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イラストレーターMinacoとなるほ堂が、サッカーのこととか、映画のこととか、日々日常に関して、その情熱の総てを地球にぶちこんで叩き付け、戦い挑み、愛を説く日々の記録。
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ガチ映画『ウィンターズ・ボーン』
(記/minaco.)

ウィンターズ・ボーン スペシャル・エディション [DVD]

Happinet(SB)(D)



これは正しくガチ映画でした。米国アパラチア山脈のミズーリ州オザーク地方を舞台にした、『ウィンターズ・ボーン』(2010)。

主人公はそこに暮らす17歳の女の子で、父は失踪中、残された病気の母親と幼い弟妹の世話を一身に背負ってる。ある日、犯罪者の父を法廷に出頭させないと住む家を奪われるという窮地に陥り、過酷な父親探しが始まるのであった…。

観る前に多少アパラチア文化についての情報を入れておいたので、この物語の根底にあるメンタリティの重要さを納得できた。映画と共に、アパラチア文化やその風土に興味が沸くし、それ無くしては解りづらい面もあるかと思う。もしかしたら、全く別の観点から見ると、これを「スローライフってステキ!」「生きるって素晴らしい!」って映画にも出来ると思うんだ。「大草原の小さな家」みたいに、自然と共に生きる少女の成長譚とか、家族の強い絆や田舎暮らしの魅力みたいな。

でも、そんな夢想など粉々に打ち砕きかねないほど現実に則して、むしろ逃げ出したくなるような土着的カルマに焦点を当てた映画なのだった。過酷な環境で暮らす一族の掟、女たちの掟、男たちの掟、生き抜くための掟。ガチだ。ガチすぎる。アパラチア怖ええええ…と震え上がります。


実は、この映画を観る前日にたまたま『タイマグラばあちゃん』というドキュメンタリー映画を観たんである。2つに共通するのは、開拓民であること、山奥の厳しい自然環境、現代社会から取り残されたような暮らしぶり。

岩手県川井村タイマグラは、早池峰山麓の奥深くに位置し、日本で最後(昭和63年)に電気が通った地区。かつて入植した世帯も、ドキュメンタリー制作当時には通称「タイマグラばあちゃん」の1軒を残すのみ。新たに若い世代が移住してきたものの、生活はほぼ自給自足のまま。畑で大豆を育て、味噌や豆腐を作り、薪を割る。冬に保存食の味噌玉や凍みジャガイモをこしらえたりする様子が、淡々と映像に収められている。

当たり前の営みとしてそれを続ける、山の民独特の気質や誇り。そりゃあ勿論、アパラチアの場合は人口も全然違うし、全く違う意味での「生きる知恵」がある。それこそ「スローライフ裏表」ってくらいに。

恐らく『ウィンターズ・ボーン』に出てくるのはアイルランド系移民の一族で、バンジョーでヒルビリー音楽を奏でて歌い、馬を飼い狩猟をし、粗野な男達はドラッグ密造で生計を立て、うら若い娘も志願入隊するくらいしか村を出る選択肢はない。地元エキストラも含まれるんだろうけど、登場する人々は他の映画ではお目にかかれないような顔つきをしてる。タフで眼光鋭くて、でも疲れ果てたような、枯れきった冬の山肌のような。

否応なく容赦ない村の掟に立ち向かう17歳の女子も、やがてそんな村人の1人になるに違いない。まるで不幸なように見えて、でも同時に長く続く血脈を受け継ぐ者でもある。彼女が「あたしも一族の女だから」と言い放つ言葉に、紛れもなくガチな血が流れてる。ただ、いつかは弟妹世代が、叔父譲りのバンジョーで新しい音楽を奏でるようになるのかもしれない…。

しかしこの闘争心、失われないプライド。そして犬。ガチなアイルランド人をルーツに持つアパラチアの山の民もガチな訳で。むしろ、より一層閉ざされた環境故にガチ純度も高い訳で。つまり、キーンさんを更に10倍濃縮したくらいの、ガチさなのであった。ひいいい。
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by tototitta | 2012-03-13 00:15 | 映画 | Comments(0) | ▲ TOP
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