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イラストレーターMinacoとなるほ堂が、サッカーのこととか、映画のこととか、日々日常に関して、その情熱の総てを地球にぶちこんで叩き付け、戦い挑み、愛を説く日々の記録。
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リトル・ミス・サンシャイン
(記&絵/minaco.)
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巷でちょっとしたブームというか話題のミニシアター系映画も、コチラでは大都市より数ヶ月遅れの公開となるのが常。何年か前で言えば『アメリ』とか『ボウリング・フォー・コロンバイン』とか。最近では『不都合な真実』とか(『ダーウィンの悪夢』と公開時期が重なって、結局そちらを観た)。自分が観る頃には世間の熱も冷めてる。でも、おかげで勢いに流されず観られるのは悪くないかもしんない。

面白そうな評判は聞いていた『リトル・ミス・サンシャイン』を観たのも、アカデミー賞が決まった後の事である。
ストーリーは コチラをご覧いただくとして、色んな事を考えながら観た映画だった。

字幕では「負け組」という言葉が出てくるけど、この家族は皆、自分を否定されるのを恐れている。
そういう自己否定的タイプの人間は、尚更完璧主義に走りやすい。例えば歯並びが悪いせいで自分はダメと思い込んでる女の子がいたとして、じゃあ歯並びを直せば済むはずなのに、いきなりモデルみたいな顔になろうと美容整形しちゃったりするような。ほどほど、では安心できないので過剰に走り、ドツボとなる。

そんな感じにこの家族も皆、頑張っている。父親(安っぽい男前グレッグ・キニア)は自己啓発セミナーで一儲けを、母親(くたびれ感が似合うトニ・コレット)は良き母&主婦業を、おじいちゃん(オスカー獲得アラン・アーキン)は女遊びを、息子(メッシ似のポール・ダノ)は空軍パイロットを目指し無言の行を、叔父さん(ナンニ・モレッティみたいなスティーブ・カレル)は自殺未遂を、そして小さな娘(すきっ歯でお腹ぷっくりのメガネっ娘アビゲイル・ブレスリン)はミスコン優勝を。
きっとそれなりの道を行けばそれなりに普通に生きられるだろうに、身の丈に合わない自己実現を頑張っている。

痛々しくもあるはずの彼らを、この映画では滑稽な味わいにしている。このだめぽな家族を暖かい目で見つめ、競争社会こそ意地悪みたいに見せる。
今のアメリカでは、『バス男』のようにダメ人間を主人公にした映画に共感するものなのかな。ニューシネマの時代とは違って、すすんでドロップアウトするんじゃなく、いつのまにか弾き出された人間達だけど。

ドタバタ喜劇みたいに進むお話を追いながら、つい些細なモノが気になった。
一家が夕食を囲むシーンで使われるのが、揃いのマクドナルドのノベルティのコップ。タイアップなのか。いや、この感覚がこういう家族のリアルか。だとしたら見逃せない。ある意味、黄色いおんぼろバスより象徴的なトホホ感。

『ミリオンダラー・ベイビー』を観た時、ヒラリー・スワンクを見舞う家族が、揃いのディズニーランドTシャツを着てたシーンが強烈だった。えげつない悪意すら感じる。いや、この場面で主人公の家庭環境がどんなに酷いかを表すのに、これ以上残酷なアイテムはないと思う。イーストウッドの容赦ないリアリズムに降参。

そんな風にそれまで映画を割と冷静な観方で観ていた私だが、まるで○リークス・ショウみたいな「リトル・ミス・サンシャイン」コンテストで、娘オリーブがダンスを披露した瞬間、突然、涙腺が決壊してしまった。慌てた。

結局この家族はそれぞれの「頑張り」を全否定され、だめぽな自分と向き合う事になる。オリーブを除き。
このクライマックスにあるのは、単に家族の絆を確かめ合う、というより、「負け犬で何が悪い!」というヤケクソなのか。それとも「自分ばかりがダメじゃないから、もう怖いモンなし!」なのか。はたまた「何かにすがらなけりゃやってけないんだから、頑張らせてくれよ!」なのか。泣いちゃったのは何故なのか。自分がこの家族の一員なら、1人だけ場違いなオリーブのダンスを残酷すぎて見るに耐えないからなのか・・・。

後から思えば、私はヤケクソに弱いのだ。
『フルモンティ』のストリップ・シーンでも、『ブラス!』のロイヤルアルバートホールでの演奏でも、『クレイドル・ウィル・ロック』の劇場シーンでも、何故か涙ボロボロだったから。
開き直れる程強くない人間の、切羽詰ったヤケクソ魂に反応してしまうんである。ああ参った。

観終わった時、後ろのお客さんが「えっ、これで助演男優賞?」と言う声が聞こえてきた(←この辺がタイムラグならでは)。確かにおじいちゃんの出番は思いの外短かったよねぇ。


<今日のつぶやき>
なるほ堂も気付かないうちに、こっそりとライフログを増やしている。
勿論好きなのだけど、出来るだけジャケ優先にしようと思ってる。
でもここにある映画のDVDって持ってないんだよね。

by tototitta | 2007-04-03 20:29 | 映画 | ▲ TOP
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