(記/minaco.)
最近ちょっと体調が優れなくてダウナーになりがちなんですが、そんな時に観るのはコレ。
『モンティ・パイソン/フライング・サーカス』と
『ダーマ&グレッグ』 。
何度も繰り返し観てるけど、飽きない。
『モンティ・パイソン』はスペイン異端宗教裁判とかドイツ対ギリシャ哲学者フットボールとか、ミケランジェロとローマ法王とか、好きなネタは沢山あるけど、先日観たサム・ペキンパーの「サラダ・デイズ」にも笑った。英国紳士淑女がピクニックする風景もペキンパーが撮れば血飛沫上がる阿鼻叫喚ワイルド・バンチの図に。勿論、スローモーション&クローズアップで。
本当にいつ観てもバカバカしくて癒される。
『ダーマ&グレッグ』 は数年前にNHKでも放送されたFOXのシットコム。この手の番組では一番のお気に入りだ。
コミューンで生まれ育ったラブ&ピースなデカ女ダーマ(達磨)と超保守的上流階級に育った堅物グレッグ。出会ったその日に結婚した2人と、両極端な価値観を持つ両親のカルチャー・ギャップを軸にしたコメディ。異文化コミュニケーションがテーマでもあるのが、このドラマの面白い所だと思う。
虚栄と体面にこだわる上流階級も愛と自由を謳うヒッピー族も、お互いを否定し乍ら自己矛盾を抱えてる。完璧な思想などないのだ(唯一、グレッグの同僚であるピートだけが正しく完璧なダメ人間であり続けるのがスゴい。あの全煩悩的価値観の揺るぎなさ!)。
2人の結婚生活はドタバタのトラブルと衝突を繰り返し、少しずつお互いの世界を受け入れてゆく。すべてが解決する事は有り得ないが、共に問題を乗り越える事は出来る。どちらかに合わせるのではなく、根本的には変わりっこないと悟るのがその道だというのがミソ。身につまされる…。
夫婦でも家族でも国家民族でも、それは普遍的なものなのだ。
だから、これを観るとハッピーな気分になれる。ダーマ&グレッグは理想のカップル。きっと2001年以後の米国じゃ、こんなドラマは作れなかっただろうな。
ところでもっと最悪に落ち込む時なら、マルクス・ブラザースかフレッド・アステアの古いミュージカルだ。確か『ハンナとその姉妹』で、ウディ・アレンがマルクス映画を観て「人生は何て単純なんだ!」と映画館を後にするシーンがあった。それと同じようなものだ。
そして現実離れした美しいミュージカル(ラブ・コメ)を観る事は、自虐の極致。だから『ダンサー・イン・ザ・ダーク』でのビョークの気持ちが良く解るんである。
そんな気弱な日々ですが、いよいよリーガも開幕。……と思ったら、放映権未だ決まらず、第1節の放送無しだって。酷い。スカパーさん、どうかお助け下さい(涙)。
付記/
なるほ堂が最近更新をサボっておりますが、満男の件にカタが付くまで筆を取る気力が持てない状況のようです。いつも楽しみにされている読者の皆様、そんな訳ですので、もうしばらくお待ち下さい…。