(記/minaco.)
世にガチ映画があれば、それ以上に「塩映画」もまた後を絶たない。
てな訳で、(今更ですが)ワタシの
<2009年塩映画賞>発表。
小規模作品やB級映画よりも、どちらかといえば大作故に醸し出すしょっぱさがポイントである。また、手が付けられない程酷い駄作は除いておく。
【塩作品賞:伝記部門】 『チェ 28歳の革命』(2008)
頑張ったわりに、ベニチオ・デル・トロがそれほど似てない。続編へのモチベーションが落ちたので『38歳 別れの手紙』は観ずに、代わりに「ゲバラ日記」を完読した。こっちは
どガチ。
【塩作品賞:ミュージカル・ダンス部門】 『マンマ・ミーア!』(2008)
勢いで誤魔化したけど、実は歌もダンスもお話もかなりハードルが低かった。
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【塩助演女優賞】 ペネロペ・クルス in 『それでも恋するバルセロナ』(2008)
本家オスカーを獲得とはいえ、これ演技なのかしら。単にスペイン女性のデフォルトなんでは?
【塩主演女優賞】 ジュリアン・ムーア in 『ブラインドネス』(2008)
最近の出演作に塩映画が続いたせいで、彼女が出てるとまたトンデモ映画かと身構えてしまう。本当に演技派女優なのか、それとも主演作を塩漬けにする「漬物石女優」なのか微妙。
【塩助演男優賞】 ロック様 in 『ゲット スマート』(2008)
スティーヴ・カレルのキャラが違うんでは…と、ワタシ的には大いに滑ったコメディ映画。その中でアメプロ界のカリスマ、ロック様がお情け程度に出演してるのだが、まるで良い所無し。やはりプロレスラーの普段着は裸であろう。
【塩主演男優賞:洋画】 ブラッド・ピット in 『ベンジャミン・バトン 数奇な人生 』(2008) / 『バーン・アフター・リーディング』(2008) / 『イングロリアス・バスターズ』(2009)
レッドフォード後継者として、王道2枚目スターの看板を背負おうとしないブラピはしょっぱい。CGで老けたり若返ったり、間抜けを曝したり、タランティーノ映画に出たりしてお茶を濁してる場合じゃない。
【塩主演男優賞:邦画】 浅野忠信 in 『劒岳 点の記』(2009)
一昔前なら高倉健(冷やせば冷やす程味が出る)の役であろう柴崎隊長が、浅野忠信では物足りない。「あー見事ですねー」とかテンション低すぎる反応に山が泣いている。
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【塩監督賞】 ベン・アフレック『ゴーン・ベイビー・ゴーン』(2007)
(主演:ケイシー・アフレック)
原作小説は凄く面白そう〜と思わせるけれど、それを生かしきれず残念なのはアフレック兄弟。お互い監督・主演の器じゃなかった。配役に説得力無し。ビデオスルーもやむなし。
【塩映画大賞】 『クヌート』(2008)
そもそも映画ですらなかったようだ。ドイツ版ドキュメンタリーの素材を角川が買い、独自に編集して劇場公開しちゃったらしい。どおりで日本版のしょっぱさもむべなるかな。騙された。つうか、観たワタシが悪かった。
以上、ツッコミながら振り返ってみましたが、あまり新作を観られなかった自分こそ、むしろしょっぱかった…すいません。今年は沢山良い映画に出会えますように。