションの源だ。
“Don't be afraid of The Devil ”
祖父がよく話していた事だ。そしてルートの求めたものでもあった。祖父は、孫がヘーレンフェーンAbe Lenstra'sでプレイするまで存命だった。そして、そこがルートの試練の始まりだった。

    【自宅、生活感丸出しの狭いキッチンにて、ルート語る。】
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「フォッペ(・デ・ハーン)監督が言ったんだ。“ニステルローデくん、話があるから私のオフィスへ来たまえ”。ハハ…」

──ファン・ニステルローデ…?
「そう、そう言ったよ。”行き詰ってるようだが…違うか?”って。だから俺はこう答えた。
“いや、順調っすよ。正直言って”
“いいや、ここ数試合お前は良いプレイをしてない。レヴェル以下だ。少々たるんで楽してるぞ”

チェッ…俺は全然そうは思ってなかったのに。

それから最初のホームゲームが来て、NAC戦の時だ。ある日、試合前に出場メンバーのラインナップが渡された。でも、そこには10人しかいなかったんだ。ストライカーのポジションがまだ空いてる…。その頃ルーマニアから来たGusatoっていう仲間もいて、そこでプレイしてたんだよ。で、監督が言った。
“これがチームだ。ストライカーのポジションは私が明日決める。まだそれについては未確定だ”

ってことは、俺になるか、Gusatoになるか…うわ、やべえ。家に帰って、夕方も夜もずっとそれを考えてたら止まらなかったよ。俺がそこでプレイするか、それともしないか…いやそれともするか…それとも…。
そして、俺はプレイした。その時から、俺は本当に成長することになったんだ」

    【ヘーレンフェーン時代のプレイ映像に、ルートのフットボール日記がシンクロする。】
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〜続く〜

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by tototitta | 2010-08-14 21:30 | Ruud van Nistelrooy | ▲ TOP
“Van The Man” <其の4>
(記/minaco.)

04
ルート少年はもっと高いレヴェルを目指していた。彼は“Margriet”というクラブでプレイするために、より大きな町Ossへ向かった。
    【パパ、語る。】
「Margrietのユースは高いレヴェルでプレイしてた。そしてルートはひたすら野心的で、そのレヴェルについていけるのか知りたがってた。1年間、あいつは自転車でOssに通ったよ。私達は忙しくて、送ってあげられなかったものでね」
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    【ママ、語る。】
「小さな村だって知ってるでしょ。住民達は選手がNooit GedchtからMargrietへ行くなんて、おかしな事だと思ってたわ。でも、あの子は本気でそうしたがってたの」

    【そしてルートは語る。】
「俺はクラブの秘書の所へ行った。彼も俺達と同じ通りに住んでた。中に入って、“移籍したいんですけど”って言ったよ。
それは凄く大きなステップだったんだ。彼は不満だったけど。こう言われた。
“何故だ。お前は他の子より巧いとでも思ってるのか?”
それを聞いて良い気はしなかったさ。でも、理由なんかない。俺は自分の為に移籍したかったんだよ」
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◆          ◆

    【Margrietの練習場でトレーニングする当時の映像が流れる。ビデオカメラに向かって、1人ずつ自己紹介をする。まずはGK。次にルート少年。】

「ルート・ファン・ニステルローイです。14歳です。Margrietでプレイしてます。今、6ヶ月目です」
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彼は10番を付けている。最年少だった。そして最高の選手だった。

    【ママが撮影した試合の映像。自分でもらったFKを蹴るルート少年。ボールは壁を越えてゴール右隅へ、GKは動けない。その後もロングボールをトラップし、追加点を決める。セレヴレイションの仕草が現在と同じ。】



    【ママが語る。】
「あの子はずっとプロ選手になりたがってたの。最高の選手に。小さな頭でそれを考えてるので、私はいつも励ました。決して笑ったりしない。決してね」

〜続く〜

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by tototitta | 2010-08-12 21:11 | Ruud van Nistelrooy | ▲ TOP
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