イラストレーターMinacoとなるほ堂が、サッカーのこととか、映画のこととか、日々日常に関して、その情熱の総てを地球にぶちこんで叩き付け、戦い挑み、愛を説く日々の記録。
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(マンチェ)スター・ウォーズ ep.1:ベックスの復讐
(記/なるほ堂、絵と監修/minaco.)

【CL 決勝T一回戦 1st Leg:AC Milan 2 - 3 Man Utd】
お知らせ:日頃『Stretford Endにほえろ!』をご愛顧いただき、大変有り難うございます。今回は予告した放送内容を変更し、『欧州出張捜査スペシャル』と冠し、赤悪魔署シリーズ特別編をお送り致します。どうぞご了承下さいませ。
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遠い昔、遥か銀河の彼方で……

不死身のジェダイ騎士、クワイ・ガン・ジン(ボビー・チャールトン)に、
その類稀な才能を見出された少年アナキン(デヴィット・ベッカム)は、
ジェダイのグランド・マスターであるヨーダ(E・カントナ)に見守られながら、
オビ・ワン(ファーギー)より、フォースを操る術を学んだ。

だが、成長したアナキンの前にアミダラ女王(ヴィクトリア)が現れ、
心奪われたアナキンは、次第にオビ・ワンに反抗を表す。

「俺はもう一人前だ! 誰と結婚しようが師匠に口出しさせねえぜ!」
二人はやがて衝突。溶岩(ファーギーのスパイク)で大火傷を負ったアナキンは
フォースの暗黒面に堕ち、ベイダー卿(ベッカム卿)として、
邪悪なる『銀河帝国軍(レアル・マドリッド)』 の一員に──。

やがて時は流れ、新たな主人公たちの時代へ。
辺境惑星タトゥイーン(エバートン)で成長した少年ルーク(ルーニー)は、
オビ・ワンに導かれ、最後のジェダイマスター、ヨーダ(2代目/ギグス)の元、
フォースの修行に励む。そして、運命の女性レイア姫(C・ロナウド)と共に、
『反乱同盟軍(ユナイテッド)』の一員として、銀河帝国に立ち向かうのだった。

しかし、レイア姫にも帝国の魔の手が。
一時思いを寄せた粗野な海賊ハン・ソロ(ファン・ニステルローイ)は、
何者かに炭素冷凍処理(馬肉の缶詰)されて銀河の闇に消え、
更に自分とルークが、実は結ばれぬ関係(同性)と知ると、
遂にレイア姫までフォースの暗黒面に堕ち、彼女もまた銀河帝国軍へ──。

正に元ネタの上を行く展開。しかし、選ばれしジェダイに悲しむ暇など無い。
刻一刻と完成近づく、銀河帝国の第二デススター(第二の銀河系スター軍団)
行け、勇者ルーニー・スカイウォーカー。そのフォースで、邪悪な帝国を破壊せよ。
これはかつて「悪童」と呼ばれた少年が、荒廃の中から健全なフォースを培い、
成し遂げた奇跡を通じて、その原動力となった信頼と愛を余すところなく、
ブログ化したものである……って、それはスクールウォーズだ。

前置きはここまで。



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第一景:美男の惑星ミラン

「おい、R2。ルーニー様は本当に、こんな所に居るのかい?」
「ピコピコピー」

惑星ミランの、寂れたカルチョ荒野を行く二人組。口が悪いのが玉に傷のC─3PO(G・ネヴィル)と、R2─D2(P・スコールズ)である。オビ・ワン・ファーギーの命を受けたルーニー・スカイウォーカーの後を追い、この星へ辿り着いた彼ら。しかし、世間曰く今やフットボール銀河の片隅である、こんな辺境セリエ星群の小惑星に、果たして我ら『反乱同盟軍(ユナイテッド)』の敵が潜んでいるのだろうか?

「おや、あれはジャー・ジャー・ビンクスでは? R2、後を付けますよ」
「ピコピコピー」

二人の尾行に気付かぬまま、ジャー・ジャー・ビンクス(ロナウジーニョ)の姿は、四方に螺旋階段を配した瀟洒な建造物に消えた。R2の解読によると、その入口に記されていたのは──
高級会員制ホストクラブ
『AC美蘭・三四郎(ミラン・サンシーロ)』

オーナー:ベルルスコーニ首相     支配人:ガリアーニ
店長:レオナルド           フロア長:アンブロジーニ
フロア係(ホスト):ネスタほか    重役:ピッポ
ダンサー:ロナウジーニョ       美容師:オッド
用心棒:ガッツ            居候:フンテラール

それは、かつて銀河の夜に名を馳せた伝説のホストクラブ。数年前に風営法違反で処分を受け、最高級店の称号『グランデ』を失うも、流石に首相直々の国営ホスト企業だけあって、どうやら密かに復興を果たしていたらしい。それにしても、店名の冠にある「AC」とは、一体?

「アダルトクラブのことさ」

背後から囁く声の主こそ、ルーニー・スカイウォーカー。その傍らにはワンダー卿(オーウェン)ベルバトフ伯爵(アンディ・ガルシア)たち。彼らジェダイの騎士たちの目的地も、どうやら此処だったらしい。すると──

「シュコーシュコー……現れたなジェダイたちよ……」

ダース・ベッカム卿、どうしてここに?! 如何にウルヴァリンに化けても、その正体はお見通し。銀河帝国から姿を消したのは聞いていたが、まさかホストクラブに勤めていたとは。ちなみに暗黒卿の荒い呼吸音は、小児喘息の名残である。

すると、ホログラムの中にオビ・ワン・ファーギーが現れ、言った。

「ジェダイたちよ、奴を倒すのだ。一度でも銀河帝国に行った輩には、死か、我らの軍門で飼い殺しに合うか、いずれかしか道は無い!」

かつては「親父」とまで呼んだ師の誹りを受け、怒りに震えるベッカム卿。それら遣り取りを、微妙な面持で聞くワンダー卿。風雲急告げる展開に、「頼みましたよ、R2!」と物陰に隠れるギャリー。いよいよ全宇宙を揺るがす『ユナイテッド・サーガ』新章の、戦いの火蓋が切って落とされた。

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第二景:『AC美蘭』店内


「ようこそ、『AC美蘭』へ! ビジター11名様、ご来店感謝で〜す!」

逃げ込んだベッカム卿を追い、攻め入った店内。ジェダイの騎士たちを、ホストたちの歓声が迎える。両者の戦いは、騎士たちがテーブルに案内されて僅か3分で動いた。やはりそれは、例え暗黒面に堕ちたとは言え、未だ衰えぬベッカム卿のフォースから──。

「ドンペリ入りましたー!」

ロナウジーニョを囲み、ベンチ袖から現れた下っ端ホストが万歳三唱「わーいわーい」。
その一方では、馴れない高級店の接待に気圧されるジェダイたちの姿。

まだ焦る必要は無いはず、今日の戦いは「90分セット料金コース」だ。しかし、いつまでも地に足つかぬ騎士たちのドタバタぶりに、戦況見守るファーギーも、やがてその暗黒面を露わにした。そのダークな表情、貴方こそ『真の暗黒卿』では……うわなにをするやめqあwせdrftgyふじこlp。

ともあれ、師の恫喝に怯えるエヴァンス、孤立するルーニー、魔法が解けて空気に戻るナニ。やはり最強のフォース使いであるヨーダ(ギグス)の不在が響いているのか。

だが、シャンパンを抜くように、易々とジェダイ防御網を抜いていくホストたちとて、決して万全では無かった。本日のホスト出勤簿、最近そのアクロバット的プレイで売り出し中のボリエロの欄に捺された「欠勤」の判。

伊達男ボリエロのエロは、文字通りのエロ。ヘルプで入ったフンテラールでは、折角沢山の「プレゼント」を貰っても、両翼のサンバ隊が何度客の財布の紐を緩めても……確実に女心をゲットするには心許なかった。

そうこうしている内に迎えた、前半35分。空振りと見せかけて軸足で流し込むR2-D2の高等テクニックが、堅牢なホスト軍団の壁を突き破る。

「ピコピコクルックー♪」

───────────────

その後も、ホスト対ジェダイの激しい攻防は続いた。

無表情ピルロの、無回転シュート。エドさんの美技と、ジダのドジョウ掬い。サンバダンサー(ロナウジーニョ)と、バレエダンサー(リオ姐さん)のステップ対決。今夜も遅れて重役出勤のピッポ。美男の星には不相応とばかり、強制退店を命じられたキャリー。そして、打ち合いの締めを飾った、オーナー肝いりのセードルフの美技。ベルルスコーニ首相はハンサムで、そして日焼けしているセードルフが大好きだ。

しかし、酔いしれた8万人のクラブ客の中にあっても、一部の常連客たちは途中から感づいていた。この日のホストらの接客ぶり……最初から「飛ばし過ぎ」と。怪我等の誤算はあったにせよ、ここ『美蘭』のナンバー1ホスト上がりの若きレオナルド店長には、当初より売上げノルマ設定にミスがあったのかもしれない。そして一方のユナイテッドには、疲れを知らぬフレッチャーと、ルーニー・スカイウォーカーが居た。

ヘディング2発。勇者ルーニーに、見栄えを気にして頭髪を守る気など、毛頭ない。

戦いの最中で、ルーニーは『銀河皇帝』の邪悪な声を聞いていた。それはここ最近とみに騒がしい、フォースの暗黒面へと誘う声──

「その力、何故もっと己の為に使わぬ? 我が配下ならば、金も名誉も得放題だぞ。リーグも楽だし、レイア姫も待っている。何よりも口うるさい監督は居ない。さあ、パラダイス銀河へ……」

しかしルーニーは答えた。

「邪悪な声よ、失せろ。ジェダイとは専守防衛の自衛隊。その力は、己の欲望や嫁の財布を満たす為のものではない。誇り高きジェダイとして戦い、ジェダイとして死ぬ──それこそが僕の望みだ。永久に、フォースとともにあらんことを!」

その声は、ベッカム卿にも響いた。ベッカム卿はそこに昔日の自分の姿と、そう強く願いながらも果たせなかった自分の夢を見た。因みにヴィダに響いたかは判らない。

そして──

「お客様、お時間でございます」

黒服が試合終了を告げた。渡された領収書には「3対2」、次回も有効のアウェイゴールのポイント付きだ。されどスコアは1点差。反乱同盟軍(ユナイテッド)的には、とどめを刺し損なった形か。ところでダース・ベッカム卿は何処に──だが見渡せど、既に店内フロアに彼の姿は無かった。途中で行方をくらましたらしい。更に居座り、追撃するべきか。いや、ここは高級会員制ホストクラブ。

延長料金を取られてはたまらない。

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エピローグ

惑星ミランを飛び立った宇宙船内。そこには、反乱同盟軍の基地がある「マンチェ星(スター)」へ帰還するジェダイたちの姿があった。そして地上には、それを寂し気に見送るダース・ベッカム卿の姿。

まだ風冷たい2月──思えば「親父」に靴をぶつけられたのも、03年2月の15日だった。ベッカムの胸に去来する、騎士と認められた1991年7月8日から、暗黒面に堕ちて仲間の元を去った2003年7月1日までの、ジェダイとしての『4393日』。そんな憂いを察してか、今の仲間たちが彼の肩を叩いて慰める。

「戦いはまだ終わっていない。ホストクラブには『出張コース』もあるのだよ」

小さく頷くベッカム。その手には、今年も購入してしまったオールド・トラッフォードのシーズンチケットが握られていた。可笑しいでしょう? 戻れないと知ってても、繋がっていたくて──。

人は彼に問う。
「銀河帝国と縁の切れた今なお、故郷に背を向け、その対面に立つのは何故なのか?」

彼は答える。
「だって……こうするしか、再びオールド・トラッフォードに立つ手段は無いから」

それが、ジェダイの掟を破った者の宿命。叶いもしないこの願い。ファーギーがまた私を好きになる──そんな儚い、全ての「元ユナイテッド選手」の願い。あの時、私、ヴィクトリアと別れてしまえば良かったの? でも、心に嘘はつけない。

オールド・トラッフォードでのセカンドレグは来月10日。
故郷に「敵」として迎えられる、それでもいい……それでもいいと思った。

エンディングテーマ──


「別離れているのに、ユナイテッドの事ばかり……」



to be continued...




次回は、ep.2『ベックスの帰還』をお送りします。
フォースと共にあらん事を。
(タイトルは予告無く変更される場合があります)

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このドラマはフィクションです。実際の人物・団体・
実在するスターウォーズ、ACミランとは一切関係ありません。
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by tototitta | 2010-02-18 14:45 | Manchester United | ▲ TOP
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