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イラストレーターMinacoとなるほ堂が、サッカーのこととか、映画のこととか、日々日常に関して、その情熱の総てを地球にぶちこんで叩き付け、戦い挑み、愛を説く日々の記録。
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第七話『ストークシティの怪事件』
(記/なるほ堂、絵と監修/minaco.)

【#07 Stoke City 0 - 2 Man Utd】
放送日程変更のお知らせ:予告した第七話『2009年 ワンダーの旅!』は、日程を改めて放送致します。お詫びして訂正致します。
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2009年9月26日──
その日、悪魔署刑事たちの姿はスタフォードシャー州内の某市にあった。当地で頻発しているという怪事件の調査、そして解決の為である。これまで得られた目撃証言を紹介しよう。

 "それは何処か遠くの方から、有り得ない速度で飛んできたんだよ!"
 "葉巻型? アダムスキー型? いいえ、あれは真円状の球形だったわ"
 "この街では昨シーズンから……隔週末に集中して、目撃例が頻発しているんです"


中でも捜査員たちが戦慄した証言──

 "昨季、その「謎の飛行物体」がアーセナルとリヴァプール上空に飛来した際──気がつけば
 大切な「勝ち点3」が「アブダクト(連れ去り)」されていたんです!"


ついでに、ガナーズ事務所代表のガナーさん曰く、

 "あれは反則だろ!"

目撃者たちは、一様に「耳に特徴のある男」の似顔絵を描いた。謎の物体が飛来する際、必ず目撃されているその男──大きな耳が前を向いているという事は、即ち『火星人』だろう、プリンプリン物語。

一通り資料に目を通した刑事たちは、普段の赤い捜査服を脱ぎ、黒い衣裳に着替え始めた。
宇宙人が相手ともなれば、我らとしても「メン・イン・ブラック」として臨むしかあるまい。
すると新米で、未だネタの要領を得ないエクアドル刑事が口を挟む。

「こう言っては何ですが、それってサッカーボールでは?」

しかし、ならばその飛来直前に、必ずボールを蹴る音が聞こえるはずだ。
だが、その様な音を耳にした者は無く──唯一存在する「音」に関しての証言は以下、

 "掌の汗を拭う様な音、シャツでボールを拭う様な音……それが物体が現れる前兆です"

謎の音──俗に言うラップ現象、ラップ音だろうか? だが、目撃者たちは言う。

「いいえ、地元ではそれを……こう呼んでいます。『デラップ音』と」

謎は深まるばかりだ。

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スキンヘッドの異形の主審の笛と共に、怪事件の捜査は始まった。

だが、ここ最近の「大量検挙」と打って変わり、赤悪魔署の捜査は思う様にはかどらない。
我々の捜査が読まれている──

「この街に着いて以来、誰かに監視されている気がするんだ」
「俺も、誰かに付きまとわれている気がする……」

見渡せば、事件現場を取り囲む、街の住人たち。歓迎の意を表すが如き、おめでたい紅白の垂れ幕を身に纏いながら、しかし刑事たちに注がれるのは、敵を見る憎しみの視線だ。

更に気がつけば、刑事たちの周囲には、怪し気な11人の男たち。
屈強な、されど赤悪魔署のゴールを攻撃する素振りも無く、刑事たちの動きに一定の距離を保ちながら、ただ付きまとうだけ──一体、何が目的なんだ? ようやく刑事たちは街の名を知る。

ストークシティ……ストークシティ住人、即ちストーカー。

集団ストーカー。

そんな連中、構うもんか──功名心に狩られ、無謀な捜査を始める何刑事。
三日前、秋未だ浅きこの時期に始まった『カーリング大会』の緒戦にて、「チーム狼森(=ウルブス)」相手に勝利を飾った思いがそうさせるのか……ウェイン刑事の制止も聞かず、左翼に突撃を図る何刑事。しかし、それは悉く巨大な銅像に阻まれる。像に刻まれし、「ドイツ製」の文字。その度に住人たちが発する、謎の呪文──

「フ〜〜〜ト」

カルトか。これが彼奴らの「御本尊」なのか。
洗脳された住人たち……これも謎の飛行物体の影響に違いない。

─────────────────────────────

苛立つウェイン刑事。一方のベルバトフ刑事は、本業ハリウッドスター故か……ファンに拠るストーキングも扱い慣れた御様子で、絶妙なタッチのパスを送る。しかし、電波に操られるかの如く、ストーカー集団の守備網に乱れは無い。

赤悪魔署に採用されて以来、最大のチャンスを貰ったエクアドル刑事も、犯人を取り逃がす。
有り得ぬ方向に外れたそのボールの軌道……青いバナナが黄色く熟すまでは、まだ辛抱が必要なのか。はたまたこれも、この街を覆う怪奇現象の一種なのか。

そして捜査後半開始早々、ついに怪現象が刑事たちを襲う──

耳の大きな男が、思わせぶりに掌の汗を拭う。
それに続き、左から右から飛来する球体が、未だ信頼薄いフォスター刑事の上空を襲う。
ロングスロー? ……いや、有り得ないだろ。

「遊星爆弾だ!」

このままでは、地球は座して死を待つより他に無い。
ボスの号令が響く──赤悪魔署、発進!

♪ピッチの彼方 ストークゴールへ 運命背負い今飛び立つ
 必ず「勝ち点3」を持ち帰ってくると 手を振るベンチに笑顔でこたえ……


決死の思いを胸に、屈強な敵の待ち受けるストークゴールに向かう、愛の戦士たち。
スタンドに送った彼らの目に映る、数少ないユナイテッドサポーターの姿──

♪あの娘が振っていた 真っ赤なユナイテッドのサポーターズスカーフ
 誰の為だと思っているか? 誰の為でもいいじゃないか みんなその気でいればいい


だが、それは何刑事の為では無い。

♪旅立つ男の胸には、ライアンの胸毛が欲しいのさ

─────────────────────────────

62分。投入された胸毛刑事のパスが、あれ程強固だった壁をすり抜け、ハリウッドスターの先制点を産む。特筆すべきは、そのプレイの柔軟さ。硬い麺は、柔らかくして食すれば良い──老刑事の知性の前には、異星人の敷く防衛網など、日清焼きそばUFOに過ぎない。

76分。追加点も、その左足から。
滅多に撃たれる事は無いと言われる、波動砲ちっくな「オシェー砲」がトドメを刺す。

苛立つストークシティ住人たち、その怒りの矛先は赤毛刑事へ。ポール師匠とも呼ばれるスコールズの指芸……もとい、ハンド芸。それは即ち、彼得意の「悪魔の手鞠歌」。懲戒が明けたばかりでも違法行為を繰り返してしまうのは、捜査の傍ら、『CSIマイアミ』で主演を勤める影響だろうか。されど、彼は弁明する──

「ボールを払ったんじゃない。クセで頭を掻こうとしただけだ。痒いんだ」

そうか、痒いなら仕方ない──主審は出しかけた懲戒カードを胸に仕舞った。

その後、他クラブから連れ去られたトゥンジャイ氏と、ビーティー氏が姿を現し、インプラントされた何かに操られるが如く、一味の手先となり赤悪魔署の妨害に加担するが、それは何ら捜査に脅威を及ぼさなかった。

捜査終了の笛が鳴る。
ストークシティ公民館では、住民たちへの説明会──マンチェスターの「メン・イン・ブラック」たちが調査報告書を読み上げる。

「あれはロングスローでした」

0対2のスコアと共に示された事実を前に、ようやく洗脳が解けた住人たち。

「UFOなんて居ないんだ……宇宙人なんて居ないんだ……」

しかし、揚々と引き上げる刑事の中に、ほんの僅かな出場で全てを変えたライアン・ギグスの姿を捉えながら、彼らは漏らす──

「でも……悪魔はいる」



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to be continued...


次回、俺は時間稼ぎ要員じゃないぞ──ワンダー刑事の叫びが木霊する
第八話『狂い咲き サンダーランド!』、
次こそワンダー刑事の活躍に、どうぞご期待下さい。
(タイトルは予告無く変更される場合があります)

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このドラマはフィクションです。実際の人物・団体・
実在するストークシティFCとかとは、一切関係ありません。
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by tototitta | 2009-09-27 18:05 | Manchester United | ▲ TOP
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