(記&絵/minaco.)
シーズンが始まったばかりというこの時に、オーレが引退を発表した。
残念ながらキャリアの終盤は怪我との闘いに費やされてしまったけれど、それでもチームに、クラブにとってオーレは常にロールモデルであり続けたと思う。
ベビーフェイス・アサシン。2
0Legend。スカンジナビアのガチ。カンプノウでのThe Goal…。こんな素晴らしい選手を持ってクラブは幸せだ。勿論ファンも幸せだった。本当に幸せだったよ。
11年間お疲れ様でした。
クラブに残ってコーチになるか、とりあえずしばらくは鹿島の本田のようにチームを見守ってくれると嬉しい。おそらく何10年経っても、オーレとクラブの幸福な関係は変わらないだろう。
しかしユナイテッドOBがリーグにこれだけ居ると、ファーギーの後継者争いも色々愉しみですなあ。
なるほ堂はキーンさんを早速指名したがってるが、ロブソン、ブルースはともかく、マクレアやオーレ、更に将来ギグスやギャリーも監督志望となれば、王位継承権の優先順位はどうなるんだろう。
いや、一番上にいるのはいつだってカントナだと思うけどね(実際継承しなくても、名義だけは。その方が夢があるから)。実はファーギーの息子って可能性も無きにしもあらずってのが怖い。
これでカントナから直接影響を受けた選手がまた1人、去ってゆくことになる。
そしてユナイテッドの北欧時代も、ひとまず終わったって感じ。
これまで居た北欧勢、というか北海沿岸勢、シュマイケルとかヨンセンとかスタムとか、皆んな好きだったんだけど。
シュマイケルの息子がライバルチームのGKとしてプレイし、オーレが引退した今年は、正にひとつの時代が終わったんだな、と思えてしまう。
レアルみたいに一遍に勢力図が入れ替わるわけじゃないけど、徐々にしかし確実に変わってる。
「これからはラテンの時代ですよ!」と言われても、「はあ・・・」と力なく頷いて後をついてゆくしか出来ないワタシである。
オーレのチャントとして歌われる
『YOU ARE MY SUNSHINE』は、牧歌的な明るさとは裏腹に、実は失恋の歌なのだった(恋人を兵隊にとらないで、という説も)。私のたったひとつの太陽を、お願いだから奪わないで──という。
オーレが居なくなっても、ワタシにはまだ今のオーバー30'SというSUNSHINEがいる。せめてまだしばらくは。