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イラストレーターMinacoとなるほ堂が、サッカーのこととか、映画のこととか、日々日常に関して、その情熱の総てを地球にぶちこんで叩き付け、戦い挑み、愛を説く日々の記録。
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『Dear.フランキー』を再び
(記/minaco.)

Dear フランキー [DVD]

ハピネット・ピクチャーズ



スコットランドのグラスゴーを舞台にした映画、『Dear.フランキー』を再び観る。以前にも感想を書いたので粗筋は省くけど、しみじみと良い傑作。とりわけ東北人にとっては、登場人物達の心情が手に取るように解る気がする。

改めて感じたのは、脚本と演出のきめ細かさだった。特に、声の演出。映画は何度目かの引越しをするフランキーくんが、未だ見ぬパパへ語るモノローグで始まる。だがやがてしばらくすると、フランキーくんは難聴で声を発しない少年だと解る。観る者は既に彼の声を聞いてるのに。

また、船乗りだと偽って届くパパからの手紙も、最初はママ(エミリー・モーティマー)の声で読まれるのだが、途中からまだ登場してないジェラルド・バトラーの声になってゆく。フランキーくんの記憶にないはずのパパの声。それとは気付かないほど細やかな伏線が、まるでこの後の小さな奇跡を予感させるかのよう。

そんな風に語り口は静かで、かつ豊かな情感をずっと含んでいる。大人の事情と子供の事情。ママと祖母との関係。余所者の家族へ寄せる周囲の思い。フランキーくんの手紙にたくさんの内なる声があるように、映像と役者の演技はそこにある心の機敏を雄弁に伝える。寂れた港町の風景はぼんやりと薄茶色に見えるけど、その中で赤い郵便ポスト(地図上の赤いピンと符合してる)やアパートの緑色のタイルが印象深い。

かりそめのパパが見守るフットボールの試合。フィッシュ&チップスの店。海を見下ろす高台。大きな貨物船が停泊する波止場、ボードウォーク、波打ち際。老若男女が集まるパブ。ああ、何とありふれた港町の情景が沁みることよ。


頑固だけど情に厚いスコットランド人の気質も、これを観るとよく解る。辛くても泣き事を言わず、自分や家族を守ろうとするフランキーくんたち。ジェラルド・バトラー扮する土地を捨て船乗りになったストレンジャーもまた、黙って彼らに寄り添う。ほんとうの事を声に出すより、大切な人の為に嘘を付く方を選ぶ。普段は思いを胸に秘め、ほんとうに大事な事しか言わない。その奥ゆかしくも頑なな姿勢は、きっとスコティッシュの「じょっぱり」なんだと思う。

岩手県民の満男も、いつだってチームや仲間を背負ってきた。Jリーグアウォード表彰式でのコメントや、今「東北人魂」をシューズに刺繍してピッチに立つのも、みんな満男らしい。自分を日本代表にアピールするのを嫌うのに、仲間の為にはその声を代弁しアピールする。鹿ファミリーの家長として、東北人として、それが我々の見てきた満男なんだ。

映画の最後の方で、ストレンジャーの素性を訊かれ「自分の弟よ」と答える友人。それもまた、誰かの為の嘘かもしれない。そして嘘の手紙がラストで真実に変わる時、それ以上の言葉は要らなくなる。
ほんの少し東北人魂を知る上でも、是非お薦めしたい映画です。
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by tototitta | 2011-05-02 00:46 | 映画 | ▲ TOP
東北人魂
(記&画/minaco.)


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先日のチャリティマッチにJリーグ選抜として出場した満男。早い段階で自ら三陸沿岸の被災地を訪れていた彼が、その試合でTシャツに書いたメッセージは「東 北 人 魂」だった。余白一杯にデカデカとあの「みつお体」の筆跡で。避難所の小さなTVに集まった人々にもきっと読めるくらい、これでもかと大きく。

シンプルで力強く、何よりも我々東北人にとって確かにダイレクトに伝わる言葉。正直「がんぼろうニッポン」というスローガンよりも、ワタシが本当に必要としてたメッセージはこれに尽きる。


そもそも、地震から数日振りに電気が復旧してTVやネットの情報に触れた時、ワタシは「日本は~日本人は~」的な捉え方の表現にいささか戸惑った。事の重大さという意味ではそうかもしれないし、支援の気持ちは有り難いけれど、まず当事者である東北人のメンタリティを尊重してくれないかな、って。

「東北人魂」とは何か。一般に東北人というと、寡黙で朴訥としたイメージがあるかもしれない。でも恐らく、何故そうなのか、はあまり知られていない。端的な例として、小笠原満男は岩手県民を象徴する気質の1つだと思うけど、当ブログの検索ワードで「小笠原 性格」が度々上位に来るように、世間一般にとっては未だ謎めいているらしい。

「東北人魂」の中には多分、「じょっぱり魂@岩手」が含まれている。それは“江戸時代に最も百姓一揆が多かった南部藩領民の「抵抗者」の遺伝子”か。それとも、“みちのく(=道の奥)辺境の虐げられし民の歴史”から来る岩手県民特有の「業」なのか。または、山の民やマタギのような「狩猟採集民族としての血」も関係するかもしれない。

勿論、これは岩手県民にとっての考察であり、すべての東北人に当てはまる訳じゃない。仙台藩、会津藩、それ以外もそれぞれの文化があるし、広い岩手県内でも内陸と沿岸では地理的にもやや離れ、違いがあるはず。ただ、東北人魂は遠い異国のアイルランドやスコットランド、ウェールズ、そして北欧のどこかなど、似たような自然だったり歴史観だったり気質を擁する場所にも通じるものがあるような気がする。

中央目線の歴史文化観では殆ど顧られない東北人の在り方については、これまでなるほ堂が何度も書いてきた。例えばこんな事も。

スマートでなく映る彼らの様なプレーは「激しさ、荒々しさ」と称される事が一般だが、僕は彼らのプレーにこそ「美しさ」を見る。決して飾らず、言葉少なく、しかし山に生きた者の末裔としての体幹の強さと、目前の獲物を屠るが為に妥協無く挑む様は、同じ山河に囲まれて生きてきた同郷の一人として強く心揺さぶられる。その後、我ら東北の民は北の蛮族とされ、武力にて否応なく「農耕文化圏」に組み込まれ、寒冷で稲作に不適な地であったにも関わらずそれを強いられた結果、幾度も飢饉に襲われてきた。その祖先の虐げられっぷりは、岩手の百姓の血筋としてはバイブルである『カムイ伝』をお読み下されば御理解いただけると思うが、そのような中でも生き続けた山人の精神と、また更に培われた反骨精神に由来するプレーが、今こうして世の人々を畏怖させている事は感慨に堪えない。
(2008年 03月21日「満男はいいよ」より抜粋・再掲)


震災発生から1ヶ月。未だ余震の恐怖に怯え、被災地の現状もローカル情報で知るたび無力感が募る日々だけど、せめて心にはいつも東北人魂を。
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by tototitta | 2011-04-12 19:28 | 日々日常 | ▲ TOP
If I Can Dream
(記/minaco.)


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by tototitta | 2010-05-10 12:25 | Music | ▲ TOP
満男JAPAN、始動
(記/なるほ堂、絵/minaco.)
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サッカーニュースは小笠原満男、野球ニュースは菊池雄星、そして一般ニュースは小沢一郎センセイと、近頃全国版とローカル版のニュースに境目が無い岩手県。今の日本は、ここ岩手を中心に動いている──そう言って差し支え無いだろう(良くも悪くも)。

思うに、人にMVPがあるように、都道府県にもMVP(Most Valuable Place?)があるならば、バスケットの川村卓也選手北限の海女の活躍を併せ、昨年度の受賞は我ら岩手県であった事に疑問の余地はない。その勢い留まらず、今年、遂に岡田氏が満男を招集した。これは「満男の日本代表復帰」ではない。なぜなら、これで彼らは日本代表と呼べる集団になったのだ。即ち、日本代表が我々のもとに復帰したのである。4年ぶりに。

この度の岡田監督の決断に対しては、「遅い」とか、「遅すぎる」とか、色々思う所はあるが、「満を持しての登場」というのは「満男」らしくもあり、「主役(ヒーロー)は遅れてやってくる」というお定まりにも叶うもの。吾として、好意的な解釈をも憚るものでは無い。

代表キャンプでの満男についての報道。「30歳の新人」として、自発的に皆とコミュニケーションを図り、これまで築いてきたチームのやり方を尊重し、それに自分を融合させようという姿勢には、随分と好意的な評価が見受けられた。
「ここではどうやっているの?」と聞いたりして、いろいろやってみながら。自分がこうしたいといって、そればかりやってもチームはうまくいかないだろうから。
しかし、それを一重に「成長」と括るのはどうだろう。

満男史研究家として、ここで少し歴史を遡ろう。かつて満男に向けられた批判、しかしその原因を紐解けば、それはいわゆる特権階級化した『海外組』への反発ではなかったか。

彼らが帰国する度、「はい、海外組ですよ。これまでご苦労様」と、満男はそれ迄仲間たちと築いてきたものを幾度も無にされた。常に遅れて合流し乍らリーダー然とし、練習では他選手を罵倒しながら、ピッチ外ではひとり別行動。好意的メディアの前でだけ、良い格好をする選手。しかし、誰もそれに釘を刺そうとしない──そういう「筋の通らないやり方」に、満男は義憤を覚え、反発してきたのだ。

故に、今回彼が代表合流に際し、「はい、JリーグMVPですよ。これまでご苦労様」的な態度を自ら了としないのは当然である。リーグベスト11表彰での彼の発言も示すように、誰かの、加えて自身にも「筋の通らないやり方」を認めない彼の心根は、いささかも変わっていない。そして、私はその姿勢を強く支持する。今も以前も。

依て、敢えて「変化」があったとすれば、それは満男の成長というより、時を経て、満男が元来持っている「器」に相応しい地位を託されるようになった、ただそれだけの事である。持って生まれたリーダー、ボス、ドン、頭領の資質が、不相応な地位に置かれ、窮屈だったのだ。


………
2月2日、『満男チャレンジカップ』
焼酎はNGでキリンビールはOKな大分の地での復帰戦を少し振り返る。久しぶりとなる攻撃的MFながら、「モノの違い」をしっかりと示した満男。しかし、彼が自らに課した使命は、「チームを勝たせること、チームをランクアップさせること」であった。それに於いては満足とは言い難い試合。一部選手のコンディション不良、短期間の事前合宿という言い訳は、満男自身受け入れないだろう。

そして明日から、『東アジア満男選手権』が始まる。
聞けば満男も、これまでの「今のチームに合わせる」という姿勢から、もう一歩踏み込んだ発言をしているようだ。戦いを前に、満男曰く、

「優勝しかない。3連勝して優勝する」

その言葉、情熱、決意。これこそが、久しく名ばかりであった日本代表に欠けていたものだ。日本代表の望まれる姿は『岡田JAPAN』ではないだろう。チームを仕切るべきは誰か。「(ジーコ時代と違い)いじられキャラから、いじりキャラになっていた」と満男を驚かせた中沢主将も、そのプレーぶりは兎も角、ベネズエラ戦後に「シーズンが始まったばかりなので悲観することはない」と言ってしまう様では、W杯4強への道を牽引する主将としては正直物足りない。

日本代表の望まれる姿。無論、『サムライブルー』でもない。世界に等しくフットボールは民衆のものである。侍という特権階級、飢饉が訪れても餓死しない様な、生ヌルい支配層のものでは無い。武士道という虚飾的な世界観の正反対、石に齧り付いても、時に手を使っても、自らに勝利を課す者たちの居場所が、フットボールのピッチだ。

江戸時代。百姓一揆最大多発地区であった岩手南部藩は、偉大なる一揆の指導者を沢山輩出してきた。満男もその系譜に連なる、その血を継ぐ者である。美しい死で歴史に名を残すより、ただひたすらに打倒する為に闘う、そういう血だ。小沢センセイも、是非は兎も角、勝負には勝った。依て、勝ちたいなら誰を中心に置くべきか、答えは一つだ。

しかし、その明白な答えを私は強要するつもりは無い。なぜなら、自然にそうなるという確信があるからだ。この『東アジア選手権』で日本代表は変わる。

『満男JAPAN』

へと。
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by tototitta | 2010-02-05 21:41 | 小笠原満男 | ▲ TOP
小笠原選手が2010年W杯南アフリカ大会をテレビ観戦することはさせてはいけない。
(記/なるほ堂)

オリヴェイラ監督(鹿島)の試合後記者会見。最後の質問──

Q:今季終盤に持ち直した一番の要因は?

「諦めない姿勢です。もう少し加えると、小笠原選手が2010年W杯南アフリカ大会をテレビ観戦することはさせてはいけない。本当に今代表にいる選手も素晴らしい力を持っているが、彼は彼らを下回る能力ではない」

以上
J's GOAL より)

言葉にできない闘いが続いて、ずっと鹿話をここに書かないできたけど、久しぶりに書きます。でも、やっぱり上手く言葉にできないので、監督の締めの言葉をお借りしました。もうひとつ付け加えるのなら、南アフリカで、

『小笠原満男VSルート・ファン・ニステルローイ』

が見たい。



<追伸/お仕事情報>

現在『TBC』さまのWEBバナーのイラストを担当させていただいております。
昨日は、鹿島優勝&満男と共演してました!


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by tototitta | 2009-12-06 13:24 | 小笠原満男 | ▲ TOP
鹿島も3連覇!


鹿島アントラーズ優勝おめでとう!

     ____∩_∩
  ~/        ・ ・\
   (          ∀   )  <ぼく、3連覇ゲット君
    \/\/\/\/

みなさん本当におめでとうございます!
お祝いに期間限定トップ画をアップしました。
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by tototitta | 2009-12-05 22:02 | 鹿島アントラーズ | ▲ TOP
『オガサFC』続報を読みながら、想ったあれやこれや
(記/なるほ堂)
「すっげー」
(満男のフリーキックを目の当たりにした少年)
──────────────────────

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【オガサFC続報(6月3日付、岩手日報夕刊)】

一般に、応援するプレーヤーの「選手生活の終わり」ってのは、ファンにとっては「応援生活の終わり」を意味する。彼らがシューズを置く瞬間、何年にも及ぶ「自分の生活の一部分」も消えてなくなるのだ。

小笠原満男。彼もやがては一個人となり、「俺の満男」では無くなる。いつかの日か「俺の満男」は、思い出の中だけで走り続ける……そんな切ない思いを浮かべてしまう事も、過去にはあった。しかし、満男は言う──

「岩手のために自分にできることがある」

自身の名を冠した『オガサFC』のアドバイザーとして帰省した彼の言葉。この上ないこの言葉を替え歌にすると(←意味不明)、こうだ。

♪自分の大きな夢を追うことが 今までの満男の仕事だったけど
 岩手を幸せにする それこそが これからの満男の生きるしるし



満男はこれからも、僕らと共に歩む。あの日の大船渡高校の校庭、ただ風の中にたたずんで、君はやがて見つけていった。ただ風に凧を預けて、君は鹿島アントラーズの選手になっていった。その選手時代が「青春」であり、引退後が「影」であっても、満男の『青春の影』はこの岩手の地に永遠に続く、長い一本道の上にある。『オガサFC』とは、彼が育った、そして彼旅立ちし後も僕らが住むこの街で、齋藤先生の志を継ぎ、その思いを次代へ繋げていく僕らへの約束──

つまり僕は、いつまでも満男を応援出来るのだ!(……他県の満男ファンの皆様、許せ!)



「俺の満男」率いる『オガサFC』の、つまり「俺の満男の子供たち」の言葉──

「来てくれてびっくりした。同じボランチなので視野の広さを学びたい」
「ドリブルもパスもすごかった。一緒にプレーできて楽しかった」


中村司代表の言葉──

「守備の意識が低かった選手が(小笠原選手を見習って)ディフェンスを頑張るようになった」



思えば満男の苦しみの大概は、岩手県民特有の「業」に根ざしていた。それが判るからこそ、僕ら県民は彼に自分を重ね、同様に苦しみ、同様の「もどかしさ」を味わってきた。ほんの小さな出来事に僕らは傷ついて、しかし僕らは、たえまなく降りそそぐこの岩手の雪のように満男を愛してきた。彼の夢は、僕らの夢。それは、僕にとって最早どうでもいい『日本代表』という名の岡田選抜チームが南アフリカに行く事よりも大切なこと。彼らは彼らの道を往くがいい、僕はこれからも満男の『心の旅』の同伴者。彼がいつか「今日から僕はただの満男」と歌っても、今日から“も”、僕はただの満男サポーター。彼と同じ道の上に、生きるしるしを刻んでいく。

されど、満男の『虹とスパイクの頃』は、まだ終わらない。
満男の言葉──

「あこがれを感じてもらえる選手でありたい」
  
その為にも「全て勝つ」という誓い、果たして貰わなくては。三連覇、そしてクラブW杯制覇。我侭はサポーターの罪、されど、それを赦さないのは選手の罪。



鹿島アントラーズの戦いは、「中央の巨大権力による画一的文化支配」との戦いでもある。チームに九州東北由来者が多いのは、彼らがかつて支配者に「鬼」と呼ばれた「蝦夷、熊襲」の末裔である故と、筆者は勝手に疑わない。彼らは、我ら同じ血騒ぎし者の代表として、その怨念を信念に変え、鬼の角を「鹿の角」に変え、この国の文化を支配したがる者たちの「安穏」に風穴を空けるのだ。即ち、自分にとっては彼らこそが「代表チーム」である。

我が郷土に、畠山太助という先人が居る。

「ペリー提督の黒船に人の注意が奪われている時期に、東北の一隅で、もしかすると黒船以上に大きな事件が起っていた。かなり長期間にわたって、外部に対して事実を伏せていたので、地方的の事件であり、一般には知られずにいた」(大仏次郎『天皇の世紀』)

江戸末期、一揆史上画期的とされる『藩主否定』の戦いに勝利した『南部三閉伊一揆』。その指導者であり、1万6千人の民衆を率いて一人の犠牲者も出さず、封建的日本史の中にあって、一種の『市民革命』を成功に導いた人物が岩手田野畑村の百姓、太助である。彼の言葉──

「衆民のため死ぬる事は元より覚悟のことなれば今更命惜しみ申すべきや」

リーダーとしてあの日、靭帯が切れても仲間の為に戦い続けた満男の姿に、僕らは郷土の先人の姿を見た。そして今、日本サッカーが目論む中央集権への抵抗者として、郷土の誇りを新たに軍団の領袖として立つ姿は、かの『阿弖流為(アテルイ)』さながらである。

昨今、阿弖流為を「中央コンプレックスの裏返し」的な腹で「スーパースター化」を図る向きもあるが、そういうのは天皇神話や聖徳太子神話を創出してきたヤマト文化のスターシステムに倣った「作為」であり、ある意味矮小化作業である。云うならば阿弖流為は蝦夷という「家族」の家長である。斯様な「作為的スター化」を嫌う満男が、飽くまで鹿島アントラーズという「家族」の家長としてピッチに在る姿と等しく。

思えば満男が、その戦いの地を鹿島に選んだのは、必然であった。坂上田村麻呂率いる侵略者たちとの闘いに倒れた『悪路王(阿弖流為)』の首級は今、茨城県鹿島市鹿島神宮の宝物殿に、静かに眠っている。

そして、その戦いが終わったならば、彼ら郷土の先人が果たせなかった「安息の日々」を求め、帰って来るが良い。君の実家へ続くあの道を、足もとにたしかめて──

大きな海を、川を越えて、僕らのちっちゃな街まで帰って来る。
次の岩手っ子たちに託すために──そうだよ、誰にもあげない『魔法の靴』をさ。

FIN


/タレコミ/
オガサFCの公式サイト内『アドバイザー小笠原満男選手 5月29・30日に来県!!』と『小笠原選手訪問記録』に今回の帰郷の模様が公開されております。なんか面白いので、右の『LINK』からどうぞ!

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by tototitta | 2009-06-09 01:23 | 小笠原満男 | ▲ TOP
新着!オガサFC情報
(記/minaco.)

全国津々浦々の満男ファンの皆様へ、地元情報を。
さて、満男が総合アドバイザーを務めるレノヴェンス オガサFCは、早速JFAプレミアカップ東北大会で準優勝という好結果を出しました。今月27日の岩手日報では、こんな記事が。

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【オガサFCはつらつ】
Jリーグで活躍する小笠原には随時大会結果を報告している。準優勝報告にメールで返信が届き、
「自分が出したパスで勝負が決まる。何気ないパス練習も力を入れて」
とアドバイスが返ってきた。
河北小4年の佐々木翔君は「小笠原選手に会うためにも練習を頑張る」と張り切る。
一流選手を身近に感じられる環境は、子どもたちの大きな励み。近く直接指導の機会を企画している。
(部分抜粋)

まず、あの満男が「メール」をするという所にちょっとした驚きを隠せませんが(笑)、何より準優勝では満足せず、教え子に更なる向上を求めるのがさずが満男ですね。

写真を見ると、ユナイテッドのユニを着たルーたんみたいな子もいて、みんな真剣な眼差しでボールを追いかけています。嬉しいねえ。

そして記事中にあったように、5月29、30日には満男が帰盛しました。

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【小笠原と夢の時間 子どもたちに直接指導】
岩手日報Web News
岩手のサッカー界に新しい風が吹いた瞬間だった。午後5時、小笠原が地元盛岡のピッチに立ってリフティングやフリーキックを披露。古里まで駆けつけてくれるトップ選手と、次世代を担う子どもたちが共有する夢のような時間が岩手にはある。集まった小学1−6年生約200人への直接指導がスタートした。(中略)
小笠原は「今日は一緒にサッカーをやれる。プレーをみてもらったり、質問があれば何でも教えたい。自分も子どもの頃を思い出して楽しんでいる」と和やかな表情。将来のJリーガーを目指す選手たちに「まずは楽しく。そして向上心を持って練習してほしい」とエールを送った。
(抜粋)

シーズンの中断時間を利用して、オガサFCの練習会を訪れた満男。これを書いた記者も「夢のような時間が岩手にはある」なんて、大きく出てますw 場所が盛岡南公園球技場なので、実家にも立ち寄ったかな。ああ、連絡してくれればワタシらも行ったのに!

と思ったら、オガサFCの公式サイト にちゃんと告知が出てました(URLが”8”になってますね)。このトップページから「小笠原選手のメッセージ」をクリックすると、例のみつお体自筆のメッセージがドドーンと見られますので是非どうぞ!ちなみにこの直筆は、クラブの横断幕&のぼりにも付いてますw

ついでに、公式サイトにある「2009年 発足記念 初蹴り会」 の写真。満男の顔が全部一緒です。パネル状態です!



(付記/なるほ堂)

旅人、移動パン屋、タレント、解説者、タレント紛いの解説者、コーチ、ACミランの監督(!)──サッカー選手の往く道色々あれど、満男はサッカーマンのキャリアとしてこれ以上ない、幸せな道を歩んでるんじゃないかなあと思う。それは応援する側としても同様に、幸せな事。

彼が育った郷里に、彼を育てた人たち、彼の帰りを待つ人たちがいる。やがて彼らと手を組み、満男は自分が与えられたもの、得たものを、バトンの様に繋いでいくのだ。郷里の子供たち、第二の小笠原満男たちへと。
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by tototitta | 2009-06-01 20:12 | 小笠原満男 | ▲ TOP
満男の三十路を祝う
(記/minaco.)


♪Concrete Blonde / Happy Birthday




昔、首都圏で学生をやってた頃のこと。自分では標準語に絶対の自信を持っていたし、同級生との日常会話に不都合はなかった。訛りなどキレイさっぱりおさらばしたつもりだった。
ところが、ある時。
エレベーターに乗ろうとしてボタンを押した時、ワタシは無意識に口に出してしまっていた。
「コレ押ささらない」
…しまった!「押せない」と言ったつもりだったのに!

「~ささらない」と言うのは、盛岡弁で「~できない状態」の意である。他にも「言わさらない」「書かさらない」などと使う。反対語は「~さる」で、「言わさる」「書かさる」などと可能な状態を指す。

もっと深く説明すれば、この「ささらない・ささる」は受動態なんである。「押せない」は自分が主語だけど、「押ささらない」はモノが主語になっている。つまりモノに人格を持たせ、「書かさらないペン」や「言わさらない言葉」というモノの立場で表現されているのだ。その辺が盛岡弁独特のニュアンスで、英語で言う過去分詞の湾曲表現に似ているかもしれない。どうだろ。

時は流れ、今では方言と標準語を使える、いわばバイリンガルみたいでちょっと得意げな気がしている。しかもワタシの場合母方の県北訛りも入ってるので、まるでブラバント語とフランドル語とオランダ語を操れるみたいな?(違う)

そんな訳で、本日は満男の三十路突入を記念して、以下を盛岡弁で書いてみます。


じゃじゃじゃ、京都戦の残り10分はどんでしたなっす。は、最初はわがねくてまげるがと思ったずども、勝っでいがったなす。まんづまんづ。鹿島つえじゃ。
してさ、満男す。周りが気の抜けたプレイしでるど、ごしゅっぱらやけでたなっす。したども「そら攻めるべ」となったどき、ちゃんと気が利ぐべさ。相手一人いなぐなったども、なんぼしたってそれも必然じゃねがとおもたのさ。

んだどもなっす、満男ももは30だずど。早ぐねが?今でもめんこいずけど、アッとゆう間だべ。このさぎも全部さ勝って、こどしはキャプテンとして優勝するのす。そうだばよがんすな。どんどはれ。
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by tototitta | 2009-04-05 21:59 | 小笠原満男 | ▲ TOP
Look back in anger〜怒りを以て振り帰る
(記/なるほ堂)

「ゲームだと? これは果たし合いだ」
(映画『炎のランナー』より)
──────────────────


満男主将の口癖であり、我ら含めた鹿者全体の定立(テーゼ)──「全部勝つ」
それは、「試合結果」に於いてのみの言葉では無い。

「あらゆる局面で勝つ、競り合いに全部勝つ」──先発復帰した満男がピッチ上で顕す精神。「靭帯が切れても10分は戦える」「足なんて飾りです」、そんな鹿選手としての気構えを連敗したチームに思い出させる様に、その膝を庇う素振りも無く、彼は戦う。

「味方に勝つ」──鹿程にスタメン争いが厳しいチームは無いだろう。本山は現在の鹿島の紅白戦を「修羅場」と評した。正直これまでの言動に、鹿選手として見るに適わぬ「精神的甘さ」を感じていた興梠も、この本当の意味での「ポジションを奪う戦い」を経て、漸く頼もしい顔になってきた。恐らく、彼が鹿の選手でなかったら、もう成長は打ち止めだった──そんな気もする。

そして本題、
「審判に勝つ」──正直、もうこんな事は言いたくないのだけれど。我らの将、オリヴェイラは遂に試合後の会見を拒否した。審判や協会にプレッシャーをかける、選手が不平を言う事によって負うリスクを避ける為に、例え些細な「問題」でも先んじて不満を表明する、またそれによって己が常に選手と共に在り、その先頭で戦っている存在である事をチームに印象づける──それら怒り下手な日本人が学ぶべき「世界の名将」に共通の戦略的アピール、つまり「怒りを有効なコミュニケーションツールとして使う高等戦術」をも持ち合せた将ではあるが、その言動の起因となるのは、やはりそこに明白に存在する「看破できぬ状況」である。それは単に、ミスジャッジ(本山の2点目のような)への怒りのみではあるまい。

何故、後に協会が判定の瑕疵を認めた08年ゼロックス杯の対戦相手である、因縁ある広島戦(広島というチーム自体に対しては全く因縁は無い)を、主な所では「4つ全てが誤審で、鹿島に3度のPKがあった」と後に協会が認めた07年大分戦の笛を吹いた扇谷主審(またの名を「新井場の招かざる恋人」)が担当するのか。例えそこに「作為」はなくとも、普通の精神状態で戦えない状況を招く事は明白。チームが以前に「適正な主審選出」を訴えて提出した意見書は何だったのか。

「オリヴェイラも鹿島サポも、勝ったのにそんなに怒る事かね?」
「いちいち、怒りを以て振り返ること無かれ──」
そう君が言うのは聴こえて来るけれど………



日本のあちこちから今日、眉毛兄に集いし人々の合唱が木霊する──ベッドルームで革命ごっこを画策しても、プレスルームで……負けた時だけ「言い訳」の様に審判技能への注釈を唱えても(誰とは言わないが)、せいぜい世間の物笑いのタネになるのがオチ。You ain't ever gonna burn my heart out──そんな調子じゃ俺の同情さえ買えないぜ。

他所がリスクを怖れて口をつぐみ、言った所で「its too late」と、ただ問題が通り過ぎるのを待っているだけならば──だからこそ常日頃より声を上げ、矢面に立たされる事を怖れることなかれ。神がボールに唾を吐いて以来、この「戦い」は鹿島の使命なのだ。ロックンロール・バンド同様、協会なんかに鹿の人生を委ねたりはしない。

我々は全部、勝つ──選手やファンが安心して試合に臨める主審選定を求める戦いに。より積極的にミスジャッジを減らす努力を求める戦いに。この国のサッカーから「見えない力(by川崎・関塚監督)」と「見えなくする力(※:Jリーグが運営するサイト『J's GOAL』では、未だに『試合後の監督コメント』にて、ジャッジ批判部分は一切削除される。)」を消し去る日まで。問題提起する人を疎む世情より批難を受け、時に「問題なき場所で被迫害者を装い、それによって団結を図る迷惑な団体」と悪意有る誹りを受けても、慈愛を以て彼らを赦そう。見よ、我々が敷いた平坦な道を彼らは歩くのだ。

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最後にユナイテッド。その顕すサッカーのみならず、最近では1−4の敗戦スコアをなぞるなど、今や鹿島の「合わせ鏡の様」なチーム。いつの間にかこっちにもパクが居る。故にフルハム戦で喫した「連敗」もまた、鹿の新潟戦とのシンクロニシティであろう。

スコールズのハンド、ルーニーの返球──我が鹿者で在るが故に、その心情は理解する。何れも自分が日曜草サッカーと高校の体育祭でやって退場になったプレイだし(こらこら)。ボールが味方ゴールに吸い込まれるのをただ「手をこまねいて」見過ごせぬ思い、ボールに込めてしまう抑えられぬ怒り……。

ならば、ユナイテッドが連敗から脱する方策も、鹿に求めるべきだろう。即ち、18歳のストライカー起用と、キャプテンの先発復帰である。

ウェルベックとギャリー・ネヴィル……如何か、ファーギー。
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by tototitta | 2009-03-24 15:09 | 鹿島アントラーズ | ▲ TOP
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