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イラストレーターMinacoとなるほ堂が、サッカーのこととか、映画のこととか、日々日常に関して、その情熱の総てを地球にぶちこんで叩き付け、戦い挑み、愛を説く日々の記録。
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第三十話『Best Supporting Actor』
(記/なるほ堂、絵と監修/minaco.)

【#30 Man Utd 3 - 0 Fulham FC】
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今月9日、イラク戦争を題材にした映画『ハート・ロッカー』の、全6部門でのオスカー獲得で幕を閉じた、第82回アカデミー賞授賞式。全く以てつまらない舞台演出と、「アバター、アジャパー」的な失笑で、結果キャスリン・ビグローのガタイの良さだけが記憶に残ったハリウッドのコダック・シアターであったが、その会場外、レッドカーペットに集まった赤悪魔署シリーズの熱心なファンの声は、ただ一つ──

「ベルバトフは呼ばれてないの?」

そこで我々取材班は、役名『ベルバトフ』で知られる名優アンディ・ガルシア氏の姿を求め、彼が新作映画の長期ロケに入っているというイングランドのマンチェスター、オールド・トラッフォード撮影所へ。以下、本日の撮影が終わったばかりのガルシア氏のインタビューをお送りする。


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──名匠アレックス・ファーガソン監督の元での撮影は如何ですか?

彼に呼ばれたのは光栄なことだね。クランクインしてもう2年になるけど、良いシーンで使ってもらって、感謝しているよ。たまに役者の演技が気に入らないと、監督、誰彼構わず小道具を投げるけどね(笑)。

──現在撮影中の映画のタイトルは?

当初の台本では『Stretford Endにほえろ!』だったんだ。でも、撮影が佳境に入ってきた所で主演俳優が事故で亡くなり、今後は主役を変更して、タイトルも『ハグレ刑事 慎重派』になるようだね。まあ実質的には、『ウェインズ11』なんだけどね。僕も出演した映画『オーシャンズ11』みたいな。

──どのような作品なのでしょうか?

毎回七万人のエキストラを動員した、『ガンジー』もびっくりのスペクタクル巨編さ。イングランドはおろか、欧州全土を縦断してロケーションしてる。一言で言えば、アクション映画なんだろうけど、ロマンスあり、SFあり、オカルトありの、盛りだくさんだよ。実は、演じてる自分たちにも、結末が未だ判らないんだ。

──超大作ですね。

でも、僕らの衣装は3着しか無いんだよ(笑)。

──ガルシアさんの演じられる役は?

ディミタール・ベルバトフという名前の、29歳のブルガリア人の役だよ。何か訳あり的な憂いを帯びた男で、ひとり古城に棲んでいる。まあ、主役が交替になっても、僕は変わらず助演俳優さ。それに満足しているよ。

──共演者の顔ぶれも豪華とか。

いわゆる大物俳優では、『ウェインズ・ワールド』のウェイン・ルーニー。『ダーティ・ギャリー』のギャリー・ネヴィル。『赤毛連盟』のポール・スコールズ。それと「ジャックナイフ」ことライアン・ギグス……『ジャック・ライアン』と言った方が、映画ファンにはお馴染みだろうね。

それから、ホラー映画『キャリー』のキャリック。スコットランドの伝説の勇者『ハイランダー』のダレン・フレッチャー。次回作『鹿島アントラーズ物語』の主演が決まっているパトリス・エヴラ。『ヴィダミネーター』のネマニャ・ヴィディッチ。ミュージカル映画『ドリームガールズ』のリオ・ファーディナンド。『天空の城ラピュタ』でロボット兵を演じたオベルタン。『冬のパクチソナタ』の韓流スター、パク様。『シャイニング』の双子。『ハグレ刑事』シリーズのハーグリーブスも、もう少しで撮影参加の予定だ。

──ガルシアさんほどのベテラン俳優が20代の男性に扮し、アクションシーンまでこなすのは大変では?

ああ。この映画は全編ノースタントで、勿論CGなんて使っていない。だから、撮影の度にボロボロだけど、まあ楽しんでやっているよ。そうそう、ガナーズ事務所の子役アイドルたちと共演した場面は、3Dカメラで撮影したんだ。きっと、キャメロン監督の『アバター』も驚く出来だと思うよ。

──役作りとして、何か特別なことはされていますか?

それは僕よりも、ウェインに聞いた方がいいね。彼は、かつて同役を演じた名優サー・ボビー・チャールトンへのオマージュとして、敢えて役作りの為に髪の毛を抜いているらしい。デ・ニーロ並だよ。僕はそんな特別なことはしないけど、役に入るにあたっては、いつも控えめに演技する様に心がけている。助演が主演を喰ったら、作品の方向性がおかしくなるからね。

──パフォーマンスが大人しいのも、その為でしょうか? 人によっては脱いだりする方もいらっしゃいますよね。

僕は裸はNGなんだ(笑)。若い頃に散々脱いだもんだから、今はエージェントに止められていてね。まあ、今季のファーガソン監督の演出プランに則って、常にスポットライトがウェインに向く様に、気を付けているよ。

──当初主演を務めていたワンダー・オーウェンさん(『ワンダーとダイヤと優しい奴ら』『洋服の青山』主演)は、日本でも人気ですが、彼の出番はもう無いのですか?

あったとしても、CGだろうね。それか、そっくりさん。


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──今日の撮影シーンを振り返って下さい。

今日の筋書きは、ロンドンの老舗高級デパート『ハロッズ』の警備員たち、演じるのは劇団フルハムロードに所属する無名俳優たちだけど、彼らをフットボールで打ち負かすというシーンだったんだ。ちなみに、演技は全部アドリブなんだけど、結果、「アウェイでのスコアを、そのままお返しする」という、監督の描いた台本通りに進んで良かったよ。

──撮影中は色々とトラブルがあったとか?

ヴィダミネーターが鼻からオイル漏れしたり、フレッチャーのシュートを、敵GK役の劇団員が、予定外のマトリックスで防いだりね。たまに無名俳優たちが分をわきまえない事もあるから、大変だよ。まあ、このチャンスに名匠ファーガソン監督の目に留まりたいという気持ちも判るけどね。

──ご自身も、どフリーのヘディングを外して、思わず顔を覆うシーンもありましたね。

あれは、ワイヤーを釣り上げる特殊効果班と息が合わなかったんだ(笑)。この歳で、ワイヤーアクションは難しいよ。本来ならばNGシーンとしてカット願いたいんだけど、この作品は毎回アルトマンもびっくりの「90分、長尺1カット撮り」だから、仕方ないんだ。

──しかし、その後は大活躍を演じられました。

本当は「ファーストテイク」で決めたかったけどね(笑)。でも、久しぶりに良い演技を披露出来て、満足しているよ。ただ、これからも僕は控えめな路線で行くよ。あまり僕が前面に出ると、作品が「成人指定映画」になってしまうからね。

──ところで、今作で暗黒卿ダース・ベッカム役を演じられた俳優さんが、別映画の撮影中に大怪我を負われたとか。

心が痛むよ。この仕事は、本当に危険と隣り合わせなんだ。まあ、彼の俳優キャリアのハイライトシーンとも言える、オールド・トラッフォードでの出演場面を全て撮り終わった後だったのが、不幸中の幸いだね。

──今後の撮影予定は?

次の週末に劇団リーガプールを呼んで、ヴィダミネーターの復讐編を撮影する。その後予定通りに進めば、5月にマドリッドの撮影所に建てられた、サンチャゴ・ベルナベウとかいうハリボテの巨大セットでクライマックス場面を撮って、クランクアップの予定さ。

──完成が待ち遠しいですね。

ああ。この時期になって映画の出資者たちが揉めているのは気掛かりだけど、作品はきちんと仕上がるはずだ。日本のファンも楽しみにしていて欲しいね。ちなみに僕の日本語版吹き替えは、細川俊之さんだ。

──来年度のオスカー獲得も期待出来そう?

うん。このジャンルでのオスカー獲得は、日産横浜マリノス以来になるのかな(※)。でも、このまま台本通りに撮影が進めば、アカデミー賞、カンヌ、ゆうばり映画祭のトレブル達成も夢じゃないよ。主演男優賞はルーニーが総嘗めするだろうから、僕も何かで助演男優賞くらいは欲しいね。ライバルはスコールジーだろう。ちなみにガナー・喜多川氏を演じた俳優は、ラジー賞の有力候補だ。(※1987年に日産が獲得したオスカー

──では、最期にファンの皆様にメッセージを。

いつも応援ありがとう。今作に参加している俳優たち、あまりにも皆が役に成り切って演じているものだから、たまに「映画撮影というのは僕一人の錯覚で、ガチでみんな本物のサッカー選手で、実は自分ひとりだけ俳優が混ざっているんじゃないか?」と思ってしまうくらいだよ。ははは、有り得ないけどね(笑)。だから、きっと今作は僕にとって、かつての『ゴッドファーザーPART III 』や『ビバリーヒルズ・チワワ』を越える代表作になる事は間違いないだろう。皆もスクリーンで、僕に会えるのを楽しみにしていてくれ。

──ありがとうございました。

いえ、こちらこそ。

to be continued...


次回、第三十二話『ヴィダミネーター 復讐編』、
アンディ・ガルシア氏の名演に、どうぞご期待下さい。
(タイトルは予告無く変更される場合があります)

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このドラマはフィクションです。実際の人物・団体・
実在するアンディ・ガルシア氏とは一切関係ありません。
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by tototitta | 2010-03-17 18:22 | Manchester United | ▲ TOP
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